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チワラスボ

高島干潟を考えるシンポジウム

3月28日(土) 高島干潟を考えるシンポジウムに参加してきました。

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最初に、高島干潟の調査・研究の最新レポートがあり、パネルセッションが行われました。
高島は、岡山市南部児島湾に浮かぶ島で、高島の東側 約46haが高島干潟となっています。以前は、もっと広い干潟だったのですが、埋立や開発により今の面積となったそうです。干潟には、水質浄化や生物多様性の維持などの役割があり、大切なものです。今回は、高島干潟の生物、高島の動植物、高島遺跡、高島周辺の水質、底質などの調査報告が行われました。

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高島干潟の生物調査では、6種のハゼ科の絶滅危惧種も確認されました。その中で、チワラスボという変わったハゼ科の怪獣?がいました。チワラスボは、目の無い口の大きなウナギのような形をしています。体長は10〜15cmくらいで、見た目は、エイリアンの幼虫みたいな感じです。生態については、分かっていないことも多く、今後も調査を行っていくそうです。

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この後、専門家の先生や行政の方によるディスカッションが行われました。
この中では、高島周辺に昔から暮らしている方のお話もありました。以前の高島は、春には桜が一面に咲き、船で大勢花見に出かけていたそうです。また、チンダイガイを採りに、泳いで高島へ行っていたという方も居られました。今では見られなくなった多くの生き物が、昔の高島干潟には居たそうです。この原因としては、30年くらい前に水質悪化により、水中の酸素が不足し、多くの生き物が死滅してしまったのではないかと考えられるそうです。現在の高島干潟は、水質・底質とも改善が見られ、干潟の生き物も戻ってきつつあるとのことです。今後も、高島干潟の調査・研究を進め、今ではなくなってしまった高島の桜も復活させたいそうです。

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今回のシンポジウムでも思いましたが、一度失った自然というのは、回復するのに何十年もかかってしまうという事です。また、決して元通りにはならないという事を感じました。今ある貴重な自然を後世にそのまま残していく事が、いかに大切であるかを改めて勉強しました。


御津産廃阻止同盟事務局mitsusanpaisoshi  at 19:00コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ!