2017年11月12日

積み上げてきたもの-J2第41節徳島VS大分-

俺たちのたか〜ぎしゅん たか〜ぎしゅん ララララ〜ラララ

高木駿の勇気を持ったビルドアップがうれしい。
とにかくつなぎまくる。
けっこうな近さに相手選手がいても、おらおら食いつけっとばかりにボールを出す。

これくらい勇気を持って徹底してくれると、ひやっとする場面があったって気分爽快だ。
思えば、開幕のアウェイ福岡戦、え、ここまでやるの?ってくらいにGKからつなぎまくってたあの試合を思い出すなあ。

上福元→高木、竹内→ソンスとメンバーを入れ換えたこの試合の狙いのひとつは、このビルドアップにあったかと思うと、片野坂さんの勇気にも拍手だ。

今シーズンここまでプレーオフ圏内につけてるだけあって、徳島は強い。
いいサッカーをしつつ、勝ち点を重ねるという当たり前のようだけど当たり前にはなかなかできないことをやっている。

そしてその強い徳島の圧を、勇気を持っていなし、鋭く切り返して行くトリニータのサッカーが際立った。
徳島にとっては、思うようにはめられないゲーム展開。

今シーズン、片さんはいつも繰り返して言ってきた。
GKからボールを回してつないでいくサッカー。
相手を食いつかせて、いなし、スペースを作って突いていくサッカー。
最大値を出し、相手を上回る。

前半31分、DFのパス回しは、GK高木駿へ。
高木は目の前のDFラインに入った鈴木惇へつなぐ。
惇から川西、ラインよりの福森へ戻して、福森はそのままタテに通す。
レイチェルのフリックをごっちゃんが受けて、再びレイチェルへ。
川西は、サイドをタテに走る。
なんとも小気味好いワンタッチの連続で、レイチェルは、独走。

そのまま中へ切れ込み、ファーサイドへナナメのパスを通す。
そこへ走りこんださんぺーのシュート!!

シュートはゴールマウスを逸れたけど、得点にならなかったこと以外は完璧な攻撃。
こんなに気持ちよい攻撃が組み立てられるんだこのチーム。
GKから見事なビルドアップ。

片野坂さんが今シーズン積み上げてきたものの片鱗がそこに見えた。

徳島のDFは絞り気味に位置を取る。
だからサイドにかなりスペースが空く。
惇からのロングフィードが、ぴたっとおさまり、レイチェルが暴れまくる。

大分の時間帯がかなりあったし、ゴールに迫るビッグチャンスも多かった。
そう、いつもの決まり文句、決めきれることさえできてたら。
ごっちゃんの超絶ミドルもスタジアムをざわつかせた。
いつものごとくバーに嫌われたけどね。

スコアレスながら、お互い切れ味鋭くいい攻撃を出し合う展開は、第三者なら面白くてとってもいいゲームと映っただろう。
でも、勝ち点3を取らなきゃならん身としては、時間が減って行くにつれて、心臓どきどきばくばく、生きた心地がしない。

そんな究極のテンション、89分。
ボールをもらった徳島の島屋、シキーニョを軽くかわして、質のいいクロスを放り込む。
そこに飛び込んだのが渡大生。
完璧なクロスと完璧なシュート。

ここまでしっかり抑えてきたトリニータの守備も、このワンプレーにやられた。

サッカーって恐ろしい。
たった一つのプレーが、それまでの努力を無にする。

これで大分は、プレーオフ進出の可能性が消えた。
片野坂監督は、試合後の会見で涙した。

でも今シーズンは、昇格とかプレーオフがすべてじゃない。
片野坂さんの描くサッカーを積み上げ、J1に上がっても落ちないチーム力をつけること、それが最大の目標だったはず。

そういう意味では、この徳島戦、反省材料は多々あれど、十分に積み上げたものを見せてくれた。
可能性が見えた。
片野坂サッカーが楽しいと思えた。

さあ、残すは最終戦。
最近勝ってないんだから、ホームで最終戦はなんとしてでも勝たんとね。
そして、他力本願ではあるけど、ヒトケタ順位9位で終わろう。


追記:時間で割ると驚異的な決定力を見せた大津。
前節、今節を見るとほんと、ボールがおさまるようになった。
プレーにも緩急としなやかさが出てきたように思う。
来季の補強は大津だって言えるくらい成長してくれ。
今年の決定力はフロックじゃないって証明せんとね。