2008年02月26日

トワイライト7 赤い刻印

トワイライト〈7〉赤い刻印 (トワイライト 7)
トワイライト〈7〉赤い刻印 (トワイライト 7)


海外翻訳本です。第3期を3冊に分冊した1冊目
原作者は Stephenie Meyer
原題は「eclipse」

しまった。いっぺんに読んでしまったから、
どこまでが7巻までの内容なのか判らなくなっちゃった^^;
第2期刊行から1年? 私が読んでからは半年ちょいくらいかな
結構間が空いたけど、すんなり世界に入り込めたのは嬉しい
印象深いのかも

う〜ん。前回のバイクの件から引き続いて、ジェイコブが嫌なキャラになっちゃってるなぁ
裏表のない純粋な人なのだとは思うけれど。言った後に反省するというケースが多すぎ^^;
長い年月を生きてきたエドワードと比較されてしまうのは可哀想だけれど
言葉の持つ力を理解する前に、キラユーテの「共有する意識」という能力を得たことで。認識を阻害しちゃってるのかもしれないなぁ
思ったことがダイレクトに伝わるから、口にする前にまず考えるという行為に意味を見出してないのかも
。。にしてもせめて手紙は最後に清書した方が良いような気がします^^;

吸血鬼と人狼族との溝を考えると。キラユーテの人達はカレン家と他の吸血鬼との違いをあまり理解できていないのかも
人を食料にしている恐ろしい存在である吸血鬼。その仲間に自ら進んでなろうとしているなんて信じられないという気持ちや
大切な人がアンデットになって。人を襲う憎むべき存在になるくらいなら。。いっそ。。と考えてしまったのも判る。。判るのですが。。
ジェイコブ。。_| ̄|●ガクッ

エドワードにしても、7巻では人狼について全て理解しているようには見えないし
避けている状態でお互いを知るのは難しいから、長年対立しているのだろうなぁ。。
トラブルメーカでもあるベラが物語の中心になるのは当然の流れだとは思うけど
ベラはカレン達と人狼族。二つを結ぶ重要な橋渡しの役でもあるのですね。。
最後の方でその兆しが垣間見えます^^


アリスの能力の凄さと弱点
ベラのキラユーテへの行動の見え方が、9巻への重要な伏線にもなってるのか
う〜ん。相変わらず元気なアリス良いなぁ^^
ベラは「ダメだ」と言われると逆にしたくなる性格なのかも(笑)
カーライル達が一生懸命守っているのにね^^;;

エドワードは過保護なのかもしれないけど。命に関わることなのだから危険から遠ざけたい気持ちも判るのです
でも「教えない」というのはどうなのだろう。。
余計な心配をかけさせたくないのかもしれないけれど、自分だったらやっぱり知りたいと思うだろうし
何より自身で判断することを奪うという守り方は。情報を与えないというのは。相手が人であるというインテリジェンスな方法とはかけ離れているのではないかなぁ < ここまで書いてフと犀川先生が言いそうなことかもと思ったりして(笑)
自分の知らないところで。大切な人達が自分のせいで怪我をする。ということは耐えられないというベラの気持ち
次は教えてと言ったその気持ちが良く解るのです


前巻までで気になっていたことの幾つかが判りました
ロザリーのベラへの態度や反対する理由も明らかになるのですが
彼女の過去はあまりにも過酷です
救われて良かったと彼女が想っているのか。。難しいけれど
エメットと出会えた今はきっと幸せになれたのだと信じたいな。。例え半分でも

ベラは捨てなければならない未来について
この先どう考えるのか < 考えないかもしれないけど^^;
ロザリーと話したことで変化はあるのかな。。
2期のベラの状態を考えたら、エドワードが居ない世界なんて選択肢はないとは思うけど < ここが本当に難しい。9巻の感想につづく(予定:笑)
刻印にしても。ヴィクトリアにしても。愛の形は様々で。。
多重な伏線や対比。ほんとこのシリーズは凄いのです(´∇`)


次に起こる新しい大きな戦いの予感と同時に
伏線の回収・終息へ向けて進み始めたという感じですね
3期で終るのか。という謎は9巻最後に判る仕掛けなのですが(笑)



2008年02月25日

ポケットにライ麦を


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ポケットにライ麦を
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アガサクリスティ中期の作品で、ジェーン・マープルが出てきます
豪華な館物が好きな人にもおススメです^^

