Cocco







監督 是枝裕和
出演 Cocco 長田進 大村達身 高桑圭 椎野恭一 堀江博久

Coccoに届いたあるファンからの手紙。
「助けてください」とある。
Coccoは知らなかった。
青森六ヶ所村にある核再生処理施設のことを。
沖縄に生まれて、沖縄の新聞を育って、
沖縄の新聞を読んでいたから
他の人が苦しんでいることを知らなかったのだ。
ひめゆりで生き残ってしまった「おばぁ」たち、
神戸の震災に出会ってしまった人たち、
青森の六ヶ所村の人たち…
全国ツアーで廻った地で出会ったそんな人々の
「悲しさ」をCoccoがどう受け止めたのか、
そんなドキュメンタリーだった気がする。

Coccoというミュージシャンのライブには
一度だけ行ったことがある。
まだブレイク前で、ほかの2人のミュージシャンと一緒の
ミニライブだった。
わたしは彼女のことを全く知らなかったので
その不思議ちゃんぶりに驚いて、
(はっきり言ってちょっと怖い!という印象だった。
ファンの方ごめんなさい。
でも、メジャーになって かなりマイルドになったと思う。
ほんと、こんな子いるんだ〜という不思議ぶりだった。)
そのあとの破天荒な音楽にも驚いて、
けっこう気にはしていたら、そのうち世に出てきた。
で、今ドキュメンタリーまで作ってもらえるくらい
メジャーになっているわけなのだけど。

彼女の語り口は特徴的だ。
口下手というわけではないらしい。
ぺらぺらよくしゃべる。
でも、なんだか言葉が拙い。
だからたまに何がいいたいのか
よくわからないことがある。
でもなぜかそのMCにはひきよせられるものがある。
是枝監督はそれに重々気づいていて、
ドキュメンタリーにありがちな、
「いいセリフをしゃべらせる」手法をほとんど使っていない。
CoccoのMCだけで十分伝わるものがあるからである。
「大丈夫じゃないかも知れないけど
大丈夫であるように」
そう願っている彼女の心情は、
彼女自身の言葉でしか 伝わらない。
だからそのまま使う。
そんなドキュメンタリーだったと思う。

思い切ってこのドキュメンタリーのテーマを
一言で言ってしまうと「反戦」なのだけど、
本当は一言で言ってはいけないのだと思う。
なぜなら、一言で言えるようなものを作ろうとしたら
このようなドキュメンタリーは生まれなかったからだ。
例えば、六ヶ所村の核再生処理施設の是非を
わかりやすく訴えるなら
監督はCoccoがそこを訪れたときの映像を入れると思う。
なのに、敢えて入れていない。
Coccoの「語り」だけで表している。
そして、その「青森の女」(とCoccoは呼んでいる)の手紙は
最後燃やされてしまう。
なぜ?と余韻が残るシーンだった。

Coccoの「もののけ姫」についての見解も
けっこうおもしろいので、
これは観てのお楽しみ。

あっと目を引くようなシーンは
沖縄のジュゴンの映像くらいなもので
あとはひたすら人間Coccoの「心情」のみを
淡々と描いていったこの作品を
どう切り取るかは、観た人次第なのだと思うし
監督もそう期待しているのだと思う。

(渋谷ライズエックスにて鑑賞)

http://www.dai-job.jp/


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