序章 臥龍出廬
第一話 孔明の出廬前
時は西暦207年 8月頃
場所は今の中国。

北には大勢力曹操が天下統一に向けて荊州に向けて南下すべく虎視眈々と戦略を練っていた。

東には江東の大きな河に守られ、地の利を得ている孫権がいずれやってくるであろう曹操対策に追われていた。
さて、主人公の諸葛亮孔明(以下、孔明とする)は、
曹操が狙っているその荊州の山中の廬で勉学に励みつつ、時には友人達と交流深めながら、自分の今後の人生、そして戦乱の時代をどうしたら終わらせる事が出来るのか、
そして孔明自身は世のため、民衆の為に何が出来るのかを考えていた。
孔明『このままの状況であれば曹操が天下を取るであろう。だがまだ天下を取り、民の為に平和な世の中を実現しようと考えている方がもう一人いる』

三国志の主役の一人と言える、皇帝の血を引く劉備玄徳その人であった。

孔明は考えた。
曹操軍は優秀な人材が星の如く、そして曹操自身もカリスマがあるように思える。
孔明『天下に一番近いのは曹操なのだが・・・』
孔明は自分の力を必要としている人物に仕えたいと考えていた。
今で言うスカウト待ちだったのである。
さて孔明が何に秀でていたかと言うと政治、戦争時などにおける兵法の応用である。
兵法とは古来の中国の軍人が書いた現代で言うとビジネス本の様な物である。
人を使うにはどうすればいいのか?良い政治をするにはどうしたらいいか?優れた人材を見分けるポイントは?
戦争時の軍隊の動かし方、作戦、指揮はどうすればいいか?
などが書かれた正に教科書のような物であった。
その兵法書に書かれている事を応用する事に、孔明は長けていたのである。
そんな事を考えている内に孔明はうとうとしてしまい、うたた寝をしてしまった。
そしてあの夢を見る事になる。
次回へ続く

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