保坂和志

2018年01月25日

保坂和志『言葉の外へ』メモ

保坂和志『言葉の外へ』読みおわった。

章によっていろんなことが書いてある。将棋のことばかりの章があったり、小説を語ったり自閉症のことが出てきたり、いろいろだった。
印をつけたところ数ヵ所を引いてみる。



負ける側は勝った側と比べて、自分に対してかける負荷が少なかったから(あるいは、その負荷に耐えることができないから)負ける。
勝ち負けや実績をすぐに“才能”のせいにしたがる人が多いけれど、才能だけで一番になれるような世界は、本当の力を競い合う世界には一つもない



しかしどうして自然はいいのだろうか?
答は、それこそ十人十色だろうが、僕の答は簡単だ。それは〈人間が自然から美を学んだから〉だ。



「死」とか「生」という、人間が歴史を通じてずうっと考えつづけてきたような重大な問題は、正解を出すことが「答え」になるのではなくて、ひたすら考えつづけるという態度こそが「答え」になる



考えるということは本質的にゴールがない。これでお終いということがない。考えるということは、モグラのトンネル掘りと同じで、掘り進んだトンネルの壁面すべてが、次に掘る=考える手掛かりとなっている。これを私は最近、「モグラのトンネル掘りの理論」とひそかに呼んでいる。

子どもというのは、程度の差こそあれ、モグラのように一人でああでもないこうでもないと、なかば思考しながら空想しているような状態を一日中生きている存在で、そういう結論のない状態に耐えられなくなった者が順番に「大人」になってゆく。





そういう言葉に印つけた。勝負についての言葉は、将棋の話の流れで言っている。

最後の方に樫村晴香さんとの対談みたいなのがあるんだけど、賞状で紙飛行機をつくるとよく飛ぶという話が印象的だった。

あとは、デュシャンについての話が出てきて気になったので、デュシャンについて調べたりした。


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2018年01月22日

保坂和志『「三十歳までなんか生きるな」と思っていた』メモ

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保坂和志『「三十歳までなんか生きるな」と思っていた』という本を読んだ。草思社。2007年。気になったところをメモしておく。


▼以下引用


考えることとやっていることがリンクしなければ、人は何でも言うことができる。しかし、その二つがリンクしたら、「言ってることとやってることが違うじゃないか」ということになる。他人からそう言われるのではなく、自分の心の中でそれを感じる。そういうリンクする地点で考えたり書いたりしなければ意味がない。


テクニックなんてものは、書いたり読んだりしているうちに自然と身についてしまう。むしろ文章がうまくなりすぎることの方が危険で、うまくなりすぎると自分が身につけた文章で表現できること以外のことを書かなくなってしまう。

(白川静の文字の解読について)
「歌」という字の“可”の中の“口”は神を迎える器であり、“丁”は榊(さかき)などの枝の形で、「どうか神様降りてきて下さい」と言いながら人を意味する“欠”が枝で器を叩いているのが“可”の部分であり、それが二つ重なることは「激しく叩いて訴えている」ことを意味している。「歌」とは本来、神への訴えかけだった。


社会における〈死〉の位置づけというのは絶対に必要で、〈死〉の位置づけが自分自身の生きる態度や世界に対する働きかけのあり方を決定づけていると言えるのではないか。

ナルシシズムは克服不可能なのか?
それは、自分が死んでいなくなった後の世界を、自分が外に出て留守にしている部屋をイメージするのと同じことだと思えることなのではないか? というか、むしろ本当のところは、自分が生きているこの世界も自分が係わっているのはごくかぎられた領域だけなのだという事実を知ることなのではないか?


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2018年01月06日

保坂和志『途方に暮れて、人生論』を読んだ

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保坂和志『途方に暮れて、人生論』を読んだ。
草思社、2006年。



印をつけたのは以下のような部分。



一年前の自分が立てた課題に一年間縛られているとしたら、その人は一年間成長していないことにならないか? 未来というのが本当に未知の領域なら、「目標」という狭苦しい概念で規定してしまってはいけないのだ。 何か課題を設定して自分を縛ることは自分を楽にすることだ、ということに気がついてほしい。

何も現実的な課題を設定せずに今の状態にどっぷり浸って、漠然としたことばかりを考える。この不安さ、不安定さは、小説に限らず、創作や表現にかかわることをしたい人は絶対に、何年間かは経験しておかなければならない状態だと思う。なにしろ、何かを創ったり表現したりするかぎり、不安や不安定から逃れることはできないのだから。



芸術を芸術たらしめているものは、言葉で説明できるテクニックではないのだ。そこには必ず不安定さがあり、その不安定さに触れようとする緊張感が──感性以上に──思考力を育てる。



私はすでに十数年、小説家としてやってきたけれど、信じられるのは〈あやふやさ〉や〈よるべなさ〉しかないと思う。



知識・教養というのは最終的に、他人(ひと)から褒められるなど望まないようにその人を変えてゆく。他人から褒められるとか貶(けな)されるとかそんなことはどうでもよくて、際限のない知識の世界にその人を引き摺り込むものなのだ。



プロというのは経験を頼りに、ためらわずすらすら仕上げてしまうような人間のことではなく、戸惑い途方に暮れるようなやり方を自分から引き受けられる人間のことだとも思っている。





なんだか、不安定さに関する言葉ばかり拾っている。こんなに安定して楽をしたい、褒められたい自分であるというのに。だからこそか?

