絶対の愛






監督 キム・ギドク
出演 ソン・ヒョナ ハ・ジョンウ パク・チヨン キム・ソンミン ソ・ジソク チョン・ファン チョン・キョウン カン・シンチョル 
配給:ハピネット(2004/韓国=日本/95分/カラー)

つきあって2年になるセヒ(パク・チヨン)とジウ(ハ・ジョンウ)。
セヒはほかの女につい目が行ってしまうジウを見て
自分の顔が飽きられてしまったと悲観する。
「いつも同じ顔でごめんね」と泣くセヒ。
そしてセヒは突然姿を消す。
なんとセヒは整形手術を受け、
顔の腫れのひいた6ヶ月後に
別人スェヒ(ソン・ヒョナ)としてジウのまえにあらわれたのだ。
だんだんスェヒに惹かれて行くジウだが、
やはりセヒのことも忘れられない。
そんなジウを見て、セヒは過去の自分に嫉妬し始めるのだが… 。

かなり恐ろしい話でした。
自分の顔が飽きられると思い込んでしまい
エキセントリックな行動に出るセヒの描き方が怖いです。
そして、新しい顔になってまたジウの恋人になるという
思いを達したのに、過去の自分に嫉妬してしまう、
その情念の深さ。業のようなものを感じました。
少しネタばれですが、自分の元の顔の写真を切り取って
お面にしてジウのまえにあらわれるシーンは本当に怖い。
写真はモノクロで表情が変わらないのに
スェヒ(セヒ)は激しく感情を波打たせます。
そして、スェヒがセヒだと知った後のジウの行動も
また非常に奇異なものです。
人間は顔だけでできているのではないのに、
顔が変わると誰だかわからなくなる。
そんな当たり前のことが非常に恐ろしい事実となって
主人公たちに突きつけられます。
「あなたは誰?」
そんなスェヒのセリフがそれを象徴しています。

顔の腫れを隠すためにスカーフやサングラスをまとって
現れる主人公もビジュアル的に怖いです。
二人のデートスポットである彫刻公園の
現代彫刻が人間の生々しさを表している気がして
ちょっとやりすぎかもと思ったくらいです。 

この映画の怖さは「繰り返し」の怖さでもあります。
最後のシーンを観た後、
誰もがあれ?と不思議に思うと思います。
繰り返して失敗してもまた同じ事をしてしまう、
そんな人間の愚かさが寓話的に描かれています。 
この映画の原題は「時間」ですが、
様々な意味を持っていると思います。
わたしとしては、腫れが引くまでの
「6ヶ月間」という猶予期間のような時間が
非常に恐ろしかったですね。

今まで気になっていながら観ていなかった
キム・ギドク監督ですが、
他の作品も観てみたいと思わされました。
人間の醜く愚かな部分を見せつけられたような
そんな気がしました。

絶対の愛 [DVD]絶対の愛 [DVD]
出演:ソン・ヒョナ.ハ・ジョンウ.パク・チヨン
販売元:Happinet(SB)(D)
発売日:2007-11-22
おすすめ度:
3.5
クチコミを見る



 ←人気ブログランキングに参加中です♪クリックお願いします!
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←映画評論・レビューランキングにも参加中です♪こちらもよろしくお願いします!