2011/8/14
18:00開始
vs中日
相模原
中 000 000 000|0
横 000 100 00X|1
ﾋﾟｯﾁｬｰ:
中/山内(6回2/3)-小林正(1/3)-三瀬(1回)
横/三浦(7回2/3)-山口(1回1/3)
勝:三浦 2勝2敗0S
負:山内 1勝1敗0S
S:山口 1勝3敗23S
♭
無安打無得点試合の快挙達成かという熱投。今季最長の７回2/3を２安打無失点で２勝目、通算140勝目を挙げた三浦が、感慨深げに話した。
「ノーヒットノーランは意識はしてたけど、やっぱり無理でしたね。それより、１度は組みたいなと、２人で前から話していて、あの時の小学生がねぇ。きょうは本当に助けてもらいました」
13年越しで実現したバッテリー。新女房はプロ６年目、今季初出場となった黒羽根だった。
内角を突く強気のリードに導かれ、７回１死まで無安打投球。４回に失策、６回に四球で出した走者は盗塁死とけん制死。黒羽根の強肩にも助けられた。７回に森野に初安打を許して、２死一、三塁のピンチを招いたが、２人はそこでも強気だった。最後は平田へ内角スライダーで空振り三振。右打者には少しでも制球を間違えば危険な球だが、「今の三浦さんの状態なら大丈夫」という13歳下の黒羽根の要求に、三浦もしっかり腕を振って最高の球で応えた。
出会いは13年前。98、99と上大岡駅前で行われた三浦のトークショーで、当時、上大岡小５、６年だった黒羽根が２年連続で花束贈呈役に選ばれた。以来、黒羽根少年の夢はそこで誓った三浦とのバッテリーになった。「夢がかなって、最高です」と黒羽根。三浦も「いい球をどんどん選択してくれたし、相手もどんなリードするか分からなかったのも良かった」と称えた。ようやく実現した２人の夢物語。真夏の夜の夢で終わらせてしまってはもったいない。
<スポーツニッポン８月15日付より・遊軍 後藤茂樹>
とにかく度肝を抜いた。今までのイライラがパッと晴れた気がした。６回の荒木への牽制である。荒木にしてみればいつもは「すんなり」陥れるセカンドベース。しかしこの日は「様子が違うぞ」と思わせたのがまず４回の大島の盗塁死であった。ならばとリードを大きく取った矢先に黒羽根からの牽制が、内藤のミットめがけて突き刺さったのだ。こんなに痛快なことはなかった。頼もしい「女房」に三浦も７回、森野の初安打の後、切り換えてみせた。６回までは分かっていても「まさか」とたかをくくっていたようで、いつものように冷静に投げていた。しかし、チェンジになってベンチに帰った時に誰かに焚き付けられたのだろう。７回は表情が変わっていた。１死一塁で森野に三遊間を破られ、吉田投手コーチがマウンドに行って声を掛けると６回までの三浦に戻っていた。
８回、２死一塁から山口にスイッチしたのは三浦がこの日荒木を苦にしているようで、走者が増えてからでは山口がしんどいと判断して。９回も危なっかしい展開だったが、何とか抑えてくれた。
黒羽根と三浦のエピソードはご存知の方も多いはずだ。だが、この日は満月。月の女神がバッテリーに、チームに優しく微笑んで、次への「勇気」を与えてくれた一夜であると信じたい。
〈ここまで同日「I miss you 〜時を越えて」より〉
横浜ＤｅＮＡの捕手の話になる。出戻り(といっても出されたのだが)の鶴岡が100試合以上先発マスクをかぶるよう高田ＧＭに望まれている。客観的に見て、ベイスターズの捕手陣は「発展途上」と言わざるを得ない。秋の長浦で悲壮感を漂わせて練習していた武山、ケガが治っても１軍からお呼びのかからない新沼に至っては「結論」が出てしまっていたのだろう。スカウトも何を評価して獲ってくるのか不思議で相川、鶴岡を相次いで手放したフロントが恨めしい。「４年連続」の屈辱はここに極まると言っても過言ではないと思う。
逆説的に言えば、黒羽根、細山田、つる岡しかいない中でドラフトで高城を指名しただけの補強は、鶴岡を呼び戻す用意があったという気もする。悪評はさておき、「常勝」の荷を課せられたチームで経験したものは大きい。谷繁然りだ。肩が少々弱くても走者が「走ってくるな」という勘が走れば食い止めることはできると思うが、負けてばかりのチームでは投手をリードするので精一杯なのだろう。鶴岡の復帰で横浜ＤｅＮＡは一歩前進した。キャンプの投げ込みにしっかり付き合って投手陣とコミュニケーションを取ってほしい。黒羽根や細山田に「学ぶ時間」が与えられたのは大きい。
今季、チームが野手の厳しい１軍争いの中で「捕手３人制」を敷くかは分からないが「机上の空論」だけでは残れないのを２人は昨シーズン思い知ったはずである。
<♪song by MISHA + DCT>
