【 導入 】
これまで 作中の登場人物の台詞等から
ゼルダ史における ブレスオブザワイルド の位置を模索してきた。
今回の我が目的は
神獣の製造目的 を時代判別の主軸とする事による
議論時間の短縮である。
【 1: 見直した点 】
作中において 対厄災ガノン兵器 として登場する
神獣 と ガーディアン。
1万年前当時の様子に関して
インパから聞ける台詞 を要約すると以下のようになる。
① ハイラル王国は 何度も復活する厄災ガノン と共にある歴史を保有し
その度に 勇者と聖なる姫 で封印してきた。
② 当時の人々は 大役を二人に任せきりな状態を改善
かつ より効率的に封印を執行できる方法を作ろう とし
結果的に技術力を以て 神獣・ガーディアン を製造した。
この内容からも分かる通り
神獣の製造目的は 厄災ガノンの封印 ではなく
厄災ガノンの封印をより効率的に行う事 ……条件A
であると考えられる。
もう少し簡単に説明すると
■ 厄災ガノンの封印: 封印する事が目的
■ 封印の効率化: 封印する事は前提 + 作業の効率up
となる。
【 2: ゾーラの石碑 】
作中には 1万年以上前の比較的正確な歴史的情報として
ゾーラ伝(著者:ドレファン王 制作:ゾーラ族の彫刻家 )が存在する。
この中で 得られる情報として
① 遥か昔に 祖先のルト が 当時の勇者・姫と共に賢者として戦った事
② 神獣ヴァ・ルッタ は ルトの活躍に肖って名をもらった事
が存在する。
ここで 前項の情報を元に
『 肖る 』 対象について考える。
当時の人々が念頭に置いていた事は
インパの台詞にも存在した通り
① 勇者・姫 以外が封印に関わり 二人の負担を減らす 事
② 勇者・姫・第三勢力 の構図で 封印が上手くいく 事
の2項目であり 『 肖る 』対象にも
より それに準じた結果を持つ伝説が選ばれる と考えられる。
つまり
複数 伝説・伝承が存在する場合
最優先で対象に選ばれるのは
勇者・姫・第三勢力で 敵対者を退けた伝説 …… 条件B
であると考えられる。
【 3: 勇者+姫+第三勢力 】
前項の 条件B について情報を整理するため
ラスボスがガノン関連・舞台がハイラル に当てはまる作品から
封印や討伐に関わった対ガノン勢力 を洗い出す。
【 3-1: 敗北ルート 】
① 封印戦争 : 7賢者(ゼルダを含む)+ナイトの一族(儀式の護衛)
② 神々のトライフォース : 勇者+賢者の血を引く娘達(ゼルダを含む)
③ 神々のトライフォース2 : 勇者+ゼルダ+7賢者
④ ゼルダの伝説(初代): 勇者(+ゼルダ)
ここでの①は 時のオカリナ と同時期であり
勇者が敗北したことによって起こった2回戦 と表現できる。
仮に ブレスオブザワイルド がこの分岐を取る場合
肖る対象として選ばれるべきは 条件B を満たしている
② 或は ③ の戦い であり
①・④はそれに続く形となる
従って 名を借りられる可能性が同列で最も高いのは
② 神々のトライフォースに登場した 賢者の血を引く娘達 か
③ 神々のトライフォース2の 7名
グリ・オーレン・セレス・アスファル・ロッソ・アイリン・インパ
であり
それを差し置いて 封印戦争の伝説が選ばれる事は
考えにくい。
【 3-2: 勝利ルート 大人時代 】
① 時のオカリナ : 勇者+ゼルダ(賢者の長)+6賢者
② 風のタクト : 勇者+ゼルダ+2賢者+ハイラル王
戦闘の内容が 後世に間違いなく伝わっているのならば
①・②は共に 条件B の要件を満たしている。
故に 名前を借りる対象としては
①において サリア・ダルニア・ルト・ナボール・インパ・ラウル
②における メドリ・マコレ
が選択肢となる可能性が高い。
【 3-3: 勝利ルート 子供時代 】
① 時のオカリナ : 戦闘未発生
② トワイライトプリンセス : 勇者+ゼルダ+光の精霊+ミドナ
③ 四つの剣+ : 勇者+ゼルダ+巫女2名
ゾーラ伝の内容から この分岐が選ばれる可能性は極めて低いが
②と③は 条件B に適合している。
従って 名に肖る場合
②ならば オルディン・ラネール・フィローネ・ラトアーヌ
③ならば 赤の巫女 紫の巫女
が選ばれて然るべきである。
【 3-4: まとめ 】
