21日に「大幅でなくじり高には理由がある」というブログを書きました。
要点は、
1、 三角持合を上放れた
2、 短期筋のショートカバーは入ってきている
3、 中長期のダウンサイドのヘッジがはずされていない
こんな内容です。
これは、世界的に共通しています。
では、今日の日本株を見てみます。
やはりじり高です(大陽線とはいきませんでした)。
ただ、短期のダウンサイドのボラティリティとアップサイドのボラティリティの差(これをスキューと言います)は低下しています。
顕著に低下しているのは、期間は3ヶ月くらいまでのオプションです。
スキューと言うと「?」の方もいらっしゃるでしょうが、簡単に言うと、傾斜とか歪みということで、プットがコールに対してどれくらい割高かを示しているのがスキューなのです。
つまり3ヶ月くらいまでのオプションでは、プットの割高度合いが低下しています。
それ以上の長さのオプションは、まだ、プットの割高度合いがあまり低下していません。
ということで、短いところで、プットの割高度合いが低下しているということは、ショートカバーが入っているということでしょう。
もちろん、「ちょっと日本株でも買っておこう!」という海外の投資家も出てきていると思います。
が、それは、まだ、大きな流れにはなっていません。
もし、そうであれば、売買代金は、もっと多くなると思われます。
一方、売りたい人も多いということをお忘れなく。
誰かと言いますと、日本の金融機関は、持合の解消のため、保有株を売却したいのです。
出来れば、簿価を上回った値段で売りたいですよね。
金融機関の保有簿価は、もちろん、金融機関によって異なりますが、銀行や生保は日経平均で9000円前後が多いのです。
ということは、日経平均が9000円を越えてきますと、そういった持合解消に伴う株式の売却が増加する可能性があります。
ヒントは売買代金にあるのだろうと思います。
この売りをこなして上昇するには、外国人の買いがなければ、なかなか、上昇しないと思います。
需給的に見れば、9000円を越えていけば、売りは出てくるでしょうから、外国人が日本株を買う余力があるかどうか、そこにかかっています。
外国人が日本株を買いたいと思うかどうか…
そんなことを考えていたら、HSBCが日本の富裕層向けリテール事業を売却し撤退する可能性があるというニュースが目に入ってきました。
残念ですね。
日本に外国資本を呼び込んで事業を起こさせ、国内景気の活性化に…なんてことの真逆になってきています。
HSBCの場合、欧州危機で自己資本規制に備えるため事業の見直しを進めているようです。
要は、世界的に収益環境が厳しい中、もっとも儲からない事業の一つである日本での事業を止めようということです。
モービルエクソンと同じことです。
世界経済が順調な時は、世界第3位のGDPの日本の収益性の悪さも目をつぶれるのでしょうが(多分、期待もあって)、世界経済が不調になってくれば、どこが無駄なのか、GDP3位もくそも関係ないわけです。
収益性が全てで、HSBCやエクソンは、ボランティアではないということです。
収益性の低さで言えば、日本のPBRが1倍割れをしているのですが、ひとつの原因として、収益性の低さから来ていると思われます。
PBRを計算するとき、ROEが低いと、収益性が低く、現金など流動性資産を有効活用していない企業と考え、手持ちの現金が100でも50としてその企業の純資産を計算しているということをしているのです(特に外国人はこんな計算を好みます)。
これでは、PBRが1倍割れになりますよね。
表面的には、割安に見えるのですが、実は、割安ではなく、儲からない国だから、PBRが低いだけです。
この収益性の悪さ、もっと言えば、日本でも事業の儲からなさ、この辺を変えていかないと、外国の企業が日本から撤退していく流れがとまりませんね。
そんな国の株価が、NY株式市場などと比べて、アウトパフォームするかどうか、答えは明らかなのではないかと思います。
そうそう、日本が儲からないのは、もうお分かりだと思いますが、デフレが原因なのです。
もっと言えば、規制や特殊性、言語、金融政策、供給過剰などなどですかね。
つまりは、
NK9000円からは上値が重い可能性がある。ということですか?