猫と食事と西荻窪、ときどき旅する車椅子

ライター・みわよしこの日常つれづれ話



2014年06月

ナスの皮を美味しく食べる方法

今朝の朝食。
左下:三分づき米+アマランサスのご飯
右下:鳥手羽元と豆腐のスープ
左上:アボカドとトマトを刻んで混ぜたもの
右上:ナスの皮・青じそ・ミョウガの和え物
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右上の一皿。
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こんなふうに作りました。
  • ナス2個の皮を剥き、刻み、塩をまぶして数分。
  • 塩を洗い流して水気をよく絞り、ひたひたの三杯酢に3分ほどひたす。
  • 削り節2グラムほどを加え、ナスに吸われなかった三杯酢を吸収させる。
  • 大葉3枚、ミョウガ1個を刻んで混ぜる。
塩漬けされたナスの皮、刻んだだけの生の大葉とミョウガが調和して、爽やかな風味でした。

 

フリーライターは羨ましがられるような職業か?

昨日今日と、私の生業や生活について「いいわねえ」という羨望をぶつけられて大変不愉快な思いをしたので、自分の生業について書いてみることにしました。
本エントリを読んでなおかつ「いいわねえ」と言えるなら、どうぞ! という気持ちです。
  • フリーライターの報酬は、時間に応じて支払われるわけではない
自営・自由業はそんなものなのですが、意外に実感としてはご存じない方が多いです。結構な時間を労働しているわけですが、時間に応じて報酬を支払われるわけではないんです。
  • フリーライターの報酬相場・報酬の決まり方には、さまざまなバリエーションがある
記事の場合は、紙媒体でもWeb媒体でも「一本あたり◯円」「文字数◯文字あたり◯円」という形で決まることが多いです。相場はまちまちですが、私は「1500文字(A4版の雑誌1ページの文字数に相当)で1万円」を一応の目安として「基本的に、これ以下の仕事は受けない」ということにしています。経験上、これ以下の報酬で仕事を受けると、「かける時間を減らす」「仕込みを必要最低限にする」といった形でアウトプットに皺寄せせざるを得なくなります。「その媒体に掲載すること自体に大きな意味がある」「その媒体に掲載すると、ふだんの仕事でアクセス出来ない読者さんに届く」「連載で、しかも単行本化が予定されている」などいくつかの条件下では、1500文字1万円以下でもお引き受けすることがありますけれども、こちらの体力・気力・時間などの資源が有限である以上、限度を超えた「安売り」を続けることはできません。
無料での記事依頼? もっと余裕があって稼げているライターさんに頼んでください。こちらは車椅子利用なので、移動に健常者のライターさん以上の時間がかかります。ヘルパー派遣を受ける都合上、使える時間は健常者のライターさんより少ないのです。
  • フリーライターの労働時間は結構長い
 私の場合、起きている時間が概ね一日あたり16時間程度、そこから家事・ヘルパー派遣を受ける・生活・通院など欠くべからざる時間を合計したら4時間程度でしょうか。一日12時間は働いていることになります。あ、念のため。この他に家事労働が存在するわけです。
ついでにいうと休日らしい休日が存在するわけでもありません。私の場合、完全なオフといえる日は、月に2日程度しか存在しないと思います。稼働率50%程度の日が月に4日程度あるとして(そんなものだと思う)、休日は一ヶ月あたり4日。一ヶ月あたり少なくとも25日くらいは働いているということになります。
年間労働時間は 12 × 25 × 12 = 3600 時間。もし「職場環境が悪い」「上司がクラッシャー」など仕事そのもの以外のストレスが多い状況なら、過労死してもおかしくないでしょう。
  • 時給計算したら最低賃金レベルにも達しない?
