読書

2019年03月29日

読書と見張り

ある歌誌を読んでてあくびが止まらなくなって、横になって寝た。何のためにあくびしながら読むかといったら、良い歌を見逃したくないわけだけど、1首や2首の良い歌のためにそんなことしてられない。

やり方をあらためなきゃ。知らないご年配の方々にあまり付き合わないようにするしかない。


埋もれてるもののなかから良いものを探すのは思いのほか労力をつかう。やりたいけど、限界がある。

読書が義務と化している、っていうのは数年前から気になっていた。
見張り、みたいな読書。面白くなくても異常がないか見張っている。

面白くないから読まない、と簡単に言えればいいんだがな。

退屈なのに読むのは本に対する罪になると、誰か言ってた気がする。
探して、見つけた。
保坂和志『小説の自由』メモ : ▼存在しない何かへの憧れ
http://blog.livedoor.jp/mk7911/archives/52184234.html

何らかの面白さやいわくいいがたさをそこに感じることのできない本を最後まで読み通すくらい本を馬鹿にした話はないだろう。課業と化してしまった読書は、その本に対して一種の蔑視を生み出す。




送られてくる退屈な歌誌を、せっかくだからといって読むと時間と労力を圧迫される。だからってすぐには本を捨てられないんだよなー。面白いことが書いてあるかもしれないじゃないですか。

折り合い。



いま考えているのはそういうことです。



んじゃまた。



▼▼▼



【こっちもおすすめ】

noteのほうでは、ブログでは読めない内容の記事をたくさんアップしています。





依頼こなし日記 2019.2/15-19  ~大きなミスをおかした
https://t.co/xIdEi2iCqy

依頼こなし日記 2019.2/20-22  ~静けさ静けさ
https://t.co/KFqHhIJgdr

依頼こなし日記 2019.2/23-24   ~原稿料はどうなっていますでしょうか
https://t.co/mnDopasDTs

依頼こなし日記 2019.2/25-3/5  ~踏み込んで書くこと
https://t.co/TDDh3xiqWJ

依頼こなし日記 2019.3/7-3/20  ~物足りなさの理由
https://t.co/CszEGnVTay


2018年10月のオレの短歌とその余談  ~短歌月評とか作品評とか作品時評とか
https://t.co/VV3t5RmZKq



などなど、
500円ですべての記事(約120記事)が読めます。よろしければどうぞ。

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2017年10月29日

【近況】▼結社の岐路▼アプリやってみたのコーナー▼雑誌掲載の報告▼ほか

勝俣州和が「笑っていいとも!」で、一回に使うトイレットペーパーはミシン目ひとつ分だと言ってたのを、最近トイレでよく思い出す。



そんなオレの近況の記事。10月の後半に読んだもの、やったゲームアプリのことなどをまとめます。




▼読書関係まとめ


▽「群山」と宮城の川柳誌




仙台文学館に二ヶ月ぶりに行った。行くたび「群山」を気にしている。
扇畑忠雄が創刊した東北アララギ会の「群山」という歌誌がある。扇畑忠雄が亡くなって徳山高明さんが引き継いだのだが、その徳山さんが今年亡くなった。「群山」がどうなるのかを注意して見ている。

今年はじめくらいに、徳山さんが入院して選歌できなくなったことがあって、それから退院したと思っていた矢先のことだった。大きく逝去の知らせが出た。亡くなってもしばらく歌が載り編集後記が載った。それもじきになくなった。追悼の歌が誌面に多く載った。

会員アンケートがとられた。
発行継続を希望するか、
希望しないか、
あらたな結社誌として出発するべきか
の三択。
結果94パーセント強の人が発行継続希望と回答し「群山」の継続が決まった。
一度は存続するか否かの岐路に立ったわけだ。

他人事じゃないが自分のことでもない。いややっぱり他人事なのか。亡くなるってことが想像できない人がいるが、亡くならないわけがない。何にでも終わりはある。そこに自分が居合わせるかどうかだ。いつか来るその時はどんなふうだろう、と思いながら「群山」の動きを見ている。



そういえば「川柳 杜人」の最新号も見てきた。宮城の川柳誌の歴史が書いてあって興味深かった。宮城には「杜人」「くらげ」「宮城野」の三つの川柳雑誌があり、いずれも長い歴史がある。「川柳杜人」の前には「川柳北斗」という雑誌があった、などなど。

「宮城野」だけは書店で見かける。代表の人の名前も聞いたことある名前だ。だから宮城野が一番強いようなイメージがある。でも文学館にあるのが「杜人」だけだからそっちしか読んでないなあ。




▽古泉智浩『ワイルドナイツ』



Amazonのセールときいて古泉智浩さんの『ワイルドナイツ』買いました。二冊。サマーブレイカーもバッド・キャンディもそうだけど、タイトルがかっこいい。

『ワイルドナイツ』読んだ。おもしろかった。通り魔の部分にドキドキした。弱い人間が格闘技を覚えて悪用するところにリアルを感じた。
「もう潮時だな」という台詞が二回出てくる。なぜかそれが頭に残った。オレもそういう経験がある。
ヘドラの目のような乳首というのが出てきて、てどんなんだっけと思って検索した。なるほどー。
ピンクの胴着を、オカマみたいと思う人もいれば血染めと言う人もいる。そして試合が始まれば関係なくなる。



▽冨士田元彦

『冨士田元彦短歌論集』読みおわった。
なんか読んだことあるような内容だと思ったら、篠弘の『現代短歌史Ⅲ』と重なりがあるんだな。
編集者の視点が貴重だ。志のあるもの達が集まって行動する、そのさまが描かれている。本を出す、シンポジウムをする、そういった活動。



▽昭和萬葉集

昭和萬葉集の六巻を読みはじめた。大平洋戦争まっただなかの巻。
毎日すこしずつ読むことにする。とにかくキンキラキンで、こんな本は見たことない。注があって言葉の解説をしてくれるのがありがたい。

なんか豪華だから、さぞ高い本なんだろうと思ったら1600円とある。昭和54年の1600円。そのころはジャンプが150円だったらしいから、その倍率で今の値段でどれくらいなのか計算したりした。



▽金井秋彦『捲毛の雲』と二つの「現代歌集」

キノの旅15、
又吉直樹『火花』、
松尾スズキ『これぞ日本の日本人』を買った。
短歌関係では金井秋彦『捲毛の雲』買った。
筑摩書房の現代日本文學大系「現代歌集」も買った。



