労務ドットコム管理人の人事労務管理の「いま」

社会保険労務士法人名南経営 宮武貴美 公式ブログ

tyuukei 来年の1月1日に改正育児・介護休業法が施行されることで、育児介護休業規程の整備に関するご相談が増えています。これに関連したコラムが11月16日、中部経済新聞の「管理職が知っておきたい人事労務講座」の記事として掲載されました。
 タイトルは「育児・介護休業法と就業規則整備」です。社労士法人 名南経営で担当させていただいている連載の一環として書いたものです。手に取る機会がありましたら、ぜひ、ご覧ください。なお、これに併せて、今週の金曜日に改正育児・介護休業法のセミナーを開催します。ぜひ、お越しください!

[改正育児介護休業法の規程整備に関するセミナーを今週開催]
施行直前開催!改正育児・介護休業法のポイントといまからでも間に合う規程整備
日時:2016年12月2日(金)午後1時30分~午後3時30分
会場:名南経営本社セミナールーム(名古屋駅・JPタワー名古屋34階)
講師:宮武貴美(特定社会保険労務士) 社会保険労務士法人名南経営
詳細およびお申し込み:
http://www.meinan.net/seminar/20466/

参考リンク
中部経済新聞
http://www.chukei-news.co.jp/

rajio 先週、東京都内の私立学校に勤める女性教員が、学校側に旧姓使用と損害賠償を求めた裁判が大きく報道されました。旧姓使用が認められないという判決に関し、私自身、びっくりしてたのですが、翌日、ラジオ出演のご依頼をいただき、こちらにもびっくりしました。

 ご依頼いただいたのは、広島のRCCラジオさん。朝の番組「本名正憲のおはようラジオ」の「おはようフォーカス」というコーナーで「女性の旧姓使用なぜ許されない?」をテーマにインタビューに答えて欲しいとのことでした

 昨年に出た夫婦別姓の最高裁判決もあり、世の中は完全に旧姓使用が認められる方向に動いているように感じていますし、労務行政研究所の調査結果を見ても、旧姓の使用を認める企業が増加しています。詳しくは判決文を読んでみないと分からないので、しっかり確認したいと思います。

 ちなみに今回、ご依頼いただいたのはこちらのブログ記事をご覧いただいたことがきっかけでした。いずれにしても、貴重な電話ではありますが、ラジオの生出演という経験をさせていただき、感謝の限りでした。

参考リンク
RCCブログ「本名正憲のおはようラジオブログ」
http://blog.rcc.jp/radio/ohayo/index.php?itemid=20972

riyuu 雇用保険は退職した理由により、一般の離職者、特定受給資格者および特定理由離職者に分けられることになり、基本手当(いわゆる失業手当)がもらえるまでの期間や、基本手当をもらい続けることのできる日数が異なる仕組みになっています(変わらないこともあります)。

 解雇や倒産等により離職した人は、特定受給資格者として、最大330日の失業手当がもらえることから、離職時に「(解雇等の)会社都合で離職票を作成して欲しい」と申し出る従業員がいるほどです。もちろん、虚偽の記載は断じて行ってはならず、虚偽の記載が後のトラブルを引き起こすケースが現実に発生しています。

 それでは、離職者のうち、特定受給資格者はどの程度、存在するのでしょうか。これについては、先日開催された厚生労働省の労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会の資料が参考になります。今から挙げる数字は離職者の総数ではなく、失業手当の初回受給者数であり、転職先を見つけた後で自己都合退職し、失業手当の手続きを行なわなかったような人もいることを考えると、必ずしも全ての離職理由の集計ではありませんが、平成27年度は、全体の約22.4%でした。これに雇止め等により離職した人である特定理由離職者を加えると、約28.1%となっています。個人的には、失業手当をもらっている4分の1以上が特定受給資格者および特定受給資格者だというのはかなり高い数値ではないかと思います。そして、この数値は、過去5年で急激に減少しており(左図参照)、人手不足にともない、解雇や雇止めがかなり減少していることが想像できます。

 今後、特定受給資格者及び特定理由離職者に関する取扱いが改正になることも考えられます。いずれにしても、離職票に関する手続きは正しい離職理由を確認し、適正に行うことが重要になります。

参考リンク
厚生労働省「第116回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会資料」
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000138642.html

zu 昨日から臨時国会が始まりました。この国会では、継続審議となっている改正労働基準法等が議論されることになる予定であり、人事労務担当者は法案の行方に注目していく必要があります。そして、昨日、厚生労働省から老齢基礎年金等の受給期間の短縮等が盛り込まれた「公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案」(改正年金機能強化法案)が提出されました。

 現在の老齢基礎年金等については、原則として年金保険料を25年間納付した場合に受給資格が発生することになっていますが、逆に24年しか納付していない場合には、年金が全く支給されないことになっています。このため、25年未満の人については、無年金者となり場合によっては生活保護に頼るといった問題が発生しています。
 これに対し、平成24年の改正で、年金受給資格期間を25年から10年に短縮することが決定し、税制抜本改革の施行時期(消費税を10%に引上げた時点)施行されることになっていました。このため、消費税の引上げが先送りとなったため、施行も先送りとなっていました。
 今回のこの改正年金機能強化法案では、消費税の引上げ前に受給資格期間の短縮ができることが盛り込まれています。具体的には、消費税の引上げとは切り離し、平成29年8月1日からの施行となっています。これにより平成29年9月分の年金から受給期間が10年以上25年未満の人にも年金を支給されることが予定されています。この引上げにより40万人の人が対象となり、年間約650億円が所要額として必要になると見込まれています。無年金の問題は喫緊の課題として位置づけられていますので、成立に向かうのではないかと思います。

 人事労務に直結する問題ではありませんが、従業員の中には関心がある人もいるかと思いますので、こちらの法案の行方にも注目しておきたいところです。


参考リンク厚生労働省「第192回国会(臨時会)提出法律案」http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/192.html

60 現状の労働法では、定年を定める場合には60歳以上とし、定年を65歳未満に定めている場合には、65歳までの安定した雇用を確保を行う必要があります。具体的には、「65歳までの定年の引上げ」「65歳までの継続雇用制度の導入」「定年の廃止」のいずれかの措置を取ることになりますが、多くの企業では継続雇用制度の導入に留まっています。

 その理由としては、一旦、60歳で定年という線を引くことで、職務内容や賃金などの労働条件を見直したり、退職金を清算したり、もしくは60歳以降の継続雇用に適さない人の雇用を終了したりする目的があります。しかし、継続雇用を希望する定年に達した人を、多くの企業が65歳まで継続的に雇用しており、また、同一労働同一賃金の流れの強化から、60歳以降の職務内容と賃金等の関係性については慎重な対応が求められるようになってきました。また、今後、労働力人口の減少が到来することは間違いなく、女性と高齢者の活用については、連日のようにメディアでその重要性が伝えられているところです。

 そのような中、今日のメインブログでも取り上げたように「65歳超雇用推進助成金」が今後、新設される予定であり、パブリックコメントとして出された情報によると、65歳への定年引上げを実施した事業主に対し、100万円の助成金が支給される予定です。定年の引上げ等については、すでに「高年齢者雇用安定助成金」が設けられていますので、この助成金との違いがどうなるのか気になるところですが、高齢者の雇用について考える時期が到来しており、このような助成金を利用しながら、真剣な議論が必要になってきています。

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