お釣りをせしめて、場所を移し、籠から袋に品物を入れ換えていると、すっと足元を弾丸が通ったような気がした。
構わず外に出ると、にゃあ助が何かをくわえて店から飛び出して来た。
それは次の瞬間、柴犬そっくりな姿になり、2匹揃って走り去った。



翌日は傘がいらないくらいの雨。
朝からコンビニに行くと、ATMの故障は直っていた。
早速お金を下ろして、帰宅した。
卓袱台の前にどっかりと腰を下ろすなり、奴がおやつを期待して近づいて来た。
……あ、ちょっとにゃあ助呼んで来て。
奴が呼びに行くより早く、にゃあ助が茶の間に入って来た。
自分に用があるのが分かるのか、私の前に座って、にゃあ、と鳴いた。
私は千円札を5枚渡して、スーパーが開店する前にこっそりお金を返して来るよう言った。
混沌のお方の猫。
きっと昨日のレジの中に確実にお金を入れてくれるに違いない。
……手段は選ばない気もするけど。
にゃあ助は即座にお金をくわえて外に飛び出して行った。
奴が私を見て、首をかしげた。
……お金を返しに行かせるなんて、らしくないって言いたいんでしょう!
みー。
……うるさいっ!
みーみー。


(続く)