金井秋彦『捲毛の雲』にはサインがあった。 https://t.co/B4UQUlLkfW
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→スズメリヤリってなんだろと思ったら「スズメノヤリ」という植物があるのだった。歌集では「すずめのやり」とひらがな表記になっていた。 https://t.co/XlL3ni4D8C

本にサインするときにミスるとやり直しがきかなくなることを教えている。



前に筑摩書房の現代文学大系68「現代歌集」というのを買ったが、今日買った筑摩書房の現代日本文學大系94「現代歌集」は、まったく内容がかぶっていない。解説は同じ久保田正文。前者は昭和42年、後者は昭和48年の本。


昭和42年の現代文学大系「現代歌集」の主なものは、与謝野晶子『みだれ髪』、窪田空穂『まひる野』、土屋文明『山谷集』、木下利玄『紅玉』、土岐善麿『六月』あたりか。中村憲吉、会津八一、太田水穂、前田夕暮なんかも入っていた。

それに対して昭和48年の現代日本文學大系「現代歌集」は、佐藤佐太郎『歩道』、宮柊二『群鶏』、近藤芳美『埃吹く街』が目をひく。ほかに石原純、松村英一、結城哀草果、坪野哲久、前川佐美雄、大野誠夫などなど。

で、尾上柴舟、尾山篤二郎、吉野秀雄、渡辺順三、木俣修の五人は両方に入ってるんだけどみんな別の歌集になっている。両方読むこちらにはうれしいが、両方読まれることが意識されていたりするのか。




▼アプリやってみたのコーナー


「10 - 頭を良くするパズル」
https://t.co/21myLUtXIK
やってみた。
おもしろいしすごくよくできている。やってたら真剣になって、頭が痛くなった。こんなに真剣なやつじゃなくていい。

なんかもっと軽いやつがやりたくなった。



「なぞってネコちゃん!」
https://t.co/sdZlmVJYDS
やってみた。

これは気軽なゲーム。ラインポップみたいな、一分間での記録を競うパズル。猫を消していく。消すたび猫がニャーニャーいう。こういうのでいいんだよ。

おもしろすぎると時間とられちゃうんで、ほどほどにたのしくて気分転換になって、気持ちよくやめられるゲームがいいなあ。飽きがこないともっといい。
数分で気持ちよくなって頭がリフレッシュできるのが理想。



「レンガブレーカークラシック」
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.temp.blockdefense
インストールした。「スワイプブロック崩し」というゲームをよくやってたんだけど、それの上位といえる内容。速度を変えられるし、アイテムが増えたし、きれいな音が出る。




「Smash Hit」 https://t.co/XelrNdnrrC
ボールを投げつけてガラスを割るゲーム。気持ちいい。課金しないとできないことが多い。

課金してみた。はじめてゲームのアプリに課金した。
今まで123、123、1234……おお4面まで行けた! ってやってたのに、課金したらコンティニューできるようになって1234……56789 10 11 12 はい終わりー、ってなってしまった。うーむ。
他のモードもやります。



▼ツイッターで流れてきたハッシュタグに乗っかってみたのコーナー


#歌人の手帳が知りたい
歌人なら短歌手帳。雑誌「現代短歌」の「読者歌壇」の特選になるたびに手帳が届き、いま四冊ある。 https://t.co/zDErXWabeU
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もらったので仕方なく……と使い始めたんだけど、まあそれなりに愛着がでてくる。1ページが縦書き5行。
巻末に著名な歌人の連絡先一覧が載っている。謹呈の参考にしなさいということか。




#わたしの本棚に5冊しか入らないとしたら

本を床に置いてるから関係ない。本棚に入るぶんしか蔵書がないなんてことがあるのか。あるんだろうけど。




#短歌はじめて変わったこと
目立ちたいとか、あっと言わせたいとか、そういう欲望がかなり前に出てくるようになった。「欲」がでた。
あと、木とか花とか自然のことを意識するようになった。

短歌はじめてないころの自分のことをどれだけ正確に思い出せているか自信がないなあ。六年前ってどうだったか。ピアノ弾いたりゲームの感想を書いたりしていた。






▼雑誌掲載の報告


角川「短歌」11月号は、角川歌壇で一首が三井ゆきさんの佳作、一首が加藤治郎さんの秀逸に選ばれました。角川短歌賞はダメだった。


「短歌研究」11月号が10/21に出た。
「短歌研究詠草」は2首だった。6回投稿して18点という成績で2017年の短歌研究詠草を終えた。一回あたりの平均点は過去最高だが、総得点はダメ(過去最高は去年の27点)。

今回載った二首は、これだけでは何のことかよくわからないものなので、結社誌にフルバージョンを出すことにする。

今後も、この欄は毎月頑張って投稿するようなことはしないつもり。




以上です。
んじゃまた。



▼▼▼



■工藤吉生(くどうよしお)の短歌・自選50首 +プロフィール
http://blog.livedoor.jp/mk7911/archives/52107166.html

2017年7-9月の歌まとめ・20首
https://matome.naver.jp/m/odai/2150685074540729601




さっそく角川短歌賞のことを書こうじゃないか、または、オレと新人賞の六年間
https://note.mu/mk7911/n/n6b6c4aca0c22

第57回短歌研究新人賞候補作「仙台に雪が降る」全30首
https://t.co/2qhYBXq6hv

2017年9月のオレの短歌とその余談【前編】|mk7911|note(ノート)https://note.mu/mk7911/n/nd4b539b8b11c

2017年9月のオレの短歌とその余談【後編】|mk7911|note(ノート)https://note.mu/mk7911/n/n1f14c362a021

二件のいやがらせについて|mk7911|note(ノート)https://note.mu/mk7911/n/n73db516286bb


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よろしくお願いいたします。



去年の角川短歌賞の予選通過作品「ピンクの壁」50首|note(ノート)
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一年経ったので、400円だったのを200円に値下げしました。よろしくお願いします。


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2017年07月31日

最近読んだ9冊の本の感想・「松本」の「遺書」ほか【2017.7.31】

最近読んだ本9冊の感想や、その他見たものをまとめる。




【オンライン歌会onトークメーカー】匿名歌会 vol.1/2017夏|コラボ作品詳細|トークメーカー
http://talkmaker.com/works/51f1d9fff404be93e4b0ba0989562a84.html?v=1
これに参加した。
新しそうなものを見るととりあえず一枚噛んでみたくなる。

で、そのために自分が票を入れたい歌に対してコメントを下書きしてみた。歌に評らしきものを書くのはひさしぶり。ふわーっと感じた「良さ」を言葉にしていくのは相変わらずむずかしい。


