ブルース

おととい、YUKIのライブを観に行ったんですよ。ボロボロボロボロ泣いて、あまりに泣きすぎてあーこれ涙枯れたわと思っていたんですけど、昨日SEBASTIAN Xのライブを見て「あ、俺涙枯れてなかったんじゃん」ってなりました。僕の好きになった音楽ってやっぱり素晴らしいものだった。


同じライブに出ていた小棚木もみじちゃんも凄まじく、バンドを従えた彼女は以前よりもめちゃめちゃパワフルになっていてインディーシーンを突き抜けて行くような勢いを感じた。2段階くらい進化してたんじゃねえかな！！
そして終演後の飯田さんお誕生日会で明け方、ガヤガヤする店内でふっとギターを持ち歌い出すもみじちゃん。客の喋り声と同じ大きさの歌声、5弦の切れたGIBSONのギター、客同士の喋り声すら音楽に変わっていくのを感じて、歌う彼女の姿は超絶ブルースシンガーだった。格好良すぎるだろう。外人の男が涙を拭った一瞬を僕は見ていた。


歌い終わって席を立ち、離れた所に突っ立っていた僕に無言でギターを突き出してくる。「俺はいいよ〜」なんつって遠慮したもののその間も無言でギターを差し出し続ける彼女、見たことのないくらい険しい顔がどう見ても「次はあんたがやってみろ」だったのでヘラヘラしていた自分が恥ずかしくなり、気を引き締めて僕も無言で受け取った。ただこれ実際には「あ、あ、いや、うん」みたいなダセェ間の取り次ぎみたいな声を発していたかもしれない。一曲歌った。

もみじちゃんのように喧騒も音楽にしてしまうような懐の深さでは歌えなかったけど、歌の真ん中で空気がピリッと変わるのを感じた。俺のブルース。


歌い終わった後の拍手の中、さっき泣いていた外人が「oh...fuckin' great...」と呟いたのを聞き逃さなかった。心でガッツポーズ。言葉は分からなくても伝わるのがソウル、音楽って素晴らしい。ただこれ実際には目の前に座っていた英語の分かる友人に「あの人なんて言ってた！？ファッキングレート！？どういう意味！？」って聞きました。


アルバムのレコーディングはまだ続く、期待して待っていてください。