トリックというか。謎が凄いのです
ライ麦がポケット一杯に入っているなんて異常な状況
欧米文化を詳しく知らないので、私には気が付けるハズもないのですが^^;
マープルさんの鋭さに感嘆と同時に、判らないけどそうなのだと納得できるというか(笑)

マープルさんには上をいかれてしまったけど。頭の良い犯人
あぁ、でもマープルさんがいなければ、あのトリックを仕掛けた意味がなかったとも言えるのか^^;
う〜ん。気が付けるかどうか。という要素
難しい謎解きをワザワザする必要があるのかという。根本的な。ミステリィの存在理由に関わるようなことをサラっと書いてる気がして^^;
だって最後のページだけで判っちゃうのですよこれが
つまり時間で解決できちゃう事件だったとも言えるのですね^^;

天才的な探偵がいたからこそ成り立った犯人
その犯人の描写がとても怖いのです
きっと嘘ではない優しい一面もあるのだとは思うけれど。その顔の下の冷酷さが恐ろしい。。

そして最後の手紙がとても悲しいのです
最後の瞬間まで。少しでも彼女は幸せだったのだろうか。。




2008年01月26日

魔術はささやく


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魔術はささやく
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表題は宮部みゆきさんの作品で、文庫版を読みました
日本推理サスペンス大賞受賞作
読んでからもう1ヵ月も過ぎてる^^;;

宮部さんの本は、発行順関係なく適当に読んでるから
何を読んで何を読んでないのか、ちょ混乱気味で(笑)
凄く面白い内容の本が多いのに。既読なのか判らなくなっちゃうのはなんでだろ
あまり考えなくても読めてしまうからなのかもしれない^^;

「魔術〜」は 89年だから、初期の頃の作品なんですね
あっ、先日読んだ森さんの「C言語〜」も89年だ < 特に意味はないですが(笑)
森さんより宮部さんの方が作家になったの早いのか

トリックは当時の状況を考えると斬新だったのではないかな
本編とは関係ないところで補足してたり。うまいなぁ
オカルトとまではいかないけれど。疑似科学
ミステリィとして賛否は分かれそうだけど
現実をみてもこういった詐欺や商法が問題になってたりするし
証明は難しい。でもありうることなのだ。と思う

裁かれない悪と裁けない悪
人の負の部分が問題の中心で、読んでいるとつらくなってくるけれど
主人公の優しい強さ。がとても良いのです
連鎖を断ち切るのは難しいけど。。悪でいるということは、つまり弱さで
優しいということは勇気がいることなのですね




2008年01月02日

ある閉ざされた雪の山荘で


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ある閉ざされた雪の山荘で
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表題は東野圭吾さんの作品で、文庫版を読みました
ドラマの「ガリレオ」を観ていて東野さんの作品が読みたくなったのです
ホントは容疑者X〜が読みたかったけどまだ文庫になってないので我慢我慢^^;

東野さんの本を読むのは予知夢以来かな?
作中の登場人物の言葉を通して伝わってくる。新本格に対する結構というか、かなりアンチな耳が痛くなるような意志がチラホラと^^;
う〜ん。イメージが少し変わったかも(笑)
冠だけで描写力がない天才とか。思い入れだけ凄い凝った名前とか。
一連の会話を読んで思わず吹いた^^;;
ペンションの名前が四季なのも。発行年が96年でFと一緒なのも偶然ですよね!(笑)

事件のトリック面白かった
結構複雑な構造なのに、謎解きがスッキリ判りやすいのも嬉しい
外連味たっぷりな演出なのも最後で納得
途中。考えついたことが凄い〜云々な会話があるけれど
これ。作者の自画自賛ともとれるようにわざと書いてるっぽいなぁ(笑)
アンチな会話と合わせて、行間を想像しながら読むのも面白いです^^;

主人公の内面描写の内容や動機関連は、ちょいやかなぁ。。
マイナス面というか。負の部分が強調されているようで。裏表がありすぎなような気がします
たしかに許されないことだと思うけど。。
じゃぁ、その前にした悪戯は? たまたま運が良く死ななかっただけなのかもしれない
う〜ん。。言葉や行動に移す前に。相手の気持ちを少し考えてみるだけでも、だいぶ違うと思うのだけれど
それは難しいことなのかな。。