三時間みっちりと評が交わされて、なかなか濃い歌会だった。
ネットで歌会をやると人気投票みたいになりがちだけど、これは評が盛んで、実際の歌会に近いと感じた。みなさんの読みが丁寧で、雰囲気も良かった。
またあったら、また参加してみたい。










"松尾スズキのうっとりラジオショー vol.4 ~ああ、昭和!うれし懐かしアニメソングの世界!~" https://youtu.be/LZUYpoDShls

すばらしかった。しょこたんはいい声してるなあ。すごくいい。松尾さんのルパンの物真似のクオリティーの高さとか、いろいろいい。

「四十過ぎても芽が出ない」みたいなの、ギャグだとわかっててもつらいなあ。つらいけどしみじみと聞く。まだ四十過ぎてないけど。







橋本治『いま私たちが考えるべきこと』を読み終わった。ややこしい本だった。自分のことを考えろと言われて、他人のことを考える人/ほんとうに自分のことを考える人、という話から始まり、これに終わる。近代と前近代という人間の分類になるほどと思った。

『「わからない」という方法』『負けない力』『いま私たちが考えるべきこと』と読んできたが、この種類の本はもうこれくらいにしておこうと思った。

『不幸に堪える最大の方法は、不幸を自覚しないことなのである』

個性に関する記述。
『「個性的」とは、「それ以上なにも言わない」という、言う側の判断保留でしかない』
『「個性的でない人間」は「個性的」を喜び、「個性的な人間」は、それを「差別の一歩手前」として嫌悪する。この違いはなにによって生まれるのかと言えば、「個性的」という言葉を生み出す元の「個性」が、「一般的なものからはみ出した──放逐された」という傷を負っているからである。だから、意外かもしれないが、「個性的」としか言われない人間の目指すものは、「没個性」なのである』








保阪正康『あの戦争は何だったのか』読みはじめたらおもしろくて、睡眠時間を削られてしまった。
どういう流れでダメになっていったかがわかる。赤紙の中身とか、軍隊の構造なども書いてある。この本はよかったな。







松尾スズキ『現代、野蛮人入門』読みおわった。おもしろかった。最後のふたつの章はとくによかった。

松尾さんに興味がわいた。舞台をはじめとして、知らない部分が多い人。

チャップリンの「独裁者」が好きだと書いてあったから、前から気になっていたこともあって、YouTubeで見た。画面は小さいし音はめちゃくちゃだが、日本語字幕があり、なんとか見れた。
パイを顔に投げたり、座ろうとしたイスがこわれたり、テレビの笑いの源流を訪ねたような気持ちだった。


『たまに思います。人生とは神が作ったアダルトビデオであり、我々の不幸は神のマスターベーションのおかずなんだ、と。だったら、こちらが笑いに変えることでせめて「抜きにくく」してやる、と考えることで乗り切りたいのです。』
松尾スズキ『現代、野蛮人入門』







半藤一利『日本のいちばん長い日』半分くらいまで読んだ。
えらい人たちが会議ばかりしている本だ。人がうじゃうじゃ出てくるが同じような人が多い。みんなお国のために真面目なんだな。
軍人たちは悔しがり、一部は不穏なことを計画し、役人は大変だったと。



後半は動きが出てきておもしろくなり、一気に読んだ。
軍人にとって敗戦を受け入れるのがむずかしい、ということがさまざまな事件を起こしている。こんな人達はもういないし、今となっては特殊な人達による特殊な物語だ。







松尾スズキ『ギリギリデイズ』、読んだことあるようなないような、迷いながら買ってきたら、六年前に一度読んだ本だった。もう一度読んでいる。


15年も前に書かれたものだが、ネットの文章への批判が印象的だった。頭のいいふり、分析したがる、一行飛ばさず全部つなげて何かを語る体力のない場、……。

“こんなね、ぷっつぷつ途切れた文章書かないもの普通。お金もらってる場所で。安い。安いもの書いてる。そういう自覚はある。安さのおもしろさがないとは絶対言わないが、安さに見合う腰の低さは忘れてはいけないとも思う。”
松尾スズキ『ギリギリデイズ』







加藤陽子『とめられなかった戦争』読んだ。
『それでも、日本人は戦争を選んだ』をコンパクトにしたような本だ。同じ本を二回読んだみたいだ。


松尾さんの『ギリギリデイズ』二回目なのに初めて読むみたいな本で、加藤さん『とめられなかった戦争』は初めてなのに二回目みたいな本だ。







松本人志『「松本」の「遺書」』読んだ。
気になっていながらなぜかずっと避けていた本。芸能人の本ってなぜか避けてしまう。

松本さんの一人称がずっと「オレ」だった。一冊「オレ」で通す本を読んだのは初めてかもしれない。

なんか怒りがちで、序盤は特に「コノヤロー!」が多い。この人にそんな口癖あったっけ?


橋本治さんの「桃尻語訳枕草子」のときに、カタカナが時代を感じさせると書いたけど、90年代前半のこの本も少しそういうところがあった。「○○だゾ」とか書いてある。「チョット」「ハンパ」……


怒りのなかにもひらめきや笑いがあって、自慢のなかにも恥じらいや自身への厳しさがあって、おもしろく読んだ。



“個性で勝負のこの世界、だれかを目指してどうすんねん。だれも目指せていないところを目指し、だれも立ったことのないところに立つ。それが芸人ではないのか”
松本人志『「松本」の「遺書」』


“ある野球選手が病気と闘っているファンのためにホームランをプレゼントしたという話があったが、ああいうのも、オレは、どうかと思う。オレに言わせればそんなもん、ぜんぜん美談じゃない。打たれたピッチャーにも病気のファンはきっといたはずだから。”
松本人志『「松本」の「遺書」』



なんでこの本を今さら……と自分でも思っていたんだけど、思い出してみたら、最近読んだ松尾スズキ『ギリギリデイズ』にこの本のことがちょっとだけ書いてあったんだ。松本がテレビとは違ってストレートに怒っている、というようなことが。







ブルボン小林『ぐっとくる題名』読みおわった。題名も作品なんだな。題名への「読み」がある。「鑑賞」がある。
たとえば「無罪モラトリアム」「勝訴ストリップ」はそれぞれM音とS音で頭韻を揃えているとか、二つの単語が二物衝撃になっているとか。


タイトルっておもしろいな。
こういう目線でタイトルを見る人もいる、ということを頭の片隅においておくことにする。そして、タイトルをつけるときには自分の頭の片隅にいるタイトル好きな人に相談しよう







