ドヴォルザーク

2010年09月21日

ドヴォルザーク:交響詩「金の紡ぎ車」「野ばと」「英雄の歌」/クチャル 【まとめ付き】

ドヴォルザーク:マスターワークス
(40枚組)【disc40】
[brilliant]

いよいよ最後の1枚。収録曲は3曲です。

▼交響詩「金の紡ぎ車」Op.109
26分11秒。
ホルンの合図のような響きから始まります。変拍子でしょうか。活気があります。
2分。ヴァイオリンや木管によるおだやかな部分。途中(3分40秒)でスケールの大きいメロディーがはさまります。
5分10秒、再びホルンの主題~おだやかな部分。
8分。符点のある戦闘的な部分。ブルックナーのスケルツォみたいです。リズムだけではなく、ところどころにメロディーが出てきたり舞曲風になるのがドヴォルザークらしいです。
11分、スラヴ舞曲みたいになります。いつの間にかゆるやかで大きな流れになってます。冒頭主題がゆっくりと鳴り響きます。
つなぎのような遅い不安定な部分が長いです。低音域の金管の渋い響き、主題の断片。
20分過ぎに活気が戻ってきて、23分にはおだやかになります。振り幅の大きいメロディー、金管とティンパニなどで盛り上げて終わります。
▽15~20分の中だるみが気になります。内容のわりには長いです。

▼交響詩「野ばと」 Op.110
20分2秒。
符点リズムの伴奏に支えられた、美しくもひっそりした不安げな主題から始まります。
力を増していき4分45秒から荒れます。
トランペットとクラリネットの掛け合い。
6分、再び不安な主題。
8分、にわかに活気が出ます。複雑なリズムの舞曲。
10分からのなめらかな弦のメロディーを挟み、再び複雑なリズム。
13分30秒、不吉な予感。15分、不吉なエネルギーが爆発しますがすぐ止みます。
冒頭主題。うやむやな部分。中だるみ。と思ったら、うやむやなまま終わります。
▽やはり少し中だるみします。場面転換なのでしょうか。きちんと区切って楽章を分けた方がよい気がします。

▼英雄の歌 Op.111
19分44秒。
リズム的な動機が提示されます。
2分45秒、重苦しい悲劇的なメロディー。4分40秒、光が差し込みます。讃歌のようです。
9分40秒、クラリネットののどかなメロディー。弦に受け渡します。盛り上げていきます。
12分50秒、爽快にメロディーが流れていきます。
14分30秒、思い出したように冒頭のリズム動機。今度はこの動機をいじります。これを盛り上げていきます。そのまま冒頭の動機を繰り返しながら終了。
▽悲劇的な主題の時には「ベートーベンの『英雄』の葬送行進曲に影響された作品かな?」と思いましたが、力強い讃歌が続きました。不安げな冒頭の動機は、最後は勝利の響きのように高らかに繰り返されます。
Op.109.110よりも明確な構成でたるみはありませんが、冒頭動機の使い方に無理やり感を感じました。

【満足度】
★★★★★★★★☆☆
★7…金の紡ぎ車
★8…野ばと、英雄の歌
部分的にはかなり良いところもあるけど、全体的に見ると評価が下がります。
特に「野ばと」は、最初は良くて「これは★9以上だな」と思っていたのに、だんだんつまらなくなりました。
【値段】
40枚組7963円
【購入日】
2005年8月15日



長らく続いたドヴォルザーク40枚組もこれで終了です。大変面白くドヴォルザークを楽しめました。
ここらでおおざっぱにまとめますと
▽交響曲…傑作が多く面白い
▽協奏曲…なかなかよい
▽宗教音楽…それなりによい
▽室内楽…手堅い印象。初期の弦楽四重奏曲には不満あり
▽スラヴ舞曲最高
▽オペラはさっぱり
▽交響詩は残念なジャンル。適度な長さで区切るのが大切だと感じた。チェコ組曲はおすすめ。

次回からはドイツハルモニアムンディ(DHM)50周年記念50枚組ボックスをレビューします。


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mk7911 at 23:26|PermalinkComments(0)

ドヴォルザーク:交響的変奏曲、序曲「謝肉祭」、交響詩「水の精」、「真昼の魔女」、他/クチャル

ドヴォルザーク:マスターワークス
(40枚組)【disc39】
[brilliant]

