ブログネタ
日本映画2 に参加中!
インスタント沼






監督・脚本 三木聡
出演 麻生久美子 風間杜夫 加瀬亮 松坂慶子 相田翔子 笹野高史 ふせえり 白石美穂 松岡俊介 温水洋一 宮藤官九郎 渡辺哲 村松利史 松重豊 森下能幸 岩松了
配給 アンプラグド/角川映画(2009/日本/120分/アメリカンビスタ)

ひらけ、ぬま!
現実主義の不幸なOLがひょんなことから新しい人生を見つけていく。

沈丁花ハナメ(麻生久美子)は
母親(松坂慶子)から「ありえないものをもっと見なさい」
と言われてしまうほど現実主義のOL。
唯一の楽しみは毎朝飲む「シオシオミロ」。
彼女独自の配合の、ドロドロの沼みたいなココアだ。
しかし彼女の人生はどうもうまくいかない。
担当する雑誌は廃刊になるし、
いい感じになった男性カメラマンはイタリアに行ってしまう。
また、父は8歳の時に女を作って失踪、
そのときに家のそばにあった沼に捨てた
父親から貰った黒い招き猫がいつまでも気にかかっている。
たった一人の友達はクロウサギの権三郎、
でも彼も行方不明になってしまう。
「私の人生ジリ貧・・・?」
そう考えたハナメは出版社をやめ人生をリセットしようとする。

そんなとき、ハナメに見せようと思ったのか
母親が河童を捕まえに。しかし池に落ちて意識不明の重体に。
そんなとき、母が書いた昔の手紙が出てくる。
宛先は沈丁花ノブロウ(風間杜夫)。
池にポストが落ちてしまい、届かずじまいだったのだ。
ハナメはその手紙を観て驚愕。
なんと、そのノブロウが本当の父親だというのだ。
ハナメは父親を訪ねる。

ノブロウは放浪の旅を終え、今は奇妙な骨董屋を営んでいるが、
言動も不可思議。店の名前から「電球」と呼ばれている。
また、彼の周りをうろうろするパンクロッカーで
電気屋のガス(加瀬亮)もなぜかハナメをいらいらさせる。
そして、自分が娘だと言い出せないまま時が過ぎる。

ある日、ノブロウはまた旅に出るという。
そして、沈丁花家に代々伝わる蔵の鍵をハナメに買ってほしいという。
中にお宝が潜んでいることを期待して
大喜びで100万円を払うハナメ。
そして、蔵の中にあったものは…?

自分の目で確かめられないものは信じない、
かたくなでどちらかというと感じの悪いOLだった
ハナメが、電球とガスに出会うことによって
新しい人生を歩み始める。
そんなハナメにも、大事にしているものがある。
子供の時に見つけたさびた折れ釘だ。
ハナメにとってはすばらしいものなのに、
友達は誰も理解してくれなかった。
しかし電球は「これこそ理想の折れ釘だ」と絶賛してくれる。
また、ハナメが落ち込んだ時に
「困った時は蛇口をひねれ!」という電球のエピソードが
いい。
電球と二人で蛇口をひねるハナメの笑顔は
子供に戻ったかのように邪気がない。
この映画で一番印象に残るシーンの一つだ。

なんだかんだいいながら一番常識派で心優しい
パンクロッカー「ガス」を加瀬亮が好演している。
「スーパーウルトラアウティメットに自分勝手」な
沈丁花親子を陰で支える。

ハナメは父が去ってから気づく。
自分の人生がジリ貧だったのは
意地を張ってたからだったんだ…。
なんで父親だっていえなかったんだろう…。
そんなハナメが愛しく見えてくるから不思議。

ハナメの仕事仲間のライターを演じるふせえりは
同監督の「亀は意外と速く泳ぐ」にも出演、
独特の雰囲気を醸し出す。
ハナメのマンションのまえをしょっちゅう通りかかる
サラリーマンに温水洋一、
母の事故を担当する刑事に宮藤官九郎を使うなど、
脇役陣も豪華。

三木聡ワールドは不条理だけれど
細かいところまで凝っていて、
完璧主義者なんだろうなと思う。
そんな三木聡の映画をこれからも追って行きたいし
まだ観ていないものも観ていきたいと思えた。

タイトルの「インスタント沼」の由来は
ここでは書かないでおく。
淡々とストーリーが進む中で、
ラストは意外にもドラマティックで予想不可能。
観ているわたしたちに元気を与えてくれる
ごきげんなラストだ。
ぜひ映画館でご覧ください!

http://instant-numa.jp/

(新宿テアトルにて鑑賞)



 

←人気ブログランキングに参加中です♪クリックお願いします!
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ←映画評論・レビューランキングにも参加中です♪こちらもよろしくお願いします!