急性胆のう炎

急性胆のう炎とは、激しい腹痛を起こす胆のうの急激な炎症です。
急性胆のう炎の原因は、細菌による感染で胆のうに炎症が起こる病気です。急性胆のう炎の
発症の多くは急性胆嚢炎は胆のうから胆汁を導く管が胆石で塞がれたことが原因で
起きています。
胆のう内に胆石があると胆のうに炎症を起こしやすく、症状を起します。胆石が胆のう管に詰まると
黄疸などの症状を起こしたり、胆管の炎症を起こすこともあります。胆石は大食や脂っこい食事でも
よく起こります。男性よりも女性に多く、年齢が上がるにつれて、どちらも発症しやすくなります。
急性胆のう炎の症状は、発作的なみぞおち・右上腹部〜中央上部(上腹部)の激しい痛み、
胸骨の下の胸痛、寒気・ふるえ、吐き気、嘔吐、悪心、黄疸、40℃近い高熱、胸やけ、
腹部膨満(ガス性)、右肩・右背部(右肩甲骨付近)の放散痛などがあります。
急性胆のう炎の治療は、抗生物質の点滴で治療を行います。胆石がある場合は、胆石を取り除く
手術を行います。胆のう炎の多くは放置していても自然に治癒しますが、炎症が再発する場合は、
胆のうを摘出する手術を行ないます。
壊疽(組織の死)、穿孔、膵臓炎、胆汁の管に炎症が起きている場合には、緊急に手術が行なわれます。
外科的な手術をしない場合の治療として、対症療法、胃にチューブを通して腹部の圧力を
下げる、炎症抑制の抗生物質類の投与、急性発作のあと、摂食が可能であれば、食事療法などがあります。





逆流性食道炎

逆流性食道炎とは、食道と胃の境目の逆流防止機構が障害され、食道に胃酸が逆流して
食道の粘膜が傷つけられる事で起こる炎症です。胃を切除した人や高齢者に多<みられる傾向が
ありますが、肥満や妊娠によって胃酸の逆流が起こることもあります。
逆流性食道炎の原因としては、特定の原因だけで起こることまずありませんが、幾つかの要因が
重なることにより引き起こされることがあります。
例えば、胃液の逆流を防ぐ機能の低下、食道の蠕動運動の低下、腹圧の上昇(胃液を
逆流しやすくなる)、
胃液の分泌増加、食べ過ぎ、脂肪過多の食事等が要因となります。

逆流性食道炎の症状は胸やけとそれに伴う吐き気です。これは胸の中心部や胸骨の裏側に
感じられる熱く、焼けるような感じを訴えるものですが、人によっては酸っぱい水や
苦い水が
喉まであがってくると訴える人もいます。横になったときや、かがんだ時に症状が出やすいと
する方もいます。その他に、胸のあたりがしみる、食べ物がつかえる、飲み込みにくい、げっぷとともに
胃酸が逆流するなどと訴える人もいます。

逆流性食道炎の治療は一般的には薬物治療を行います。症状を緩和させる対症療法が主で、
完治させるものではありません。従って、症状が改善された後も長期にわたって服用し続ける
必要があります。肥満が原因の場合は減量することも大切です。油ものやすっぱいもの、
甘いものは症状を悪化させるので避ける様にします。また、食後2時間程度は上半身を起こして
横にならない様にします。

また、腹部を圧迫する姿勢や服装は、胃酸の逆流を起こしやすくします。前かがみの姿勢などは
避けて下さい。きついベルトやコルセットによる腹部の圧迫も避ける様心掛けてください。
肥満や便秘は腹圧上昇の原因となるので、肥満や便秘の解消にも努める様にします。
日常の生活習慣を改善するだけで驚くほど改善することがあります。
一方、逆流性食道炎が長期化すると、炎症を起こした食道粘膜に食道癌ができる危険性もあります。
逆流性食道炎が長期化している場合は、定期的に内視鏡検査による経過観察が大切です。
逆流性食道炎は再発することが多い疾患ですが、適正な治療薬の服用と生活習慣の改善を
心掛ける事により、症状をコントロールすることが大切です。


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