収録曲は4曲です。

▼交響的変奏曲 Op.78
20分26秒。
なだらかで民謡的といってもいい主題が変奏されます。わかりやすい曲です。
8分38秒からの変奏は壮大で印象的です。
11分55秒からの木管の響きが良いです。悪魔的なスケルツォのような変奏です。
17分からはフーガになります。
主要主題は終始一貫して何度も繰り返されます。

▼序曲「謝肉祭」 Op.92
8分47秒。
いきなりすごく盛り上がってます。人々がごった返すお祭りなんでしょうね。1分30秒から美しいメロディー。そこからすぐに再び盛り上がっていきます。
3分25秒、一度静かになり、木管などがなめらかにのびのびと歌います。「自然の王国で」や「オセロ」に出てきた呼びかける5分20秒、緊迫して急ぐような雰囲気になります。
7分に冒頭の再現。コーダになり、盛り上がりっぱなしで盛大に終わります。

▼交響詩「水の精」 Op.107
20分0秒。「water goblin」と書いてありますが、事典には「水の精」とありました。
Op.107~110はエルベンという人の詩を音楽化した曲だそうです。
スタッカートの速い主題から始まります。最初からのっぴきならぬ事態のようです。
1分50秒、木管のなだらかな歌。
2分50秒、弦の哀しい歌。なだらかな部分が続きます。
5分20秒、再びスタッカートの主題で盛り上がります。
7分、何か滅びた後のような哀しい部分。スタッカートの主題も静かについてきています。
9分30秒から徐々に明るくなります。
13分40秒から眠ってるような部分。
15分からスタッカートの主題が出てきて波乱があります。
死に絶えたように終わります。

▼交響詩「真昼の魔女」Op.108
13分38秒。
クラリネットなどによるのどかで楽しげな主題で始まりますが、調子はずれな同音反復があります。1分10秒に緊張が走ります。
2分45秒、再びのどかな主題。3分50秒に緊張が走ります。
6分、静かになります。低音域の管楽器の唸りから悲劇的なうねり。再び静かになり、今度はクラリネットの低いつぶやきから悲劇的なうねり。
10分ごろからまた静かになります。
12分45秒、クライマックス。

【満足度】
★★★★★★★★☆☆
★9…謝肉祭
★8…交響的変奏曲
★7…水の精、真昼の魔女
交響詩というのは物語があるわけで、形式が物語に依存して歪んでしまうわけです。物語がわかっていればいいですが、私はわかっていないので音楽だけで評価することになり、評価は低くなります。
短くてやたら盛り上がる「謝肉祭」が良いです。


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mk7911 at 23:21|PermalinkComments(0)

ドヴォルザーク:チェコ組曲、序曲「わが家」「フス教徒」「自然の王国で」「オセロ」/クチャル

ドヴォルザーク:マスターワークス
(40枚組)【disc38】
[brilliant]


ドヴォルザークの40枚組もあと3枚となりました。最後の3枚は交響詩です。このCDは交響詩集vol.1とありますが、実際に入っているのは組曲や序曲と呼ばれるものです。
交響詩とは標題のある管弦楽作品で、基本的に1楽章でできています。リスト、スメタナ、R.シュトラウスのものが有名ですよね。
そういう意味であればここに収められた序曲も交響詩といえなくはないのかもしれません。
些細なことですが、私が買ったボックスでは、38.39.40枚目の3枚の紙ケースだけが他の37枚の紙ケースよりも1ミリくらい小さいです。しかも内側の色が微妙に黄ばんでます。

▼チェコ組曲 Op.39
5曲からなります。舞曲になっています。
1.プレリュード(パストラーレ)
3分15秒。パストラーレらしい、ひろびろとしたおおらかな曲です。オーボエが不安な音型を奏でますが、さほど崩れず進みます。
2.ポルカ
5分11秒。美しいメロディーで始まります。心打たれました。すぐにハキハキと活発になります。
1分48秒に慌ただしくなります。3分22秒に再現。
3.Sousedska(メヌエット)
4分5秒。明るいのどかな3拍子。ところどころ影がさしますが、すぐ明るさを取り戻します。
4.ロマンス
4分1秒。緩徐楽章と見てよいと思います。
街を流れる静かな川の流れのようです。人が橋を渡り、船はゆっくりと通過する、そんな景色が見えました。
5.フィナーレ(フリアント)5分17秒
フリアントと聞いただけで速い曲だとわかったあなたは音楽通です。
この曲集には珍しく劇的に盛り上がります。
2分13秒に曲想は変わりますが、やはり速く活発です。
▽最後以外はおおらかでのどかな曲集です。2曲目のメロディーは特筆すべき美しさです。

