ECB政策決定会合は、リークもあったせいか、ほとんどサプライズもありませんでした。

新しい国債購入プログラムの名前が「アウトライト・マネタリー・トランザクション」となっているようですね。


このプログラム(
OMT)では

s   購入対象国に対して厳しい条件が課せられる

s   目的が達成されるか、対象国が条件を満たさない場合は購入を終了する

s   年限が短めのものを対象に購入

s   量的制限はなし(無制限)

s   優先債権者待遇は適用しない

s   不胎化介入となる

となっています。


それ以外には、

s   金利は変更なし(利下げは見送り・・・)

s   2012年のユーロ圏の経済成長率を-0.1%から-0.4%へ下方修正

s   救済対象国の国債についてECBのリファイナンスオペの担保条件は、格付けに関わらず担保とする

s   また、ユーロ建て以外にも、ドル、ポンド、円建ても担保として認める

と言ったところです。


この担保条件の緩和は大きいですね!(個人的には、唯一といってもいいサプライズです)

すでに、ムーディーズが、スペインの長期債務格付けをジャンク級にするかもと言っています。

これで、やや慌てたのですが、ECBがジャンクであろうが担保と認めれば、何の問題もありません。

経済成長率の低下も市場予想の沿ったものですね。

今晩の問題(=サプライズ)は、欧州でなく、米国だったところに、マーケットの難しさありますね。

米国のサプライズを3つほど。

1、 ADP雇用者数が201000人増、予想14万人増、前月は163000人から173000人へ上方修正。

2、 新規失業保険申請件数が365000件、予想37万件、前週377000

3、 ISM非製造業景況指数が53.7、予想52.5、前月52.6

なんと言っても、雇用の改善が目立っています。

「なんだ、景気悪くないね。雇用回復しているよね。バーナンキは心配しすぎかも」なんて感じになります。

ただ、これで、QE3は一歩後退の可能性が高いですよね。

おかげで、ドル円も円安方向に進んでいます。

やはり、米国は強弱交えて指標が出てくるので、こういう時は、強い相場になりやすいのですかね?

と、いうことで、欧米の株価の上昇の背景は、まとめれば次の2点です。
1、米国の予想以上の雇用の回復が見られること
2ECBが担保の条件を緩和したことも大きいです。
(だから、スペインやイタリアの株価が大きく上がっています。格下げとなっても、担保として認めてくれるということです。ということは、「デフォルトなんて、絶対させないぞ!」ということになりますね。)

特に、2番目は大きな効果があったと思います。

とりあえず、ドラギに敬意を払う格好となりました。

最後に、まだ、良く分かっていないのですが、国債購入のための「厳しい条件」とはどんな条件なのですかね…

ドライ総裁は、ECBがこのプログラムを行うためには、ESM/EFSFが必要であり、各国政府がこれらをめぐる決定を急ぐ必要があると言っています。

条件は、これから、政治家が決めるということのようですね。