【 その1の概略 】
啓示を出したと思われる時期は
ここ
① 女神: 終焉の者との戦い
↓ あるいはここ
② 女神: トライフォースを使う為に転生(数千年前)
↓
③ ハイリア人: 転生によって能力だけ受け継ぎ (SWSの現代)
記憶は後からダウンロード (女神像への祈り)
【 ファイの持っている情報 】
一旦女神から少し離れて 剣の精霊 へ話を移す。
まず 知らない人の為に簡単に説明すると
ファイ とは スカイウォードソード で登場した
マスターソードの化身 のようなキャラクターである。
ブレスオブザワイルド では 登場時の効果音のみ で出演した。
そして今回
ブレスオブザワイルド で マスターソード が語ったと思われる
内容は以下の 3点
① 回生の祠を使えば リンクを助けられる可能性 がある事
② 封印の力で出来る事 がまだある事
③ 回生の祠を使うと 記憶喪失になる可能性 がある事
これ等を個別に確認していく。
マスターソード返還シーン:
上の項目③番
間接的に 剣が記憶喪失の可能性を語った事が分かる
【 1: リンクを助けられる可能性 】
写し絵の記憶 13 の後半部分。
その場面を簡単に振り返ると
丁度ゼルダが 封印の力に目覚めた直後
リンクが倒れ 気を失い ゼルダが泣きだす 場面。
それまでの段階で 既に 他の英傑の存命が厳しく
父親や ハイラル王国民の命も護れなかった 事で
精神的に追い詰められているゼルダは
剣の放つ言葉で 多少持ち直し 方針を固める。
ここで重要なのは 当時のゼルダの 回生の祠に対する認識 である。
以下 研究日誌の原文。 一部抜粋。
回生の祠の機能に関する部分:
完全な状態に整備できていない事に対する不安:
これを見る限り ゼルダは 回生の祠の機能についてはほぼ正確に理解 している。
そして 同時に 全盛期の状態に調整できていない事に対する不安 も
持ち合わせている と考えられる。
上記を踏まえると
無力を思い知らされ泣くしかなかった ゼルダが
残る 最後の希望である リンク に対して
完全に調整できていない設備 を使用するとは考えにくく
もしあの場面で 剣の声の助言 がなければ
当時のゼルダに 回生の祠へリンクを連れていく という選択肢は
導けなかった可能性が高いと考えられる。
初めて話し掛けられたシーン:
ゼルダの台詞には 疑問符 や 3点リーダー が用いられており
助かるかどうか まだ確信していない事が窺える。
同時に 話し掛けられるまで 助けるという選択肢が無かった 可能性が
大いに存在している。
上記の場面の少し後:
調整が完全でない施設 を名指し出来る程
決意は固まっている と思われる。
この段階で 剣の声 は
当時 ゼルダが遺跡調査によって得た情報 と同等
或は それ以上の知見 を持っていた事になる。
そして 剣の声の元ネタ
スカイウォードソードにおける ファイ は
スカイロフトの住人等 女神以外の登場人物が話す言葉も
しっかりと聞いており それについてコメントしたりするような
キャラクター であるため
リンクが倒れた際 周囲の状況を理解している 事に関しても
設定的な問題はないと考えられる。
【 2: 封印の力で出来る事 】
この項目は 啓示 とはあまり関係ないが
序なので紹介する。
リンクが プレイヤーの操作下で
初めてマスターソードを抜いた時 の映像。
その中でゼルダは
『 剣から やれる事を教わった 』
という趣旨の台詞を放つ。
その後 城に戻って1人でガノンに立ち向かった( ハイラル王談 )
へと続くと考えられるため
剣に教えてもらった事は 封印の力で出来る事 であり
その具体的な使い方 に関してであった可能性が高い。
ほんの少し前に 暴走ガーディアンを止めた際は
自分が何をしたのか いまいち理解していない様な立ち振る舞いであったが
この マスターソードの助言 によって
厄災ガノンを城に抑え込む方法 や 光の弓
等の知識を得たのならば
話の筋道は上手く通る。
【 3: 回生の祠のデメリット 】
当時のハイラル王国の調査では
① 治癒能力を備えた医療施設
② 治癒と並行して超長期の睡眠機能も保持
程度しか分かっていなかった 回生の祠 に関して
剣の声 は 長い眠りが患者の記憶を奪う可能性 を指摘し
実際にそれは起こっている。
つまり 回生の祠 に関する より正しい情報 を
マスターソード は持っていた事になる。
ただ実際の所 ゲーム内の情報を照合していくと
回生の祠が使われたのは リンクの治療が最初 である可能性が高いため