▼序曲「わが家」Op.62
8分57秒。
チェコに馴染み深い2つの民謡が出てきているようです。
堂々とした立派な管弦楽作品。あまり好きではないです。

▼序曲「フス教徒」Op.67
12分28秒。チェコ人なら誰でも知ってる2つの歌が素材になってるとのことです。
なだらかなメロディーから始まります。1分50秒から不穏な空気。そこから劇的に盛り上げます。
9分40秒、一旦はのどかになりますが、またすぐ劇的になります。最後は明るく終わります。
▽躍動感あふれる良い曲です。印象的なリズム動機があります。

▼序曲「自然の王国で」 Op.91
13分40秒。いかにも自然を思わせる開始。何か呼びかけている「おーい、おーい」みたいな音型とアルペジオ。これが何度も出てきます。2分15秒に新しいメロディー素材。哀愁が出てきます。
「おーい、おーい」みたいなのがしつこい印象です。間に見えるメロディーが美しいです。

▼オセロ Op.93
14分08秒。シェイクスピアの戯曲を音楽化したのでしょう。
2分くらいはおとなしいです。そのあと、さっき「自然の王国で」でさんざん出てきた「おーい、おーい」にアルペジオが続く音型があらわれます。
4分くらいから本格的に盛り上がります。7分ごろにおさまります。
9分30秒ごろからまた「自然の王国で」の例の素材があらわれます。緊張が高まり盛り上がったり、ゆるやかになったりを繰り返します。

【満足度】
★★★★★★★★☆☆
★9…チェコ組曲
★8…フス教徒
★7…自然の王国で、オセロ
★6…わが家


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mk7911 at 23:17|PermalinkComments(0)

ドヴォルザーク:オペラ「ルサルカ」PART2/ラハバリ指揮 ザグレブフィルハーモニー管弦楽団

ドヴォルザーク:マスターワークス
(40枚組)【disc37】
[brilliant]

「ルサルカ」という3幕のオペラの後編です。
前編同様に訳を見ずに音だけ聴き、CDのトラック番号で書いていきます。

第2幕(つづき)
1.4分23秒。水の精の男によるアリア。
しみじみと歌います。弦の美しいメロディーから激情的になるパターンが2回あります。
2.3分2秒。合唱と水の精の男のテノール。
喜ばしく美しいです。
3.6分17秒。水の精の男とルサルカ。
怒涛のような部分。1分半からおとなしくなります。3分から再び激しくなります。迫力あります。
4.6分23秒。外国の王女、王子、水の精。
速いテンポの流れるような曲。4分40秒以降は激しくなりクライマックスを作り出します。

第3幕
5.7分29秒。ルサルカのアリア。
不安な曲想。2分半から歌い出します。3分50秒から穏やかになります。ここからのメロディーが美しいです。
6.5分59秒。
ルサルカとイェジババ。
ちょっと飽きてきました。なんか劇的にやってます。
7.3分32秒。ルサルカと合唱。
比較的落ち着いてますが、ところどころ激しくなります。
8.6分11秒。森番と料理人、イェジババに水の精。
なかなか激しく盛り上がります。
9.8分5秒。森の精たちと水の精の男。
ソプラノがのびのびと歌います。最初は一人ですが、やがて人数が増えて充実します。
4分40秒から跳ねるような動きが出てきます。
6分ごろから水の精(バス)が出てきます。
10.4分12秒。王子。
切迫感があります。1分45秒にホルンが鳴り響くと曲想が静かになります。3分20秒からまた元の切迫した歌になります。
11.10分52秒。ルサルカ、王子、水の精
終曲。ルサルカが美しいメロディーを歌ってると王子?が出てきて切迫します。
2分に落ち着いてルサルカが歌います。
8分あたりから不穏な空気になってきますが、最後は静かに終わります。

