2009年08月27日

ハサミを持って突っ走る

ハサミを持って突っ走る
 コチラの「ハサミを持って突っ走る」は、オーガステン・バロウズのベストセラー小説を、本作が監督デビューとなったライアン・マーフィーが監督&脚本&製作を務め、映画化したヒューマン・コメディです。主人公の名前が原作者のオーガステン・バロウズ(ジョセフ・クロス)だから、原作の小説は自伝的小説なのかな?

 だとしたら、本当にすごいよね〜(;・∀・) とんでもない環境で育っちゃったもんだわ。父親ノーマン(アレック・ボールドウィン)は、アルコール依存症で、母親のディアドラ(アネット・ベニング)は有名な詩人を夢見る情緒不安定で、その2人は上手くいっておらず、ケンカの絶えない日々。

 自分勝手な両親に、自分勝手な愛情しか注いでもらえず、育ってしまったオーガステン。撮影当時既に20歳?のジョセフ・クロスはすごく上手いんだけど、やっぱり16歳ってのはちょっと見えないよね?でも、この役を演じるのに、実際16歳の方じゃ演じきれないようにも思うし、環境のせいで早く大人になっちゃったって捉えることは、出来るかなぁ〜って思いました。

 親があんな感じだと、子供はむしろしっかりとしなくっちゃならないもんね。前半は正直ちょっと退屈でした。出てくる人間みんな怒ってるし、みんな狂ってるし、みんな病んじゃってるだもんね。それに、それがバラバラのピースでしかなくって、なかなか一まとまりの作品としての、全体像のようなものが感じられなかったんだよね。

 それは初監督だけに、ってところがなくもないのかな?って気がしなくもなかったです。でも、オーガステンと彼がなぜかよく分からないうちに預けられることになってしまった分析医のフィンチ(ブライアン・コックス)の次女ナタリー(エヴァン・レイチェル・ウッド)が、キッチンの天井を突き破るシーンあたりから、ものすごく引き込まれてしまいました。

 彼らは確かに病んでるけど、みんなどっか病んでるもんなんじゃないかな?特に、家の中では素の自分が出てしまう分、家族というのはどうしても奇妙なものになってしまうのかも。フィンチ家の長女ホープ(グウィネス・パルトロー)が唯一しっかり者に見えて、実は一番病んじゃってたってのは、怖かったなぁ〜。

 フィンチ家の養子ニール(ジョセフ・ファインズ)とは、ナニゲに「恋に落ちたシェイクスピア」コンビ!一瞬そのことが過っただけに、2人の痛々しさは結構強烈でした。ニールはゲイで小児性愛でオーガステンといい仲になっちゃうし、ホープは猫シチュー作っちゃうしね〜(/ω\)

 最後にフィンチの奥さんアグネス(ジル・クレイバーグ)が、オーガステンに言う「全ての母親が求める息子」という優しい言葉、精神が崩壊してしまった母親を残してNYに行く決意をした彼には、きっとなによりも嬉しい言葉だったんじゃないかな。そして、「夢は大事。どんなに辛いこともそれを支えに乗り越えられる」と言うのは、全ての息子に捧げる言葉だよね。

 どんなに小さな夢でもいい、病んじゃった家族を必死に繋ぎとめようとするのもきっと同じことなんじゃないかなぁ。観ていて感じたのは、人間はどんなにいびつだって歪んでたって、きっといいんだよね。ってこと。完璧な人間なんていないし、たとえ完璧じゃなくったって、だからこそみんなそれを支え合いながら生きているんだもんね。

◆ title: RUNNING WITH SCISSORS(2008/アメリカ)
◆ date: 2009.08.21
◆ director: Ryan Murphy
◆ performer: Joseph Cross/Annette Bening/Alec Baldwin/Brian Cox/Gwyneth Paltrow/Joseph Fiennes/Evan Rachel Wood/Jill Clayburgh/Gabrielle Union/Patrick Wilson/Kristin Chenoweth

