永岡瑞季の毎日映画館!

映画館はびっくり箱です。 日常生活でいらいらしたことがあっても、 映画館に入ってチケットを買って、席について、もらったチラシを見ているうちに真っ暗になって予告編が始まる。 そうしたら、もう何もかも忘れてしまいます。映画館にはそんな魔力があります。 映画をこよなく愛する永岡瑞季の映画レビューを書いていきます☆DVDやスカパー!で観たものも入ったり、たまにはもう一つの趣味のドラマのことも書くかもしれません! よろしくお願いします。

忘れられない映画

「初恋」4

初恋













監督・脚本 塙幸成
原作 中原みすず
出演 宮崎あおい 小出恵介 宮崎将 小嶺麗奈 青木崇高 柄本祐 松浦祐也 藤村俊二
配給:ギャガ(2006/日本/114/カラー)

あの三億円事件の実行犯は18歳の女子高校生だった

 
小さいころに父を亡くし、
母は兄だけをつれて蒸発してしまったため
叔父の家で孤独に生きてきた
女子高校生、みすず(宮崎あおい)。
誰にも心を閉ざし、人前で涙を見せることもない。

そんな彼女が新宿の繁華街にあるジャズバー
B」の前に 姿を見せるようになる。
実は、突然現れた兄、亮(宮崎将)が
何かあったら訪ねて来いと
その店のマッチを渡していたのだ。
セーラー服姿でいかにもその場にそぐわないみすずを
B」に引き入れるユカ(小嶺麗奈)。

そこをたまり場とする若者たちは
初めは美鈴を相手にしようとしないが、
「大人になんかなりたくない」
そんなみすずの言葉から、
みすずを仲間にすることにする。
 亮と兄妹ということは仲間には秘密だ。 

初めて「仲間」を見つけたみすず。
そんな中、みすずは東大生の岸(小出恵介)に
次第に心ひかれるようになる。
岸はなぜかみすずにオートバイの
乗り方を教えようとするのだった。 

ある日、体制に反逆する彼らは、
機動隊に痛めつけられ、
仲間の一人、ヤス(松浦裕也)は
一生歩けなくなる。
権力を強く憎む岸はみすずに言う。
 「俺は権力を憎んでいる。
だが、頭を使いたいんだ。
 お前が必要だ」
そして、現金輸送車から
三億円を強奪する計画を語り始めるのだった。

「勝負が終わったら、もう会えないの?」
そう尋ねるみすずに、
「帰ってくるよ」
そう答える岸。
そして決行の日がやってきた・・・。  

「三億円事件の犯人が女子高生」
という設定に惹かれて、
 前から観たいと思っていた作品。
この映画が描く1960年代に
私は生きていなかったけれど、
その時代性のような者の描き方は
弱いかなと思いました。
それだからか、
初めはそれほどひきつけられず観ていました。

しかし、終盤、
特に三億円事件のシーンが終わってから
ぐんぐんひきつけられました。
犯罪には時効はあるけれど、
みすずの傷ついた心には時効はない。
そんなセリフが心に残りました。
みすずにとって、
他の人にこんなにも必要とされたのは
初めてだったということ、
そんな孤独感を
宮崎あおいがうまく演じていました。
そして、愛しているからこそみすずのもとに帰れない
岸の気持ちも切なかったです。
小出恵介は好きな俳優ですが、
この作品でもよかったです。 

1960年代、体制に反逆しようとしていた若者は
今では十羽ひとからげで語られるけれど、
 実はみすずにも、岸にも、亮にも、ユカにも、ヤスにも、
そして他の仲間達にも
それぞれ自分の鮮烈な人生があったのだ、
そんなことも思いました。 
ただ、亮とみすずの関係が
あまり描かれておらず
そこが深まるともっと
いい作品になったかな、とも
思いました。 

宮崎あおいはこの映画の原作に心ひかれ、
自分から出演したいといったそうです。
この映画に描かれていることこそ真実だ、
そうも言っています。 

 誰にでも一回しかない初恋。
甘酸っぱい思い出になっても
いいはずだったのに、
そしてあの時代に生まれなければ
2人は幸せな恋人になったかも
しれないのに。
 それがみすずにとっては
あまりにも激しい恋になってしまった。
 そんなことを感じながらエンドロールを見ていました。
心に残る作品がまた一つできました。

http://www.hatsu-koi.jp/

DVDにて鑑賞)

初恋 プレミアム・エディション [DVD]初恋 プレミアム・エディション [DVD]
出演:中原みすず
販売元:ハピネット・ピクチャーズ
発売日:2006-11-24
おすすめ度:3.5
クチコミを見る
 



 ←人気ブログランキングに参加中です♪クリックお願いします!
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←映画評論・レビューランキングにも参加中です♪こちらもよろしくお願いします!