半藤一利監修「学びなおし大平洋戦争」
読みはじめた。政治や世の中は出てこなくて、戦場で兵士たちが作戦をどう実行していったかが書いてある。真珠湾からはじまる。まるで自分もそこにいるみたいな、耳がキーンとしてくるような、爆風が見えるような気分になった。

それから、シンガポール攻略でイギリス軍との戦いになる。
けっこう作戦がうまくいってて、冒険の読み物って感じだ。現場には戦争の善も悪もなくて、作戦を遂行してできるだけ生き残ろうとみんな考えている。






▼▼



#2017上半期短歌大賞 50首 Togetterまとめ https://togetter.com/li/1126231
今年の上半期に読んだすべての短歌から50首選んでまとめました



2017年6月に発表した/掲載された短歌まとめ【25首】|mk7911|note(ノート)
https://note.mu/mk7911/n/n6a0753b5ac49





短歌パトロール日誌【5】6/14-7/17|mk7911|note(ノート)https://note.mu/mk7911/n/n648c9e855c73

2017年6月の出来事についてあれこれ言う【短歌編】|mk7911|note(ノート)
https://note.mu/mk7911/n/n2b8ea3aa7fd3

2017年6月の出来事についてあれこれ言う【短歌以外編】|mk7911|note(ノート)https://note.mu/mk7911/n/n68525cac4bfd

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2017年07月21日

『それでも、日本人は戦争を選んだ』、のらくろ【2017.7.21】

この一週間くらいの近況をまとめる。
短歌を読むのがいやになってきた話と、歴史の本のことが中心。








本を買ってきた。

永井均・内田かずひろ『子どものための哲学対話』
吉本隆明・糸井重里『悪人正機』
加藤陽子『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』
半藤一利『日本のいちばん長い日』
半藤一利『昭和史残日録』

ほかにも読みたい本が多数ある。昭和に興味がある。



短歌の本を読む気にならないので「未来」以外は今月末までしばらく止めてみる。禁止したら読みたくなるかなと思って。



▼のらくろ



いま読んでいる昭和史の本、半藤一利『昭和史残日録』に、「のらくろ」のことが出てきた。

そういえば、オレの小さい頃はテレビでのらくろのアニメがやってた。フジテレビ系の日曜夕方六時。いま「ちびまる子ちゃん」がやってる枠で。ひさしぶりに見たくなって探してみた。



"Norakuro - Volume of the Great Escape"
https://youtu.be/DjGOSnzwCNg
YouTubeで「のらくろ」見つけたが、1970年とあるし、オレが見てたやつとは違う。コミカルだけど、完全に戦争のアニメだ。
犬と猿が戦争していて、なるほど犬猿の仲というわけだ。軍人しか出てこないアニメだ。
のらくろの声が大山のぶ代だった。



のらくろクン(00:20:18) #sm5626707
http://nico.ms/sm5626707

ニコニコ動画で見つけた88年の「のらくろクン」。どうやらオレが子どものころに見てた「のらくろ」はこれらしい。80年代のアニメらしいドタバタぶりだ。ちょいエロ。戦争のおもかげがない。

この「のらくろクン」はのらくろの孫だという。舞台が80年代になってるし、完全に別作品。のらくろは存在感が薄くて、いてもいなくてもいいような役になってる。
これを見て「のらくろならアニメで知ってる」と思ってたわけだな。


1931年に漫画の連載が開始されたという「のらくろ」。1970年に戦争アニメだったものが、1988年に現代を舞台にしたギャグアニメにリメイクされている。1931年から1970までの39年と、1970年から1988年までの18年。



"のらくろ二等兵"
https://youtu.be/e1SoFKpZN1k
1935年のアニメだというが、動きがなめらか。あるくときの効果音がかわいらしい。文字は右から読む。弁士がひとりで何役も演じ分けている。



▼それでも、日本人は戦争を選んだ



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加藤陽子『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』を読みはじめた。授業の形式で書かれている。ときどき学生の声がはさまっている。

タイトルよりも冷静な本だ。序章ではさまざまな世界の歴史上の出来事を参照しながら、歴史から学ぶということについて説かれている。
悪い歴史を繰り返すまいとして歴史を参照して決断しても、広い視野で歴史を見ないと判断をミスしてさらに悪い歴史をつくってしまうことになる、という話もあった。
戦争は相手国の憲法を書きかえるものだとルソーが言ったという話もあった。



加藤陽子『それでも、日本人は戦争を選んだ』読みおわった。このぶあつい講義を五日で聞いた中高生たちはたいしたものだな。


『歴史をつかさどる女神クリオは、女神のうちで最も内気で控えめで、めったに人にその顔を見せなかったといいます』
『歴史とは、内気で控えめでちょうどよいのではないでしょうか』

加藤陽子『それでも、日本人は戦争を選んだ』








『食器と食パンとペン』をひさしぶりに読んだ。ページの隅のほうが変色しはじめていた。
覚えてなかった歌やイラストが多くて、あたらしく読むような気持ちで読んだ。




本屋に行ったら欲しい本がたくさんあった。


半藤一利『学び直し大平洋戦争』四冊。
ふりがながあるし字が大きい

半藤一利 加藤陽子『昭和史裁判』

加藤陽子『戦争まで』

山岡荘八『小説 大平洋戦争』

鳥居民『昭和二十年』というシリーズの文庫本13冊

半藤一利『昭和史』前半

半藤一利『B面 昭和史』

保阪正康『昭和天皇実録 その表と裏 大平洋戦争編』







また本を買っちゃったよ。
こないだ五冊買った本を三冊半読んだところだったが七冊買った。



1.五島美代子『そらなり』
短歌は今月は読まないつもりだったが、薄くてベストセレクションみたいな内容だったからつい買った。


2.松尾スズキ『現代、野蛮人入門』
新書。松尾さんはおもしろい。


3.齋藤孝『声に出して読みたい論語』
論語の入門書がほしかった。字が大きいのがいい。高校生のころに声に出して読んだ記憶がある。


4.橋本治『いま私たちが考えるべきこと』
タイトルが大きそうだったから。 しかし橋本さんってかならず前書きに「この本には役にたつことは書いてありません」って書くね。半歩引いてしまう。



