MIYAZAKINGDOM

ミヤザキケンスケ オフィシャルブログ

2008年02月

13c761a7.JPG 来年度のセットの打ち合わせをするために、NHK内のある部屋に入った。NHKのビルはとにかく広いのでどこに何があるか分からないのだが、その部屋は特別だった。入った途端フラッシュバックのように、記憶が押し寄せてきた。。
 そこは一年前に初めて熱中時間のセットの打ち合わせをした場所。大宮のホテルから遅刻しないように何度も時計を確認したことや、名刺交換に異常に緊張したことなど鮮明に思い出せた。なかでもプロデューサーの方が言った、

「君の絵を使うのはNHKらしからぬ思い切った試み」

 という言葉は、その状況をズバリ言い当てていた。オレにとってはまさにジャンプアップの瞬間であり、かなりリスクを背負った勝負だった。ジャンプしても対岸に飛び移れない可能性は五分五分ぐらいだったんじゃないかな。。
 どう考えてもおかしいのは、ラフ画を一切描かなかったこと。キャンバスを前にしないとオレは何を描くか分かりません、というスタイルだったし、実際に最後まで何を描こうか考えながら制作していた。。。確かにこんな新人を使うリスクは計り知れない。

 来年度のセットは一部変更で、また野澤舞台さんで制作することになった。あの伝説の72時間ぶっ続けペイントをした想い出の地である。今度は完成図があるし、スタッフの方との信頼関係もある。一年前とは違う制作ができるはずだ。3日間、また怒涛の真剣勝負ができそうです。燃えてきたぜ!!


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b875c67a.jpg いま佐賀ビルは青いネットで覆われている。もうかれこれ3ヶ月ぐらいそのままだから、昼でも日がささず困ったもんだ。不動産屋に問い合わせると、数日してから業者の男がやってきた。


 「いやー、俺も困ってるんだよねー。何せ大家が金払ってくんないんだもんなあ。君からも言ってもらえるかな?」


 妙になれなれしい。さらに帰り際に


足場業者 「これは別の話なんだけどさ、君学生でしょ?」

ミヤケン 「いや、違いますけど」

足場業者 「あれ?そうなの。。いやー君うちでバイトやんない?そんなに難しくな
      いんだけどさあ。とにかく人手が足んなくってさー、仕事手伝って欲し
      いんだよねえ。誰かいないかなー」

ミヤケン 「はあ。。。」


 この男、なれなれしい上に完全に何か勘違いしてやがる。クソウ、オレ様は忙しいのだ、さっさとネット取っ払って消えて欲しい。。。しかしいまだにネットは回収されず、今日も天気は分からずじまいなのだ。


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7fe92819.jpg こないだ登戸で久しぶりに会合があった。去年のノボリトアートストリートの締めような会だったんだけど、あれからまだ一年経ってないと思うとビックリした。。
 今だからいえるけど登戸での制作は、ハッきり言ってきつかった。もうマジで限界ギリギリって感じ。東京に出てきたばかりで仕事も安定してないし、生活も安定してない。そこにかなり過酷な作品に挑戦してしまったので、もうメロメロ。いろんな人に迷惑をかけてしまい、それを返せぬまま終了してしまった。。あれが一年前なら、この一年でかなりましになったと思う。今ならもっとうまくやれる自信がある(笑)。
 一年前が遠い昔のように思えることは、いいことだと思う。一年前の今ごろは佐賀にいて、二年前の今ごろはロンドンのホテルで働いていた。三年前はロンドンで美術教師をしていて、四年前は大学院生。五年前までさかのぼればラブワゴンに乗ってるんだから、人生何があるかわかんない。来年の今頃はいったい何をしているんだろう。。

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f9df2434.jpg 昨日いよいよバックを買う必要性に迫られて、デパートをぐるぐる回っていた。自然とデザインのいい物や、ブランド名で探していたんだけど、ふと「オレにとってバックとは何か?」という哲学めいた問いが天から降ってきた。
 何年か前ならいざ知らず、オレはもう硬い生活とは縁がない。会社勤めはないだろうし、これからも絵を描く人生が続くと思われる。サラリーマンにとってのビジネスバックのように、オレの生活に合ったバックというのは必ずある。
 寅さんのトランク、山下清のリュック、思えば放浪者にとってバックというのは象徴的な存在だ。そこまで考えて、銀座の三越に的を絞った。デザインうんぬんより、絵描きのかばんは銀座三越で買うべきのような気がしたのだ。
 結局ベーシックだけど頑丈な、茶色の革かばんを買った。ボロボロになって、絵の具がこびりついても味が出そうなかばん。家に帰ってながめてみると、中学校のころ初めて学生かばんを手にしたような気持ちになった。これからオレはこいつに絵の具をぶち込んで、色んな場所を旅するんだ。このかばんがボロボロになってるころにはオレの絵も少しは上達しているかなあ。。なーんてことを考える、放浪絵描きの一日でした。


