January 23, 2008

free paper [canon#63](08.1月号) / ゆーこば×やけのはら 新春対談

ゆーやけ


ゆーこば×やけのはら 新春対談



 90年代DJブームのさなか、ヒップホップを聴きこの世界に足を踏み入れた二人は通ってきた道は違えど今また共感し合える部分が多くある。2006年までのシーンの化学反応的な動きは落ち着きを見せる一方、DJメディアのデジタル化がよく取り上げられるようになった2007年。そういった変化を皮膚感覚で汲み取ってきた二人のDJの考えを探るべく、新年会も兼ねて1月の寒空の下、彼らに集合してもらった。年末年始の疲れからか風邪気味だった二人の周りにはティッシュペーパーの固まりが…それでも二人の話は熱を帯びていくのだった。




○ 人に歴史あり!二人のヒップホップ時代から現在に至るまで…

やけのはら:YOUさんがDJをはじめるきっかけになった人は誰なんですか?
ゆーこば:俺ねぇ、本当に一番最初の事を言っちゃうと、中学の時聴いたスチャダラ(パー)なんだよ。『ゼルダの伝説』のCMをスチャダラが歌ってて、それを見て「これ誰なんだろ?」みたいな。
やけのはら:え、ゲームは好きだったんですか?
ゆーこば:ゲーム好きだった!
やけのはら:(笑)それ面白いっすね。ゲームからスチャダラ介してここに流れてるっていうのが世代っぽいというか。
ゆーこば:そっからTOMMY BOYとかDE LA SOULとか知った感じ。
やけのはら:あー。僕もほとんど一緒ですね、意外と。今DJやってるのって90年代のDJブーム世代の人たちが多いですよね。僕とかYOUさんが高校生くらいの時ヒップホップもテクノも人気があって。
ゆーこば:そうだね、やけ君テクノは聴いてた?
やけのはら:僕テクノも平行して聴いてましたね。高校生の時はヒップホップのクラブは全然行ってなくて、テクノばっかり行ってましたね。でも聴いてるのは比較的ヒップホップ。
ゆーこば:ちょっとアルファーっぽい感じ、違う(笑)?
やけのはら:あー、多分そこら辺の人ってレッキン(クルー)とかもそうだけど世代の感じというか。話せば、同じ日のジェフ・ミルズに行ってたみたいな。
ゆーこば:俺テクノは全然聴かなかったからなー。四つ打ちをプレイするようになったのって2003年からだから。ミックスのタイトルが『’03 till infinity』っていうんだけど、その年に4つ打ち聴き始めたから。新宿リキッドで働いてたから漠然とは聴いてたけど、買って聴くまでは無かった。
やけのはら:じゃあ02年まではDJも96BPMとかでやってたんですか?
ゆーこば:そう、100なんていかなかった。
やけのはら:100超えると軽くなってちゃれぇなみたいな?
ゆーこば:うん「やべぇ、あげあげだなぁ」って感じだね(笑)。ルシッド(ドリーム)やる頃にはヒップホップ意外の事がやりたくなって、ブレイクビーツやジャズも回すようになったけど、全くその時までは四つ打ちやんなかったから。
やけのはら:それじゃあなんで急に四つ打ちに流れたんですか?
ゆーこば:なんだろなぁ…やっぱ新宿リキッドの影響がでかかったかなぁ。一番響いたのは「ハウス・オブ・リキッド」だったりそこで知ったムードマンだったり。ムードマンはかなり転機だったね。
やけのはら:すごく特殊なパターンですね、なんか。音盤とかじゃなく、10代とかでもなくある程度大人になってからその場を知った事によって感化されるって
いう…
ゆーこば:そう、で基本的に俺、最初もそうだし四つ打ちになった時もそうだけど、影響受ける人が全部日本人なんだよ。みんなよく外人の誰々が来日した時に影響受けたとか言うけど、俺そういうのあんま無いんだよね。
やけのはら:でもルシッドドリーム一緒にやってた人とかも96BPMだったのが125BPMになったりしたら驚いたりしなかったですか?
ゆーこば:あったあった、一緒にやってたDJも戸惑ってたし、客層かなり変わったから。その変わり目が一番苦労したよ。今まで俺のDJが好きで来てくれてたやつがつまんなそうな顔して次から来なくなったりして。
やけのはら:あー。僕も2002,3年くらいまでヒップホップとかレゲエかけてましたよ。レゲエのクラブとかよくやってたんで。
ゆーこば:うん、わかる気がする。ラップはずっとやってたの?
やけのはら:なんかずっとやってるか分かんないような感じを今に引き続きやってるみたいな。ラップのグループ(ALPHABETS)でCD出してるんですけど、それもいわゆるヒップホップの若い子が通る道、ヒップホップのグループがいっぱい出るイベントとか一度も出た事がなくて、「これやってんのかなぁ?」って感じが延々持続して今に至るって感じ。
ゆーこば:DJを最初にやったのはやっぱり横浜?
やけのはら:そうですね。最初は僕音楽ずっと作ってたけど、ひねくれてて、レコード何千枚も持ってるのにDJセットをずっと持って無かったんですよ。DJ始めたのが2001,2年で、それまではちょっとやった事があるくらいだったんですよ。定期的にDJやる様になったきっかけも、友達が毎月やってるイベントに誘わたからで、結構成り行きで始めたんです。…YOUさんはヒップホップ好きで、自分でラップしようとか思わなかったんですか?
ゆーこば:実は実際やってたんだよね(笑)
やけのはら:あ〜そうなんだ(笑)!ライブとかやってたんですか?
ゆーこば:ライブやってたよ。
