水谷衣里(みずたにえり)のblogにお立ち寄り下さった皆さま

独立・起業に伴い、本blog記事はすべて、下記のサイトに移行しました。

株式会社 風とつばさ ウェブサイト
http://www.kazetotsubasa.com/

2017年4月以降の記事更新はすべて、上記サイトにて行っています。

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新しいblog内でも引き続き、ソーシャルセクターに関連した情報発信や、水谷衣里個人が日々考えたこと・感じたことを綴ってまいります。

引き続きご愛顧頂ければ幸いです。

水谷衣里(みずたにえり)


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通算8回目となるソーシャルセクターの大規模イベント
「ファンドレイジング日本」。

今年も1つ、セッションに登壇させて頂きました。

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登壇者は、   
日本財団 : 青柳さん
トヨタ財団 : 喜田さん
あいちコミュニティ財団 : 木村さん
KIBOW : 山中さん
の4名。

モデレーターである私を含めて、5人でセッションをご一緒しました。

最も分科会数の多い2日目午前のタイミングにもかかわらず、有り難いことに分科会の会場となった教室は参加者でいっぱい。満員御礼での開催でした。


■今回のテーマ
担当した分科会のテーマは「インパクトを求める資金提供者たち」。
「ファンドレイジング日本2017」のテーマが「インパクト×ファンドレイジング」ですから、この分科会は、そのものズバリ直球のタイトルです。

分科会では、
成果志向という観点で見た時に、社会はどう変化しているのか
を概観した上で、
資金提供者に、今、どんな変化が起こっているのか
これからどんな変化が起こっていくのか」 
という2点を掘り下げました。

■社会の変化
1点目の「社会はどう変化しているか」という点について。
冒頭は、問題意識の共有を兼ねて、モデレーターである私から解説をさせて頂きました。

一つの象徴的な事例としてお話したのは、このブログでも何度か言及している「社会的インパクト評価イニシアチブ」のこと。

先日公開されたロードマップを使いながら、
・世界で産まれている変化が、既に日本にも波及し始めていること
・「資金の仲介役」である助成財団は、ある意味その変化の只中にあること
をフロアの皆さんにお伝えしました。

※ロードマップについての詳細は、こちらの記事をどうぞ
○「社会的インパクト評価イニシアチブ ロードマップがウェブサイト上に公開」
http://blog.livedoor.jp/mizutanieri/archives/17204050.html

○「素敵と思った3つの理由:社会的インパクト評価イニシアチブ ロードマップが初お目見え。」

http://blog.livedoor.jp/mizutanieri/archives/16913375.html




       
■資金提供者に、今、どんな変化が起こっているのか
今回のセッションでは、予め、登壇者の皆さんに次の2つをお話頂きたい、とお願いをしていました。




事例のまとめ
1団体7分ずつの事例紹介を踏まえて、私がその場でまとめたメモがこちら。
   
※その場思わず取り始めたメモですので、あくまで私なりの整理としてお読みください。
会場で投影したものと全く同じです。




▼既存の助成財団の変化
登壇者のうちのお二方、日本財団さんとトヨタ財団さんは、日本を代表する助成財団です。
お二方のお話を伺っていて
(自組織で完結する従来の助成だけではなく)社会全体でインパクトを最大化することの必要性を感じていらっしゃること
・マルチセクターによる課題解決に取り組み始めていること

・各地域・各領域での支援者・実践者の生態系を生むための触媒役を、大規模助成財団として果たされようとしていること


を感じました。

▼新たに登場した資金仲介組織として
一方、あいちコミュニティ財団と、KIBOWさんは新たに登場した資金仲介組織です。
最初にプレゼン頂いたお二方に比べると、明らかに資金供給量は少ない。

しかし、だからこそより「成果志向」だったり、「アウトカム志向」にこだわりたいという意欲を感じました。

具体的には例えば、
・助成を行う前の工程を丁寧に行うこと(目標設定や仮説の明確化など、採択までのプロセスに時間をかける)
・資金だけではない資源提供(人と情報、そして成長の場の提供)を志していること
を感じました。


