2019年10月29日
ドラマ「おしん」を見て短歌をつくった【1】1-20話
「おしん」をNHKオンデマンドで見ながら短歌をつくっていきたいと思います。
NHKオンデマンドの「特選ライブラリ」は、月額990円で対象となる過去の番組が見放題です。
https://www.nhk-ondemand.jp/share/smp/
ひとつの記事につき20話ぶんずつやっていきます。「おしん」は297話まであるので、15の記事にわたってやっていく予定です。1話につき2~5首くらい作っていきます。
短歌はドラマの内容の要約だったり、一場面の切り取りだったり、感想だったり、考えたことだったりします。
ドラマを見てからじゃないとよくわからないと思います。
短歌は5 7 5 7 7で、季語のルールはありません。
■「おしん」第1回を見て短歌をつくった。
名作のドラマ「おしん」で初回から妻が夫にビンタされてた
全体に色の少ないドラマだなカラフルなのは浮かぶ風船
袋から何かつまんで食っている表情のない老婆が「おしん」
■「おしん」第2回を見て短歌をつくった。
母さんも所詮は女だからなと汚れた指を拭きながら言う
ギバちゃんに似た俳優が親ごころ語るもむすめたちの冷やかし
■「おしん」第3回を見て短歌をつくった。
飲み物を注ぎながらにしゃべるのは一話か二話にもあった気がする
八十三 孫より速く蕎麦を食べおしんが立っている橋の上
■「おしん」第4回を見て短歌をつくった。
廃村になったと聞いた場所へ行き家屋みつめて涙のおしん
火を囲みメシをかきこむ少女らの一人称がだいたい「おれ」だ
■「おしん」第5回を見て短歌をつくった。
山形の言葉は宮城に似でっけど「おぼこ」はこっちさでは言わンねェ
ばあちゃんの背中流してあげようとオレは考えつきもしないよ
学校へ行けぬおしんが泣く場面 はやくも5話にして泣かされる
■「おしん」第6回を見て短歌をつくった。
貧しさはみんなが食っていくために遠慮しあっている三世代
川にきて冷たい水にしゃがみこむ母の背後に笛の音は鳴る
奉公の「奉」の縦棒いっぽんが俵に刺さり米あふれだす
■「おしん」第7回を見て短歌をつくった。
白い飯おかずもなしに食べるとき贅沢ゆえの叱責が飛ぶ
「奉公がどんなもんだが知らねがら」それは視聴者オレも同づだ
ばあちゃんが「それでも父親か!」と言えば雪道を駆けてゆき父親
■「おしん」第8回を見て短歌をつくった。
七歳を九歳として仕事するおしんよ オレはサバをよみたい
奉公をはじめたおしん戸惑っているが色々これからでしょう
言い方はきついんだけどおつねさん責任感が強いのだろう
■「おしん」第9回を見て短歌をつくった。
ばあさんは川で洗濯 「桃太郎」みたいなことをしていた明治
山形も「ごしゃいでる」って言うんだね「ごしゃぐ」の意味は「怒る」ってこと
字が読めぬ母は子供と郵便でやりとりできぬことを悲しむ
■「おしん」第10回を見て短歌をつくった。
ばあちゃんがくれたコインの金額が気になるにぎりしめた一枚
「奉公」はおつねにとってなんなのか義務教育に反対するとは
学校でカタカナ読めるようになり泉ピン子のピンが読めるね
■「おしん」第11回を見て短歌をつくった。
図体のでかい男子が数人を連れてひとりの赤子を脅す
カタカナで母への手紙書いているおしんを照らす月の光は
■「おしん」第12回を見て短歌をつくった。
一円の半分である50銭使わずにいてとられる話
なにもかも放り出すときことさらに雪は激しく顔面を打つ
■「おしん」第13回を見て短歌をつくった。
ふれあいの中村雅俊いっぱつでうさぎ仕留めて持ち上げている
出る人がみんな山形弁だなあ字幕なくても分かる程度の
■「おしん」第14回を見て短歌をつくった。
俊作がおしんの名前ほめていた辛抱のシン信念のシン
俊作の俊が中村雅俊の俊の字なのは偶然なのか?