なにかが上手いとか下手じゃなくて、人間としての底のところで到底かなわないなあと思う。おそれつつ読んでいる。




▼▼▼



お読みいただきありがとうございました。
noteのほうでは、ブログでは読めない内容の記事をたくさんアップしています。

未来賞をいただいて、いま書きたいこと
https://note.mu/mk7911/n/n0b1f389aea2f

2018年の目標を立てた  ~ずるずるずるずるの話
https://note.mu/mk7911/n/n61dac622b49a

第57回短歌研究新人賞候補作「仙台に雪が降る」全30首
https://t.co/2qhYBXq6hv

バリウムを初めて飲んできたんだけど、その話をします
https://note.mu/mk7911/n/n4425984a46f9


などなど、
500円ですべての記事(約100記事)が読めます。よろしければどうぞ。



去年の角川短歌賞の予選通過作品 50首|note(ノート)
https://note.mu/mk7911/n/nd28a52e005c7
50首連作を200円で公開しています。


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2017年09月08日

【近況】▼映画「AKIRA」▼保坂和志『草の上の朝食』▼poecrival2▼他

一ヶ月ぶりに近況をまとめて置いておく。週に一度にするつもりでいたが、しばらくできないでいたのは、ほかに書くことがあったからなので、そんなに悪いことではない。
8月中旬から末までの近況をまとめる。

▼父の蔵書
▼映画 AKIRA
▼新俳句空間
▼保坂和志「草の上の朝食」
▼徳山さん、山河さん
▼poecrival2
▼思い出のクロージング
というメニューです。





▼父の蔵書

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父の蔵書を押し入れから発見。男臭さがすごい。 https://twitter.com/mk7911/status/894736355288268800/photo/1

沢木耕太郎『人の砂漠』と開高健『裸の王様』をもらっておく。が、ページが焼けているし、珍しい本じゃないなら買いなおしたほうがいいや。やっぱり捨てる。


オレも年取ったし、もっと父と興味が重なってるかなーと思ったら、そうでもなかった。





▼AKIRA

YouTubeのおすすめに出てきて気になっていた、映画「AKIRA」を見た。二十何年か前に一度見て、まったくわからなかった。今回注意して見た。

序盤でバイクに乗って棒を振り回してて、「ファイナルファンタジー7」みたいだった。あれはこれをアレしたのか。人が実験されてたり番号ついてたりするのも同じだ。
それから科学者がでたり軍隊が出動したりして、ゴジラのことを思い出した。

やっぱりよくわかんなかったけど、一回目よりははるかについていけた。
2019年が舞台で、2020年に東京オリンピックがあるという設定だった。荒れ果ててるのと誰も携帯を持ってないこと以外はあんまり無理を感じなかった。

女の子の服が裂けるところと、スーツケースに紙が入りきらないところと、腕からニョキニョキなんか伸びていくところは覚えてた。
不思議な感動があった。いいもん見た。

AKIRAの世界では反政府の人達がだいぶ過激に頑張ってたな。取り締まる方は高圧的で慣れてるみたいだった。すぐ相手の腕をうしろにまわす。銃を出す。2019年にこうなってはいないだろうなー。



▼俳句新空間

およそ日刊「俳句新空間」: 続フシギな短詩178[大岡信]/柳本々々:
https://t.co/dZpf9qSHlA

短歌を引いていただきました。
そうか! と思うことが書かれていました。
そうか! っていうのは語順というか順番のところ。
大岡さんのことはほとんど知らないんです。岡井さん経由でほんの少し入ってくるくらいで。




▼草の上の朝食

8/27
保坂和志『草の上の朝食』半分ほど読んだ。
プレーンソングの続きということで、見たことあるような人物ばかりでてくる。発展するような感じでなく、一度見たものをまた見てる感じ。それでもおもしろくて見ていられる。ほんとに一度読んだ本なのかと思うくらいだ。
「工藤さん」という女性がでてくる。喫茶店の店員。かんたんにデートまで行けている。いいな。

8/28
保坂和志『草の上の朝食』読みおわった。すいすい進む。草の上で朝食する場面はなかった気がする。
出てくる人達がおもしろいんだよなあ。

未明の闘争、カフカ式練習帳、言葉の外へ、がまだなので読みたい。




▼徳山さん、山河さん

8/19
短歌研究8月号の訃報のところに書いてあったんだけど、徳山高明さん亡くなったのか。オレの知るかぎりで宮城の唯一の短歌結社である『群山』の代表だった。入院して選歌できずにいたそうで心配していたところだった。

オレと『群山』は直接は関係ないんだけどさ。文学館にいくとよく『群山』見るんだよ。60ページに200人がいる。宮城にこういう会があるんだなあと。今月もしっかりやってるなあと。旧かなしか受け付けてなくて、いつも厳しいことが書いてあって、ピリッとしている歌誌だ。