上記で示した通り 1万年前の人々の目的に適合した
『 肖る 』 対象として相応しい人物は
各時系列に存在してる。
ここから ゾーラの石碑 によって確実に除外できる
勝利ルート:子供時代 を省いた場合
作中で実際に使われている ルト・ナボール
この2人が選ばれる可能性が最も高いのは
勝利ルート:大人時代 と判別する事が可能である。
【 4: 全体のまとめ 】
このように 神獣の製造目的 を考察の軸に据えれば
『 王家のならわし 』・『 各種族の経緯 』 など
可能性の範囲が広い情報 を無視して考える事が可能であり
ここで得た
敗北ルートならば封印戦争の伝説に肖るのは不自然
という結論は
敗北ルートに対する反証として十分に機能する と考える。
恐らく 1万年前の伝承時代の人々が作りたかったのは
当時 伝説として伝わっていた
勇者+姫+賢者による封印 の再現であり
神獣が 各種族に任せられた のも
残っていた伝説において
賢者が各種族から1人ずつ選出されていた事
を模した結果であると考えられる。
また
神獣に インパ の名が使われなかったのは
開発の最大手が シーカー族 である故であり
コキリ族・コログ族 の名が共に使用されていないのは
1万年前当時 既にコログ族の存在が 妖怪 程度の認知しかなく
製造には至らなかった為 と思われる。
但し
神獣のメイン制御装置 と類似した 古代炉 及び
神獣 と同じ ワープ地点 が それぞれ2つ存在するのは
残り2機の神獣を作ろうとした痕跡 とも考えられるため
初期の計画では 神獣が6体 だった可能性も存在していると考えている。
そして
この考察通り ブレスオブザワイルドが
勝利ルート:大人時代 の未来である場合
① 時のオカリナの伝説に 勇者 が刻まれている事
② 勇者の 愛馬を呼ぶ際の歌 が後世に伝わっている事
③ エポナ という名が普通の国民にも広く普及している事
④ 絵本で描かれた物語の勇者らしき人物が 馬に乗っている 事(ハテノ村)
等が 全て矛盾なく 説明できる。
これまで 作中の登場人物の台詞等から
ゼルダ史における ブレスオブザワイルド の位置を模索してきた。
今回の我が目的は
神獣の製造目的 を時代判別の主軸とする事による
議論時間の短縮である。
【 1: 見直した点 】
作中において 対厄災ガノン兵器 として登場する
神獣 と ガーディアン。
1万年前当時の様子に関して
インパから聞ける台詞 を要約すると以下のようになる。
① ハイラル王国は 何度も復活する厄災ガノン と共にある歴史を保有し
その度に 勇者と聖なる姫 で封印してきた。
② 当時の人々は 大役を二人に任せきりな状態を改善
かつ より効率的に封印を執行できる方法を作ろう とし
結果的に技術力を以て 神獣・ガーディアン を製造した。
この内容からも分かる通り
神獣の製造目的は 厄災ガノンの封印 ではなく
厄災ガノンの封印をより効率的に行う事 ……条件A
であると考えられる。
もう少し簡単に説明すると
■ 厄災ガノンの封印: 封印する事が目的
■ 封印の効率化: 封印する事は前提 + 作業の効率up
となる。
【 2: ゾーラの石碑 】
作中には 1万年以上前の比較的正確な歴史的情報として
ゾーラ伝(著者:ドレファン王 制作:ゾーラ族の彫刻家 )が存在する。
この中で 得られる情報として
① 遥か昔に 祖先のルト が 当時の勇者・姫と共に賢者として戦った事
② 神獣ヴァ・ルッタ は ルトの活躍に肖って名をもらった事
が存在する。
ここで 前項の情報を元に
『 肖る 』 対象について考える。
当時の人々が念頭に置いていた事は
インパの台詞にも存在した通り
① 勇者・姫 以外が封印に関わり 二人の負担を減らす 事
② 勇者・姫・第三勢力 の構図で 封印が上手くいく 事
の2項目であり 『 肖る 』対象にも
より それに準じた結果を持つ伝説が選ばれる と考えられる。
つまり
複数 伝説・伝承が存在する場合
最優先で対象に選ばれるのは
勇者・姫・第三勢力で 敵対者を退けた伝説 …… 条件B
であると考えられる。
【 3: 勇者+姫+第三勢力 】
前項の 条件B について情報を整理するため