5.爆笑問題『爆笑問題の戦争論』
田中が戦争の概要を語り、太田がボケていく漫才が書いてある。
たのしく復習するにはちょうどいい。



6.加藤陽子『とめられなかった戦争』
NHKの番組からできた本らしい。字が大きいのが良い。
これをきっかけに、加藤陽子さんの関係するYouTubeの動画を見た。



7.保阪正康『あの戦争は何だったのか』
新書。興味のある著者だが、読むのははじめて。




▼短歌への倦怠感



短歌への倦怠感があるし興味が他のことにあるため、今月は『未来』以外の短歌の本を読まない月にしようかな、って思っていたが、短歌の本をいただくと迷いがでる。オレが歌人だから短歌の本が届くのだ。読まないと申し訳ない。いつか読んで感想は書きます。

みんなおもしろい短歌ならいいんだけどな。
おもしろくない短歌を見たときに、自分で気づかないうちにMP(精神力)を削られるのかもしれないな。

おもしろければおもしろいで、嫉妬したり自分の無力を痛感するとやはりMPを削られる。
人は人、なんだがなあ。余計なことを考えずにもっと純粋に楽しみたいものだ。




短歌研究新人賞に落ちたのでがっかりした。次席にもなっていない。

落ち着くために散歩して短歌をつくった。そしたら15首できた。
短歌の世界のいろんなことが嫌になってきたし読むのがだるいが、短歌そのものは相変わらず好きなのがわかった。




▼▼



#2017上半期短歌大賞 50首 Togetterまとめ https://togetter.com/li/1126231
今年の上半期に読んだすべての短歌から50首選んでまとめました



短歌パトロール日誌【5】6/14-7/17|mk7911|note(ノート)https://note.mu/mk7911/n/n648c9e855c73

2017年6月の出来事についてあれこれ言う【短歌編】|mk7911|note(ノート)

https://note.mu/mk7911/n/n2b8ea3aa7fd3

なりすましアカウント騒動|mk7911|note(ノート)https://note.mu/mk7911/n/nddf9ca3db36c

すぐに消されたエアリプにこたえる|mk7911|note(ノート)https://note.mu/mk7911/n/n16ba35458c13

帰ってきた汚染歌人
https://note.mu/mk7911/n/n3b3bdf5e932c

短歌と公募と賞金のこと|mk7911|note(ノート)https://note.mu/mk7911/n/n47a017bcce69


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2017年06月24日

《歌集読む 104》 亀谷たま江『雨上がり』  ~僕の頭とがつてゐるか、ほか

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亀谷たま江『雨上がり』を読む。第一歌集。2002年。青磁社。



四月ごろから「塔」の人の歌集を読んで紹介してきたけど、この本でいったん区切りとなる。



荷を下ろすクレーンのさき目に追へば穴底深く人が働く/亀谷たま江『雨上がり』



遮断機の下りる間際を無理矢理に渡りてわれをさらけ出したり/亀谷たま江『雨上がり』



ほれぼれと角に見てをり丈長きトラックが倉庫に仕舞はれゆくを/亀谷たま江『雨上がり』



僕の頭とがつてゐるかとどこからか帰りし息子ぬつと頭(づ)を出す/亀谷たま江『雨上がり』

→オレの話をすると、オレは首の両脇が出っ張ってるような気がして母に見せたことがある。自分の体が変なようでふと気になるが、自分だけでは判断がつかない。心配してるってほどでもないんだけども。
「どこからか帰りし」だから、出先で気になったのだろうか。誰かに言われたとか。




勧誘をわが拒みたるセールスマン公園のベンチに弁当食ひをり/亀谷たま江『雨上がり』
→セールスを断ったら、その後って全然気にならないし見ることもしなさそうが、これは見ている歌。この公園の弁当を、わびしいものと見るか、ささやかな楽しみと見るか。拒まなくてもここで弁当を食べていただろう。セールスマンも人間として生活してるんだなあと思わせる。



泣きながら自転車漕ぎてゐる人とふつと気づきぬ擦れ違ひざま/亀谷たま江『雨上がり』
→これも、普通なら気にしない通りすがりの自転車に人間味を感じる歌。
珍しいが、ありえないことではない。すれちがう、ほんのわずかな時間に気づいたのだ。



やすやすとヨーガにわが言ふ「シャヴァアーサナ」「シャヴァアーサナ」は死体のポーズ/亀谷たま江『雨上がり』
→意味のわからないカタカナが、二回目に死体のポーズのことだとわかり、はっとする。意味がわかると最初の「やすやすと」もわかってくる。
「シャヴァアーサナ」で画像検索してみると、あおむけに倒れている人の画像がでてきた。死体はあおむけなのだ。



窓の外(と)に出したきわれと出たき蛾と息が合はざり蛾は弱りたる/亀谷たま江『雨上がり』




余震待つ机の下の家族五人大きキャベツを剥がしては食ふ/亀谷たま江『雨上がり』

→中盤には阪神淡路大震災の歌がある。
余震を望んではいないが、待っていると言えば言える。机のしたでキャベツをはがして食べる様子は、まるで人間ではない別の生き物になってしまったかのようだ。



灯の点かぬ街の弱さに押し寄せて夜があらゆる裂け目に溜まる/亀谷たま江『雨上がり』
→「街の弱さ」。明るさが街の力だったのだ。押し寄せてきて裂け目に溜まる「夜」は、まるで波のようだ。夜の不安だ。



しばらくは集配人の来ぬポスト仕事なくししわれが凭るる/亀谷たま江『雨上がり』
→集配人は配達ができず、だからポストは郵便を受けられず、「われ」は仕事をなくした。震災が多くを奪い麻痺させたのがわかる一首だ。もたれているところに心身の疲労がうかがえる。



月光に青きホースは発語せり重なる楕円のなかの切り口/亀谷たま江『雨上がり』



大粒の雨がつぶれてうしろへと車窓を走る 父は死ぬのだ/亀谷たま江『雨上がり』

→歌集の終盤には父の死の歌がある。
雨が窓を走るところを描いて、乗り物の動きや中から外を見ている者を表現している。


読みごたえのある歌集で、良い歌が多かった。この本おわり。



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2017年06月17日

保坂和志『明け方の猫』を読んだ

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保坂和志『明け方の猫』を読みおわった。

中公文庫。2005年。二編が収録されている。

タイトルから、あーいつもの感じのやつかなーと思ってたら全然いつもの感じじゃなくて驚いた一冊だった。
小説論でよく保坂さんはカフカとベケットのことを言うけど、カフカとかベケットっぽいと感じた。