8/23
久しぶりに仙台文学館に行った。

代表の徳山高明さんが亡くなったときいて「群山」がどうなってるか気になって、読んだ。退院して選歌を再開していたが、しばらくして急に倒れたとの経緯が書いてあった。
結社誌はタイムラグがあるから、亡くなった後の号でも歌が載るし編集後記もしっかり書かれている。



そうかと思うと「川柳 杜人」では山河舞句さんが亡くなっていた。「怒怒怒怒……」で始まる句が印象的だ。

https://ameblo.jp/koro169/entry-11254832090.html
山河舞句さんの「怒怒怒怒怒」の句が正確に(横書きではあるが)表記されてるページはここだけのようだ。




▼poecrival2


ポエクリの「poecrival2」がアップされた!。短歌と俳句に分かれている。

http://poecri.net/index.php

ここで短歌の募集があったんだけど、応募したら堀田季何さんの十首選に一首、服部真里子さんの拾遺に三首選ばれていました。
どうぞご覧ください。



……ポエクリ、どうでしょう。会員登録したりログインしたりダウンロードしたり、ポイント制だったりとちょっとハードルはありますが、いい内容だと思うのです。
コンテンツの数やダウンロード数からすると、あまり盛り上がってる様子ではないんですが、もう少し流行ってもいいんじゃないかなーと思っています。そういうことも合わせてのご紹介でした。

会員登録があるってことは、メールアドレスとパスワードを登録するということで、忘れると入れなくなる。どっちのアドレスで登録したか、どんなパスワードを入れたか。しばらくぶりでわかんなくなってしばらく入れなかった。オレの問題だけれども。




▼クロージング

"sm5740804 ミヤギテレビのEDを初音ミクで" https://t.co/ode37RKztk

ミヤギテレビ「夜のしおり」(00:05:39) #sm3576905 https://t.co/3oomxP2vlp


1995年くらいのテレビのクロージングの動画を貼った。

真夜中に誰もいない居間に行って、あるいは自分の部屋にあったテレビでクロージングを見るのが好きだった。
ミヤギテレビのクロージングはしっとりと暗くて好きだった。これを見ると「いま自分はたったひとりで闇の中にいる」と感じた。

東日本放送のクロージングも夜景なんだけど、画面はあまり動かなくてのんきな音楽だった。オープニングは輝く海を映していて、そちらのほうがよかった。

仙台放送はオープニングもクロージングも歌を流していたな。人が行き交う映像だったと記憶している。

TBC東北放送はオープニングもクロージングも放送局を空中から映している映像で、モーツァルトのディヴェルティメントK.136の2楽章が流れていた。

だんぜんミヤギテレビのクロージングが暗くて好きだったな。もうテレビも放送をやめるような深夜なんだぞ、ということを感じられて。
初音ミク版の動画がでているのは、認められたみたいでうれしい。今になっても動画をつくるような人がいるんだなと。

最後に真っ暗になって、終わったな……と余韻にひたっているとしばらくしてから砂嵐がくる。夜中の3時過ぎなんて、ラジオつけても「歌うヘッドライト」っていう演歌の番組だし。深夜がさびしかった。

テレビの砂嵐、最近見てないなあ



ミヤギテレビ/夜のしおり~クロージング 1989年8月頃 (00:05:31) #sm12385283+https://t.co/kewinVO4OF

89年のも見つけた。
しかしなんて暗いんだ!
95年バージョンよりもずっと灯りの少ない夜景だ。音楽も、もの悲しい。もう寝なさいっていう番組だ。
田舎とまでは言わないが、あんまり都会じゃない場所の夜景は寂しいもんだな。いろんなところを映しているが、どれもこれも暗い。何度も見ちゃう。






▼▼▼



#2017上半期短歌大賞 50首 Togetterまとめ https://togetter.com/li/1126231
今年の上半期に読んだすべての短歌から50首選んでまとめました





第57回短歌研究新人賞候補作「仙台に雪が降る」全30首
https://t.co/2qhYBXq6hv

2017年7月に発表した/掲載されたオレの短歌まとめ|mk7911|note(ノート)
https://note.mu/mk7911/n/n3dc9e6680faa

短歌パトロール日誌【最終回】|mk7911|note(ノート)
https://note.mu/mk7911/n/n41c835707189

最近読んだ戦争関連本11冊を5段階評価する|mk7911|note(ノート)https://t.co/mymQd04Grj

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2017年06月17日

保坂和志『明け方の猫』を読んだ

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保坂和志『明け方の猫』を読みおわった。

中公文庫。2005年。二編が収録されている。

タイトルから、あーいつもの感じのやつかなーと思ってたら全然いつもの感じじゃなくて驚いた一冊だった。
小説論でよく保坂さんはカフカとベケットのことを言うけど、カフカとかベケットっぽいと感じた。



二つ入ってるうちの一つ目「明け方の猫」は、夢のなかで猫になる話。いわゆる明晰夢というやつなのか、これは夢なんだと知りながら人間の意識のまま猫をやっている。
夢とは思えないくらい豊かな感覚がある。いや、夢のなかって豊かな感覚があるのか?
さすが猫で、聴覚と嗅覚が発達していて身のこなしが軽い。音や匂いがこまかくたっぷり描写される。
触毛のおかげで楽に動けるとか、毛づくろいしてると安心するとか、でも爪や尻尾は意外と自由に動かせないとか、こまかいところまでしっかり描かれている。もしかして猫になったらこんな感覚なのかと思うくらい。ネコになった体験ができる小説。