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d81c89b3.JPG 今日は「anan」の撮影でした。といっても別にオレが紹介されるわけではなく、ちょっとしたエキストラとして撮影会に参加したわけだが、こういうのも東京っぽいなーと思うわけです。
 リンク貼ってる売れっ子フードコーディネイター、watoちゃんhttp://blog.watokitchen.com/の撮影で代々木公園でピクニックをしたんだけど、天気がよくていい感じだったなあ。。春はもうすぐそこって感じ。絶対に今年は花見をしてやるぞと思うのです。

 ともあれ今日は打ち合わせの日で、ピクニックの後は四谷へ直行。島根の雲南市でやるイベントの打ち合わせだったんだけど、こちらもなんだか面白そう。1週間ぐらい泊り込みで絵が描けるようで、かなりの大作が期待できる。これを成功させれば、全国制覇企画は9つ目。だんだんいい感じになってきた。一生かかってでも絶対に成し遂げてやろうという気になってくるよね。


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d385f59e.jpg いままでも忙しい時期はあったけど、それは短期的なもので、今回のように何ヶ月も先まで予定が埋まってしまってるのは初めてだ。。
 現在、同時に動いているプロジェクトが複数ある。それらのスケジュールは密集して絡み合っているので、毎日頭を切り替えていかなければならない。。絵本の製本とその展示会、新番組のオープニングタイトル、熱中時間新セット、熊本への作品制作とライブペインティングショー、新しく決まった島根県雲南市での壁画制作プロジェクトなど。毎日違う打ち合わせをしたりするので、頭がこんがらがりそうになる。
 しかもこれらはすべて、これから2ヶ月間で行われる。絵本、展覧会、アニメーション、番組セット画、インスタレーション作品、ライブペインティング、壁画。いろんなジャンルを自分の絵という共通点で繋いでいく。。。確かに大変だけど、この2ヶ月を乗り越えたとき、すごく成長できているような気がする。
 まずは新番組のオープニングタイトルの締め切りが来る。今週中に100枚以上のイラストを描かなければならない。まず最初の難関だ、バシッと決めて次にバトンを渡そうと思います。

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a72e8d8a.jpg 昨日は池袋演芸場で落語をみてきました。落語は前から行きたかったんだけど、きっかけがないとなかなか行きにくい。。たまたま知り合いの方に連れて行ってもらったからよかったんだけど、これがまた面白い!!
 「ちりとてちん」の影響で最近はひそかな落語ブームだという話もあるが、まだまだ若い人の中で落語好きな人は少ない。なんとなく敷居が高く、漫才に比べて難しいイメージがあるからだろうけど、実際は全然違った。
 まず落語の会場は飲食自由なので、みんなお弁当を食べたり、ビールを飲んだり、すごく自由な雰囲気なのだ。座席には小さな机がついていて、その上に食べ物や飲み物を置けるようになっている。食べ物を食べながらみれるなんて、なんかすごく意外だった。。
 そして落語自体は、想像してたのの10倍は面白かった。どんどん話に引き込まれ、随所で笑ったり、なるほどと感心したり、感動したりする。漫才と違うのが、あくまでも噺家はおもしろい「噺(話)」をする人であるということ。漫才のように人を笑わせるコメディアンというイメージとちょっと違っていた。。
 おそらく子供のころテレビかなんかでやる落語の言葉遣いが聞き取りづらく、勝手に落語は難しいものだと思い込んでいたんだけど、実際は一つの噺が映画一本分に値するぐらい内容があり、教訓があり、滑稽さがある。聞くほうにも集中力が必要だから、漫才より気楽ではないかもしれないけど、深い。
 これは絶対ライブで観たほうがいいよー。まだ未経験の人はぜひ!!

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026844c8.JPG 忙しい合間を縫って、ブルーマンショーを見に行った。熱中時間でお世話になっている方にチケットを取ってもらったのだが、普通なかなか観にいけないよね。。チケット結構するし、日本でこの手のものを観に行くってそうない。
 ロンドンにいたときはミュージカルをよく観に行った。ロンドンではミュージカルやショーのポスターがいたるところに貼ってあって、いつどこで何が行われているか日常的に知ることができる。しかもチケットも席を選ばなければ安く手に入るので、案外気楽に入れるのだ。
 ロンドンでも「ブルーマンショー」は大人気だった。観に行った友達は口をそろえて「最高だ!!」といっていたし、なんつっても「ブルーマン」はしゃべんないから英語がわかんなくても楽しめる(笑)。でも結局行けなかった。。だから東京で観にいけることになったのはすごく嬉しかったんだよね!!