しかし「理由」にしても「ローマ人7」にしても
なんか弱っている時に読んだ本が、ことごとくいつもよりネガティブな内容が多いというのはどういうことなのだろう^^;
違うか。元気な時に読んでれば問題ないことでも。弱ってるからこそ余計ネガティブな部分にあてられたのかも


追記
ちょ調べたら、新書が92年に出てるからやっぱり偶然ですね(笑)
こういう何の関係もないのに、つい関連付けて考えてしまうことを、たしか認知バイアスというのだっけ。。
なんとなく Gシリーズの記号を思い出しました^^;




2007年12月23日

ローマ人の物語7


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ローマ人の物語 (7) 勝者の混迷(下)
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塩野七生さんの作品で「勝者の混迷」の文庫版下巻です
共和政ローマの最後。帝政へとつながる要素がチラホラと

前巻でイタリア全民がローマ市民になったことで、ローマは強大になったけど
首都ローマと寡頭政治の舞台には不穏な空気がいっぱい
権力者と後援者(パトローネスとクリエンテス)の関係はとても強力で
これまで何度もローマの危機を救ってきたけれど
権力者同士が対立したとき。同じ市民でありながら殺し合う凄惨な事態に
憎悪の連鎖を断ち切るために皆殺しにしなければならないのか。。

民衆派の改革で法律が変われば、守旧派によるゆりもどし
都市国家から領域国家へと変わり。時代や人が動いているのに、
これまで上手くいったからと頑なに法を変えないというのは、
やはり無理があると思うのです

絶対権力者(インペリウム)を作らないというのは、共和政を維持するのに不可欠だけど
広大になった国を守るには絶対権力をもった独裁官が必要になったりして
こういった相反する要求が次第に共和政の破綻へとつながって行くのでしょうね。。

謀略による権力の移動。正規軍同士の戦い
奴隷による蜂起「スパルタクスの乱」
内乱が続けばローマに抑えられていた周囲の国々も動きだすことになるわけで
何度目なのだろうとフと思う^^; オリエントとの戦役も
結局は全てローマが勝利して、逆に地中海を囲む全ての地域をパクスロマーナにしてしまうのは凄い
首都でクーデタが起こってもオリエントでは戦線を維持して戦ってるというのが^^;
ローマの底力は危機的状況でも「人」がいるということなのかなぁ

ヨーロッパの歴史を見ると、脅威は南のアフリカか東のオリエントからやってくるのですね
指輪物語とか見ていると、南の民が海賊など悪く描かれてたり、東なんて悪魔にされてたりして^^;
その差別的な表現が好きでないという人もいるみたいだけれど
地政学だけじゃなくて、その文化や歴史的背景を考えてみれば
やっぱり脅威はそちらの方向からくるというのも。悪気があるわけではないと。なんとなくうなずけるのではないかなぁ




2007年12月18日

理由


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理由
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表題は宮部みゆきさんの作品で、朝日文庫版を読みました
直木賞受賞作

宮部さんの本は読みやすいという印象があったのですが、今回は大変でした
最初の200P位まで進まない進まない^^;;
300Pを越えた辺りから普通に読めるようになったけど、
途中であきらめずよく最後まで読めたなと思ったりもして(苦笑)

あっ、いや、内容が面白くないというわけではないのです
なんか誤解されそうな書き方しちゃったかなと、慌てたけど
有名な賞を受賞している作品なのだから、焦って私がホローする必要もないですね^^;

う〜ん。なんというか。。
「大きな賞を受賞している」というのは、沢山ある本の中からその本を選ぶ切っ掛けにはなるけれど
だからといってその本が必ずしも自分に合うとは限らない。ということなのだなぁ。。と、改めて実感したりして
そう感じた「理由」も、自分なりには納得していて
物語という形に慣れているというよりも、あぁ、私はやっぱり物語が好きなのだな と
この「物語」という定義についても人それぞれだと思うから、説明をしないととは思うのけど
長くなるからやめときます^^;
私のような、世界へどれだけ感情移入できるかによって映像の鮮明度が変わってくる弱い脳内映像化の読者には、無人称で。報告書。という形式は、あまり向かないのかもしれない

ミステリィなのだと思うけど。ミステリィとしては読まなかったかな
特に推理したりとかはなく。次第に明らかになっていく状況を時系列に見るというか聞く感じ
より現実に近い状況なのだと思うし。繋がりを俯瞰でみるとこうなるのか。。