「夢の中の声がすべて覚醒時に一度は実際に耳で聞いた声であるというフロイトの説」を知った。
会話がおもしろい。カップルの会話がおもしろくて笑った。女が男っぽいしゃべり方をして、会話が続くとどっちがどっちだかわからなくなる。「プレーンソング」とかもだけど、保坂さんの書く会話は面白い。

「早く出せよ」
「ほら、なんかくつろいじゃってんぞ」
「そんなんじゃねえよ。バーカ」
「そうだよ」
「早く出せよ」
「もうちょっと見てようぜ」
「見たくなんかねえよ。早く出せよ」
「出すって、どうやって出すんだよ」
「自分で考えろよ。バーカ。早く出せよ」


「バーカ」と「早く出せよ」があるほうが女のセリフ。いくら語彙が貧困でもここまでにはならないんじゃないか。だからやっぱりこれは夢なんだ、一度聞いた音が再生されているんだと思って読んだ。


69ページ。
『独り言は自分の頭に浮かんでは消えていく考えを耳で確認するためのものなんじゃないかと彼は思った。考えは頭の中にあるだけではつかみどころがないが、それを音に変換することでそれらしくなる』


81ページ
『猫にとっては自分の中にあるものよりも外にあるものの方がずっと多くて、自分が生きて存在していることよりも世界があることの方が確かなのではないかと彼は思った』


気がつくと猫になってて、猫として行動するっていうのがカフカっぽい。
終盤でこの猫は動けなくなるんだけど、動けない状況でほんの少しずつ話が動いてゆくあたりなんかはベケットっぽい。







その次の「揺籃」はもっと驚いた。

自分の記憶をたどっていこうとしてこまかくこまかく思い出してゆこうとするんだけど、変な出来事が混ざりだして、いつのまにか肝心なところを通りすぎたり、荒唐無稽な話になってゆく。
保坂さんの小説で初めて「この先どうなってしまうんだ!」と思った。

もうちょっと整理すると、喫茶店である事故が起こって、その事故のことを思いだそうとして書き始めるんだけど、喫茶店の名前や場所からして記憶が曖昧で、しかも幼いころの回想へ脱線してゆくものだからまったく収まりがつかなくなる。脱線に脱線を重ねてついに行き着いた場所とは、……という、そういう話。

砂まみれになってゆくところは怖かった。

それに、なんかエロ要素が多かった。男女の欲望がギラギラしてて。やっぱり保坂さんとしては異色の作品だ。書いた時期がほかのものと違うと書いてあった。

この本についてはそんなところで。




▼▼



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2017年06月13日

保坂和志『この人の閾(いき)』を読んだ

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保坂和志『この人の閾(いき)』読んだ。新潮文庫。平成十年発行とある。



四つの話からなる。

表題作「この人の閾(いき)」は、芥川賞をとったという。芥川賞のことはよくわからないけど、いつもの保坂さんだなという感想。

男女が対話して、同時に場面が動いてゆく話。犬が出てくるのと、少年とサッカーについて話すのが印象に残った。

久しぶりに会った真紀さんという人との対話が中心。
二人で草むしりとかしている。そこへ犬がよだれたらして邪魔したり、子供がかえってきたりまた出かけたりする。

ラテンアメリカの小説の「村じゅうが微睡んでるような描写」がよかった。



その次の「東京画」がこの本では一番好きだな。うるさい暑い街が舞台で、すずしくなさそうな夕涼みをするおじいさんとか、だんだん店を閉じてゆく商店街がでてくる。やってるのかやってないのかわからない店の話がいい。
後半にシロというやせた臆病な猫がでてくる。



三つ目の「夏の終わりの林の中」はやはり男女の対話が中心で、自然教育園というところを歩きながら主に自然について語られる。

主人公の男が「あしびきの~」の和歌を好きだと言う。
「「長々し夜をひとりかもねむ」という気持ちを出すためにあれだけ長い前置きを必要とする人の心の働きがおかしい」

この本の表紙の木漏れ日は、この作品のイメージなのかな。



「夢のあと」は三人で歩いていく話。海へ向かって歩いて、公園に行ったり幼稚園に行ったりする。案内する笠井さんという人のつかみどころのなさがいいんじゃないか。

野球の話が印象的だった。子供だけで草野球やってた子たちが、大人の監督するチームに喜んで入っていくという話。
オレは歌人なので、短歌に重ねてしまうね。57577で遊んでた人たちが、えらい歌人のやっている結社に自分から入っていく。