 それで観に行った「ブルーマンショー」。日本用にアレンジされていたようで、ロンドンで聞いていた内容とはちょっと違っていた。すべて日本語で説明されるので、ちょっとニュアンスが違うんじゃないかなーと思うこともしばしば。素晴らしい映画館で話題の洋画を吹き替え版で観たような感じでしょうか?できれば字幕で観たかったなーという感じ。
 だけど客を巻き込むパフォーマンスや仕掛けは、すごく面白かった。自分のやりたいこととリンクする部分も多く、多くのヒントをもらった。将来こういうショーを演出できたらすごく楽しいだろうなあ。。ブルーマンショー、いいものを見させてもらいました。

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1a6b7e89.jpg ぶらいとは松美公園の前にあって、すごく雰囲気のいい喫茶店だった。入ってすぐに気に入ってしまい、その場でアルバイトさせてくれないか頼み込んだ。実際カップコレクションや珈琲の種類が豊富で、こだわりのある店だったんだけど、特に風格のある店構えから客の年齢層が高いのが気に入った。
 仕事を始めて分かったことだが、この店は夜アルバイトだけで営業していた。バイト生は一年ぐらい修業した後、カウンターに入り、店の一切を取り仕切る権限を与えられるのだ。オレが入ったころ、マスターが倒れられ、長く働いていたバイト生も次々と辞めていくという変革のときだった。店に入るのが好きだったので、毎日のように仕事していたのだが、人手不足のため半年でカウンターに入れられ、一年で一番の古株になってしまった。
 珈琲のドリップの仕方も満足に教えてもらってないのに、一人でバイト生を使いながら営業しなければならない。お金の計算も、店の戸締りも、バイト生への指導も、すべて任せられる。いま思えばとてもスゴイ経験だ。。当時まだ20歳ぐらいの学生だから。
 珈琲についてもそれなりに自分で勉強した。ドリップの方法、カップの知識、15種類ぐらいある珈琲の味の違いについて。このとき珈琲を飲みすぎたせいで、今ではほとんど珈琲を飲めない体質になってしまった。。。でも正直マスターや先輩にしっかり教えてもらえなかったのは、とても残念なことだったなと思う。

 そんなぶらいと珈琲店の本をおそるおそる読んでいると、案の定、オレのことが出てきた。それもぶらいと26年間の歴史の中で、一番の大事件を起こしたバイト生として(笑)。それは何を隠そう、店に常連で来ていたヤクザに命を狙われたのだ。。それもかなりリアルに。ママの知り合いの奴だったんだけど、小指はないし、政治家の名刺は出すし、当時のオレには半端なくハードコアだった。。
 そんなホロ苦い思い出もありつつ、やはりぶらいとで働いたのはいい思い出だ。佐賀の喫茶店しかり、このぶらいとしかり、今はもうない。久しぶりにお気に入りの喫茶店を見つけてみようかなーと思い始める今日この頃。


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f69d0959.jpg こないだ友達がつくばでおもしろい本を買ってきてくれた。「つくばぶらいと珈琲物語」。オレが大学時代、3年間働いた喫茶店の話だ。
 中学校のころ珈琲の魅力にはまった。常連さんしか来ないような薄暗い喫茶店に、友達と二人毎日のように通った。14歳から18歳までの4年間、大事な話はすべてそこで話した。夢の話に恋の話、ママや常連さんに(下世話な)アドバイスをたくさんもらいながら、ちょっと大人な雰囲気を感じていた。
 人生で初めて絵を買ってくれたのはこの喫茶店のママだった。高二のころ、この喫茶店を題材に描いた60号の絵を気に入ってくれて、ある日購入してくれた。初めて絵が売れたのもそうだけど、お気に入りの喫茶店に自分の絵が飾られるのがとにかく嬉しくて、絶対に将来有名な画家になって、ママを喜ばせてやろうと思ったもんだ。しかし、この想い出の喫茶店はオレが佐賀を離れてまもなくつぶれてしまった。
 そのころから喫茶店で働くのが夢になり、いつか自分のお店を持ち、自分の絵を飾った店内で珈琲を入れたいなって思ってた。そこで見つけたのがつくばにある、ぶらいと珈琲店だったのだ。

 後半に続く

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