「幻の光」4

ブログネタ
日本映画2 に参加中!
幻の光






監督 是枝裕和
原作 宮本輝
出演 江角マキコ 内藤剛志 浅野忠信 木内みどり 柄本明 赤井秀和 市田ひろみ 大杉漣 柏山剛毅 渡辺奈臣
配給 シネカノン=テレビマンユニオン(1995/日本/110分/カラー)

宮本輝の同名小説を原作に、 
是枝裕和監督がデビューを飾った作品。 
第52回
ヴェネチア国際映画祭 金のオゼッラ賞受賞。

少女時代に、認知症の祖母が出て行くのを止められず、 
結局死に追いやったと思っているゆみ子(江角マキコ)は 
そのときトンネルから現れた郁夫(浅野忠信)と 
結婚し、尼崎のアパートでつつましい生活を始める。 
赤ちゃんもでき幸せな生活が始まったと思った 
そのとき、郁夫が謎の自殺を遂げる…。 

観ている間は、主役のゆみ子が 
江角マキコであることに違和感を感じていました。 
江角マキコは気丈で、大胆、豪傑というイメージがあり 
ゆみ子のような人生の大きな荷物を 
背負って生きている女性とはちょっと 
合わない気がしたからです。 
実際、再婚したゆみ子は 
影を背負いながらもとても幸せに見え、 
心の揺らぎはそれほど感じられない気がしました。 
しかし、最後まで観て、 
だからこそ江角マキコだったのだろうかと 
思わされました。 
ゆみ子は過去を乗り越えようとします。 
そして事実、再婚相手(内藤剛志)とも 
父親(柄本明)とも近所のおばさんたちとも 
うまくやっていきます。 
新天地での生活になじんでいこうという姿は
強さも感じられ、江角マキコの豪胆ぶりが効果的です。
しかし、実は彼女はずっと自分の中で 
問いかけていたのでした。 
「郁夫、なぜ自殺したの?」 
問いかけても問いかけても誰も答えてくれない 
その謎を打ち消そうとする彼女が 
ぽっきりと折れてしまった瞬間の表情を 
江角マキコは的確に演じていたと思います。
新しい夫が隠していた、ほんのちょっとの秘密。
故郷に帰り再び大きくなった問いかけが
彼女を支配していた時、それが彼女にのしかかります。
「あんた、うそつきや」 
それまでの彼女があまりにも気丈であったからこその 
表情だったと思います。 

終盤、見知らぬ人の葬列の後ろに 
ふらふらとついていく彼女の姿が 
遠景で映し出されるのがとても美しかったです。 
また、トンネルも処々に表れるのですが、 
暗いトンネルの向こうに見える明るい風景が 
「幻の光」を象徴しているようでもあります。 
日本海の激しい波音も印象的です。 

穏やかな中に秘めたエネルギーをもつ映像と演技が 
印象的な秀作だと思います。

幻の光 [DVD]幻の光 [DVD]
出演:江角マキコ
販売元:バンダイビジュアル
発売日:2003-04-25
おすすめ度:4.5
クチコミを見る
 


 ←人気ブログランキングに参加中です♪クリックお願いします!
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←映画評論・レビューランキングにも参加中です♪こちらもよろしくお願いします!


にほんブログ村 トラコミュ 是枝裕和へ
是枝裕和
←トラコミュは「にほんブログ村」に参加している方のためのコミュです☆
トラコミュに参加しトラックバックをすることで
いろんな方にあなたの記事を読んでいただけることに
なります。ぜひご参加ください!
是枝裕和監督に関係した記事なら
何でもトラックバックOKです♪ 
livedoor プロフィール

永岡瑞季

ご訪問ありがとうございます
コメント・トラックバックは 大歓迎です♪ お待ちしています。 承認制を取らせていただいておりますので 反映に少しお時間がかかることがありますが できるだけ迅速に対応させていただいておりますので ご了承ください。
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