そんな感じです。
んじゃまた。



▼▼


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2017年05月06日

マストドン関連、『猫に時間の流れる』【2017.5.6】

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四月後半から今日までの雑多な文章をまとめておく。



▼マストドン関連



「マストドン」は、一言でいえば最近できたツイッターに似たSNSで、分散していることが特徴。


いまのところ、マストドンをやっている歌人は数人で、活発にやってるのはオレとあと一人くらいしかいない。

オレはもっともマストドンをやってる歌人だと思う。参加しているインスタンスの数、フォロワー数、トゥート数、どこをとってもずばぬけて自分が一番だという自負がある。
だがほんとうに有効活用しているかどうかは自信がなく、そこがむずがゆい。


現在、マストドンでは短歌に関して特に動きもないし、知らなくてもなにも問題ない。

それこそ「ツイッターにもしものことがあったらどこに集まるか」というくらいしかマストドンが必要になりそうな状況が思い浮かばない。ツイッターがあるかぎりは特に必要ない。


オレはどこがなくなってもいいようにしている。ツイートを編集してブログにまとめたり、複数の場所に同時投稿している。ブログはライブドアとFC2の二種類を使ってる。簡単には書いたものがなくならない。
なくなることの良さもあるんだろうけども。



ブログをはじめた直後に「生還できなかった女」とかそういうタイトルのブログを読んだ。大事なブログが消えてしまって、それを運営に訴えて、それでも復活することはなくて、恨みつらみを書きまくってるヤバいブログだった。
そういうふうにだけはならないようにしようと思ったのだった。

「生還した女」だった
http://fuckofjimen.seesaa.net/s/



ツイッターが突然なくなったらと想像すると、うっとりする。頭が空っぽになるだろうな。一人にもどって、あちこちのホームページや小さいSNSでもう一度みんなと出会い直していくのも悪くない。
ファイナルファンタジー6の世界崩壊みたいなイメージ。


とツイートしたら、60いいねついた。短歌の外の人にツイートが届くのは気持ちがよい。



"FINAL FANTASY Ⅵ 仲間を求めて 公式歌Ver"
https://youtu.be/Tm5z5wnZu2I






https://575toot.jp/
マストドンに短歌俳句のインスタンスができてた。3人だったがオレがツイートしたら9人になった。それからなんだかんだでいまは17人。


マストドンのインスタンスは個人が管理しているので状態が不安定になったりデータがとんだりする場合もある。突然なくなることも当然ある。


短歌俳句のインスタンス、けっこう前からあったようで、気づかなったのは不覚だった。ずっと探してたんだけどな。
「インスタンス一覧」みたいなのに載るのはある程度人の集まってるところだけだから、それで気づかなかったんだろう。

よく見たら、短歌や俳句について語り合う場所ではなく、575や57577の形式で書き込む場所だった。うむ。



利用者が少ないと書き込みに気をつかう。350人くらいのところでも気をつかいながらじゃないと書けないなあ。






▼猫に時間の流れる


保坂和志『猫に時間の流れる』の表題作を読んだ。
クロシロっていうちょっと困った猫が主役で、おもしろかった。
猫のほんとうのところって、人にはわかんないよなあ。タイル屋のおばさんの不確かな情報、西井と美里さんの考え方の違い。真実なんて、わからない。

オレもけっこう長く猫を飼ってるけど、こんなに猫のことは知らない。この差はなんだろう。オレは自分で思うほど猫に興味がないんだろうか?

最近読んだ、仁尾智さんの『これから猫を飼う人に伝えたい10のこと』も自分の猫へのテキトウさを感じさせられたし。
猫に関して、引け目を感じることが増えてきた。



後半「キャット・ナップ」は読み終えたときには猫をつかまえてなんやかんやで保護する話なんだけど、読み返してみるとガイラさんのキャラが強い。こういう人には会ったことがある。


会社にいるけど仕事はしてもしなくてもよくて、報酬のなさそうな肉体労働をやっている。
女性と仲良くなるけど色恋の気配がない。
勝手に家に上がり込まれたりされたりするけど、トラブルにはならない。

あっさりしてるけどほんのりあたたかくて、保坂さんの世界だなと思う。





▼▼



2017年4月にあった出来事についてあれこれ言う|mk7911|note(ノート)https://t.co/iWmOlpRjpS


帰ってきた汚染歌人|mk7911|note(ノート)https://note.mu/mk7911/n/n3b3bdf5e932c

短歌パトロール日誌【2】4/20-4/23|mk7911|note(ノート)https://note.mu/mk7911/n/n7e733d2bc5cb

短歌パトロール日誌|mk7911|note(ノート)https://note.mu/mk7911/n/nba8232f28b92

短歌と公募と賞金のこと|mk7911|note(ノート)https://note.mu/mk7911/n/n47a017bcce69

2017年3月に発表した/掲載された短歌といただいた選評まとめ|mk7911|note(ノート)https://note.mu/mk7911/n/n1dba7a62c361



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2017年03月22日

生きる歓び、しつけのよさとは何か、その他の話題【2017.3.22】

3/12~3/22の話題8つ。
盛りだくさんになった。



▼生きる歓び



保坂和志『生きる歓び』
を読んだ。

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『生きる歓び』は捨てられている子猫を拾う話。病気の猫を看病している。元気になったそうで、安心した。
「小実昌さんのこと」という作品も収録されている。作家の田中小実昌さんの追悼。カルチャーセンターの講師として招いたことなど。引用されている戦争の小説がおもしろそうだった。読みたい作家として覚えておく。