二つ入ってるうちの一つ目「明け方の猫」は、夢のなかで猫になる話。いわゆる明晰夢というやつなのか、これは夢なんだと知りながら人間の意識のまま猫をやっている。
夢とは思えないくらい豊かな感覚がある。いや、夢のなかって豊かな感覚があるのか?
さすが猫で、聴覚と嗅覚が発達していて身のこなしが軽い。音や匂いがこまかくたっぷり描写される。
触毛のおかげで楽に動けるとか、毛づくろいしてると安心するとか、でも爪や尻尾は意外と自由に動かせないとか、こまかいところまでしっかり描かれている。もしかして猫になったらこんな感覚なのかと思うくらい。ネコになった体験ができる小説。

「夢の中の声がすべて覚醒時に一度は実際に耳で聞いた声であるというフロイトの説」を知った。
会話がおもしろい。カップルの会話がおもしろくて笑った。女が男っぽいしゃべり方をして、会話が続くとどっちがどっちだかわからなくなる。「プレーンソング」とかもだけど、保坂さんの書く会話は面白い。

「早く出せよ」
「ほら、なんかくつろいじゃってんぞ」
「そんなんじゃねえよ。バーカ」
「そうだよ」
「早く出せよ」
「もうちょっと見てようぜ」
「見たくなんかねえよ。早く出せよ」
「出すって、どうやって出すんだよ」
「自分で考えろよ。バーカ。早く出せよ」


「バーカ」と「早く出せよ」があるほうが女のセリフ。いくら語彙が貧困でもここまでにはならないんじゃないか。だからやっぱりこれは夢なんだ、一度聞いた音が再生されているんだと思って読んだ。


69ページ。
『独り言は自分の頭に浮かんでは消えていく考えを耳で確認するためのものなんじゃないかと彼は思った。考えは頭の中にあるだけではつかみどころがないが、それを音に変換することでそれらしくなる』


81ページ
『猫にとっては自分の中にあるものよりも外にあるものの方がずっと多くて、自分が生きて存在していることよりも世界があることの方が確かなのではないかと彼は思った』


気がつくと猫になってて、猫として行動するっていうのがカフカっぽい。
終盤でこの猫は動けなくなるんだけど、動けない状況でほんの少しずつ話が動いてゆくあたりなんかはベケットっぽい。







その次の「揺籃」はもっと驚いた。

自分の記憶をたどっていこうとしてこまかくこまかく思い出してゆこうとするんだけど、変な出来事が混ざりだして、いつのまにか肝心なところを通りすぎたり、荒唐無稽な話になってゆく。
保坂さんの小説で初めて「この先どうなってしまうんだ!」と思った。

もうちょっと整理すると、喫茶店である事故が起こって、その事故のことを思いだそうとして書き始めるんだけど、喫茶店の名前や場所からして記憶が曖昧で、しかも幼いころの回想へ脱線してゆくものだからまったく収まりがつかなくなる。脱線に脱線を重ねてついに行き着いた場所とは、……という、そういう話。

砂まみれになってゆくところは怖かった。

それに、なんかエロ要素が多かった。男女の欲望がギラギラしてて。やっぱり保坂さんとしては異色の作品だ。書いた時期がほかのものと違うと書いてあった。

この本についてはそんなところで。




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2017年04月11日

1-3月の短歌をまとめた、無気力とやる気、その他の話題【2017.4.11】

雑談記事。3/22から4月はじめごろまでの話題いくつか。





▼「未来」4月号


「未来」4月号がとどいた。九首載った。ふつうだ。
評価されたくて出してるんじゃないというのは、自分のなかで確認しておかなくちゃいけないな。


編集後記で岡井さんが、自分の歌しか読んでない会員も多いと書いていた。ダメじゃないか! と思う自分と、やっぱそうなるかーと思う自分がいる。
オレは、大変だと思いながら、負担を感じながらなるべく読んでいる。



『未来』に掲載された短歌のまとめを更新した。
NAVER まとめ https://t.co/eRZcF0GiGt



▼去年ルノアールで



喫茶店で読書した。
せきしろ『去年ルノアールで』読みおわった。
おもしろかった。いろいろ懐かしいもの、こまかいものが出てくる。世代が作者に近いほど面白いだろう。無気力文学かー、なるほど




▼1-3月の短歌をまとめた


2017年1月から3月に発表した短歌のなかから20首を選んでまとめました
- NAVER まとめ https://matome.naver.jp/odai/2149104546057088901


短歌をやってる期間を三ヶ月を一期として数えて、第二十三期を終えた。二十三期のおもな短歌をまとめた。今日から二十四期に入る。


二十三期【2017年1-3月】のおもな出来事。
▽「未来」入会二年目になった。
▽四年半つづけた短歌研究「うたう★クラブ」への投稿をやめた。
▽「公募ガイド」初掲載。
▽「仙台っこ歌壇 俵万智賞」準賞受賞。


動きの少ない三ヶ月だ。



▼古本


あんまりこういうこと言うと不快な方もおられるだろうけども。
ブックオフに「塔」の人の歌集がたくさんあって、興奮した。

2000年代後半あたりの歌集が多かったようだ。
歌集って数冊持つだけで重いんだな。いいところに遭遇したぞと思って手に抱えていったが、ハードカバーの7冊くらいで無理だと思って少し戻しちゃった。


短歌以外の本を読んで気分を変えたい、例えば古い漫画か小説でも、と思って出かけたのに歌集がどんと増えてしまった。


以前はそうでもなかったけども、今は歌集は好き。選び抜かれた歌が、考えられた順番で、ゆったりとならんでいる。
以前は、スカスカで損してるようであんまり読まなかったけども、ぎっしり歌が載ってる本はときどき疲れる。


お店であれも欲しいこれも欲しいと手に持ったりカゴに入れていくと、あるときに「こんなに買ってもアレだから少し戻そう」という考えに変わる。ひとつ戻すと「これを戻すのならこっちも戻そう」と考えはじめてみんな棚に戻しそうになる。
宇宙は膨張と収縮を繰り返すってほんとかなあ。



あんまり直近のものだと悪く思いながら買うけど、数年たった本は安く買っても罪悪感ないな。


でも本の感想を書くときに古本で買ったとは書かない。いただきました、とかも今はなるべく書かないようにしている。今はネットに書くと作者も見てるから。そこにはデリカシーがはたらく。「わたしはあなたの本の売り上げに貢献してません」とわざわざ言う意味がない。


そのように古本で買った本の名前を書かなくなったのは、短歌を始めていろんな作者の意見を読んだからだ。自分では考えつかないことだ。
「いろんな作者の意見」に遭遇しなかった人がいたとしても責められない。