【満足度】
★★★★★★☆☆☆☆
盛り上げ方がパターン化されていて飽きます。日本語訳がないと楽しめないのはわかっていたことではありますが。
いくつかメロディーがライトモチーフ的に出てきますが、それぞれが何のテーマなのかわかるとさらに楽しめると思いました。


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mk7911 at 07:10|PermalinkComments(0)

ドヴォルザーク:オペラ「ルサルカ」PART1/ラハバリ指揮 ザグレブフィルハーモニー管弦楽団

ドヴォルザーク:マスターワークス
(40枚組)【disc36】
[brilliant]


「ルサルカ」という3幕のオペラの前編です。
調べてみるとストーリーが出てきますが、「人魚姫」みたいな内容です。水の精が人間の王子を恋をし、声とひきかえに人間に変身する、みたいな話です。
私はオペラが苦手ですし、対訳を見ながら聴くほどの根気はありません。邪道でしょうが、物語を考えずにただ音を耳で聴いて、思い浮かんだことを書いていきます。40枚組に入ってなかったら絶対に聴かなかったと思います。
各曲のタイトルの訳が見つからないのでCDのトラック番号で書いていきます。

1.序曲
3分17秒。静かに始まりますが波乱が出てきます。

第1幕
2.7分23秒。「ホ、ホ、ホ!」というタイトルです。これくらいのアルファベットは読めます。
3人のソプラノが楽しげに歌います。激しい舞曲のようになったりもします。「dryads」とはドリアード、木の精でしょうか。4分あたりからバスが入ります。
3.3分59秒。ソプラノとバス、すなわちルサルカとその父親分の水の精の掛け合い。穏やかですが真ん中へんで激情的になります。
4.4分27秒。まだ二人の掛け合い。牧歌的ですが、やはり真ん中へんで激情的になります。終盤でハープが活躍します。
5.7分49秒。これが有名な「白銀の月」というアリアでしょう。美しいメロディーです。
4分20秒あたりから落ち着かなくなり5分すぎにバスが出てきます。イェジババという魔女(メゾソプラノ)も登場し、不安な感じになります。
6.8分29秒。ルサルカとイェジババ、と書いてありますが二重唱ではありません。振り幅の大きい激しい悲劇的な表現が見られます。長いですが、落ち着くことはありません。
7.4分29秒。「アブラカダブラ!」というタイトルです。イェジババと水の精の男の他にハンター(バリトン)が出てきます。
ホルンが鳴り響きます。後半はおとなしいです。
8.2分14秒。王子(テノール)とハンター。ホルンの響きは狩の描写でしょうか。激しいですが、終盤は落ち着きます。
9.5分13秒。王子、水の精の男、他。比較的穏やかです。4分すぎに激しくなり合唱が出てきます。
10.1分41秒。王子。輝かしい第1幕の終わりです。

第2幕
11.8分03秒。ソプラノとバリトン。この二人は森番と料理人の少年らしいです。出番が少ない二人です。
弾むようなリズムで躍動感が出てます。
12.8分45秒。王子と外国の王女。ここで初めて歌手同士がハモります。穏やかに始まりますが、3分ごろから波乱が出てきます。6分ごろ再び穏やかになります。
13.5分21秒。祭りの音楽のようで、歌手はいない…はずですが4分40秒くらいからバスが歌います。途中でフェードアウトして終わります。
シンコペーションする堂々たる主題が中心の管弦楽曲です。

【満足度】
★★★★★★★☆☆☆
純粋に1枚のCDとして音を聴いてみました。どう評価していいかわからない時には★7にしておきます。
オペラでもドヴォルザークらしさが見えます。5~6曲目が山だと思います。


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mk7911 at 07:06|PermalinkComments(0)

ドヴォルザーク:主題と変奏、シルエット、2つのフリアント、ワルツ/Adomeit

ドヴォルザーク:マスターワークス
(40枚組)【disc35】
[brilliant]

この40枚組でピアノ独奏曲が収録されているのはこの35枚目だけです。ドヴォルザークはCD5枚分のピアノ独奏曲を残したようです。
このピアニストの名前がよくわかりません。「ADOMEIT」は「アドメイト」と読めますが、全く検索でヒットしません。
75分。