東京都の最低賃金より少しはマシな時給1000円を確保するために、どれだけ収入を得ればよいでしょうか? 年間3600時間なんですから、利益が(売上ではなく)400万円は必要ということになります。売上で600万円くらいでしょうか。1ページ1万円で雑誌の仕事を受けた場合には600ページ。よほど売れている人でない限りは、そんな荒稼ぎは無理です。
  • フリーライターに固定給はない
「売れた著書が多数あって絶版になっておらず、印税収入が入り続けている」
という状況であれば話は別ですが、いまどき、著書10冊程度ではそういう状況にはなりません。大半の書籍は3年も経たずに絶版になりますからね。
  • フリーライターの収入は不安定
人にもよりますし、その人の抱えた事情にもよりますが、フリーライターの収入は極めて不安定なものです。私自身、過去10年間での売上(利益にあらず)は20万円~400万円と大きな幅があります。生活保護基準以下の生活をした経験は、何回もあります。
  • フリーライターの仕事のうちアウトプットはごく一部
ノンフィクションの書き手が「取材を行って原稿を書く」は誰からも理解できることと思われますが、仕事は他にもたくさんあります。営業・人的ネットワークづくり・取材前に行う調査や資料読み・場合によっては音声起こし・さまざまな種類の連絡など。経理を外注していない場合には経理も含まれます。銀行などで頭を下げて資金繰りという場面もありえます。ちなみに私の場合は、大学院での研究は「仕込み」「将来への投資」の一部に位置づけています。
  • フリーライターの仕事はアウトプットだけではないが、評価はアウトプットで「のみ」行われる
「人間関係を良くする」「ネットワークを作る」などは必要ですし有効でもありますが、結局、アウトプットでだけ評価されるのがフリーライターという存在です。延々とオーディションや採用面接が続いているのも同然です。長期連載が何本かあっても同じこと。その回から読み始める読者さんもいるわけですから。
逆にいうと、アウトプットでだけ評価されるわけですから、持てる資源は可能な限り多くをアウトプットの向上に注ぎ込むのが有効な生存戦略ということになります。
  • フリーライターは経費は使えるけれども、なるべく使いたくない
自営の有利な点、特に著述業の有利な点の一つは、経費を使いやすいということです。アウトプットの品質・収益に大きく影響しうる部分では経費は使いたいけれども、影響しない経費は削りたい。すべての経営者がそう考えるでしょう。ライターの私が一人社長でもある我が事務所でも、事情は同じ。
パソコンは酷使してますが、ノートパソコン1台を3年くらい使ってます。3年でだいたいキーボードが摩耗するので、それを潮時として買い換えることにしています。
取材旅行のときの経費も、圧縮できるだけ圧縮しています。海外取材のときは、ドミトリーという選択肢があれば積極的に利用します。ホテル宿泊でも可能な限り自炊。調理器具も持っていきます。外食したら計画的に食べ残して持ち帰り、もう2食か3食分に(念のため。国際線に障害者割引はありません)。国内ではホテル一泊4000円、最大でも一泊5000円を目安にしています。私の宿泊以外に、猫にペットシッターさんの費用が必要ですから、自分の宿泊費用は抑えられるだけ抑えるわけです。
なお、机はないと困るので、カプセルホテルやスパは選択肢になりません。
  • 結論:相当のストレスがかかる仕事、ストレスをマネジメントすることも仕事のうち
フリーライターとして継続して活動している人間には、中小規模の企業経営者や大企業の中間管理職と同程度のストレスはかかっていると思うのですが、いかがでしょうか? 
「いや自分の方が苦労している」
と言いたい方には、ぜひ、その「苦労」が評価されない理由を考えてみていただきたいと思います。
専業フリーライター15年目の私は
「苦労は基本的には収益改善につながらないんだから、雇用者・経営者に評価されなくて当たり前」
だと思っています。 
私の記事を読む読者さんにとって、私の「苦労してる」「ストレス溜めてる」は何の意味もありません。読者さんにとって意味あるのは、ただ記事そのもののみです。だから、苦労したりストレス溜めたりしていられないのです。

 