最近、斉藤斎藤さんが、歌集を図書館で借りて読んでけなした人をブロックしていた。今ならまあ、そういうものかと思うが、それがそんなに不快なことだとは、「いろんな作者の意見」をツイッターで見るまでは気がつかなかったね。
本を出すなんて雲の上の話で、そちらの人たちが何を言おうと自分とは関係ないと思ってた。自分で作ったり書いたりしているうちに興味も出てきたし分かってもきた。





▼無気力とやる気



"「無気力」の原因と「やる気」を取り戻す方法"
https://youtu.be/o0tucSoX6og
聞いた。

これを聞きながら寝るつもりだったが話が良くって最後まで聞いた。
静かに語ってて、この人の声を聞いてるだけで心が落ち着く。
要約すればわずかなことしか言っていない。

無気力は現代の便利さや氾濫する情報がもたらしている。かつては一回の食事や入浴に大変な手間がかかった。便利さから少し離れてみたらどうだろう。通勤通学に歩いてみる、メールで済むところを手紙を書いてみるなどしてみよう。
という話。

要約すればわずかなことが、37分かけて語られていて、話に厚みがある。この時間のかけかたは、お手軽さから距離をとることにも通じているだろう。


人からいい話を聞いて、そのときだけ満足するっていうのを最近やっている。出口があると思うだけで安心して、脱出はしない。実行がむずかしい。



▼死ぬ夢

好きな人とスカイダイビングする夢だった。
すごい高いところから飛行機を飛び降りる。落下しながら風を感じている。二人で手をつないで、同じ速度で落下する。でも実はこれは心中で、そのまま死ぬのだ。地面がちかづいてくる。ドサ、と落ちたとたんに視界がすんごい虹色になって素晴らしかった。

夢のなかでは充実している。




▼▼




短歌に関するbotをつくった|mk7911|note(ノート)https://note.mu/mk7911/n/n7f59d9cbbfeb

2017年3月の出来事を振り返ってあれこれ言う【後編】|mk7911|note(ノート)https://note.mu/mk7911/n/nc83bca0ffcd2

2017年3月の出来事を振り返ってあれこれ言う【前編】|mk7911|note(ノート)https://note.mu/mk7911/n/n02d1ecfcd4aa

「やめたい」と書きたい|mk7911|note(ノート)https://note.mu/mk7911/n/na34b71807522

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2017年03月22日

生きる歓び、しつけのよさとは何か、その他の話題【2017.3.22】

3/12~3/22の話題8つ。
盛りだくさんになった。



▼生きる歓び



保坂和志『生きる歓び』
を読んだ。

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『生きる歓び』は捨てられている子猫を拾う話。病気の猫を看病している。元気になったそうで、安心した。
「小実昌さんのこと」という作品も収録されている。作家の田中小実昌さんの追悼。カルチャーセンターの講師として招いたことなど。引用されている戦争の小説がおもしろそうだった。読みたい作家として覚えておく。


以下、印つけたところ。数字はページ数。


30
大げさにきこえるとは思うが、自分のことを何もせずに誰かのことだけをするというのは、じつは一番充実する。野球やサッカーの応援だってそうだ。


32
いい名前はやっぱり自然を指すもののような気がした。

(「いい名前」に傍点)



▼何をしても楽しくない



月とか週で見れば、「全然たのしくない月」や「全然たのしくない週」はないけど、日で見れば、「全然たのしくない日」はある。
憂鬱な日がある。

"【何をしても楽しくない時に聞く話】つまらない人生を楽しくする方法"
https://youtu.be/oHGZp3TvI-8
検索してて見つけたやつ。お坊さんのお話。

自分はなにが好きなのか、どう生きていきたいのか一人でじっと考えてみなさいという話だった。大好きな人や憧れの人がいるなら会いに行きなさいって言ってた。




▼ボクサー


"The Boxer (1977) - Shuji Terayama"
https://youtu.be/n2TmwyC_E6o


見た。
ボクシングにそれほど興味なかったんだけど寺山修司なので見た。
すべてを憎むと言ってボクシングしたり、じぶんの写真をサンドバッグに貼りつけて練習してるのがよかった。


古い映画なので特訓でウサギ跳びしたり、ぼろい部屋で酒を飲んだくれてバカヤローと言ったりしている。
古いもの見るたびに、ダサさってどこからくるんだろうなと思う。どういう力がはたらいているんだろう。インターネットだって15年たったらしっかりダサくなる。


振り返ると熱血と根性のボクサー成長物語なんだけど、見てるあいだはおもしろかった。こまかいところに寺山っぽさ、と言っていいのかわからないが面白味があった。
妙なタイミングでチンドン屋が通りかかったり、男女のシーンで子供の声がするとか、でかいホラを吹いて人々の関心を集める女とか。



▼オレのbotで最も伸びたツイート


https://twitter.com/bot_anton/status/838466474276593664
「しつけのよさというものは、テーブルクロースの上にソースをこぼさぬようにするなんてことじゃなく、かりにだれかがこぼしても気にもとめないという点にあるんですね。」   「中二階のある家」チェーホフ



というツイートが広がってて驚いた。このチェーホフのbotはオレが作ったのだ。

誰かすごい人が拡散してくれたんだろうか。
twiccaでリツイートしたユーザーを最初までさかのぼれた。やるじゃんtwicca。作家の方がリツイートしてくださっていた。
420RT・640いいね。


ツイッターは七年近くやってるので、一万リツイートされるツイートのひとつやふたつは欲しいところだ。


チェーホフの「しつけのよさ」という点では、オレの失言ばかりあげつらう人はしつけがなってないというわけだ。




▼どうやって所属欄を決めたか


未來のひとってどうやって所属欄を決めたんだろう……

というツイートがまわってきた。

所属欄は自分で決めたって感じじゃないなあ。塔をやめるのは自分で決めたって感じがしたけど。もともと加藤治郎さんのツイート見て結社に興味もったから。
あとは、自分に合ってると思ったからだな。自分から一番近そうだったから。
加藤治郎さんについては、
作品もよく見てたし、
入門書も早い段階で読んでたし、
ツイートも読んでたし、
投稿もしてたし、
自分のなかで馴染みがあった。

比較的に若い人が多くて勢いのある欄といえばほかに笹欄・黒瀬欄・大辻欄がある。
笹さんも黒瀬さんも大辻さんも文語メインでしょう。黒瀬さん大辻さんは旧かな。文語旧かなの選者のところで口語新かなでやるのは、別に問題はないんだけどオレはちょっとためらう。
笹さんみたいなオカルトや空想に興味があるかどうか。そう考えると加藤欄ひとつにしぼられてくる。
それと、欄の他のひとの作品を見れば、自分はここだなとかここじゃないなとか、なんとなくわかる。