濡れ衣を着せて平気なおつねさん悪ではないが歪みと思う
■「おしん」第15回を見て短歌をつくった。
やさしさと厳しさが眼にあらわれるいい役者だな中村雅俊
吐き捨てるようにじじいが口にするその戦争は日露戦争
■「おしん」第16回を見て短歌をつくった。
俊作がたくさんしゃべるこの人も橋田壽賀子のキャラだったんだ
ハーモニカ吹いて『明星』読んでいるここまで一番知的な俊作
俊作よ「君死にたまふことなかれ」栞がわりの木の葉はさんで
もうすでにおしんは死んでいるものと思う母へと吹雪の悪夢
寝たふりをしながら涙流してるばあさん見れば老いの無力よ
■「おしん」第17回を見て短歌をつくった。
一年に一度だけ飲む酒を飲みモチをつくのを幸せと呼ぶ
俊作がおしんに説いた人間をゆるす心をオレも持ちたい
極楽に行けと願って戒名をもらって帰る母の心は
■「おしん」第18回を見て短歌をつくった。
ハーモニカひとつしかなく吹く曲もひとつしかない山、やがて春
ピストルが二発あたって合計で三発受けた死体ころがる
お屋敷に二人で来てた憲兵がこれの伏線だったんだろう
■「おしん」第19回を見て短歌をつくった。
兵士から1つ父から4つほど頬をぶたれて血が出てた回
自分より立場の弱い人間に強弁されて殴るパターン
眠ってるおしんの布団をかけ直し殴ったことがチャラになる父
■「おしん」第20回を見て短歌をつくった。
いつだってほぼ不機嫌な父親にモヤットボールのごとく雪降る
戦争を逃げて追われる俊作と奉公を逃げ追われるおしん
「これでやっと楽になれる」と言い死んだ者を生きてる者語り合う
つづきます
NHKオンデマンドの「特選ライブラリ」は、月額990円で対象となる過去の番組が見放題です。
https://www.nhk-ondemand.jp/share/smp/
ひとつの記事につき20話ぶんずつやっていきます。「おしん」は297話まであるので、15の記事にわたってやっていく予定です。1話につき2~5首くらい作っていきます。
短歌はドラマの内容の要約だったり、一場面の切り取りだったり、感想だったり、考えたことだったりします。
ドラマを見てからじゃないとよくわからないと思います。
短歌は5 7 5 7 7で、季語のルールはありません。
■「おしん」第1回を見て短歌をつくった。
名作のドラマ「おしん」で初回から妻が夫にビンタされてた
全体に色の少ないドラマだなカラフルなのは浮かぶ風船
袋から何かつまんで食っている表情のない老婆が「おしん」
■「おしん」第2回を見て短歌をつくった。
母さんも所詮は女だからなと汚れた指を拭きながら言う
ギバちゃんに似た俳優が親ごころ語るもむすめたちの冷やかし
■「おしん」第3回を見て短歌をつくった。
飲み物を注ぎながらにしゃべるのは一話か二話にもあった気がする
八十三 孫より速く蕎麦を食べおしんが立っている橋の上
■「おしん」第4回を見て短歌をつくった。
廃村になったと聞いた場所へ行き家屋みつめて涙のおしん
火を囲みメシをかきこむ少女らの一人称がだいたい「おれ」だ
■「おしん」第5回を見て短歌をつくった。
山形の言葉は宮城に似でっけど「おぼこ」はこっちさでは言わンねェ
ばあちゃんの背中流してあげようとオレは考えつきもしないよ
学校へ行けぬおしんが泣く場面 はやくも5話にして泣かされる
■「おしん」第6回を見て短歌をつくった。
貧しさはみんなが食っていくために遠慮しあっている三世代
川にきて冷たい水にしゃがみこむ母の背後に笛の音は鳴る
