




日曜日は朝から雲ひとつない好天気で、家にいると落ち着かないので、ちょっとそこまでと出かけることにした。
向かった先は升沢林道の縄文の森遊歩道の入り口だった。すでに軽が一台止まっているがこの日は持ち主にお会いできる事はなかった。
午前9時ちょうどに森の中に入ってゆく。通い慣れた急坂を登ってゆき大倉山の尾根に上がり込んだ。今日は久しぶりに右に曲がって氾濫原の逍遥を楽しもう。
裸木がオブジェ風にならぶ林のなかを歩いてゆきやがて200mほどの急な下りとなる。左上にはいつものように三ツ峰のトンガリピークが見えてきた。本日あそこを目指しているトレランの人はいるのだろうか。





本日はここの景観を独り占めできそうだ。前後左右を山に囲まれた狭い空間は樹木の殆どが落葉する広葉樹であり、全てが陽の光を求めて苗床から競い合うように幹が高く空に向かって伸びている。
しばし倒れた枯木に腰を下ろして沢音に耳をすませよう。テルモスに入れた温かいカフェラテが腹にしみる。訪う人のいない穴場を堪能した。
はるか右上には大倉山の山頂が崖の上に見上げられる。あそこから落ちるように下ってきたのだった。





あとは案内のピンクリボンにしたがって登っていくだけだ。ガレた登りを終えて土の道に差しかかったところで、いきなり向こうから年配のペアの顔が現れびっくりした。同じ場所に車を止めて逆コースを歩いてきたそうだ。あとどのくらいと聞かれたので、30分ほどかとお答えした。不安そうに「巨岩(?)のところまで」と言ってスライドしていったが何処のことを言っているのだろうか。
斜面が次第に平らかになり日差しを浴びたブナ林となる。尾根を乗り越えてしばし下ってゆくと、林道に降り立つことができた。いつもは午後に来ているので日暮れ間近となり、こんなに明るい光景だとは知らなかった。
12時40分に車に戻ることができた。車内で片付けをしているところで先程の高年ペアのご主人のほうが窓越しに現れた。すぐに諦めて引き返したそうだ。怖かったんだろう。
長いドライブをして仙台駅東口エスパルまで行き、スペインレストランでパエリアのランチを食べて帰宅した。