a0001_013717 私が名南経営に入社してから、お客様から頂いた質問は本当にたくさんありますが、その中でも特に印象に残っているものがいくつかあります。その一つに出産手当金が支給される・されないの違いに関することがありますので、今日はこれをとりあげましょう。

 出産手当金は、健康保険の被保険者が出産のため会社を休んだ場合に、所得補てんとして一定額の手当金が支給されるというものです。支給される期間は、原則、労働基準法でいう産前産後休暇期間であり、出産の日(実際の出産が予定日後のときは出産予定日)以前42日(多胎妊娠の場合98日)から出産の翌日以後56日までの間で会社を休んだ期間です。支給される額は、1日につき被保険者の標準報酬日額の3分の2に相当する額(1円未満四捨五入)です。

 手当金の金額をわかりやすいように、標準報酬月額が36万円の被保険者ということで考えてみましょう。
 ①標準報酬日額:360,000円÷30日・・・12,000円
 ②出産手当金の日額:12,000円×3分の2・・・8,000円
 ③98日間の休暇で支給される金額:8,000円×98日・・・784,000円

 子どもが生まれると何かとお金がかかりますので、「この手当金は大きいなぁ」といつも手続きをしながら思っています。さて、私が受けた質問で印象に残っているものは「入社してすぐに産休に入ったら、出産手当金はもらえるの?」というものです。答えは「もらえる」です。出産手当金には、健康保険に加入していた期間といった要件はないため、たとえ、入社してすぐに産休に入ったとしても支給されることになります。

 一方で、退職等で被保険者資格を喪失した場合には少し注意が必要です。出産手当金は、資格を喪失した後であっても、一定の要件を満たすと支給されるのですが、資格喪失の前日に、出産手当金の支給されているか、支給される状態(出産日以前42日目が加入期間であること、かつ、退職日は出勤していないこと)であることがまずは必要です。ここでのポイントは、退職日は出勤していないことです。時折、退職日は貸与品の返品や挨拶のために出勤される人がいますが、出産手当金が支給されなくなる可能性があるため、ご注意ください。
 そして、それ以前に確認しておくことが、資格喪失の前日(退職日等)までの加入期間です。この加入期間ですが、継続して1年以上ある必要があります。つまり入社してすぐに産休に入る場合には、支給対象となりますが、その人が退職した場合には、支給されないことになります。
 退社日やその日の出勤状況で、支給されたり、されなかったりするため、対象になりそうな人にはしっかり説明をしておきましょう。


参考リンク
協会けんぽ「出産で会社を休んだとき 」
http://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat315/sb3090/r148