【 その1の概略 】

啓示を出したと思われる時期は

   ここ
① 女神: 終焉の者との戦い
↓  あるいはここ
② 女神: トライフォースを使う為に転生(数千年前)

③ ハイリア人: 転生によって能力だけ受け継ぎ (SWSの現代)
          記憶は後からダウンロード (女神像への祈り)





【 ファイの持っている情報 】


一旦女神から少し離れて 剣の精霊 へ話を移す。



まず 知らない人の為に簡単に説明すると

ファイ とは スカイウォードソード で登場した

マスターソードの化身 のようなキャラクターである。

ブレスオブザワイルド では 登場時の効果音のみ で出演した。




そして今回

ブレスオブザワイルド で マスターソード が語ったと思われる

内容は以下の 3点


① 回生の祠を使えば リンクを助けられる可能性 がある事

② 封印の力で出来る事 がまだある事

③ 回生の祠を使うと 記憶喪失になる可能性 がある事



これ等を個別に確認していく。

909 ファイ

マスターソード返還シーン:

上の項目③番

間接的に 剣が記憶喪失の可能性を語った事が分かる




【 1: リンクを助けられる可能性 】

写し絵の記憶 13 の後半部分。

その場面を簡単に振り返ると



丁度ゼルダが 封印の力に目覚めた直後 

リンクが倒れ 気を失い ゼルダが泣きだす 場面。



それまでの段階で 既に 他の英傑の存命が厳しく

父親や ハイラル王国民の命も護れなかった 事で

精神的に追い詰められているゼルダは

剣の放つ言葉で 多少持ち直し 方針を固める




ここで重要なのは 当時のゼルダの 回生の祠に対する認識 である。

以下 研究日誌の原文。 一部抜粋。

909 ファイ12

909 ファイ13

回生の祠の機能に関する部分:


909 ファイ14

完全な状態に整備できていない事に対する不安:





これを見る限り ゼルダは 回生の祠の機能についてはほぼ正確に理解 している。

そして 同時に 全盛期の状態に調整できていない事に対する不安 

持ち合わせている と考えられる。




上記を踏まえると 

無力を思い知らされ泣くしかなかった ゼルダが

残る 最後の希望である リンク に対して

完全に調整できていない設備 を使用するとは考えにくく



もしあの場面で 剣の声の助言 がなければ

当時のゼルダに 回生の祠へリンクを連れていく という選択肢は

導けなかった可能性が高いと考えられる。


909 ファイ4

909 ファイ5

初めて話し掛けられたシーン:

ゼルダの台詞には 疑問符 や 3点リーダー が用いられており 

助かるかどうか まだ確信していない事が窺える。

同時に 話し掛けられるまで 助けるという選択肢が無かった 可能性が

大いに存在している。





909 ファイ6

上記の場面の少し後:

調整が完全でない施設 を名指し出来る程

決意は固まっている と思われる。




この段階で 剣の声 は

当時 ゼルダが遺跡調査によって得た情報 と同等

或は それ以上の知見 を持っていた事になる。



そして 剣の声の元ネタ

スカイウォードソードにおける ファイ は

スカイロフトの住人等 女神以外の登場人物が話す言葉も

しっかりと聞いており それについてコメントしたりするような

キャラクター 
であるため



リンクが倒れた際 周囲の状況を理解している 事に関しても

設定的な問題はないと考えられる。






【 2: 封印の力で出来る事 】

この項目は 啓示 とはあまり関係ないが

序なので紹介する。



リンクが プレイヤーの操作下で

初めてマスターソードを抜いた時 の映像。

その中でゼルダは

『 剣から やれる事を教わった 』

という趣旨の台詞を放つ。



その後 城に戻って1人でガノンに立ち向かった( ハイラル王談 )

