2009年10月

2009年10月21日

秋のデイ・セイリング

☆潮風に吹かれて☆  

風が陸から吹く秋から冬の東京湾は、どんなに強風でも波がなくセーリングには絶好の季節となる。風まかせの時間を楽しむために、今日も『海羚』は舫を解いて海へ出た。

☆2009年10月18日(日)
  天気:快晴 北東の風1〜10m/sec.
  気圧:997hp 月齢:29.3 大潮
  乗員:渡邉、石原、小倉、小坂、比護、計5名

雲ひとつない青空のもと、10時30分に出航。

マリーナ内は超微風だったが、海に出ると多少風が吹いていた。ディズニーランド沖では、TYCの第9戦/オータムレガッタが行われている。

www2d.biglobe.ne.jp/~tyc/home.html

葛西臨海公園沖でメインセールのみ上げてヨットレースの邪魔をしないように注意しながら沖へ向かう。30艇強のレース艇が、カラフルなスピンを上げてシモマークへ走っている。

レース海域を抜けてから、ジブセールも出し「さあ、帆走るぞ!」というところで急に風が落ち、ほとんど漂流状態になった。

♪五感を磨く
心豊かな人生を送るためには、原始感覚に刺激を与えることが大切だ。セーリングに熟達してくると頬で、髪で、全身の皮膚感覚で・・風を感じ、読む。

舳先が水を切る音、船体に当たる波音を全身で聴き・・
身も心も、太陽の光を浴びているとどんどん自分の生命力が高まって行くのを感じる。

♪宴会モード
『海羚』は、ほとんど進まない。風がなくなるとジリジリと照りつける陽射しで暑い!少し早いが、持ち寄ったおつまみを広げ、缶ビールを開けて乾杯。

チーズ、スティックサラダ、ポーク、パン、赤ワイン・・・
今回、私が持参したおつまみは、手羽中と手羽先を一晩秘伝のタレ(日本酒・醤油・ニンニク・胡麻油etc.)に漬けて焼いたもの。

♪沖からやってくる風が見える
「もうすぐ、風が来る!」というと、初めて乗ったゲストはびっくりする。でも、遥か沖から、こちらに向かってくる風が見える。

風速計の数字が少しずつ大きくなっている。5ノットを超えると、船が確実に走り出したことを実感できる。

10ノット、15ノットと、いい風が吹き始め、『海羚』はヒールしながら、どんどんスピードを上げる。速度計の数字は7.5ノットを超えた。その迫力に歓声があがる。進行方向には、姉ケ崎の3本煙突が見える。

♪気診
ゲストの小倉才子さんは歯科医師で、気診の先生だ。人間の身体は、目に見える肉体と、その身体の内外を流れる気で成り立っているそうだ。

呼吸法で呼吸を調えたり、冷えている身体を温めたり、調和のとれた考え方をしたりすることで、自分を取り巻く気の身体と目に見える身体を、健康な状態に変化させることができるという。

www.kisin-kenko.com/

私も気の乱れを診て頂き、小倉さんから気を送ってもらった。その瞬間、上半身が、ぽーっと温かくなるのを感じた。

♪初めての東京湾セーリング
もう一人のゲスト、小坂さんは琵琶湖でシングル艇「シーホッパー」に乗っていた女性だ。

カナダで暮らしていた時にはクルーザー経験もあるそうだが、東京湾を豪快に帆走する"迫力とスリル"を満喫し「日々の仕事の疲れを癒してくれると同時に、大きなエネルギーをもらえる!」と笑顔が輝いている。

♪タック
12時30分、姉ケ崎沖でタック。
東京のビル群を目指す。
水温計を見ると、22.4度。

♪真の健康
私たちの健康を考える時、現在病気でない、心に悩みがないという状態から更に一歩進めて、毎日の生活での安らぎと快適さ、生きていて良かったと日々思う、生きることの充実感が得られてはじめて質の高い健康状態と言えるのだと思う。

ところが私たちの周囲を見渡すと、自然破壊、狭い生活空間、大気汚染、人間関係の希薄化など、生命の質、健康の質を落とすような現象に包まれていて、社会の状況は感覚機能の発揮を阻害する要素に満ち溢れていると思う。

♪アンテナを磨く
自然との触れ合い・・
特に、海に囲まれた島国の日本では、海という大自然をもっと、もっと活用すべきだと思う。

人間が下等動物と共通しているのは見る、聞く、嗅ぐ、味わう、皮膚で感じるという5つの感覚と筋肉・腱などの感覚、平衡感覚、内蔵感覚の全てを持っているという点だ。

違うのは、感覚を受けて、それを統合し行動を実現する大脳皮質を持っていることだ。

これらの感覚器は動物にとってのアンテナ。さまざまな感覚器で、音や色や形、匂いや味、痛みや温度などをキャッチする。そして、このアンテナを頼りに本能を全うする。

♪我は海の子
 我は海の子 白波の
 騒ぐ 磯辺の松原に
 煙たなびく 苫屋こそ
 我が懐かしき 住家なれ♪

  生まれて 潮に湯浴みして
  波を 子守りの歌と聴き
  千里寄せ来る 海の気を
  吸いて 童となりにけり・・♪

この唄に描かれているような風景と自然と一体になった生活をすっかり失っている私たちもっともっと自然に親しむ時間を大切にしなくてはいけないとしみじみ・・・思う。

14時55分、夢の島マリーナに帰港。
水温計を見ると、24.3度。

海の真ん中に比べ、都内では2度ほど高い。

本日の走行距離:26.6マイル
平均速度:4.66ノット
最高速度:8.04ノット

(比護 記)