「理由」で問われている「現実」や「真実」とはなんだろう
全て定義の問題ではあるけれど

本人がそうだと思っていることと。
周囲の人(観察者)が感じていることは違うものなのだなと
だけどそれはその人達にとっては。それぞれが「現実」で。
人の数だけ「現実」が存在する。ということなのかもしれない
そして必ずしも本人が思っている「現実」が「真実」ではなく
また「真実」ではないということが「虚」とイコールではない。ということなのか

う〜ん。人間本位とでも言うのかなぁ。。
事件の中心部にいる人達の人間像は、多くの周囲の人達によって語られることによって、段々と鮮明になっていくわけで
「理由」のテーマの一つは「事象の関連性」とそれによって現れてくる「現象(世界)」なのだと思う

「犯人」について
語られるのは観察者達の「現実」のみ
人間像にしても。動機にしても。どう「理由」を理解するかは「真実」が判らないのだから、より多くの視点の「現実」を積み重ねて。自分なりに判断するしかないのですね

長いけど後少しだけ
関連性の特異点は「死」で。その前後で「実在」としての「自分」は変化するわけだけど
特異点を過ぎた後、観察者が観ることによってのみ「存在」できるなら
その観察者がいなかったとき。その「存在」はどうなるのだろう
本来の「自然」の意味と同じことが言えそうだし、色々考えたいところはたくさんあるけど
今回の場合は境界の前。「被害者」の関連性で
判らない「存在」というものが、これほど不安に感じるとは思わなかった。。

う〜ん。なんだか人の闇の部分を多く見たという感じで、凄く疲れた。。
見やすいからといって明るい部分ばかり見ていると、気が付かないかもしれないけれど
少し視点をずらすだけで。陰に焦点を合わせて世の中の仕組みを俯瞰すると、こんなに負の感情が溢れているものなのだと

なんか少し哀しくなってきました
元気なときに読んだ方が良いような気がします




2007年12月14日

そして二人だけになった


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そして二人だけになった Until Death Do Us Part
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表題は森博嗣さんの作品で、文庫版を読みました
シリーズ外の森さんの長編読んだの初めてかも
目次の各章タイトルを見ているだけでワクワクします^^

発行順的には「黒猫の三角」の次だったのか。。
きっとその順番で読んでいたら、もっと衝撃が凄かったような気がします
いや、もしかしたら理解できなかったかもしれない

タイトルだけでなく。球のアレとか
黒猫に続いてアガサクリスティなんですね(´∇`)

トリックについて
舞台のモデルはたぶん明石海峡大橋だと思う
閉じられた世界や雰囲気は F に近いのかな。天才も出てくるし
本文中だけではなく。ヒントはたくさん
森さんファンには天才が居るというだけでヒントになる(笑)

某遠心力や某曲面を表現したオブジェとか。どれだけ大規模なのか想像できるし
光が直進できない。大質量による重力レンズとか。概念的にだけど引用の相対性理論がリンクしてるように感じました

問題なのは境界条件で。これも凄く悩んだのだけど
相対性〜で言うなら、等価原理なのですね。。
つまり内部の観察者にとって。受けている影響がそれ自体の運動によるのか、外部の質量の影響なのか、内部に居る限り区別できない
これはアンカーレイジに置かれた状況だけではなくて、勅使河原潤という天才にも言えることなのですね

矛盾のない。ミステリィ的には完璧っぽい解決を見せながら。。
でも。う〜ん。どうなのだろ。10章以降を冗長と感じる人もいそうな気がする
私的にはミステリィ的解決の凄さには驚いたけど
現実を考えると少し無理っぽいかなとも感じたから < そう感じさせる意図の描写も多いし。全て最後へと導く伏線っぽい
「その後〜」の、タイトルの本当の意味に至る展開には震えました
それまでの理解の再構築にしばらく頭の中大混乱でしたが(笑)
虚実というよりも歪み。会話も凄すぎなのです

登場人物について
勅使河原潤。やっぱり天才が出てくる物語は良いです
考えたくなるところが一杯になって大変だけど^^;