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この記事へのコメント

1. Posted by Kaz.   2009年08月27日 20:19
確かにね〜、前半はちとまとまりが見えなかったかな〜。
いやァ、それにしても凄い環境、凄い人たちですな〜。
でもこれを観てると、「人間捨てたもんじゃないな」って感じで逆手に取れます〜〜。(´▽`*)アハハ シニカル風味が効いてたね。
2. Posted by miyu   2009年08月27日 20:22
>Kaz.さん
そうなんですよ〜。Kaz.さんもそう感じられましたかぁ。
結構興味深いお話だし、映画としてもなかなかの
もんだなぁ〜と後半は感じられただけに、
ちょっと前半は残念だったかなぁ。
3. Posted by 小米花   2009年08月29日 15:27
この映画、私には合わなかったデス・・・。
どう理解してよいか分からず・・・。
多分、本で言えば斜め読みしちゃった感じなの。
miyuさんの感想読んでから見れば良かったわ。
TBありがとうございました!
4. Posted by miyu   2009年08月29日 16:30
>小米花さん
こうゆう映画って多分すごく相性によってかなり
受け取り方が変わるんだと思うんですよね〜。
斜め読み的な見方をしてしまう映画ってありますよね〜。
分かります〜。
ずっと観ていても、どこか心が入り込みきれないと
言うかね。
5. Posted by にげら   2009年08月30日 19:55
私もこの映画は見てます。
ちょっと実話っていうのが、すごかったですよねぇ。
この中の登場人物ってまともというか、普通の人がいなもの・・・・
まあ、世の中、十人十色ですものね。。
6. Posted by miyu   2009年08月30日 21:40
>にげらさん
そうでしたね〜。
みんなちょっとずつと言うか大きく歪んでるのですが、
人間ってみんなそうゆうもんですもんね〜。

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=== イタいけど希望が見える 『ハサミを持って突っ走る』 === {{{: 【ハサミを持って突っ走る】 RUNNING WITH SCISSORS 2006 (未) '''監督''' ライアン・マーフィー '''製作''' ライアン・マーフ...
2. ハサミを持って突っ走る (2006・アメリカ)  [ 白ブタさん ]   2009年08月27日 21:34
タイトルやジャケットの写真から、ハートフルなコメディかと思って借りてきました☆
3. ★ 『ハサミを持って突っ走る』  [ 映画の感想文日記 ]   2009年08月27日 23:43
2006年。PlanB/etc."RUNNING WITH SCISSORS". ライアン・マーフィー監督。オーガステン・バロウズ原作。  両親に捨てられて、奇妙な精神科医の自宅兼療養所のような家で、変人ばかりの家族と生活することになった少年の成長物語。  ニュ...
4. 「ハサミを持って突っ走る」  [ ★☆ひらりん的映画ブログ☆★ ]   2009年08月28日 02:53
インパクトありすぎのタイトルだし・・・ 出演者も豪華なので、DVDで鑑賞しました。
5. ハサミを持って突っ走る  [ しーの映画たわごと ]   2009年08月28日 08:48
ブラピが制作に入っていて、パルトロウも出てるので鑑賞。精神が病んでいるというよりは、単に変人たちが繰り広げるコメディだけど面白みは全くなし。
6. ハサミを持って突っ走る(DVD)  [ パピ子と一緒にケ・セ・ラ・セラ ]   2009年08月29日 01:47
こんな環境で育ったら病んで当然だぁ!! 1970年、オーガスティンはアルコール依存症の父親と、有名な詩人になることを願っている、不安定な心を持つ母親と暮らしていた。 1976年、母と父の関係がこじれ、ある夜、母は精神科医のドクター・フィンチを家に呼ぶ。 ある日...
7. 『ハサミを持って突っ走る』  [ La.La.La ]   2009年08月29日 10:03
JUGEMテーマ:映画 制作年:2006年  制作国:アメリカ  上映メディア:劇場未公開  上映時間:122分  原題:RUNNING WITH SCISSORS  配給:ソニーピクチャーズ  監督:ライアン・マーフィー  主演:ジョセフ・クロス      アネット・ベニング     ...
8. ハサミを持って突っ走る  [ こんな映画見ました〜 ]   2009年08月29日 15:24
『ハサミを持って突っ走る』 ---RUNNING WITH SCISSORS --- 2006年(アメリカ) 監督:ライアン・マーフィー 出演: ジョセフ・クロス、アネット・ベニング、アレック・ボールドウィン 、ブライアン・コックス 、グウィネス・パルトロー 、ジョセフ・ファインズ ア...
9. Running With Scissors  「ハサミを持って突っ走る」  [ Akasaka high&low ]   2009年08月30日 17:32
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