2014年6月25日の朝食

2014年6月25日の朝食です。
おかずは、ジャガイモを千切りにして米酢をまぶしてレンジ加熱したもの(上左)、卵・豆腐・クレソンの茎・ダシを取った後のダシパックの中身・オリーブオイル少々を混ぜてレンジ加熱したもの(上右)。
この他にキウイフルーツ1個+プレーンヨーグルト。
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ご飯は、三分づき米+アマランサス。クレソンの葉を刻んだものとコンビーフ(西荻窪「フランクフルト」で購入)をトッピング。
このコンビーフを使えば、酒の締めに良いご飯物を何か開発できそうだと思っていますが、まだ果たしていません。
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味噌汁は、茄子とミョウガです。味噌は八丁味噌+麦味噌を混合。八丁味噌100%だとダシを薄く感じてしまうので、麦味噌を混ぜました。成功。
茄子は皮を剥いて電子レンジ加熱して冷蔵庫に保存しておいたもの。「切って下煮する」の手間は不要でした。
ミョウガは千切り(具)と小口切り(吸い口)の二層構造に。
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ああ、おいしかった!

精神科病院に生涯住みたいですか? 6/26は日比谷野音へ

昨年後半から、「精神科病院を居住施設に転換しよう」 という動きが出てきています。
 
日本には非常に多数の精神科長期入院患者がおり、その多くは「社会的入院」 です。退院して地域で生活を営むことは病状面からは可能なのですが、「家族が拒む」「借りられるアパートがない」、あるいは「病院が退院させたがらない」という理由で退院できない人々です。精神医療界隈には、長期入院している患者・長期入院させることの可能な患者を指す「固定資産」という用語法まであります。精神科病院にとっての「固定資産」ということです。 

日本の30万人以上の長期入院患者は、長年、国際社会で問題になっています。そこで「退院促進」「地域生活促進」といった動きが活発になってきました。長期入院患者の退院時の住まいを確保する活動など、数多くの支援活動もなされてきました。

福島第一原発の事故により、長期入院していた病院が閉鎖となり、 地域生活を始めた方もいます。長期にわたって入院していたからといって地域生活が不可能なわけではないということは、この事例からも読み取れます。
ハートネットTV: 60歳からの青春 ―精神科病院40年をへて―

多数の長期入院患者が退院すると、精神科病院には多数の空きベッドが出来ます。だったら病院の規模を縮小すればいいんです。時代とともに役割を(遅すぎる感はありますが)終えたのですから。
しかし、そこで出現したのが、その空きベッドを居住施設に転換するという動きです。引き続き病院の中に住んでいるようなものであるにもかかわらず「地域生活してます、入院してません」ということです。
また、その居住施設は、居住施設とはいいながら居住権を認めるのではなく、利用権(ホテルと同様)だけ認められるものになる可能性が高いと見られています。「住」の場として権利保障されるわけではないということです。

この動きに抗して、精神医療・精神保健福祉に関連する数多くの医師・ソーシャルワーカー・看護師・患者等が、2014年6月26日に日比谷野外音楽堂で集会を開催します。
お時間のある方、ぜひお越しください。

主催団体「病棟転換型居住系施設について考える会」ブログ(私も名を連ねています)
2014年6月26日の集会詳細

障害者席にメリットはあるのか? → たいていは、ない!

サッカー・ワールドカップの会場で、車椅子に乗っていた男性が立ち上がっていたことがネットの話題となっています。
 車椅子から立つ…健常者が障害者チケ購入か

「立てる」「若干なら歩ける」は、「車椅子は不要なはず」「障害者ではないはず」の根拠にはなりません。日本の厳しすぎる障害認定基準においてさえ。そんなことをしたら、
「実際には車椅子が必要な障害者であるにもかかわらず車椅子など必要な補装具などの交付対象にならず、したがって生きていけない」
という人が多数困惑し、社会参加・生活・場合によっては生存までも断念しなくてはならなくなります。
まあ、「あれは障害を偽装しているのではないか」と言い立てたがる方々は、そういうことを問題にしているわけではなく、
「障害者席いいなあ、障害者席を利用しているのに障害者でなさそうに見える、けしからん」 
なのでしょう。自分たちの嫉妬が誰をどんなふうに困らせようが、知ったことではないのでしょう。