やけのはら:あら〜、それはいい話を俺突いたな〜!いやぁ〜、それ絶対言いたくないだろうな(笑)。MCネームとかありました?
ゆーこば:MCネームは無かった。DJやる時もYOUって名前でやってたからその名前で。あの頃はDJやりながら今のやけくんみたいにマイク持ってたし。キッド・カプリが大好きだったからね。う〜ん、やってたなぁ。あんま思い出したくないけど(笑)。
やけのはら:人に歴史ありですねぇ(笑)想像つかない。キッド・カプリ好きなら二枚使いもガンガンやってたんですか?
ゆーこば:やってたやってた。多分しつこかったと思う(笑)。
やけのはら:ちなみに、ラップグループはなんて名前ですか(笑)?
ゆーこば:ラップグループは、「日の丸聖歌隊」って名前(笑)。
やけのはら:う〜わぁやばいっすねぇ(笑)!
ゆーこば:たまたま長野オリンピックを見た連中と一緒にやってしまったっていう。
やけのはら:あ〜そっかそっか。長野オリンピックって説明聞くといいけど、それが無いとただの右翼的なラップグループですからね(笑)
ゆーこば:ははは、まぁでも言ってる事はわりとそれに近いようなリリックしか吐いてなかったよ。盛り上げるためにやってたっていうより、説教たれたくてやってたみたいな。基本的に俺DJでもそうなんだけど、特に後期とかヒップホップは説教だったからね。パーティもみんな怒られに来てる感じ。
やけのはら:どういう事を説教するんですか?世を風刺をするんですか?
ゆーこば:そうだね、社会風刺だね。完全にそういうものこそヒップホップだって思ってたからね(笑)。
やけのはら:あ〜なるほどね。KRS-ONEが若者にメッセージを与えるみたいな。
ゆーこば:そうそう、そういう事を俺もやろうと思ってたから。でもむちゃくちゃだったな。DJやっててフロアでホットパンツ履いたような女が踊ってたら音止めて「お前らクネクネ踊るな、そんな為にかけてるんじゃねぇ!」って言ったりして。今だったらそんなの嬉しくて仕方ないけど(笑)。あと男とかにも「髪の毛なんか伸ばすな!」とか、俺が一番伸びてるからね(笑)。
やけのはら:言ってる事真逆じゃないですか(笑)!でもその頃一緒に出てたグループで今売れてるのとかいるんじゃないですか?
ゆーこば:いるねぇ。(某有名ラップグループ)とか、あの頃は「ワックな事やってるな」としか見てなかったけど。当時って、それこそ渋谷でレコード買ってたら道でフライヤー渡してる子多かったから、それで見ると「今晩ケツメイシがライブします」みたいな、しかもロックウェストとかで。そういう頃だったからね。
やけのはら:なんかのタイミングでちょっとお遊びっぽくてもヒップホップセットとか聴いてみたいですけど。
ゆーこば:あーそれねぇ…。たまにそういうリクエストもらうけど、なんかできなくて。
やけのはら:消化しきれないとか、今のスタイルじゃできないとか?
ゆーこば:まじめにというか、本当に堅く捉えすぎてたから。JAYPEGとか最近かけるじゃない、ああいう風にはなかなか。
やけのはら:JAYPEGこないだの(OATHの)カウントダウンの時もかけてましたね。僕に代わる直前「あとちょっとだけかけていい?」っていきなりBPM落ちてヒップホップかかったからびっくりしましたけど(笑)。
ゆーこば:あれってやけ君が要求したのかと思ったよ(笑)
やけのはら:いやいや、凄くびっくりしてましたよ。でもこないだヒップホップをかけたのはまた別として、JAYPEGこの頃またすげぇアッパーにかけてたりして。あの人達のいい意味でのスノッブさって凄いですよね。どんどん変わってく。
ゆーこば:それがかっこいいんだよねぇ。いい意味でおしゃれさがある。
やけのはら:それで「○○みたいなの飽きちゃった!」とかってそういうの普通に言えるキャラがまたいいですよね。
ゆーこば:他にいないよね〜。でもやけ君もいい意味でゆるい人じゃない?
やけのはら:いや〜、まぁまぁまぁ、でも僕なりに冒険したり人とズレようと意図してるところと、でも意外と保守的な部分があったりと、またJAYPEGとはタイプが違うんですよね。
ゆーこば:これは今日俺の使命として言いたかったんだけど、やけ君ってそういうゆるいってイメージがみんな強いと思うのね。でも多分今俺のとりまきの中で一番パーティに対して真剣に物を考えてやってるのはこの人だって事を、今日は言っときたかったの。
やけのはら:(笑)いやいやいや、それは分かんないですよ。数値で測れるものじゃないんで。
ゆーこば:一緒にやって思ったねー。特に「ゆうやけニャンニャンボーイズ」の時とか。
やけのはら:でも僕のDJっていつも自分は外ものっていうか、無い席を狙った方がいいって意識と、あと意外とお水っぽいところでずっとやってるっていうか。18から都内のクラブ箱借りしてってノリじゃなく、レゲエのクラブの月曜の帯とかから始まってるんで、「お客さん帰らせるのはだめでしょ」みたいなのはあって、自分の色は出しつつ、エゴと水商売の接客のバランスみたいのは意識してるっていうか。意外とわがままに「俺こうっしょ!」みたいにやるのはできないんですよ。
ゆーこば:そこが俺が一番やけ君の事いいなって思うところだと思うな。
やけのはら:多分それって水っぽいんだと思いますよ。若い子でお水っぽいところで叩き上げの子ってあまりいないじゃないですか。自分と同じくらいでやってる人はみんなちゃんとしてるけど、「よくこんなわがままできるな」って思う時ありますもん。そうするとなんか発表会みたいになっちゃって、なんか違うでしょみたいな。