へと続くと考えられるため

剣に教えてもらった事は 封印の力で出来る事 であり

その具体的な使い方 に関してであった可能性が高い。




ほんの少し前に 暴走ガーディアンを止めた際は

自分が何をしたのか いまいち理解していない様な立ち振る舞いであったが

この マスターソードの助言 によって

厄災ガノンを城に抑え込む方法 や 光の弓 

等の知識を得たのならば

話の筋道は上手く通る。



 
【 3: 回生の祠のデメリット 】

当時のハイラル王国の調査では

① 治癒能力を備えた医療施設

② 治癒と並行して超長期の睡眠機能も保持

程度しか分かっていなかった 回生の祠 に関して



剣の声 は 長い眠りが患者の記憶を奪う可能性 を指摘し

実際にそれは起こっている。

つまり 回生の祠 に関する より正しい情報 を

マスターソード は持っていた事になる。





ただ実際の所 ゲーム内の情報を照合していくと

回生の祠が使われたのは リンクの治療が最初 である可能性が高いため

これは 実験結果から得た症例 のような知識ではなく

起こり得る可能性 としての指摘だと思われる。






【 記憶喪失を予測 】

この部分に関して

少し思い当たる所があるので 道を外れる。




まず 

回生の祠での長期睡眠による記憶喪失 とよく似た症例として 

女神ハイリアの転生 が挙げられる。



仮に 回生の祠 で行われる内容を 回生 と呼称し

上の二つの事例をまとめると 以下のようになる。


【 ハイリアの転生 】

① 人間に生まれ変わる
② 前世の記憶はない 
③ 女神像に祈りを捧げる事で 記憶を取り戻す
④ 女神は自身に起こる事を予期しインパを待機させていた
 


【 リンクの回生 】

① 生き返る
② 死ぬ前の記憶はない 
③ 思い出の場所に向かう事で 記憶を取り戻す
④ 目覚めた勇者のための試練( リハビリ施設 )が用意されていた




このように

両者における 記憶喪失の状況 と その改善方法 が比較的似通っている。

逆に ハイリアの転生 と リンクの回生 の大きな違いは

①、④の項目が 自力か他力 かである。



ハイリアの転生: 

自ら転生し そこで起こり得る記憶喪失の対策として

インパの配備 女神像への仕込み





リンクの回生:

古代シーカー族の技術で 100年間の眠り に就き

同じくシーカー族の技術にサポートされながら 記憶を取り戻す





ここで注目すべきは 

女神ハイリアは 転生前の段階で

自身に起こる記憶喪失を予期出来ていた

 
と言う点。



ここから先は 完全な私の予想であり

根拠はほとんどないが


仮に 回生の祠 が 女神の転生 をモデルに作られた医療施設だとすると

女神が 回生の祠のシステム を 啓示としてシーカー族に提案する段階で

使うと患者の記憶が失われる可能性 は十分に予想できたと考えられる。 



もしくは モデルが女神の転生 でなかったとしても

遥か未来を鮮明に見通せる 女神ハイリアならば 

回生の祠を使用した結果 を予測する事も

能力の許容範囲内であり 難しくはないと考えられる。

               

そして

どちらの場合にせよ 女神ハイリア は神である間も 女神の刃 として

マスターソードの前身に当たる 女神の剣 を使用しており

啓示として伝えたと思われる 患者の記憶喪失 についても

剣には聞く機会があった と考えられる。


 

【 記憶喪失に対する反応からみる情報の伝達経路 】


マスターソード 以外にも作中にはリンクの記憶喪失に関して

独自の反応を見せるキャラクターが複数存在している。

順に挙げると


① デクの樹

② ゼルダ

③ インパ

④ プルア


これ等について個別に考える。




【 デクの樹 】

恐らく 登場人物の中で

女神ハイリアに次いで 長生き のキャラクター。



リンクの記憶喪失 については 『 やはり 』 と発言しており

起こる可能性は おおよそ想定していた と考えられる。



100年前の マスターソード返還シーン にて

記憶喪失の可能性について 耳に入れる機会を持ち



同時に コログの森内の試練の祠の全容 を熟知しているため

伝承の厄災戦時代から 来るべき勇者の記憶喪失について

知っていた
可能性は高い。





【 ゼルダ 】


エンディングの 『 私のこと……覚えていますか? 』

からも分かるように リンクの記憶喪失の可能性については

理解している 
と考えられる。



情報の伝達元は マスターソード返還シーン より

マスターソード であると考えられる。





【 インパ 】

初めて顔を合わせる場面で

インパは リンクが記憶喪失である事に驚く



回生の祠で眠っていた 事に関しては 知っているが

記憶喪失の可能性 に関する情報は持っていない。





【 プルア 】

こちらも初対面の際 

リンクが自分を憶えていない事について

驚きに近い反応 を見せる。


記憶喪失の可能性 については 予想していた ようだが

研究者としての知見による独自の考え であり

誰かからの伝聞ではない と思われる。





【 まとめ 】

『 勇者の記憶喪失 』 に対する知識に関して

上記に 女神 および マスターソード を加え

時代に沿って並べると



① 女神ハイリア : 想定済み swsの数千年前から察知

② マスターソード : 女神からの伝聞 もしくは情報の譲渡 ・ ゼルダへ可能性として提示

③ 古代シーカー族 : 女神の啓示 

④ デクの樹 : シーカー族からの伝聞 もしくはマスターソードからの伝聞

⑤ ゼルダ : マスターソードからの伝聞

⑥ インパ : 知らない

⑦ プルア : ⑥とほぼ同じ 研究者として独自に予想を立てていた