▼主題と変奏
1分50秒の主題と8つの変奏。全体で16分ほど。
主題はメヌエットのテンポで3拍子で、半音階的な動きを含んだゆらゆらしたものです。
第1変奏.1分15秒。ややはっきりしてます。
第2変奏.1分8秒。たたみかけるような勢いがあります。
第3変奏.3分46秒。テンポが遅くなり悲しげにしみじみとします。時々激しくなります。
第4変奏.46秒。スケルツォ風
第5変奏.51秒。輝かしいです。派手です。
第6変奏.2分48秒。静かなアンダンテ。
第7変奏.56秒。速く細かい動き。
第8変奏.4分15秒。1分20秒から最初の主題が再現します。派手になって2分55秒から主題。

▼シルエット(影絵)Op.8
12曲からなります。
それぞれ1~3分。速度指定はおおざっぱにだけ書きます。
1.アレグロ。決然と始まりますがすぐに穏やかになります。
2.アンダンティーノ。穏やかです。
3.アレグレット。スケルツォ的な活発さがあります。
4.短調のヴィヴァーチェ。悪魔的な舞踏です。
5.プレスト。同じような音型を繰り返します。
6.ソステヌート。3分18秒あり、最も長いです。のびのびとしてますが、特別美しいわけでもないです。
7.アレグロ。軽くて飛び回るような曲。
8.アレグレット。短調のこじんまりした舞曲。好きなタイプです。
9.アレグロ。最初と最後は力強いです。
10.アレグレット。ゆったりとしてます。
11.アレグロ・モデラート
12.アレグロ。5曲目などに出てきたメロディーが使われます。
▽どこか他の曲で聞いたようなメロディーが多数含まれている曲集です。

▼2つのフリアント Op.42
フリアントはチェコの活発な舞曲です。
1.6分5秒。明るくて活発でいいんですが、内容のわりには長いです。
2.6分56秒。やや悪魔的な始まり方をします。2分20秒にひっそりとしたエピソードがあります。

▼8つのワルツ Op.54それぞれ2~3分。
1.聞いたことあるメロディーです。子守歌風の主題。
2.短調で激しいです。これはいいですね。
3.下降する5つの音が中心。
4.これも聴いたことありますね。ひらひら舞い降りてきてワルツに入ってゆくのがいいですね。
5.変ロ長調とありますが、短調に傾きがちな曲。情熱があって良いです。
6.軽くかわいらしく始まります。
7.短調ですがそれほど短調を感じません。
8.コーダでの盛り上がりがすごいです。
▽けっこう派手な活発な曲が多いです。1.4曲目は28枚目に「2つのワルツ」として弦楽四重奏曲版が収録されてました。

【満足度】
★★★★★★★★☆☆
変奏曲とフリアントは★7。シルエットは★8。ワルツは★9。変化があり良いと思います。


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mk7911 at 07:02|PermalinkComments(0)

ドヴォルザーク:伝説、ボヘミアの森より/トルソン、トゥルバー

ドヴォルザーク:マスターワークス
(40枚組)【disc34】
[brilliant]


33枚目に続いてピアノ連弾です。
10曲からなる「伝説 Op.59」、6曲からなる「ボヘミアの森より Op.68」が入ってます。63分。

▼伝説
それぞれ2~5分。
速度は「アレグレット・ノン・トロッポ、クアジ・アンダンティーノ」などと細かく書いてありますが、ここではごくおおざっぱに書きます。

1.ニ短調のアレグレット。3分3秒。
きっぱりと始まりますが、おだやかにもなります。

2.ト長調のモデラート。4分8秒。
何か懐かしむように始まりますが、40秒から不安な黒い影が出てきます。その2つが繰り返されます。

3.ト短調アレグロ。4分11秒。
短調ですが軽快で舞曲のようです。中間部は有名な「ユモレスク」を思わせるような符点の多いおだやかな楽想です。

4.ハ長調。5分30秒。素朴で単純なメロディーが何度も繰り返されます。くるくると素早い動きの部分が印象的です。

5.変イ長調のアレグロ。4分16秒
全体的にくつろいだ曲です。

6.嬰ハ短調のアレグロ。4分21秒
立ち向かっていく英雄のようです。ですがパワーはやや控えめです。中間部はおとなしいですが、ベートーベンの「運命」のリズムが出てきます。

