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2017年09月10日

〈結社誌読む 103〉 「コスモス」2017年9月号

仙台文学館に置いてあった「コスモス」の2017年9月号を読んだ。
いくつか印象にのこった歌など引いていきます。


コスモスは2003年4月号だけ読んだことがある。そのときは260ページだった。手作業で出詠者をかぞえたら2600人だった。
今のコスモスは200ページくらいになっていて、シュッとしてておどろいた。
2016年末に出た角川の短歌年鑑によると「コスモス」は1900人と書いてあった。オレが各結社の人数に興味を持ち始めた2013年は2200人だった。
本の構成は2003年とあまり違わない。欄の名前も変わってなくて増えたり減ったりもしてない。雑談ルームと評論のページができたことくらいか。







白川ユウコさんの評論「続・甘味の短歌史」は変わっていて、つい読んでしまった。
ドラえもんの「バイバイン」という話は岡本かの子のくりまんじゅうの短歌

はてしなきおもひよりほつと起きあがり栗まんじゆうを一つ喰(たう)べぬ/岡本かの子

の影響があるんじゃないかということが書いてあった。
結局わからないままなんだけども、問い合わせて調べていたことに感心した。



以下、印象にのこった歌。


わが投げしポテトチップに寄りて来ず谷津の干潟の野生の鴨ら/奥村晃作




叔母にある臨終のそのひとたびを失ひてわれはとはに失ふ

施設にて午後の眠りに入りし叔母そのままほんたうの眠りに入りぬ
/岡崎康行




この窓をテーブルクロスを記憶せよサラダの赤きパプリカが言う/大西淳子




録画せしドラマ見る昼うとうとし巻き戻すうちどうでもよくなる/重永栄子

→これは共感する。うとうとして見逃した部分を巻き戻してもう一度見るんだが、またうとうとしてしまう。
オレはテレビの録画は今はしないけど、ポッドキャストでこういうことがある。



水底のやうなしづけさ 着陸のやりなほしする飛行機のなか/田中須美子







コスモス賞の発表号だった。「コスモス賞」でしらべると、どうやら競馬の賞でもそういうのがある。
ここでいうコスモス賞は連作の賞。第64回というから長い。小島なおさんや斉藤梢さんら三人が他を得点で大きく引き離していた。活躍してる人ってやっぱり強いものなんだな。



以上です。






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2017年8月のオレの短歌とその余談【前編】|mk7911|note(ノート)https://t.co/wu2trBY3LV

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