奉公の「奉」の縦棒いっぽんが俵に刺さり米あふれだす
■「おしん」第7回を見て短歌をつくった。
白い飯おかずもなしに食べるとき贅沢ゆえの叱責が飛ぶ
「奉公がどんなもんだが知らねがら」それは視聴者オレも同づだ
ばあちゃんが「それでも父親か!」と言えば雪道を駆けてゆき父親
■「おしん」第8回を見て短歌をつくった。
七歳を九歳として仕事するおしんよ オレはサバをよみたい
奉公をはじめたおしん戸惑っているが色々これからでしょう
言い方はきついんだけどおつねさん責任感が強いのだろう
■「おしん」第9回を見て短歌をつくった。
ばあさんは川で洗濯 「桃太郎」みたいなことをしていた明治
山形も「ごしゃいでる」って言うんだね「ごしゃぐ」の意味は「怒る」ってこと
字が読めぬ母は子供と郵便でやりとりできぬことを悲しむ
■「おしん」第10回を見て短歌をつくった。
ばあちゃんがくれたコインの金額が気になるにぎりしめた一枚
「奉公」はおつねにとってなんなのか義務教育に反対するとは
学校でカタカナ読めるようになり泉ピン子のピンが読めるね
■「おしん」第11回を見て短歌をつくった。
図体のでかい男子が数人を連れてひとりの赤子を脅す
カタカナで母への手紙書いているおしんを照らす月の光は
■「おしん」第12回を見て短歌をつくった。
一円の半分である50銭使わずにいてとられる話
なにもかも放り出すときことさらに雪は激しく顔面を打つ
■「おしん」第13回を見て短歌をつくった。
ふれあいの中村雅俊いっぱつでうさぎ仕留めて持ち上げている
出る人がみんな山形弁だなあ字幕なくても分かる程度の
■「おしん」第14回を見て短歌をつくった。
俊作がおしんの名前ほめていた辛抱のシン信念のシン
俊作の俊が中村雅俊の俊の字なのは偶然なのか?
濡れ衣を着せて平気なおつねさん悪ではないが歪みと思う
■「おしん」第15回を見て短歌をつくった。
やさしさと厳しさが眼にあらわれるいい役者だな中村雅俊
吐き捨てるようにじじいが口にするその戦争は日露戦争
■「おしん」第16回を見て短歌をつくった。
俊作がたくさんしゃべるこの人も橋田壽賀子のキャラだったんだ
ハーモニカ吹いて『明星』読んでいるここまで一番知的な俊作
俊作よ「君死にたまふことなかれ」栞がわりの木の葉はさんで
もうすでにおしんは死んでいるものと思う母へと吹雪の悪夢
寝たふりをしながら涙流してるばあさん見れば老いの無力よ
■「おしん」第17回を見て短歌をつくった。
一年に一度だけ飲む酒を飲みモチをつくのを幸せと呼ぶ
俊作がおしんに説いた人間をゆるす心をオレも持ちたい
極楽に行けと願って戒名をもらって帰る母の心は
■「おしん」第18回を見て短歌をつくった。
ハーモニカひとつしかなく吹く曲もひとつしかない山、やがて春
ピストルが二発あたって合計で三発受けた死体ころがる
お屋敷に二人で来てた憲兵がこれの伏線だったんだろう
■「おしん」第19回を見て短歌をつくった。
兵士から1つ父から4つほど頬をぶたれて血が出てた回
自分より立場の弱い人間に強弁されて殴るパターン
眠ってるおしんの布団をかけ直し殴ったことがチャラになる父
■「おしん」第20回を見て短歌をつくった。
いつだってほぼ不機嫌な父親にモヤットボールのごとく雪降る
戦争を逃げて追われる俊作と奉公を逃げ追われるおしん
「これでやっと楽になれる」と言い死んだ者を生きてる者語り合う
つづきます
mk7911 at 09:51│Comments(0)│おしん短歌