彼は普通のおじさんでした。スーツ姿に肩掛けバック。年齢は五十近くに見えましたが、重役のようには見えませんでした。でも、とっても優しく微笑む人で、その顔は嫌いではありませんでした。
ただ、こうした人は、プレイでも、女性に気を使う優しいプレイをするんだろうな、と、それが心配でした。優しくされるのは好きでないからです。
待ち合わせの喫茶店で、私はノーパンになるように命じられました。ニコニコしながら「トイレで脱いでおいで」と、言います。やっぱり私の嫌いなタイプのSだと思いました。それでも、いきなり帰るというわけにも行かないので、私は言われた通りにノーパンになりました。ミニですが、気にはなりませんでした。露出をそんなに恥ずかしいことだと思っていないからです。
その人は、喫茶店を早々に出ました。女をノーパンで歩かせるだけで興奮し、ホテルに入ったら、すぐに身体を求めるタイプだ、と、そう思いました。ところが、その人は、私をケーキ屋に連れて行くのです。店内は、若い女の子ばかりで、カップルの男の子さえいません。私は無理やりにケーキを頼まされました。関係ありませんが、そこのケーキは嫌いだったのです。
その人は、自分で二つのケーキをペロリとたいらげました。そして、こともなげに言ったのです。
「こちらに背を向けて立ちなさい」
店内で立ち上がれば、それだけで目立ちます。立ち上がれば、たいていは、すぐに帰るか、トイレにでも行くはずだからです。その人は、私のスカートのお尻のほうをめくり上げました。彼の後ろは壁です。でも、お店にいた何人かの女の子は、私のスカートがめくられたことに気がついたはずです。実際、何人かの女の子のおしゃべりと、手が止まるのが、私にはハッキリと見ることができたのですから。その人は、ケーキのクリームをお尻の穴に塗ると、すぐに冷たい何かをそこに挿入してきました。アナル拡張棒の小さいタイプのものでした。でも、そのときの私には、何を入れられたのかは分かりません。
「さあ、行こうか」
やわらかな笑みを浮かべたまま、優しく言いました。
そして、その人は私のお尻に棒を残したままスカートをもどすと、伝票を持って立ち上がりました。店内の空気が冷たく感じられます。でも、私は、少しだけ誇らしい感じもしていました。こんな変態の遊びを、このお店にいる誰ができるのでしょう、と、思っているからです。自慢にならないのに、誇らしいのです。
私はスカートの上から、棒を押さえて、それが出てこないようにしなければなりませんでした。恥ずかしいけど、そのままお尻に手をあててホテルに向かいました。
ホテルに入る頃には、すっかり興奮していました。ケーキ屋さんにいた女の子たちの表情が甦って、私を興奮させていたのです。何をされてもいい、何でもして欲しい、そんな気持ちに、私はすでになっていました。その人の優しい微笑みと、声のことはすでに気にならなくなっていました。こんな人もいるのだと、驚かされました。