18:00開始
vs中日
相模原
中 000 000 000|0
横 000 100 00X|1
ﾋﾟｯﾁｬｰ:
中/山内(6回2/3)-小林正(1/3)-三瀬(1回)
横/三浦(7回2/3)-山口(1回1/3)
勝:三浦 2勝2敗0S
負:山内 1勝1敗0S
S:山口 1勝3敗23S
♭
無安打無得点試合の快挙達成かという熱投。今季最長の７回2/3を２安打無失点で２勝目、通算140勝目を挙げた三浦が、感慨深げに話した。
「ノーヒットノーランは意識はしてたけど、やっぱり無理でしたね。それより、１度は組みたいなと、２人で前から話していて、あの時の小学生がねぇ。きょうは本当に助けてもらいました」
13年越しで実現したバッテリー。新女房はプロ６年目、今季初出場となった黒羽根だった。
内角を突く強気のリードに導かれ、７回１死まで無安打投球。４回に失策、６回に四球で出した走者は盗塁死とけん制死。黒羽根の強肩にも助けられた。７回に森野に初安打を許して、２死一、三塁のピンチを招いたが、２人はそこでも強気だった。最後は平田へ内角スライダーで空振り三振。右打者には少しでも制球を間違えば危険な球だが、「今の三浦さんの状態なら大丈夫」という13歳下の黒羽根の要求に、三浦もしっかり腕を振って最高の球で応えた。
出会いは13年前。98、99と上大岡駅前で行われた三浦のトークショーで、当時、上大岡小５、６年だった黒羽根が２年連続で花束贈呈役に選ばれた。以来、黒羽根少年の夢はそこで誓った三浦とのバッテリーになった。「夢がかなって、最高です」と黒羽根。三浦も「いい球をどんどん選択してくれたし、相手もどんなリードするか分からなかったのも良かった」と称えた。ようやく実現した２人の夢物語。真夏の夜の夢で終わらせてしまってはもったいない。
<スポーツニッポン８月15日付より・遊軍 後藤茂樹>
とにかく度肝を抜いた。今までのイライラがパッと晴れた気がした。６回の荒木への牽制である。荒木にしてみればいつもは「すんなり」陥れるセカンドベース。しかしこの日は「様子が違うぞ」と思わせたのがまず４回の大島の盗塁死であった。ならばとリードを大きく取った矢先に黒羽根からの牽制が、内藤のミットめがけて突き刺さったのだ。こんなに痛快なことはなかった。頼もしい「女房」に三浦も７回、森野の初安打の後、切り換えてみせた。６回までは分かっていても「まさか」とたかをくくっていたようで、いつものように冷静に投げていた。しかし、チェンジになってベンチに帰った時に誰かに焚き付けられたのだろう。７回は表情が変わっていた。１死一塁で森野に三遊間を破られ、吉田投手コーチがマウンドに行って声を掛けると６回までの三浦に戻っていた。
８回、２死一塁から山口にスイッチしたのは三浦がこの日荒木を苦にしているようで、走者が増えてからでは山口がしんどいと判断して。９回も危なっかしい展開だったが、何とか抑えてくれた。
黒羽根と三浦のエピソードはご存知の方も多いはずだ。だが、この日は満月。月の女神がバッテリーに、チームに優しく微笑んで、次への「勇気」を与えてくれた一夜であると信じたい。
〈ここまで同日「I miss you 〜時を越えて」より〉
横浜ＤｅＮＡの捕手の話になる。出戻り(といっても出されたのだが)の鶴岡が100試合以上先発マスクをかぶるよう高田ＧＭに望まれている。客観的に見て、ベイスターズの捕手陣は「発展途上」と言わざるを得ない。秋の長浦で悲壮感を漂わせて練習していた武山、ケガが治っても１軍からお呼びのかからない新沼に至っては「結論」が出てしまっていたのだろう。スカウトも何を評価して獲ってくるのか不思議で相川、鶴岡を相次いで手放したフロントが恨めしい。「４年連続」の屈辱はここに極まると言っても過言ではないと思う。
逆説的に言えば、黒羽根、細山田、つる岡しかいない中でドラフトで高城を指名しただけの補強は、鶴岡を呼び戻す用意があったという気もする。悪評はさておき、「常勝」の荷を課せられたチームで経験したものは大きい。谷繁然りだ。肩が少々弱くても走者が「走ってくるな」という勘が走れば食い止めることはできると思うが、負けてばかりのチームでは投手をリードするので精一杯なのだろう。鶴岡の復帰で横浜ＤｅＮＡは一歩前進した。キャンプの投げ込みにしっかり付き合って投手陣とコミュニケーションを取ってほしい。黒羽根や細山田に「学ぶ時間」が与えられたのは大きい。
今季、チームが野手の厳しい１軍争いの中で「捕手３人制」を敷くかは分からないが「机上の空論」だけでは残れないのを２人は昨シーズン思い知ったはずである。
<♪song by MISHA + DCT>
