2007年05月29日

日本は9193円、米国は3万9240円――時間の価値、“格差”は4倍(続き)

昨日の続きです。まだ読まれていない方は昨日のblogを先にお読みください。

さて、何故下記(記事)のような結果になるのか…

これも考証がなされていません。

再びドイツを例に出して恐縮ですが、分かりやすいので敢えて出します。

日本では(サービス)残業が横行しているので、平日は(下手をすると休日も)仕事ばかりでプライベートの時間なんて取れません。睡眠時間まで削っていっぱいいっぱいで仕事をしています。

それに対し、ドイツでは16時もしくは17時に定時であがるため、その後はプライベートの時間を充分に取ることができます。夏の間は21時〜22時まで太陽が出ているため、野外活動が可能です。スポーツやバーベキューなど楽しむことが可能です。

これらから考えると、日本人が「21時〜6時」の時間帯を増やしたい、というのは「業務時間ではなく、プライベートな時間(睡眠時間を含む)をほしがっている」ということが簡単に推測されます。

これらのことを踏まえないで、ただ単に事実だけを述べても全く仕方がありませんね。

なんて、偉そうなことを書きましたが、これは私がドイツで14ヶ月仕事をしていたから書けることかも知れません。

ドイツで働いていた時は、17時定時で、その後は本当にプライベートな時間が取れ、いい生活でした。またドイツに行きたいです。ドイツに行くには…楽天トラベル

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以下記事(後半)

 一方、1日24時間に足したい時間は、日本が2位以下を大きく引き離して平均8時間32分と最も多かった。2位と3位は僅差で、中国の6時間54分に続いて米国が6時間32分となった。最も少なかったのはドイツの5時間27分。時間の価値を最も低く見積もった日本のビジネスパーソンが最も時間が足りないと考えており、時間に対して最も高い価値を付けたドイツのビジネスパーソンの足りない時間が最少だったのは、面白い結果だろう。

 ちなみに、増やした時間を使いたい時間帯は、21時〜6時といった夜から早朝にかけての時間帯が日本では6割を超えた。9時から18時のオンタイムを増やしたいと回答した人は4カ国で最も少ない8.5%だった。「同じオフタイムでも朝と夜早めの時間帯選択している米国や中国に比べ、夜から深夜にかけての時間帯に集中する日本のビジネスパーソンは普段寝不足気味なのだろうか」(カシオ計算機)

 時間に正確といわれる日本人だが、時計が正確でないと気がすまない人の割合は、日本と中国がそれぞれ43%と“最低”。ドイツが64%、米国が69%と続いた。「少しくらい正確でなくても許せる」と回答した許容値で最も多かったのは各国とも「2分」で、米国が38%、中国が36%、ドイツが35%、日本が29%と3割前後に落ち着いた。

 最も差が少なかったのは、恋人との待ち合わせの時間。遅刻しない人は中国で95%、日本で88%、米国で85%、ドイツで84%と軒並み高率になった。一方、友人との待ち合わせの時間となると、遅刻しない人の割合は半減。中国が55%、ドイツが54%、米国が43%、日本が40%となった。

 さて、あなたの「時間の価値」はおいくらだろうか?  

Posted by mmaassaa at 00:02Comments(0)TrackBack(0)

2007年05月28日

日本は9193円、米国は3万9240円――時間の価値、“格差”は4倍

これはYahoo!ニュースに掲載されていた記事です。


最近常々思うことなんですが…

記事のレベルが低いですorz

事実(アンケートの結果)を羅列しただけです。
こんなのは誰でも書けます。自動の記事作成ソフトでもこのぐらいは書けますね。(^^;


記者に欠けている視点…

まずは為替に対する認識があまり感じられないこと。
「為替や購買力平価などを勘案する必要がある」と書いているが、ただ単に「為替相場」に倣って換算しているだけの数字になっています。これは、多くのニュースでもそうですし、主観を入れずに客観的事実を書かなければいけないので、仕方ない面もありますが…
感覚としては「1ドル」≒「1ユーロ」≒「100円」なのです。海外で多少生活したことのある人なら分かると思います。
「1ドル」≒「120円」、「1ユーロ」≒「163円」というのは、あくまで「相場」の話です。

例えて言えば…
任天堂の株価が現在は4万円です。少し前は2万円程度でした。任天堂の価値が2倍になった、と考えるのは「相場」の世界での話であって、一般的には「現在の任天堂」≒「少し前の任天堂」です。これが「感覚」の話です。