以下、印つけたところ。数字はページ数。


30
大げさにきこえるとは思うが、自分のことを何もせずに誰かのことだけをするというのは、じつは一番充実する。野球やサッカーの応援だってそうだ。


32
いい名前はやっぱり自然を指すもののような気がした。

(「いい名前」に傍点)



▼何をしても楽しくない



月とか週で見れば、「全然たのしくない月」や「全然たのしくない週」はないけど、日で見れば、「全然たのしくない日」はある。
憂鬱な日がある。

"【何をしても楽しくない時に聞く話】つまらない人生を楽しくする方法"
https://youtu.be/oHGZp3TvI-8
検索してて見つけたやつ。お坊さんのお話。

自分はなにが好きなのか、どう生きていきたいのか一人でじっと考えてみなさいという話だった。大好きな人や憧れの人がいるなら会いに行きなさいって言ってた。




▼ボクサー


"The Boxer (1977) - Shuji Terayama"
https://youtu.be/n2TmwyC_E6o


見た。
ボクシングにそれほど興味なかったんだけど寺山修司なので見た。
すべてを憎むと言ってボクシングしたり、じぶんの写真をサンドバッグに貼りつけて練習してるのがよかった。


古い映画なので特訓でウサギ跳びしたり、ぼろい部屋で酒を飲んだくれてバカヤローと言ったりしている。
古いもの見るたびに、ダサさってどこからくるんだろうなと思う。どういう力がはたらいているんだろう。インターネットだって15年たったらしっかりダサくなる。


振り返ると熱血と根性のボクサー成長物語なんだけど、見てるあいだはおもしろかった。こまかいところに寺山っぽさ、と言っていいのかわからないが面白味があった。
妙なタイミングでチンドン屋が通りかかったり、男女のシーンで子供の声がするとか、でかいホラを吹いて人々の関心を集める女とか。



▼オレのbotで最も伸びたツイート


https://twitter.com/bot_anton/status/838466474276593664
「しつけのよさというものは、テーブルクロースの上にソースをこぼさぬようにするなんてことじゃなく、かりにだれかがこぼしても気にもとめないという点にあるんですね。」   「中二階のある家」チェーホフ



というツイートが広がってて驚いた。このチェーホフのbotはオレが作ったのだ。

誰かすごい人が拡散してくれたんだろうか。
twiccaでリツイートしたユーザーを最初までさかのぼれた。やるじゃんtwicca。作家の方がリツイートしてくださっていた。
420RT・640いいね。


ツイッターは七年近くやってるので、一万リツイートされるツイートのひとつやふたつは欲しいところだ。


チェーホフの「しつけのよさ」という点では、オレの失言ばかりあげつらう人はしつけがなってないというわけだ。




▼どうやって所属欄を決めたか


未來のひとってどうやって所属欄を決めたんだろう……

というツイートがまわってきた。

所属欄は自分で決めたって感じじゃないなあ。塔をやめるのは自分で決めたって感じがしたけど。もともと加藤治郎さんのツイート見て結社に興味もったから。
あとは、自分に合ってると思ったからだな。自分から一番近そうだったから。
加藤治郎さんについては、
作品もよく見てたし、
入門書も早い段階で読んでたし、
ツイートも読んでたし、
投稿もしてたし、
自分のなかで馴染みがあった。

比較的に若い人が多くて勢いのある欄といえばほかに笹欄・黒瀬欄・大辻欄がある。
笹さんも黒瀬さんも大辻さんも文語メインでしょう。黒瀬さん大辻さんは旧かな。文語旧かなの選者のところで口語新かなでやるのは、別に問題はないんだけどオレはちょっとためらう。
笹さんみたいなオカルトや空想に興味があるかどうか。そう考えると加藤欄ひとつにしぼられてくる。
それと、欄の他のひとの作品を見れば、自分はここだなとかここじゃないなとか、なんとなくわかる。



▼読者歌壇・特選



14日発売の「現代短歌」4月号の読者歌壇で二人の選者の方からそれぞれ別の歌に特選をいただいた。ありがとうございます。

ダブル特選はよかった。でも、うれしいとかおめでたいよりも「かろうじて面目を保った」くらいの感覚だ。これくらいはやらないと。

比較したくはないが、オレより若い人、後に始めたような人が作品を依頼されるなどして活躍している。
原稿料もらって丸一ページ・7首とか10首を載せてる若い人に比べたら、2首が特選でもしょぼすぎるくらいのものだ。越えられない壁がある。
比べるととてもみじめになるから、自分は自分のペースでやればいいんだと、うちはうち・よそはよそなんだと、そういうことにしている。

いつも特選でおもしろいから気になって作品を依頼したくなった、とか言わせるくらいまでいかないとオレのなかでは本当の成功ではない。成功とは、「これがなんらかの形で次のステップにつながる」ことだ。

どんな歌が載ったかは本屋さんで確認してみてください。雑誌に送って雑誌に載ったので、雑誌で見るのが本来の見方だ。



▼性格診断



性格診断をやってみた。


性格診断結果:周りの人達の真似をして生きている。自分に自信がなく信念もない。長所は、協調性に富む、妥協性が強い、いい子である。短所は、現実無視、計画性がない、考えがまとまらない。 http://shindan.matchalarm.net/ma_egogram/intro/2540568