ラスボスがガノン関連・舞台がハイラル に当てはまる作品から
封印や討伐に関わった対ガノン勢力 を洗い出す。
【 3-1: 敗北ルート 】
① 封印戦争 : 7賢者(ゼルダを含む)+ナイトの一族(儀式の護衛)
② 神々のトライフォース : 勇者+賢者の血を引く娘達(ゼルダを含む)
③ 神々のトライフォース2 : 勇者+ゼルダ+7賢者
④ ゼルダの伝説(初代): 勇者(+ゼルダ)
ここでの①は 時のオカリナ と同時期であり
勇者が敗北したことによって起こった2回戦 と表現できる。
仮に ブレスオブザワイルド がこの分岐を取る場合
肖る対象として選ばれるべきは 条件B を満たしている
② 或は ③ の戦い であり
①・④はそれに続く形となる
従って 名を借りられる可能性が同列で最も高いのは
② 神々のトライフォースに登場した 賢者の血を引く娘達 か
③ 神々のトライフォース2の 7名
グリ・オーレン・セレス・アスファル・ロッソ・アイリン・インパ
であり
それを差し置いて 封印戦争の伝説が選ばれる事は
考えにくい。
【 3-2: 勝利ルート 大人時代 】
① 時のオカリナ : 勇者+ゼルダ(賢者の長)+6賢者
② 風のタクト : 勇者+ゼルダ+2賢者+ハイラル王
戦闘の内容が 後世に間違いなく伝わっているのならば
①・②は共に 条件B の要件を満たしている。
故に 名前を借りる対象としては
①において サリア・ダルニア・ルト・ナボール・インパ・ラウル
②における メドリ・マコレ
が選択肢となる可能性が高い。
【 3-3: 勝利ルート 子供時代 】
① 時のオカリナ : 戦闘未発生
② トワイライトプリンセス : 勇者+ゼルダ+光の精霊+ミドナ
③ 四つの剣+ : 勇者+ゼルダ+巫女2名
ゾーラ伝の内容から この分岐が選ばれる可能性は極めて低いが
②と③は 条件B に適合している。
従って 名に肖る場合
②ならば オルディン・ラネール・フィローネ・ラトアーヌ
③ならば 赤の巫女 紫の巫女
が選ばれて然るべきである。
【 3-4: まとめ 】
上記で示した通り 1万年前の人々の目的に適合した
『 肖る 』 対象として相応しい人物は
各時系列に存在してる。
ここから ゾーラの石碑 によって確実に除外できる
勝利ルート:子供時代 を省いた場合
作中で実際に使われている ルト・ナボール
この2人が選ばれる可能性が最も高いのは
勝利ルート:大人時代 と判別する事が可能である。
【 4: 全体のまとめ 】
このように 神獣の製造目的 を考察の軸に据えれば
『 王家のならわし 』・『 各種族の経緯 』 など
可能性の範囲が広い情報 を無視して考える事が可能であり
ここで得た
敗北ルートならば封印戦争の伝説に肖るのは不自然
という結論は
敗北ルートに対する反証として十分に機能する と考える。
恐らく 1万年前の伝承時代の人々が作りたかったのは
当時 伝説として伝わっていた
勇者+姫+賢者による封印 の再現であり
神獣が 各種族に任せられた のも
残っていた伝説において
賢者が各種族から1人ずつ選出されていた事
を模した結果であると考えられる。
また
神獣に インパ の名が使われなかったのは
開発の最大手が シーカー族 である故であり
コキリ族・コログ族 の名が共に使用されていないのは
1万年前当時 既にコログ族の存在が 妖怪 程度の認知しかなく
製造には至らなかった為 と思われる。
但し
神獣のメイン制御装置 と類似した 古代炉 及び
神獣 と同じ ワープ地点 が それぞれ2つ存在するのは
残り2機の神獣を作ろうとした痕跡 とも考えられるため
初期の計画では 神獣が6体 だった可能性も存在していると考えている。
そして
この考察通り ブレスオブザワイルドが
勝利ルート:大人時代 の未来である場合
① 時のオカリナの伝説に 勇者 が刻まれている事
② 勇者の 愛馬を呼ぶ際の歌 が後世に伝わっている事
③ エポナ という名が普通の国民にも広く普及している事
④ 絵本で描かれた物語の勇者らしき人物が 馬に乗っている 事(ハテノ村)
等が 全て矛盾なく 説明できる。
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