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2009年10月15日

秋晴れに誘われて

この10年間で最も大きな台風(18号)が通り過ぎ台風一過の秋晴れとなった日曜日に、ひかり輝く海へ出た。

2009年10月11日(日)
  天気:快晴 北西〜北北西の風10〜4m/sec.
  気圧:1008hp 月齢:22.3下弦 小潮
  乗員:藤原夫妻、比護、計3名

数年前にヨットを始めて、すぐに1級船舶免許を取得された藤原夫妻。

今日は、奥様の藤原のりこさんに船長をお願いした。
出航前点検を終え、10時10分に出航。

風速計は、TRUEで20〜21ノット。予報を超えるいい風が吹いている。
葛西臨海公園沖で、メインのみセールアップ。

羽田空港方向に向かって帆走を開始したがセールの陰でコクピットに陽があたらないためジャイブして、幕張新都心に向けて走ることにした。
ついこの間までは、セールの日陰に入るのが嬉しかったのに季節が変わったことを実感する。

澄んだ空気の中、西には箱根連山、南には房総の山々、北には筑波山が見える。
速度計は、7ノットを超えている。
『海羚』は、静かにディズニーシー、新浦安、三番瀬沖をなめるように進む。

11時10分、抜けるような青空の下、ビールで乾杯し赤ワインを開け、手羽焼き・トビウオの団子等をつまみに早くも宴会モードとなった。

アメリカ生活の話
藤原ファミリーは以前、テキサス、シカゴ、ニューヨークなど
通算で15年間、アメリカに住んでいた。

数年前、2人のご子息だけアメリカに残って、大学生活を送っていた頃私立大学の授業料が、一人年間400〜500万円、一ヶ月あたり約40万円だと聞いていたので「中学や高校は、どうなのか?」と今回、尋ねてみた。

♪地域が支える学校教育
公立の学校は、中学も高校も授業料は無料。
というのは、高額な固定資産税のほとんどが教育費としてつぎこまれるからだ。

日本でいう、市とか区より小さな地域=ビレッジ単位で教育委員会があり、学校が運営されている。

藤原ファミリーがアメリカで家を所有していた時、毎月の固定資産税は約40万円。

それがほとんど教育費に当てられるわけだから当然、税金の使い道についてはシビアであり、
「何で、こんな教育をするのか!」
「こんな先生はダメだ!」
と注文がつき、先生たちは良い教育に励まないと首を切られてしまう。

その地域の公立校のレベルが下がると家を売る際の価格も下がるので、地域が許さない。

賃貸住宅に住んでいる場合も、当然、家賃には高い固定資産税が反映されているわけだから全く同様だ。

その一方で、みんなが寄付を集め、一生懸命に学校教育を、地域の人々で支えているという。
自分たちの地域にある学校を主体的に支え、未来を担う子供たちに、より良い教育をさせようという住民の意気込み・・・
とても素晴らしいことだと思う。

そういうことだから、地域間の競争も激しくて、自分の子供が行く学校を選ぶために、親が教育委員長を面接し教育内容の良い地域を選別して、引っ越しをするのが当り前だという。

これまで私は、東京と千葉でPTA・保護者会の役員を務めて来た。
現在も千葉市で、学校適正配置地元代表協議会の委員をしているが、教育に対する親や地域の意識は、残念ながら低い。

藤原夫妻から聞いたアメリカの教育事情はとても衝撃的だった。

♪選挙に行かない日本人の不思議
また、子供たちは18才になって選挙権を行使できる日をアメリカでは、みんな楽しみに待っているという。

藤原さんの長男が日本に来て
「なんで日本では、こんなに投票率が低いのか解らない」
「考えられない!」と言ってるそうだ。

"他人まかせ"が染みついて平気でいる、この日本の状況が、彼には信じられないのだ。

♪ジャイブ
12時30分、幕張沖でジャイブ。
稲毛ヨットハーバーの沖では、体育の日ヨットレース「グリーン・シンフォニー・カップ」が行われているようでたくさんのディンギーが帆走している。

数年前に、このレースで私も優勝したことがあり、千葉市長杯には今も私の名前が記されている。

11ノットの風を受け、クローズで進む。
速度5.4ノット。

13時50分、針路270度。
風が北にシフトしてアビームとなった。
風速計を見ると、TRUEで90度からAPPで65度から風を受けている。

♪空と海がとけて・・
藤原夫妻は、デッキで昼寝中。
オートパイロットをウインドモードにして私もくつろぎながら操縦する。

穏やかな海面には、秋の陽射しが輝いていて、なんとものんびりした時間が流れている。

 空と海が とけて ひとつ
 あなたの心に とけて 生きる・・・♪

ミネハハさんの大好きな曲「ひとつ」を歌いながら私の心は、海と、空と、一体になっていく。

http://www.minehaha.com/

本日の走行距離:31.3マイル
平均速度:5.20ノット
最高速度:7.61ノット

比護 記

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2009年10月06日

花火と名月 10月3日(土)

門田さん

昨夜は、ご家族の皆さんでご参加くださいまして
ありがとうございました。

お蔭さまで楽しいひと時となりました。
フラダンスも素敵でしたね。

11月の中旬には、1時間に200個もの
流れ星が降るという「獅子座流星群」がやって来ますので
ぜひ、また『海羚』を出して
「降りそそぐ流星を観る会」をやりましょう!

運航委員 比護
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比護さん

昨夜はすばらしい中秋の名月と花火の企画、
ありがとうございました。
昼間の雨からは予想もつかない、むら雲の月と
45分の花火ショー、バンド演奏と家族ともども
楽しみました。
帰りも道路 がすいていて50分くらい帰宅できました.

「名月や花火とならび夜空を飾る」

門 田


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