これは 実験結果から得た症例 のような知識ではなく
起こり得る可能性 としての指摘だと思われる。
【 記憶喪失を予測 】
この部分に関して
少し思い当たる所があるので 道を外れる。
まず
回生の祠での長期睡眠による記憶喪失 とよく似た症例として
女神ハイリアの転生 が挙げられる。
仮に 回生の祠 で行われる内容を 回生 と呼称し
上の二つの事例をまとめると 以下のようになる。
【 ハイリアの転生 】
① 人間に生まれ変わる
② 前世の記憶はない
③ 女神像に祈りを捧げる事で 記憶を取り戻す
④ 女神は自身に起こる事を予期しインパを待機させていた
【 リンクの回生 】
① 生き返る
② 死ぬ前の記憶はない
③ 思い出の場所に向かう事で 記憶を取り戻す
④ 目覚めた勇者のための試練( リハビリ施設 )が用意されていた
④ 目覚めた勇者のための試練( リハビリ施設 )が用意されていた
このように
両者における 記憶喪失の状況 と その改善方法 が比較的似通っている。
逆に ハイリアの転生 と リンクの回生 の大きな違いは
①、④の項目が 自力か他力 かである。
ハイリアの転生:
自ら転生し そこで起こり得る記憶喪失の対策として
インパの配備 女神像への仕込み
リンクの回生:
古代シーカー族の技術で 100年間の眠り に就き
同じくシーカー族の技術にサポートされながら 記憶を取り戻す
ここで注目すべきは
女神ハイリアは 転生前の段階で
自身に起こる記憶喪失を予期出来ていた
と言う点。
ここから先は 完全な私の予想であり
根拠はほとんどないが
仮に 回生の祠 が 女神の転生 をモデルに作られた医療施設だとすると
女神が 回生の祠のシステム を 啓示としてシーカー族に提案する段階で
使うと患者の記憶が失われる可能性 は十分に予想できたと考えられる。
もしくは モデルが女神の転生 でなかったとしても
遥か未来を鮮明に見通せる 女神ハイリアならば
回生の祠を使用した結果 を予測する事も
能力の許容範囲内であり 難しくはないと考えられる。
そして
どちらの場合にせよ 女神ハイリア は神である間も 女神の刃 として
マスターソードの前身に当たる 女神の剣 を使用しており
啓示として伝えたと思われる 患者の記憶喪失 についても
剣には聞く機会があった と考えられる。
【 記憶喪失に対する反応からみる情報の伝達経路 】
マスターソード 以外にも作中にはリンクの記憶喪失に関して
独自の反応を見せるキャラクターが複数存在している。
順に挙げると
① デクの樹
② ゼルダ
③ インパ
④ プルア
これ等について個別に考える。
【 デクの樹 】
恐らく 登場人物の中で
女神ハイリアに次いで 長生き のキャラクター。
リンクの記憶喪失 については 『 やはり 』 と発言しており
起こる可能性は おおよそ想定していた と考えられる。
100年前の マスターソード返還シーン にて
記憶喪失の可能性について 耳に入れる機会を持ち
同時に コログの森内の試練の祠の全容 を熟知しているため
伝承の厄災戦時代から 来るべき勇者の記憶喪失について
知っていた可能性は高い。
【 ゼルダ 】
エンディングの 『 私のこと……覚えていますか? 』
からも分かるように リンクの記憶喪失の可能性については
理解している と考えられる。
情報の伝達元は マスターソード返還シーン より
マスターソード であると考えられる。
【 インパ 】
初めて顔を合わせる場面で
インパは リンクが記憶喪失である事に驚く。
回生の祠で眠っていた 事に関しては 知っているが
記憶喪失の可能性 に関する情報は持っていない。
【 プルア 】
こちらも初対面の際
リンクが自分を憶えていない事について
驚きに近い反応 を見せる。
記憶喪失の可能性 については 予想していた ようだが
研究者としての知見による独自の考え であり
誰かからの伝聞ではない と思われる。
【 まとめ 】
『 勇者の記憶喪失 』 に対する知識に関して
上記に 女神 および マスターソード を加え
時代に沿って並べると
① 女神ハイリア : 想定済み swsの数千年前から察知
② マスターソード : 女神からの伝聞 もしくは情報の譲渡 ・ ゼルダへ可能性として提示
③ 古代シーカー族 : 女神の啓示
④ デクの樹 : シーカー族からの伝聞 もしくはマスターソードからの伝聞
⑤ ゼルダ : マスターソードからの伝聞
⑥ インパ : 知らない
⑦ プルア : ⑥とほぼ同じ 研究者として独自に予想を立てていた