今朝ご紹介したこちらの記事。
http://blog.livedoor.jp/mizutanieri/
メディアからの取材を受けて、改めて休眠預金について知って頂くことが大切だと思って書いたものでした。
ただ、言葉が広がると同時に、社会的インパクト評価が行われることで、「休眠預金が、社会をよくすることにどう活きたのか」を説明することが出来るようになると良いと考えています。
既に、民間では、「社会的インパクト評価イニシアチブ」
http://www.impactmeasurement.jp/
が立ち上げられており、内閣府もその事務局メンバーに入っています。
海外の先行事例も紹介されていますし、私たちの会社でも、その調査はお手伝いしました。
※「社会的インパクト評価に関する調査研究」
https://www.npo-homepage.go.jp/uploads/social-impact-hyouka-chousa-all.pdf
政策評価や行政評価、ODA評価など、「評価」については豊富な知見が存在しています。
また海外で行われている社会的インパクト評価もとても参考になります。
こうした知見を活かしながら、「休眠預金の活用」という文脈に合致した、社会的インパクト評価を実施していくことが大切になると考えています。
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ほかにも、
休眠預金を発見しやすくする仕組みや、
キャンペーンなどを行って、「休眠預金・休眠口座の概念」に関する認知を高める、
といったことも必要かもしれませんが、重要なこと3つ、と考えた場合に、私は冒頭に記した
http://blog.livedoor.jp/mizutanieri/
メディアからの取材を受けて、改めて休眠預金について知って頂くことが大切だと思って書いたものでした。
取材の際、記者さんからの問いを受けて考えたことを、まとめておきたいと思います。
〈法案概要に記載されているスキーム図〉
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◆問い
「Q:休眠預金法案が成立した後、今後の制度設計において、必要になることは何ですか?」
◆私の考え
大きく分けると
1.設計プロセスと実際の資金提供の双方の透明性を確保すること
2.不正利用防止のためのガバナンス・コンプライアンスを具体化すること
3.どんな成果を産んだのか、説明する仕組みを具体化すること
だと思っています。
「1.設計プロセスと実際の資金提供の双方の透明性を確保すること」
「2.不正利用防止のためのガバナンス・コンプライアンスを具体化すること」
の2つは、当然・最低限、達成すべき事項です。
これについて、法案には既にこうした配慮が盛り込まれているので、それを法的な観点から説得力ある意見を出せる専門家とも協力しながら、制度設計段階で具体的に描いていくことになるのだと考えています。
そしてこれが具体的にどのように設計されていくのかについては、今後設置されるであろう審議会、あるいはいわゆる「指定活用団体」の機関設計が行われていく中で、順に明らかになっていくものだと思っています。
「2.不正利用防止のためのガバナンス・コンプライアンスを具体化すること」
の2つは、当然・最低限、達成すべき事項です。
これについて、法案には既にこうした配慮が盛り込まれているので、それを法的な観点から説得力ある意見を出せる専門家とも協力しながら、制度設計段階で具体的に描いていくことになるのだと考えています。
そしてこれが具体的にどのように設計されていくのかについては、今後設置されるであろう審議会、あるいはいわゆる「指定活用団体」の機関設計が行われていく中で、順に明らかになっていくものだと思っています。
そのプロセスが透明化されていれば、具体策が出てくるたびに皆で必要なディスカッションが出来ます。また必要に応じて意見を出していけます。
そうなるよう、引き続き見守っていければと思っています。
「3.どんな成果を産んだのか、説明する仕組みを具体化すること」
これについては、「お金を出す側(法律案でいうところの、いわゆる指定活用団体)」が、その仕組みを「社会的インパクト評価」という形で適切に準備することが重要になります。
但し、3.が機能するためには、条件があります。
それは、
A:お金を使う側が、社会的インパクト評価についてトレーニングする機会を得ること
B:社会的インパクト評価が真の意味で「成果志向」の仕組みとして設計されること
です。
●「A:お金を使う側が、社会的インパクト評価についてトレーニングする機会を得ること」について
具体的には、
・休眠預金の資金を活用し社会的課題解決に取り組む団体と、
・それを仲介する組織
(つまり、現場の公益活動団体と、資金仲介団体)が、社会的インパクト評価について十分理解し、使いこなせる環境を整える必要があります。
これについては、法案通過後、準備期間中に具体的なトレーニングの機会を、都市部だけではなく地方も含めて準備していく必要があります。
●「B:社会的インパクト評価が真の意味で"成果志向"の仕組みとして設計されること」について
これについては、
・民間の柔軟性を阻害しないこと
・指標の立て方や評価手法を間違えないこと
が重要だと考えています。
これは、行政からの委託事業や補助事業でよくみられるような、わかりやすいアウトプット(参加者人数や、サービス提供の回数など)ではなく、事業によって生み出された、社会的なアウトカムを把握していく必要があるということにも通じます。
「3.どんな成果を産んだのか、説明する仕組みを具体化すること」
これについては、「お金を出す側(法律案でいうところの、いわゆる指定活用団体)」が、その仕組みを「社会的インパクト評価」という形で適切に準備することが重要になります。
