2005年である。
2004年は、自分の人生において大きな転機であった。時に失うことは得ることであることを知る一年であった。
今年、と言っても時間は連続しているので、今、思うことは、人生を楽しむこと、である。
人生を楽しむこととはどういうことか?
人生が何であるかについて、今は答えを持たないが、少なくとも人は常に時間の連続の中にいる。
時間の連続の中であるが、私たちがその時に何があったかを知ったその瞬間には、既にその時間は過去のものとなっていく。
この、死を迎えるまで、常に生まれ、そして去っていく時間の中において、最も近い過去、すなわち「今」を感じることである。
今私の指先に感じる感触、今耳に聞こえる音、今食べているものの味。
今を感じるためには、未来にとらわれない心を持つことであろう。
未来から見て今がある、と考えることは時に「目的意識」と表現される。
しかし、私たちは目的を達成すれば次の目的をまた見つけて行くであろう。
つまり、強い目的意識は、時に今を感じることを拒むのである。
であるからこそ、今を感じることに意識を向けたいのだ。
閉じた未来の世界の中における今ではなく、今の中にある今を感じたい。
それこそが、人生を楽しむことであると思う。