新潮文庫の森さんの作品は全部読んだことになるのかな
女王?2作と「二人〜」はシリーズではないけれど、根底にあるテーマは同じように感じる
3作とも天才が絡んでるし。クローズドサークルなのも一緒だけど。それだけじゃなくて
あぁ。そうか。エゴにしてもイドにしても。事象の地平面の向こう側とこちら側を見せられているのだなと

女王2作は世界と繋がっていたから
「二人〜」も、もしかしたら関連してるのかなと思ってしまうのです
なんとなく勅使河原潤の〜 が、G の海月君なのかも。。とか < 大胆な仮説(笑)

パラダイムシフトのような観念の反転
時空間も捻じ曲がる。こんなSFチックな理論が現実なのだし^^
私的にはアリなのです



2007年12月04日

キラレ×キラレ


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キラレ×キラレ
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表題は森博嗣さんの作品で、Xシリーズの2作目
ノベルス版を読んでます
リアルタイムで読めるというのは嬉しい(´∇`)

読み終わった直後にも書いたけど、本当に終ったのかな。。
Gと真逆な印象なのに、視点が違うだけで方向は同じなのかもしれない


トリックについて
事件は実際に身近に起きてもおかしくない内容でした
朝夕ラッシュの電車というのは、異常で異様な空間だと思うし

繰り返される事件とか。謎の見え方とか。真偽の混じった情報とか
凄くミステリィしてます
ある共通点が見えたときにはゾクリとしたし

でもなんというか Xシリーズって謎の解け方がこれまでと違う感じがします
今までがロジカルなら、X はフィジカル?
う〜ん。。ちょニュアンスが違うかな^^;
色々な方向から思考して。考えられる沢山のケースを話し合っているけれど、最終的には行動で謎が向こうから自然に解けてくるというか(笑)
探偵らしいといえばらしいのかな^^;


登場人物について
探偵社の3人良いなぁ
今までのシリーズと同じように、また凄く好きになれそう(´∇`)

椙田さん
胡散臭さはそのままに(笑)仲良しになってるのが V とかさなってなんだかしみじみ。。
彼は「イナイ〜」でも忙しそうにしてたけど、今回もそうなのか
裏で同時に何が進行しているのだろう^^
電話の時イタリアにいたのかなぁ
例のシリーズの秋を思い出すけど。。痕跡を追っているのかな。。

真鍋君
発想が面白過ぎ^^ 考えを聞いてるだけで楽しい^^
常にハングリィ < 文字通り食べ物ね(笑)
キャラが段々判ってきました(笑)

小川さん
行動派だから危険も増すことになるのか。。
前回に引き続きハラハラさせてくれます^^;
真鍋君との会話は何故か最後はコメディになってるような(笑)


長くなりそうだけど^^;もう少しだけ
G シリーズは大きな謎が前面に。ミステリィは後ろ側という感じで
X シリーズはミステリィが前で。背後で何か動いてるという印象ですね

紅子さんや犀川先生、海月君達が謎を解くとき
全てが解るわけではないし。意味がない。と言っていたこと
ハッキリと文章に書かれているから、それが判り易く認識できてたわけですね
「解らない事が判り易い」なんて変な表現だけど(笑)

X では一見それが判り難いけれど、行動することによって、ある結果。ある解釈が見えただけなのかもしれない
記号化されたミステリィの種明かし。それで納得するのが不思議だ。というニュアンスのことを森ログ(2007年06月08日)で読んだけど
X はそんな記号化された結論をあえて見せているのかなぁ
カタルシスは得られるし。一応安心できるというのは嬉しいけど

私が穿った見方をしているだけなのかなぁ。。
「イナイ〜」でも、骨の謎とか。六郎とか。自分なりに解釈はしたけど。解けずに残っている謎ではあるよね
犯人。被害者。それぞれの主観でも状況が描かれているから、真鍋君達が導いた結論とは相違があることを知ることができたけど
今回の「キラレ〜」 は難しい。。

引用文「ジーキル博士とハイド氏」だけど、これも気になっているのです
2重人格を表しているだけなのかな。。
ハイド氏になるきっかけって「アレ」ですよね
で、今回のケース。。逆位相なのかもしれないし
実は背後に。。ということも。。
。。あまり書くとネタバレになっちゃいそうで書けないや^^;;

不連続な事件。これも違和感が凄くあるし
小川さんが彼女に詳細な説明をしたとき
彼女の意見が聞けるかもと思って期待してたのだけど^^;
う〜ん。残念(笑)