ひどい言われようだ。すこし憂鬱になった。

自分よりひどい結果の人を探した。「ダメなところが多すぎる。人生を考え直した方がよい」っていうのがあった。それを見て少し気分が持ち直した。そういうことをする性格である。




▼短歌あつめました



短歌あつめました @tanka_atsume というbotにオレの短歌があった。ありがとうございます。

https://twitter.com/tanka_atsume/status/840856812559581184
ワンタンメン専門店の前を過ぎ唱えるわんたんめんせんもんてん/工藤吉生 #短歌 #tanka



これで、オレの短歌をつぶやくbotは六つになった。

うたらぼっと、
歌会たかまがはらbot、
海の短歌bot、
短歌あつめました、
短歌ぼっとだお、
〈短歌bot〉

まだまだ入りたいぜ。




▼▼▼



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成人病予防健診に行って、最悪だった話|mk7911|note(ノート)https://note.mu/mk7911/n/n825cec319cde

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2017年03月09日

「三田文學 2017冬季号」を読んだ  ●特集―保坂和志

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「三田文學」2017冬季号を買って読んだ。
292ページ980円。
保坂和志さんの特集だったので買った。

短歌以外の文学の雑誌をはじめて買った。
小説もあるし、エッセーもあるし、短歌も俳句も詩のページもある。宗教についても書いてあるし、幅広い。

そういえば、少し前に「現代短歌」の時評でこの雑誌のことが書いてあった。短詩の特集を組んだということで評価されていた。



保坂和志さんの「ある講演原稿」が載っている。原稿なのに講演としてまとまりきらずにプリントの内容にふれられないのとか、おもしろかったな。一週間だけいた見知らぬ女性の話とか。



知らない人が書いた短い小説が載っていたから読んだ。雑誌のなかで小説を読むっていうのがオレにとっては新鮮だった。知らない日本の現代の作家の小説っていうのも新鮮だった。小説って、よく選んで知ってる著者のものばかり読んできた。


桜井晴也さんの「僕たちが語られる時間」を読んだ。一段落に句点がひとつしかなくて、一文がとても長い。段落ごとに視点がかわったりもする。
極端に打たれよわい女性と、それに寄り添う男性がでてくる。地震の話のあたりでひとつ変化する。とまどったが、最後まで読めた。

つまんないと読むのやめちゃうので、最後まで読めたら、それはオーケーなんだと思う。おもしろいとまでは言わないけど。



岡英里奈さんの「瞬間、屈折率100%」を読んだ。
これはおもしろかったな。エロくて。だんだん液体まみれになって現実ばなれしていく。「飯田ちゃん」の情熱がすごかった。

『寝てる間に、無意識にポケットに手を入れるようにパンツに手を入れてしまう癖があって、生理の時には結構悲惨。爪の奥の方で固まってしまった血は石鹸で洗ったところで届かない』
というところに印をつけていた。
おもしろかったところには印つけながら読むんですよ。



保坂和志さんの『TELL TALE SINGS』という連載がある。以下、印つけたところ。

『カフカもベケットもいつか自分の言葉で世界が凍りつくなどの野心はなく、自分は小声で書く、書くとは小声で書くことだ、その小声を聞き取る人がもしいたらその人にだけは届くこともあるかもしれないとだけ考えていた』


そのあとに対談がある。対談で保坂さんが言っている。
『人工知能の時代になったときに、最後に残された人間にできることは祈ることだと思う。祈りほど、合理的でないものはない。』
『聞いてくれないのを承知で祈る。そこが人間の本領だと思う。』



織田作之助青春賞、という賞の発表があった。223作のなかから受賞した小説が載っている。223分の1とは、狭き門だ。
中野美月さんの『海をわたる』という作品。最後まで読めた。外国が舞台で、そこで失恋していて、両親の関係も複雑で、体調も悪くなるし、なんだか心細かった。

小説の感想って何言えばいいのかわかんないけど、読み終えてしばらくたった今になっても頭に残ってたことなどを書きました。
以上です。







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2017年02月27日

保坂和志『カンバセイション・ピース』、そのほかの話題【2017.2.27】

2/16から2/26までのいろいろな話題





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▼カンバセイション・ピース


2/16

保坂和志『カンバセイション・ピース』を読み始めた。

はじめの家の描写がむずかしくてちょっと飛ばしてしまった。間取りとかをいろいろ言われても、知ってる家をモデルに考えてしまうなあ。
人が多いのも少し困る。でも人物はつねに一度に大勢が動き回ってるわけじゃないので気になるのは最初だけだ。

野球を見に行く場面がおもしろかった。細かいファンと、ヤジを飛ばしてばかりのファン。テレビ観戦では見えない部分。
猫たちがいい。
会話の流れかたがいい。
小説のなかでもエッセイに書いてるのと同じことが書いてある。チェーホフの「大学生」のこととか山下清のこととか。地続きだな。