結論からいうと、障害者席は羨ましがられるようなものではありません。もし、件の立ち上がっていた男性が障害を偽装していたのであるとしたら、たぶん動機は「障害者席しか残ってなかった」あたりではないかなあと思いますよ。たいていは特に安くもなければ良い場所でもないので、もし他の選択肢があるのならば、積極的に買いたいものではないのですよね。
いくつか例をあげます。
  • 球場 
私は野球観戦の趣味がないのですけれども、友人の一人が野球狂です。神宮球場での試合観戦に誘われて、その気になって調べてみました。
 内野席・外野席とも、「障害者だから非常に安く良い席が使える」というようなことはないですよ。
神宮球場:車椅子席 

東京ドームの場合、内野席にしか車椅子席がありません。「安くていいから」というニーズを持つ車椅子族は考慮されていないことになります。
東京ドーム:巨人公式戦 チケット料金

障害者の多くは充分な経済力を持っていません。「障害者ゆえに、健常者同等に安い店や安い座席を利用できない」という問題は切実です。
日本では、ファストフード店や牛丼チェーン店の多くが車椅子でのアクセスを事実上阻んでいます。狭いスペースに座席を押し込み、しかもその座席が固定式であったりしますから。同じチェーンが米国内の店舗では、ちゃんと車椅子でアクセスできる環境を整えていたりします。入り口にスロープを設け、店内には通常のテーブルと椅子を設け(椅子を外してもらえば車椅子で食事できるように)。ADA(米国障害者法)で、そうすることが義務付けられているからです。日本には該当する法律がありませんので、スペースを食う車椅子族は事実上排除されるわけです。ダブルスタンダード。

  • 映画館 
車椅子席は、一番後ろであることが多いです。あるいは最前列の右端か左端。首が疲れるので、最前列の車いす席は車椅子族に結構不評です。

  • コンサートホール 
車いす席は、アリーナ該当部分の最後列の右端か左端であることが多いです。音が偏って聴こえるし、「自分は今回のコンサートでこれ(たとえばピアニストのペダリング)が見たい」といった固有のニーズが考慮されるわけでもありません。健常者だったら、お金払えば(そして空席があれば)自分のニーズに適した場所を選べるのに!

以上、正直なところ、
「なんで、こんなものが羨ましがられるかねえ?」
といったものばかりなのです。 
私は「もう少しマシになってほしい」と思う一方で、「今の日本では、この程度にしておかないと」とも思います。
「障害者が安くて(本人にとって)良い席を選べる」
という状況が用意され、その事実が広く知られると、今まで以上に健常者の嫉妬を恐れなくてはならなくなりそうですから。嫉妬によって悪意を正当化する健常者の暴走は、冷静な議論で止められるものではありません。その暴走で障害者や障害を抱えた人がどんなに困惑しようが、暴走する健常者の知ったことではありません。そして現在の日本では、政府もそのような健常者の暴走を政治利用します。私はそれを、佐村河内守氏の事件でイヤというほど見ました。恐ろしい。

怖くてコンサートにも映画にも行けなくなるより、ちょっとだけ料金を割り引かれて、条件の悪い席で、それでも「見る(聴く)ことくらいはできる」 に満足させられる方が、いくらかはマシな気がします。
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「おしゃべりなコンピュータ
 音声合成技術の現在と未来」
(共著 2015.4 丸善出版)


「いちばんやさしいアルゴリズムの本」
 (執筆協力・永島孝 2013.9 技術評論社)


「生活保護リアル」
(2013.7 日本評論社)

「生活保護リアル(Kindle版)」
あります。

「ソフト・エッジ」
(中嶋震氏との共著 2013.3 丸善ライブラリー)


「組込みエンジニアのためのハードウェア入門」
(共著 2009.10 技術評論社)

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