f15bfda3.JPG 佐賀に18年、つくばに7年、ロンドンに2年半、そして東京に3年。いろんな所を転々としてきたわけですが、どこもそれぞれおもしろかったなと思う。

 佐賀はもちろん故郷であり、家族や幼なじみが住んでいる場所。一年に一度は里帰りをして、自分のベースを支えてくれている人たちに会うのがとても楽しみな場所。
 つくばは第二の故郷。絵描きとしての自分の土台を作った場所。大学の友人や、後輩たちがいまだに住みつき、帰ればすぐに学生時代を思い出すことができる思い出の場所。
 ロンドンは夢の場所。お気に入りの町並みやカフェ、レストラン、それらすべてはダブルデッカーとともにある。一人でいろんなことに挑戦し、そしていろんな経験を積むことができた場所。ロンドンで出会った人々との思い出は、いまでも夢のようで現実感がない。
 東京はドラマのような場所。廃ビル同然の佐賀ビルから始まり、テレビの世界で絵を描くことになった。ロンドンに比べモノにならないぐらい巨大で、人が多い。そしてみな同じような価値観を持ち、ものすごいスピードで物事が進んでいく。貧乏生活、仕事、酒、女、華やかな世界、まさにドラマ。

 どこが一番いいかなんて分かんない。ただどこもそれぞれにおもしろい。ようはどこに住もうとも、自分で楽しいことを見つけられればそれが一番幸せってことでしょう。


※写真は去年の夏に描いたスリップオン