但し、3.が機能するためには、条件があります。
それは、
A:お金を使う側が、社会的インパクト評価についてトレーニングする機会を得ること
B:社会的インパクト評価が真の意味で「成果志向」の仕組みとして設計されること
です。
●「A:お金を使う側が、社会的インパクト評価についてトレーニングする機会を得ること」について
具体的には、
・休眠預金の資金を活用し社会的課題解決に取り組む団体と、
・それを仲介する組織
(つまり、現場の公益活動団体と、資金仲介団体)が、社会的インパクト評価について十分理解し、使いこなせる環境を整える必要があります。
これについては、法案通過後、準備期間中に具体的なトレーニングの機会を、都市部だけではなく地方も含めて準備していく必要があります。
●「B:社会的インパクト評価が真の意味で"成果志向"の仕組みとして設計されること」について
これについては、
・民間の柔軟性を阻害しないこと
・指標の立て方や評価手法を間違えないこと
が重要だと考えています。
これは、行政からの委託事業や補助事業でよくみられるような、わかりやすいアウトプット(参加者人数や、サービス提供の回数など)ではなく、事業によって生み出された、社会的なアウトカムを把握していく必要があるということにも通じます。
社会的インパクト評価は、
-説明責任を果たすこと(アカウンタビリティーの向上
-自己改善と学習
のためのものなので、その本旨に照らして仕組みが具体化されるべきだと思います。
以前のアンケート調査でも示された通り、
「休眠預金」という言葉に関する認知が進むことで、「中身」への賛意も高くなることが示されている(http://www.murc.jp/thinktank/rc/politics/politics_detail/seiken_160926.pdf)ので、認知向上も大切です。おそらく今回の法案通過によって、また一歩、社会的認知は進むと思いますので、マスメディアの報道があり、正しい理解が進むことも期待しています。
以前のアンケート調査でも示された通り、
「休眠預金」という言葉に関する認知が進むことで、「中身」への賛意も高くなることが示されている(http://www.murc.jp/thinktank/rc/politics/politics_detail/seiken_160926.pdf)ので、認知向上も大切です。おそらく今回の法案通過によって、また一歩、社会的認知は進むと思いますので、マスメディアの報道があり、正しい理解が進むことも期待しています。
ただ、言葉が広がると同時に、社会的インパクト評価が行われることで、「休眠預金が、社会をよくすることにどう活きたのか」を説明することが出来るようになると良いと考えています。
既に、民間では、「社会的インパクト評価イニシアチブ」
http://www.impactmeasurement.jp/
が立ち上げられており、内閣府もその事務局メンバーに入っています。
海外の先行事例も紹介されていますし、私たちの会社でも、その調査はお手伝いしました。
※「社会的インパクト評価に関する調査研究」
https://www.npo-homepage.go.jp/uploads/social-impact-hyouka-chousa-all.pdf
政策評価や行政評価、ODA評価など、「評価」については豊富な知見が存在しています。
また海外で行われている社会的インパクト評価もとても参考になります。
こうした知見を活かしながら、「休眠預金の活用」という文脈に合致した、社会的インパクト評価を実施していくことが大切になると考えています。
-----
ほかにも、
休眠預金を発見しやすくする仕組みや、
キャンペーンなどを行って、「休眠預金・休眠口座の概念」に関する認知を高める、
といったことも必要かもしれませんが、重要なこと3つ、と考えた場合に、私は冒頭に記した
1.設計プロセスと実際の資金提供の双方の透明性を確保すること
2.不正利用防止のためのガバナンス・コンプライアンスを具体化すること
3.どんな成果を産んだのか、説明する仕組みを具体化すること
この3つを挙げたいと思います。
特に3については、一定の準備期間が必要なことから、早め早めに準備を進めていきたいですね。
このブログでは、2つ前の記事が「初めての社会的インパクト評価」について記述したものになっています。
宜しければ、こちらも併せてお読みください。
【前編】「"初めての社会的インパクト評価"」-知っておきたい、大事なこと(学びの共有)
http://blog.livedoor.jp/mizutanieri/archives/13144477.html
【後編】「"初めての社会的インパクト評価"」-知っておきたい、大事なこと(学びの共有)
http://blog.livedoor.jp/mizutanieri/archives/2016-11-16.html
この3つを挙げたいと思います。
特に3については、一定の準備期間が必要なことから、早め早めに準備を進めていきたいですね。
このブログでは、2つ前の記事が「初めての社会的インパクト評価」について記述したものになっています。
宜しければ、こちらも併せてお読みください。
【前編】「"初めての社会的インパクト評価"」-知っておきたい、大事なこと(学びの共有)
http://blog.livedoor.jp/mizutanieri/archives/13144477.html
【後編】「"初めての社会的インパクト評価"」-知っておきたい、大事なこと(学びの共有)
http://blog.livedoor.jp/mizutanieri/archives/2016-11-16.html
ではでは、引き続き参議院の動向を見守りたいと思います。