▼読者歌壇・特選



14日発売の「現代短歌」4月号の読者歌壇で二人の選者の方からそれぞれ別の歌に特選をいただいた。ありがとうございます。

ダブル特選はよかった。でも、うれしいとかおめでたいよりも「かろうじて面目を保った」くらいの感覚だ。これくらいはやらないと。

比較したくはないが、オレより若い人、後に始めたような人が作品を依頼されるなどして活躍している。
原稿料もらって丸一ページ・7首とか10首を載せてる若い人に比べたら、2首が特選でもしょぼすぎるくらいのものだ。越えられない壁がある。
比べるととてもみじめになるから、自分は自分のペースでやればいいんだと、うちはうち・よそはよそなんだと、そういうことにしている。

いつも特選でおもしろいから気になって作品を依頼したくなった、とか言わせるくらいまでいかないとオレのなかでは本当の成功ではない。成功とは、「これがなんらかの形で次のステップにつながる」ことだ。

どんな歌が載ったかは本屋さんで確認してみてください。雑誌に送って雑誌に載ったので、雑誌で見るのが本来の見方だ。



▼性格診断



性格診断をやってみた。


性格診断結果:周りの人達の真似をして生きている。自分に自信がなく信念もない。長所は、協調性に富む、妥協性が強い、いい子である。短所は、現実無視、計画性がない、考えがまとまらない。 http://shindan.matchalarm.net/ma_egogram/intro/2540568


ひどい言われようだ。すこし憂鬱になった。

自分よりひどい結果の人を探した。「ダメなところが多すぎる。人生を考え直した方がよい」っていうのがあった。それを見て少し気分が持ち直した。そういうことをする性格である。




▼短歌あつめました



短歌あつめました @tanka_atsume というbotにオレの短歌があった。ありがとうございます。

https://twitter.com/tanka_atsume/status/840856812559581184
ワンタンメン専門店の前を過ぎ唱えるわんたんめんせんもんてん/工藤吉生 #短歌 #tanka



これで、オレの短歌をつぶやくbotは六つになった。

うたらぼっと、
歌会たかまがはらbot、
海の短歌bot、
短歌あつめました、
短歌ぼっとだお、
〈短歌bot〉

まだまだ入りたいぜ。




▼▼▼



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2017年2月の工藤吉生の短歌すべて見せます|mk7911|note(ノート)

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2017年03月19日

寺山修司『書を捨てよ、町へ出よう』を読んだ

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寺山修司『書を捨てよ、町へ出よう』読んだ。角川文庫。昭和50年。 312ページ。

どんな本とも言いがたい、雑居ビルみたいな本だ。
同名の映画の動画(後半しかなかったから後半だけ)を先に見ていたが、それの原作というわけではなかった。短い文章がたくさんある。詩もある。



速さ、男らしさ、無宿、パチンコ、ストリッパー、銃、トラック運転手、競馬、ボクシング、詩、一点豪華主義、自殺学、歌謡曲。
話題は多岐にわたる。どれもおもしろく読める。


上の世代に抵抗する序盤は、マルキ・ド・サドを思い出した。サドは読んでみると意外に理屈っぽいのだ。

歌詞がしばしばでてくるけど、このころは流行歌が人生をあらわしていたんだな。

競馬については長く書かれる。競馬に興味なくてもおもしろく読める。馬の性生活、競争馬の一生など興味深かった。

「ハイティーン詩集」はすばらしい。

自殺学入門は独特だ。生活苦によるような自殺は、自殺ではなく他殺だとして退けられる。





以下、印をつけたところ。数字はページ数。

49
「小さな穴から入ってきた山椒魚が、中で成長して大きくなってしまったら、もう同じ穴から出てゆくことは出来ないし、かといってもう一度、小さなからだに戻ることも出来ません。そこで、“こうなったら、俺にも覚悟がある”といって穴の中で居直る。この居直り方が問題なのです」



192
賭博が、しばしば人の生甲斐となりうるのは、それがじぶんの運命をもっとも短時間に「知る」方便になるからである。女はだれでも、運の悪い女は美しくないということを知っているし、男はだれでも必然性からの脱出をもくろんでいる。



209
私が娼婦になったら
アンドロメダを腕輪にする呪文を覚えよう

岡本阿魅「私が娼婦になったら」




以上。
寺山修司はこれまで現代歌人文庫の一冊しか読んでなかった。ほかの本もいろいろ出ているようなので読んでみたい。


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2016年12月31日

2016年の本ベスト約10冊

今年の10冊みたいなのを急に選びたくなって選んだ。



2016年の本ベスト約10冊





1・川柳「杜人」
ブログからの縁で、初めて川柳の会誌を読んだんだけど、これがおもしろかった。



2・「小池光短歌講座」
たぶん仙台文学館にしか売ってない冊子。(笑)の多い、リラックスした講座。




3・今村夏子『こちらあみ子』
人から薦められた本を買うのって勇気がいるし、はずれることもあるんだけど、良かった。心に残るものがあった。枡野浩一さんと古泉智浩さんのポッドキャスト「本と雑談ラジオ」で紹介されていた。



4・田山花袋『田舎教師』
『蒲団』でもよかったんだけど、なんとなくこっちにした。ブログにも書いたけど、遊郭にハマっていく感じとかが好き。



5・稀風社の貢献
石井僚一短歌賞の本。
刺激が強かった。見たことないような歌や評に出会えた。



6・坂口安吾集
そのなかのどれかにしぼるのは難しい。「古都」とか「青春論」とかが特に印象にある。



7・「ぶたぶたくんのおかいもの」
昔好きだった絵本を古本屋で見つけて買った。再読して泣いた。



8・斎藤茂吉「アララギ編輯所便」
斎藤茂吉全集のなかに収録されていた。結社誌の昔と今を感じた。



9・西村賢太『苦役列車』
似た読後感の本がほかにもあり、これじゃない一冊でもよい。数冊をおもしろく読んだ。



10・保坂和志『考える練習』
保坂和志入門のつもりで読んだ。ほかの本もおもしろく読んだが、小説は実はまだ読んでいない。来年読みたい。



以上です。







角川短歌賞予選通過作品「ピンクの壁」50首をnoteで公開しています。400円。
https://note.mu/mk7911/n/nd28a52e005c7


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