2016年12月23日

「九大短歌 第四号」を読む

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九大短歌 第四号。


九州大学短歌会から出ている「九大短歌 第四号」は32ページ。四人が参加している。これ読むのは初めて。

四人いるから全員の歌を一首ずつ引きます、みたいなのを、オレはやらないようにしている。素通りすることも大事にしている。でも、かといって一人の歌ばっかりになるのはどうかと思うくらいにはバランスを気にしている。だが今回はどうしても一人の歌にしか丸がつかなかった。



おほきなる毬のはづんでゆくごとし夏雲ゆたかな時は過ぎつつ/山下翔「温泉」


この夏をいかに過ごしてゐるならむ花火のひとつでも見てればいいが/山下翔「温泉」

→母の歌にはさまれているからこれも母親のことだなとわかる。花火の位置づけがいい。花火を楽しめるならだいじょうぶ。


卒業式で読みし答辞をここでもまたほめられてをり七年経ちぬ/山下翔「温泉」
→七年たっても覚えていてもらえるようなものがあり、それを共有できる関係がいいな。酒の歌と、なつかしむこころの歌にはさまれている。酒を飲みながらなつかしがっているんだろうなあ。

全体的にのどかであたたかい雰囲気がある。そこには、オレが行ったことのない九州に対する先入観もある。オレは東北の人間で、大阪より西には行ったことがない。きっと暖かいんだろうな。この連作を読むと、ますます九州が理想郷のように思えてくる。




ほかの三人では凌若菜さんがおもしろそうな予感がした。プチトマトの歌はものをよく見てる。
最後の四首は一字あけを使って同じようなことをしている。抽象と具体とか、精神と肉体とか、なんかそういうことでしょう。上手くいきやすい一つの形ではある。







「九大出身の歌人」としてユキノ進さんのことが書いてあった。オレの知ってるユキノさんとだいぶちがっていた。オレの知ってるユキノさんは新潟の人で(今は違うけれど)、うたらばや短歌研究詠草に投稿してる歌人だ。一度お会いしたことがあった。寺山の話をしていたのはうっすら記憶にある。

そのように、活動が広い場合は見る角度によって違う歌人みたいになる。
オレのことが新人賞応募作の「仙台に雪が降る」と「ピンクの壁」だけで語られるのを想像してみたりした。






あとは「雑記」の東日本大震災の扱われ方に、また九州の遠さを感じた。「いい契機」と言われかけている。
こちら宮城ではまだ毎日のように震災に関してなにかしら報道されている。行方不明者の捜索のために棒をもって海辺を歩く人達をニュースで見たばかりだ。
あたたかい地域への憧れを感じた一冊でした。

オレが九州とぜんぜん縁がないかというとそうでもなくて、熊本の同人誌に誘われて作品を出したり俳句評を書いたりしている。熊本地震の短歌や俳句をいろいろと読む機会があった。それはまたいつかどこかで。



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