2019年09月18日

一度だけ、ちらと-天皇杯ラウンド16広島VS大分-

「◯◯、私を殴れ。同じくらい音高く私の頬を殴れ。私はこのPK戦の間、たった一度だけ、ちらと君を疑った。生れて、はじめて君を疑った。君が私を殴ってくれなければ、私は君と抱擁できない。」

走れメロスの、クライマックスのセリフである。
(気づいてると思うけど、一部改ざん)
どきどきが止まらないPK戦。
ただでさえ心臓に悪いのに、どちらともミスなく決め続ける。
ああもう、じれったい。

早く、広島、外してくれ。
でも外さない。
そして件の選手に回ってきた。

ごめんなさい、ごめんなさい。
心弱い僕は、ちらと、疑ってしまったのです。
外しちゃうんじゃないかと。

もう僕にはサポーターを名乗る資格はありません。
我がチームの選手を疑うなんて。
悪い予感、などというものを浮かべてしまうなんて。

でも、みんな決めてくれた。
一人残らず10人も決めてくれた。
なんて素晴らしきトリニータ。

GKたかーぎ、DF丸谷、鈴木、三竿。
WB高山、星、ボランチはコテ、ハセ。
トップにオナイウ、シャドーが小塚、伊藤。

おそらく直近のリーグ戦の疲労等のコンディションも加味しつつのベストメンバー。
天皇杯は、田中、小林、嶋田は出られない。

向こうもリーグ戦からのベスメンできてるから、さてさてどきどき。
なんとしてでも勝ちたい。

キックオフ。
いきなり広島のハイプレスにとまどいつつもなんとかかんとか交わす。
次第に大分の攻撃が形をなしてくる。
右高山、左星のサイドは、使わず、中からの攻撃が、リズムを作る。

伊藤、小塚、伊藤のワンツーで、抜け出しシュート。
え、こんな形、大分にもあるの?ってくらい。
伊藤の動きがいい。
中からつくってるのも、伊藤の存在あってのもの。

そして、星からの折り返しを起点に、最後は伊藤が決める。
おおお、先制点。

前半の終盤には、大分のどっしりしたボール回しに、広島食いつくすべなく、なんか王者の風格さえ漂う。

よし、このまま行くぞ、っと思ったのもハーフタイムだけ。
後半は、怒涛の広島の攻撃に、耐えに耐えるだけ。
ああ、このまま試合を締めることができるのか、でもこの展開じゃ追加点なんてのぞむべくもない。

80分、ハイネルのゴラッソが決まる。
なんちゅうどんぴしゃのバイシクル。
こりゃ、やられた。

大分も、ワンチャンあるけど、決め切れず。
延長も同じく、ああ、これさえ決めれば、って、でも決まらず。

でもまあ、PK戦で勝ててよかった。
もうね、決めてるんだから、正月新国立こけら落としはトリニータの天皇杯決勝って。

まあほんと、勝ててよかった。