〈結社誌読む 125〉 一年ぶんの「塔」を2週間で読む【9/12】2017年12月号〈結社誌読む 127〉 一年ぶんの「塔」を2週間で読む【最終回】2018年2月号

2018年05月05日

〈結社誌読む 126〉 一年ぶんの「塔」を2週間で読む【10/12】2018年1月号

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「塔」2018年1月号。


4/17~4/30の2週間で「塔」を12冊読めるかなっていうことでやってました。
実際に読めたのは11冊で、2018年2月号まで読みました。

ここでは1月号の感想をまとめています。


工藤吉生はもう「塔」の会員じゃないしなんの関係もないではないか、ということになりそうですが、1月号に関しては「歌会報告」に名前も出てますし「方舟」に顔写真もでています。



研ぎたての包丁の刃に吸ひ付きつつ切られてゆけり柿の果肉は/髙野岬



灯り消し眼つむりて聞くラジオ山深き地の濃霧伝へる/加茂直樹

→これはいいなあ。山に霧がかかるイメージで気持ちよく眠れそう。



校門も校舎も位置をかへたれど歩く金次郎は毫も動かず/北島邦夫
→歩いてるのに動いてないっていうのがおもしろい。古くからある学校なのだろう。



ドン・ドン・ドン・ドン・キホーテはなくなって向かいの通りにメガドンキ立つ/山口蓮
→テーマ曲から入って、なくなって、なくなったと思うとまたでてくる。なんて強いしぶといドンキホーテだろう。



缶を指二本で持てり浮く指のあわいに秋の深まりてあり/神山倶生



降る雨に降る雨の追いついてたぶん文章題のきょうだいだった/加瀬はる

→移動する速さのちがう兄弟が追いかけて追いつくような数学の問題がある。雨が雨に追いつくという、そのうえ「たぶん」もあり、輪郭が薄くなっている。
天気図で見るみたいな雨を想像したけど、もっと小さくて雨粒と雨粒なのかもしれないな。



仄暗き中ほほづゑをつくが見ゆ葉月のすゑに廃(や)めしといふカフェ/篠野京



「金銭のことで口論となり」まではうちと一緒だ ニュースは続く/垣野俊一郎



ふと箸の軽くなるときすくひたる麺にまつはる麺ははなれつ/佐藤陽介

→うどんかなにかが箸からずるっと落ちるところだろう。
さっきの柿を切る歌もだけど、すごくこまかいことが言葉にしてあらわされるの、なんでこうおもしろいんだろな。



夜の色に画面変りて鴨川の左岸に跳ね続けるコイキング/芦田美香
→ポケモンGOかな。オレやってないんだよ。やってればもっと面白かったかもしれない。ゲームの歌はなるべく拾うようにしている。
流行りものだから、ポケモンGOをやってる人を見てる歌は多い。でも中身の歌は多くない。



閉ぢてゐる幕のときどき凸、凸と学芸会の準備はじまる/清水良郎
→始まる前の閉じている幕のむこうで、なにやら準備をしていて、誰かあたって幕がふくらむ。学芸会ってことは小学生かな。「凸」の字をうまく使っている。



白き布はずせば叔父となる遺体 板橋警察内安置室/千名民時



口開けて職場に笑うこと減りぬ数字が四方よりやってきて/山内頌子

→ジセダイタンカでご一緒してから作品を読むようになった。
仕事のきびしさを詠んだ一連。



福島へゆく今日のバスの運転手常田富士男のやうな語りす/小林真代
→常田富士男は「まんが日本昔ばなし」でおなじみの人。これこそ「むがすこ」だなあ。



やりたいことやつてきましたといふひとをわたくしの友とつひに思はず/真中朋久



フルートとホルンばかりが蜒蜒とからみ合ひ鳴る午後の校舎に/岡部史

→「蜒蜒と」は「えんえんと」。虫がつくからそういうイメージになる。この二人ばっかり仲がいいのか、とか考える。





以上です。
んじゃまた。



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mk7911 at 08:28│Comments(0)短歌結社「塔」 

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