2017年10月20日
〈結社誌読む 106〉 「なんたる星」2017年8月号
「なんたる星」の2017年8月号を今になって読んだ。
「わりと短歌が好きな人たち」と書いてある。客観的だ。ほんとに「わりと」なのか。謙遜だったり羞恥心だったりするのか。
作品のところでは丸つけた歌は今回は無し。つまらないわけではないよ。
オレが古い人だから新しい面白さはわからなくなっていくのかもしれないということを時々考える。時間はどんどん流れていって、オレはいつまでもやわらかい感性をもっているわけではなく、いつまでも生きてはいない。
でもそんなことで悲観していてはいけない。
「戦評」見て、みんないい歌を知ってるんだなーと思った。どこでいったいそんな面白い歌を!
ちょっと孫引きする。
ピーマンのなかに涼しい部屋があることを考えている日盛り/原田彩加
虚無僧はかごがぐらぐらゆれるからあんまり早く走れないはず/雪舟えま
プリクラでファック・ユーのポーズとる低所得者の女ふたりで/やまだわるいこ
「わるいこ」ってすごい名前だ。本名がもし「よしこ」だったとしたら、そしてもしそれを知ることがあったとしたら、その瞬間どんな気持ちになるだろうと妄想する。それはオレが「よしお」だからなのか。
でも「やまだ」だったら「よしこ」じゃない気がするね。どうして、ってことはないけど。
「やまだ」ですらないかもしれない。オレは「山本」で始まる筆名の人を二人知ってるが、ふたりとも本名が山本じゃないと聞いた。
作品と関係なく、そんなことを考えた。
作品のことを言うなら、つよい言葉であるはずの「ファック・ユー」が「プリクラ」や「低所得者」で弱められている、その弱められっぷりを味わう歌なのだと読んだ。
以上です。
んじゃまた。
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■工藤吉生(くどうよしお)の短歌・自選50首 +プロフィール
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2017年7-9月の歌まとめ・20首
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第57回短歌研究新人賞候補作「仙台に雪が降る」全30首
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2017年9月のオレの短歌とその余談【前編】|mk7911|note(ノート)https://note.mu/mk7911/n/nd4b539b8b11c
2017年9月のオレの短歌とその余談【後編】|mk7911|note(ノート)https://note.mu/mk7911/n/n1f14c362a021
二件のいやがらせについて|mk7911|note(ノート)https://note.mu/mk7911/n/n73db516286bb
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mk7911 at 09:26│Comments(0)│なんたる星