この記事はそもそも「時間の『感覚』」の話をしているので、為替も『感覚』で論じないと話が合いません。

ですから、この記事中で「4倍近い“格差”」とあるのは「3倍程度の格差」の方が「感覚」に即しています。

また、記事はそこで終わってしまっていますが…(ひどっ)

重要なのは「何故これほどの格差が生じるのか?」なのに、それについては一切触れられていません。

ぱっと私が考えて、すぐに思いつくのは、「日本ではサービス残業が横行しているから」です。

サービス残業が横行するということは、自分の(サービス)残業代がゼロであることを意味します。その分だけ時間の価値が「薄められている」のです。

簡単に言い換えて見ますと…同じ10時間の仕事をA社とB社の社員で行ったとします。A社はちゃんと2時間が残業代として支払われます。これに対し、B社では2時間がサービス残業であるとします。単純にここでは1時間=2000円として計算してみます。A社の社員は2000×10=2万円もらえるのに対し、B社の社員は2000×8=1万6千円しかもらえません。A社の社員は1時間2000円の価値があると考えますが、B社の社員は1万6千円÷10=1600円の価値しか認められないことになります。

これが「時間単価」に対する認識の差になります。

このこと(残業事情)が各国で大きく異なることを考慮しなければなりません。

日本では、景気が良い、などと言いながらも、相変わらずサービス残業。片やドイツでは1日の労働時間は7〜8時間。残業代は100%支払われます。(法律で厳しく管理されています)
その上、日本ではサービスの「休日出勤」などもあり、ますます「時間単価」は下がってしまいます。


また長くなってしまったので、明日に続きます。


以下Yahoo!ニュースの記事を転載〜〜〜

日本は9193円、中国は9735円、米国は3万9240円、ドイツは4万2869円――。東京、ニューヨーク、ベルリン、北京のビジネスパーソンが答えた「1時間の価値」である。カシオ計算機では5月23日、各都市100人、計400人の男女を対象にインターネット上で調査した「時間の感覚」を発表した。


 各国の差が大きかったのが、冒頭で挙げた「1時間の価値」だ。日本では9193円、中国では1673元(1元15円として9735円)とアジア勢が1万円を切ったのに対して、米国では327ドル(1ドル120円として3万9240円)、ドイツでは263ユーロ(1ユーロ163円として4万2869円)と欧米勢は4万円前後になった。為替や購買力平価などを勘案する必要があったとしても、日本円に変換して4倍近い“格差”だ。

 一方、1日24時間に足したい時間は、日本が2位以下を大きく引き離して平均8時間32分と最も多かった。2位と3位は僅差で、中国の6時間54分に続いて米国が6時間32分となった。最も少なかったのはドイツの5時間27分。時間の価値を最も低く見積もった日本のビジネスパーソンが最も時間が足りないと考えており、時間に対して最も高い価値を付けたドイツのビジネスパーソンの足りない時間が最少だったのは、面白い結果だろう。

 ちなみに、増やした時間を使いたい時間帯は、21時〜6時といった夜から早朝にかけての時間帯が日本では6割を超えた。9時から18時のオンタイムを増やしたいと回答した人は4カ国で最も少ない8.5%だった。「同じオフタイムでも朝と夜早めの時間帯選択している米国や中国に比べ、夜から深夜にかけての時間帯に集中する日本のビジネスパーソンは普段寝不足気味なのだろうか」(カシオ計算機)

 時間に正確といわれる日本人だが、時計が正確でないと気がすまない人の割合は、日本と中国がそれぞれ43%と“最低”。ドイツが64%、米国が69%と続いた。「少しくらい正確でなくても許せる」と回答した許容値で最も多かったのは各国とも「2分」で、米国が38%、中国が36%、ドイツが35%、日本が29%と3割前後に落ち着いた。

 最も差が少なかったのは、恋人との待ち合わせの時間。遅刻しない人は中国で95%、日本で88%、米国で85%、ドイツで84%と軒並み高率になった。一方、友人との待ち合わせの時間となると、遅刻しない人の割合は半減。中国が55%、ドイツが54%、米国が43%、日本が40%となった。

 さて、あなたの「時間の価値」はおいくらだろうか?
  
Posted by mmaassaa at 23:42Comments(0)TrackBack(0)