7.イ長調のアレグレット。2分14秒
裏拍の強い、特徴ある曲。

8.ヘ長調のアレグレット。3分16秒
気分がコロコロ変わる曲です。

9.ニ長調のアンダンテ。2分27秒
アンダンテにしては速く、ほがらかな行進のようです。

10.変ロ短調のアンダンテ。3分14秒
ジーンとくるような美しいメロディーが中心になっています。


▼ボヘミアの森より
各曲に表題がついてます。

1.糸紡ぎ
ニ長調のアレグロ。3分44秒
あわただしい元気な曲です。

2.暗い湖のほとりで
嬰へ短調/長調のレント。4分35秒
落ち着いた曲の間に、不安を表すような短いいたずらっぽいモチーフが顔を出します。

3.魔女の安息日
変ロ長調のヴィヴァーチェ。3分53秒。
嬉しくてはしゃいでるようです。1分15秒から雰囲気が変わり、妖しい魔女っぽくなります。

4.待ち伏せ
ヘ長調のアレグロ。3分21秒
スキップするようなリズムが特徴あります。充実した中身です。

5.森の静けさ
変ニ長調のレント。5分25秒。
8枚目にこれのチェロとオーケストラの版が収録されてます。
しずかに進みますが、2分半からのメロディーが印象的です。

6.騒がしい時
イ短調のアレグロ。4分28秒。
短調ですが、ふっきれたような気楽さがあります。1分55秒、特攻隊とか突撃を思わせるメロディー。このメロディーは!交響曲第4番の3楽章で出てきたメロディーです。
コーダの盛り上がりがいいですね!

【満足度】
★★★★★★★★★☆
知名度はないでしょうけど、どちらもなかなかの意欲作だと思います。


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ドヴォルザーク:ピアノ連弾のための「スラヴ舞曲集」/トルソン、トゥルバー

ドヴォルザーク:マスターワークス
(40枚組)【disc33】
[brilliant]

スラヴ舞曲集は第1集(Op.46、1878年)と第2集(Op.72、1886-7年)があります。それぞれ8曲、計16曲です。
もともとはピアノ連弾曲ですが、オーケストラ版がよく演奏されます。
ここではピアノ連弾版の16曲を聴きます。
32枚目と曲目は同じですが、こちらには速度や舞曲の種類が書いてあります。演奏時間を見ると、ピアノ連弾版の方がやや速い演奏のようです。
32枚目の内容と同じなので各曲の印象についてはそちらに譲ります。
同じ曲でもピアノで演奏すると家庭的な感じがします。
第2集の7曲目は、私の中ではバカ騒ぎのイメージなんですが、やや大人しい印象です。

【満足度】
★★★★★★★★★★
ドヴォルザークの良さがよく出ていて好きな曲集です。ピアノで聴いてもそれは変わりません。
ドヴォルザーク:ピアノ連弾のための「スラヴ舞曲集」/トルソン、トゥルバー


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ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集/フェーラー指揮 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団

ドヴォルザーク:マスターワークス
(40枚組)【disc32】
[brilliant]

スラヴ舞曲集は第1集(Op.46、1878年)と第2集(Op.72、1886-7年)があります。それぞれ8曲、計16曲です。
もともとはピアノ連弾曲ですが、オーケストラ版がよく演奏されます。
ここではオーケストラ版の16曲を聴きます。


▼第1集

▽1番 ハ長調
4分0秒
景気いいです。勢いがあり、かつドヴォルザークっぽさもあります。久しぶりにドヴォルザークを聴きましたが、いいものですね。

▽2番 ホ短調
6分0秒
これもいいです。落ち着いたテンポで哀愁あるメロディーを聴かせます。途中で急速な部分が挟まります。速度が変化するのはこの地域の舞曲の特徴なのでしょう。

▽3番 変イ長調
5分22秒
散歩でもしてるみたいにのんびり気楽ですが、激しい部分が挟まります。

▽4番 ヘ長調
7分59秒
穏やかな優しい始まりです。

▽5番 イ長調
3分16秒
軽快にとばします。2分からのエピソードも急速です。

▽6番 ニ長調
5分15秒
中庸なテンポの3拍子。

▽7番 ハ短調
3分34秒
エコーによるメロディーが印象に残ります。マーラーが交響曲1番3楽章に使った童謡のメロディーを思い出しました。

▽8番 ト短調
4分05秒
紙製CDケースの裏の「minor」のスペルが「minot」と間違っています。
短調と長調が盛んに入れ替わる旋律が面白いです。
ここまで傑作揃いです。いやあ、凄いです。


