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 お遍路から帰ってきて早4ヶ月。そういえばあれだけ熱かったお遍路さんプロジェクトも、帰ってからは意外に話題にすることが少なかった。忙しかったのもあるけど、正直「あれだけのことをしたのになんてことなかったな」なんて考えていたりもした。。

 四国88箇所を歩いて周りながら絵を描く。宿は使わずに野宿をするか、もしくはどなたかに泊めてもらいながら身一つで1400キロという長い旅をする。いま考えても結構壮大なプロジェクトだ。それをやり遂げたのになぜこうも冷めていたのか、それは単純に僕は頭が悪く、「なんだかよく分かんないけどとにかく終わった終わったー」っと、帰るや否やすぐに次のことをはじめたからに他ならない。

 いまこうして旅で描いたスケッチを一枚一枚見直していると、なんだか不思議な感動がある。あの時あんなことしたなーとか、この絵を描いてるときにあんなことが起こったなーとかそういうこと。一枚一枚の絵が急に生き生きと輝いて見えてきて、走り描きの絵なのにそれ以上描き加えることができない完成された絵に見えてくる。

 時間を置いて自分の絵を好きになる。そんな感覚今までなかった。やはりお遍路っていうのは想像以上の魅力があって、それをやっていた自分にすら気づけないぐらい深く、大きいものなんだと思います。
 来年開く個展のために、ぜひともお遍路をテーマに絵を描きたいなーといま考えてます。