▽2/17

160ページまで読んだ。四割。
木登りの記憶とか、一人で家にいて耳をすますところとかが良かった。


▽2/18

読んでたら、「死んでからが人生だ」という言葉に出会った。
何ページにもわたって植物に水を撒いたりしていた。これを読んでる時間は豊かな時間だなあ。


▽2/21

50ページ進んだ。ものすごく読みごたえがあったので、それしか進んでないのが不思議なくらいだ。
読んだのは小説だが、野球を一試合観戦したみたいだった。

二回目の野球の場面。よく覚えてるなというくらい細かい。いや、架空の試合なのかもしれないけど、そうは思えないくらい。
聞こえなくても全力で応援し、歌い、ヤジを飛ばして、噂に振り回されたり、あれこれ分析し、負けてはくやしがる、そんな野球ファンの熱さ。


▽2/27

読みおわった。おもしろかった。
家が主人公みたいなもんだな。

一日中ギターをやってる浩介がなんだか印象にのこった。

猫三びきがいきいきとうごきまわっていた。見えないのに、なんだか愛着すらおぼえた。亡くなっているチャーちゃんも、それに劣らず小説のなかに存在感があった。



▼新鋭四期

新鋭短歌シリーズ四期が動き出すようで、これがオレを緊張させている。いや、関係ないんだけども。

関係ないんだけども、全力で走ったら乗れるかもしれない位置に止まっているバスだ。三期のときもざわざわして苦しかった。でもなあ。今じゃない気がするんだよなあ。今じゃないけど先のことはわからない。
これを逃して遅くなるとしても、それはもうしょうがない。

しょうがないことなんで、早く過ぎ去ってもらいたい。オレのやってきたことなんて、まだ最初のピリオドを打つところにも至ってないのだ。オレをあせらせないでくれーっ



▼書を捨てよ町に出よう



"Throw Away Your Books Rally in the Streets (Full movie with English subtitles) PART 2" https://youtu.be/dpd5cdqcNXQ

寺山修司「書を捨てよ町へ出よう」後半を見た。前半はない。

後半だけだったが面白かった。すごいなあ。
三輪明宏をうんと若くしたような人が出演していると思ったら、本人だった。

もうひとつ動画がアップされてるけど、それも後半だけなんだよ。
古本屋でもあるね。上下巻の(下)だけ二冊あること。
しかもタイトルが英語でアップされてるから、しばらく「書を捨てよ町へ出よう」だとは気がつかなかった。

オレは東北の言葉聞いてると落ち着くよ。



▼グループ


「穂村・加藤・荻原」みたいなのに憧れる。御三家とか四天王とか六人組とか七人衆と呼ばれたい。
オレにあと何人かを足してグループにするとしたら、誰を足すとバランスがよくてなおかつ統一感がでるだろう。

オレの場合そのメンバーで特に何かしたいということではなくて。
一緒に活動とかはなくて、自分達もべつにグループになったつもりはなくて、周りが勝手に言うのがいいな。

で、三十年くらいたってから、なにかのきっかけで一緒になるの。「ついに全員が揃うときが来たか……!」ってなるのよ。それってアツい展開なんじゃないの。


いやね、木下龍也さんとオレと誰かで御三家、みたいなツイートを見たもんだから。鍵アカウントのツイートだから探しても出ないけど。
それに、「短歌道場」のチームのツイートを見たりなどしたのもあって、御三家やチームが気になる。

木下さんとオレと、誰なんだ。誰を加えてもオレがへこみになる気がする。つまり、オレが凹という漢字のへこんだ部分みたいになってしまう。
パッと思い付く人は三人くらいいるけど、みんな歌集を出している。
歌集がなくて新人賞もないような人たちとじゃないとバランスが悪い気がする。どうかなあ。

「フフフ…奴は四天王の中でも最弱…」
っていうのがあるけど、そういう最弱の位置がオレには似合うんじゃないかとも想像する。最弱でも、強い人のなかに入れてもらえたらうれしい。




▼地方の短歌結社

宮城の結社誌「群山」の二月号が文学館にきていた。
代表の徳山さんが入院して選歌できない状態にあるということで、詠草の一首目から五首目を採用作として掲載する、ということになっていた。
心配になる。「群山」は200人近い会員がいる宮城最大の結社だ。

「宮城最大」って書いたけど、角川「短歌」の日本結社地図によれば、宮城の結社はアララギ系の「群山」と白秋系の「北炎」のふたつだ。「北炎」は終刊したから、もう「群山」しか残っていない。
そのほかだと「砂丘」っていう11人のグループの歌誌があるのを確認している。

全国から人が集まるような結社は残って、地方のはだんだん無くなるんだろうな。新しく立ち上げられてるふうでもないし、結社自体が減っていくと。そこまではわかる。

「群山」になにかあってもオレに直接の影響はないけど、200人はどうなるんだろう。どこかに移るって簡単じゃないと思う。手続きは難しくないが、心理的に。



▼▼▼



2017年1月の工藤吉生の短歌、すべて見せます|mk7911|note(ノート)
https://t.co/QINupta2ve
有料マガジン(500円)やってます。毎月の作品や考えたことを不定期にアップしています。


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