▼第2集

▽1番 ロ長調
4分37秒
やや軍楽っぽいです。1分40秒ごろからのゆるやかなメロディーが良いです。

▽2番 ホ短調
6分22秒
哀愁が漂います。美しい冬景色のようです。いやぁじつに良い曲です。
私は以前、知らない(未登録の)メールアドレスからメールが来た時の着信音をこの曲にしてました。

▽3番 ヘ長調
3分24秒
冒頭に強い2音にちょこまかした走句が導かれます

▽4番 変ニ長調
5分55秒
ゆらめくような神秘な冒頭。3分から変化しますがそこにも神秘がまだあります。

▽5番 変ロ短調
2分53秒
劇的な激しい悲しみのようです。こういうのは好きです。

▽6番 変ロ長調
4分8秒
のどかになります。

▽7番 ハ長調
3分8秒
馬鹿騒ぎみたいです。

▽8番 変イ長調
7分51秒
穏やかで美しいです。少しグダグダな気もします。

第2集は舞曲に劇音楽・交響詩の要素を持ち込んでるような感じがします。純粋な舞曲からは遠くなってます。

【満足度】
第1集
★★★★★★★★★★
第2集
★★★★★★★★★☆
素晴らしいです。ブラームスのハンガリー舞曲集に隠れて微妙な知名度ですが、傑作揃いです。


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2010年09月19日

ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番、第13番/シュターミッツ四重奏団

ドヴォルザーク:マスターワークス
(40枚組)【disc31】
[brilliant]

最後の弦楽四重奏曲10枚目。

▼弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」 ヘ長調作品96,B.179
アメリカで作った作品。ドヴォルザークの弦楽四重奏の中では群を抜いて有名です。
1楽章.7分のアレグロ。朗らかで親しみやすい主題です。この主題の親しみやすさに人気の高さがあると思われます。のどかですが、時おり見せる叙情的な部分には「新世界」っぽさがあります。
2楽章.8分のレント。情感のある楽章。ちょっぴり渋く、非常に美しいです。
3楽章.4分のヴィヴァーチェ。活発でうれしそうな主部。中間は影がさします
4楽章.5分のフィナーレ。これまたうれしそうな曲。いいことがあって上機嫌な感じです。2分半からしっとりした主題。コーダの部分が良いです。
▽幸福感があります。

▼弦楽四重奏曲第13番 ト長調作品106,B.192
これはアメリカからチェコに戻ってから作った作品だそうです。
1楽章.10分のアレグロ。登る2音からなる音型と舞い落ちるような音型から始まります。
1分からが本番でしょうか。きびきびした主題。2分からの主題はゆらゆらしてます。
2楽章.10分のアダージョ。深刻です。苦悩してるようです。2分40秒に緩みますが全体的に厳しい表情です。
3楽章.7分。短調で弾むような主題です。リズムの刻み方が面白い箇所があります。バシッと決めていったん終わります。3分からゆったりします。ワーグナーの有名な婚礼の合唱を思い出しました。6分から再現。
4楽章.11分のフィナーレ。アンダンテからすぐにアレグロ・コン・フォーコになります。2分、ピチカートを経てのびのびとした主題。5分ごろの第2主題ですかね。ぐったりしてます。
いろんな主題が浮かんでは消え、なかなか勢いに乗れません。なんかグダグダな印象です。

【満足度】
12番
★★★★★★★★★★
名曲だけあり、とても良いです。長くないのもいいですね。
13番
★★★★★★★☆☆☆
フィナーレで減点です。あまりドヴォルザークらしい自然な情感を感じませんでした。


これでドヴォルザークの弦楽四重奏曲は終わりです。次回からこの枠はバッハのオルガン曲集6枚組/コープマン[brilliant]を取り上げます。その後ドヴォルザーク40枚組を最後まで聴いていきます。


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mk7911 at 13:33|PermalinkComments(0)