〈セッションの様子。写真がないなぁ、、とfacebookに書いたら、トヨタ財団大澤さんが送って下さいました。大澤さん、ありがとうございました!〉

■フロアとの応答の中での深まり
後半は、事例発表頂いた4名の皆さまも壇上に上がって頂き、フロアとの応答の時間を取りました。
今回は会場が芝浦工大の一般教室だったので、たまたま前にあった黒板も使いながら、ディスカッションを。

・成果志向への「抵抗感」をどう解消するか
・伴走者をどう確保するか
・成果志向の資金提供者・伴走者・実践者の生態系を(日本で、また各地で)どう作っていくか

といったあたりに、議論のフォーカスがあったように思います。



■まとめ
私が思うに、成果志向を阻害する要因はこの4つ。
こうした負のスパイラルを、どうひっくり返していくか。

そのまとめがこちら。


モデルをつくること
知恵を共有すること優良例を積極的に褒めること負担を押し付けない仕組みをつくること。この4つが揃って、負のサイクルは逆回転を始めると思います。

そこに向かって知恵を重ねていきたい。そう思った登壇でした。

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今回の分科会は、皆さんとてもエネルギーにあふれていて、オーディエンスの皆さんのレスポンスもとても良かったです。
とても楽しく、こちらも何だか夢中で進行していました。

改めて、知恵を繋ぎ生態系をつくる意味を感じたセッションでした。

ご参加下さったみなさま、ありがとうございました!





毎年コーディネーターとして参加している「社会起業塾」。

今日は2016年度の修了式(=最終報告会)でした。 

今年度は9つの団体がプログラムに参加。
http://kigyojuku.etic.or.jp/entrepreneurs/
リンク先、上から9人が今年度の採択団体です。


NEC・花王・エヌエヌ生命保険・NTTドコモ/ドコモベンチャーズという4つのスポンサーと、プログラムパートナーである電通のご支援を受け、1年間のプログラムを終えました。
http://kigyojuku.etic.or.jp/

昨日の報告会では、各起業家から、試行錯誤の結果をシニアメンターの皆さん、スポンサー企業の皆さん、そして我々コーディネーターに対し、プレゼンテーション頂きました。 


〈起業家からのプレゼン〉

〈シニアメンターの皆さんからのコメントの様子〉

毎年思うことですが、起業家の1年間の変化には本当に驚かされます。

今回支援を担当した、「のびのびと」森垣さん。
キックオフ合宿の際に浮かび上がった
発達に悩みを抱えるお子さんとそのご家族を支える"コンシェルジェ"になりたい」というコンセプトを大切にしつつ、言語聴覚士であるというご本人の特性や、1年の起業塾期間中に得た、臨床心理士や看護師などの仲間と共に、専門性の高いプログラムも練り上げられました。



4月からは、埼玉県内の保育園や相談支援機関を運営されている社会福祉法人のスタッフ向けに、プログラムの提供も始まります。

今年度の塾生は、団体相互でも支援し合う関係も見られて、とても良いコミュニティに育っていました。 

最後はみんなで円を作って、半年間の振り返りを。
自然と本心を吐露する不思議な空間です。

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私にとっては7年目の社会起業塾。

私はこの空気がとても好きです。

課題に向き合うとはどういうことか。
社会課題の解決を仕事にするとはどういうことか。

こうやって、「社会起業塾」という過程を経て、自らのフィールドを獲得していく起業家に出会えることが、コーディネーターとしてこのプログラムに関わる醍醐味だなあと感じます。 


この先も、起業家の皆さんが変わらず課題解決に邁進されますように。そしてその過程で自分らしい生き方を実現されますように。

皆さんお疲れ様でした。
事務局のETIC.の皆さん、ありがとうございました! 

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