2016年12月19日

アンソロジー詩集『up to date』セルフライナーノーツ

先月末に販売されたiPプロジェクト アンソロジー詩集『up to date』。
販売から半月以上が経過して、私の掲載詩についてのセルフライナーノーツを掲載します。

(1)「イン ザ マスク」
最初の行から読んでも最後の行から遡っても同じ詩になる作品。
こんな詩って、これまでにもあったんじゃないかとネット検索したものの、らしきものがヒットしなかった。だから「最初に書いちゃえ」と作ってみました。
そういう作品だから深層心理を垣間見るような感じにならないと味が出ないだろうと思った。
最初のタイトルは「仮面」、次に「仮面の独白」から「仮面の中」へ。漢字のタイトルが食傷気味だったので、最後は「イン ザ マスク」に落ち着いた。
当初は五行詩構成で考え、三行目で折り返す作りだったが、詩誌掲載を見込んで文量を増やす。
勿論、文量を増やすには相応の展開が必要になり、特に折り返し直後のインパクトを最小限に止めることは至極厄介であった。
課題は残るが、ひとつの試みとしては面白かった。
ちなみに某詩誌ではボツとなっているので、基本ボツがないこのアンソロジー詩集には感謝しています。

(2)「はじめから終わりまで」
実は、このblogで先行発表してしまっていた実験的作品。ひたすら同じ文章を繰り返している。
これは、山村暮鳥の「風景 純銀もざいく」という詩で「いちめんのなのはな」を繰り返すことで情景をイメージさせる手法とは訳が違う。
声に出すとわかるか益々わからなくなるかもしれないが、文字の通り、はじめから終わりまで「はじめから終わり」なのだ。『ドグラマグラ』的に嫌になっていただきたい(笑)。
もはや詩でも何でもないかもしれないが、論理的成立のために最後をちょっと工夫はしている。

(3)「グッバイ蜃気楼」
最後の一行が思い浮かんでいて、掲載スペースが余っていたので行数を決めて強引に書いた。
とは言え、迷いや戸惑いの中で人間は生きているものだからこそ、誰しも何かしら引っ掛かるものがあるはずだろうと信じている。
少なからず、ひとつ何かを追い掛けて来た日々がどんなものだったか振り返る自問自答でもあるだろう。そして、またひとつの訣別として。


近年はトリッキーな作品が多かったが、今回はそれがより顕著になってしまった。
アンソロジーと言う性質上、バランスを取る意味では全体のアクセントとしてお役に立てていたら幸いです。
その真偽は読んでお確かめ願いたい。


太陽書房
iPプロジェクト アンソロジー詩集『up to date』
出版社 http://taiyo-g.com/shousai187.html
Yahoo!ショッピング http://store.shopping.yahoo.co.jp/taiyoshobo/9784864201872.html
Amazon https://www.amazon.co.jp/dp/4864201870/ref=cm_sw_r_apa_XvApyb73BY0CA


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mkstance at 21:29│Comments(0)

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ギャラリー
  • 2017年最初の詩集
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  • iPプロジェクト アンソロジー詩集『up to date』
  • 詩誌『氷見』No.8
  • iPプロジェクト アンソロジー詩集『True Colors』販売中
  • 詩誌『氷見』7号掲載
  • 3月のAnywhere Zero Publication
  • 12月のAnywhere Zero Publication
  • 冊子版『and more!!』販売開始。