なんだか森さんのワナにはまり込んでるような気がします(笑)
次の巻も凄く楽しみ(´∇`)



2007年11月28日

蒲生邸事件


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蒲生邸事件
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表題は宮部みゆきさんの作品で「がもうてい」と読みます。
日本SF大賞受賞作。文庫版を読みました

久しぶりに宮部さんの本^^ この厚みも久しぶりで嬉しい(笑)
舞台は二・二六事件が起きた当時の東京
タイムトラベルの能力者が出てきます

二・二六事件については、NHKなどで見たり、他の作品を読んだことがある程度であまり詳しくは知らないのですが、ポイントが判り易く描かれているので、知らなくても大丈夫でした
事件がメインの話ではなく。当時を生きている人達が主役の物語

ミステリィの要素もあって、SFという設定だから余計に迷う^^
普通ならありえないケースも考えないといけないというのは、思ったよりも大変でした
無秩序な力なら考えも発散してしまうけれど、この物語に登場する力には一貫した一定の法則があるから、限定されるわけですね
でもその力の境界をどこまで広げて考えるか。関わっている部分に気が付けるかどうかというのが難しい
上手いなぁ。。

そしてこの限定されるというルールがまた作品のテーマにもなっているのですね
カオス。バタフライ・エフェクトとか。よくあるのは過去に干渉すると何が起こるか判らないということだけど
蒲生邸〜はその逆で。ミクロな現象はミクロにとどまって。マクロに至ると揺り戻しが起こるのか。。

普通の人にはない力があるからといって、神たろうとすること自体が誤りで
世界のことはその世界に生きる人達全員が責任を持つということなのでしょうね。。
そして身近な人を助けたいと思うのはとても人らしい感情だと思うのです
どこまでが世界で。どこまでが個なのか
問題はたくさんあるし。相対的で絶対的な基準などはないから
もし揺り戻しが起こったら。。と思うと、力を使うのはとても怖いけれど。。

寂しいけれど終り方も良いです
珠子さんのオチ < オチ言うな(笑) には思わず微笑でした^^


おまけ
タイムトラベルの物語って矛盾とかパラドクスとか起こりやすい印象があるけれど、蒲生邸〜は綺麗に収束しています^^
平行世界が発生するのは揺り戻しが起きた時だけかな。。とも思ったけど
そうでもないみたい
う〜ん。。でも、そうなると写真屋さんの発言が気になるなぁ
いや、気が付かなかっただけかもしれないけど(笑)




2007年11月26日

ZOKU


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ZOKU Zionist ORGANIZATION of Karma Underground
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ZOKU Zionist ORGANIZATION of Karma Underground(文庫)
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表題は森博嗣さんの作品で、最近 ZOKUDAM が出たのでシリーズだと思います^^
う〜ん。しまった。文庫版買ったのだけど、ZOKUDAM が文庫になるまでまてそうもない^^;

良いなぁ。。この適度な脱力感(笑)
謎?の悪?と善?の巨大?組織。スーパなテクノロジィの対決。ぶつかり合う高度?な知性?(笑)
大きくなりそうな雰囲気が一杯なのに、話しが進むに連れて先細りしていく作戦に大笑い(´∇`)
最初の話では移動基地用ジェット機とか無人島の滑走路とか凄いのになぁ(笑)
固有振動を利用した共振とか悪戯もそれなりに凄いのに。いつのまにかラベル貼り替え?みたいなことになってるし(笑)

TAI の方が人材に恵まれているようにも感じるけど、揖斐さんが居るからなのかな^^;
ZOKU は個性的ですよね。バーブ・斉藤の登場の仕方に思い切り吹きました(´∇`)
彼の実力はまだ未知数のような感じ。続編で大暴れしてほしいな(笑)

TAI と ZOKU。どちらかに入らなきゃいけない(笑)としたら
私なら TAI かなぁ
ZOKU に入ったら変なニックネーム付けなきゃいけなそうだし(笑) < 重要なのはそこ?^^;


善悪という形をそのままスケールダウンして
両極だけど依存してたり。存在理由となっているから互いに加減が必要だったり
滑稽に描かきながら判りやすく世界の仕組みを実感。。。
とか色々考えるところもあるけれど。なんかもういいや(笑)
どうでも良くなっちゃう程パワフルな物語でした(´∇`)




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