○ DJのデータ化移行の風潮について&やけのはらのサンダルについて…

ゆーこば:CDでやる様になったのはいつ頃?
やけのはら:えーっと…なんかグラデーションでだんだんCDの割合が増えてって、ある時キャリアー引かなくてもDJできるじゃんって気がついてそれからですね。ま、今もちょっとはレコード持ってくんですけど。2006年くらいかな?でも2005年くらいにはキャリアーも引いてたけどほとんどCDかけてた気がするな。
ゆーこば:あの感じでCDRで?
やけのはら:そうですね、自分で音楽作ってるのもあったんで、データで持ってた方が、エディットしたり音圧を調整して焼き直せるから、これでいいじゃんってなって。持ってるレコードもどんどん取り込み直してかけるようになったからほとんどCDになったんですよね。
ゆーこば:あのさ、CDRに書いてある名前はなんなの?「高円寺」とか、なんか覚え方があるの(笑)?
やけのはら:いやなんか(笑)高円寺って書いてあるのは高円寺のイベントの時に焼いたCDってだけなんですよ。
ゆーこば:俺こないだも気になったのが「LuCID DReAM」って書いてあるCDとかあったりして(笑)。
やけのはら:それはルシッドドリームの時に焼いたCDなんすよ。
ゆーこば:それには何が入ってるか覚えてるの?
やけのはら:なんとなく。分かんなくなる時もたまにあるんですけど(笑)。そこがCDのネックっちゃあネックで、レコードの方が選びやすくはありますよね。CDだとまとめて焼けるんで、似た感じのを10何曲か一枚のCDに入れとけば近い3,4曲を同じCDからかけたりも出来ますけどねぇ。
ゆーこば:あとやけ君って、俺が知ってる限り一番ブースを散らかす男だよね(笑)。
やけのはら:ははは、申し訳ない。それってDJしてる時CD広げてるだけじゃないですか(笑)。それ文字面になると凄い俺がめちゃくちゃするみたいな感じになるじゃないですか!
ゆーこば:(笑)確か最初にOATHでやった時に、俺がカウンターから出よう思ったら足の踏み場がなかったイメージ(笑)。
やけのはら:それはすみません、でも次の人の前には綺麗―に片しますから、ちゃんと(笑)。そこなんすよね、CDだと選びづらいんですよ。ジャケットとか無いから。だから視覚的に見えるよう広げて。
ゆーこば:逆にああやると選びやすいの?
やけのはら:いちおう。いや、あるじゃないですか。この曲のウケによってこっちゾーンにいくかこっちゾーンにいくかって。で、そのちょっと先をここら辺そろそろかけようかとか、色々全部平面に並べるとああなるんです。
ゆーこば:あぁ、あれは適当に並べてるんではなく、分かれてるんだ?
やけのはら:分かれてます、分かれてます。それをレコードのように斜めに立てかけて順々にするってのが出来ないんで、平面に置くと面積をすごい取っちゃうんです。
ゆーこば:なるほどね。でもだったら、でかいCDケースで、ある程度区分けしておいた方が楽じゃない?
やけのはら:それより平面の方が文字が見えるから選びやすいじゃないですか。
ゆーこば:いっぺんに見えないとだめなの?
やけのはら:(笑)いっぺんに見えないとだめって何か、すごい知能の足りない人みたいな。
ゆーこば:(笑)このページの8枚の中で、とかさ。
やけのはら:でもその2ページ先にいく可能性もあるじゃないですか。その可能性をここの横に並べておきたいじゃないですか。
ゆーこば:あー、なるほどねぇ。そこは独特だなって前から思ってたんだよね。…やけ君、トラクター(スクラッチ)にする予定は無いの?
やけのはら:いやまぁ情報を集めたりは。
ゆーこば:やけ君こそトラクターにしたらいいと思うけどな。
やけのはら:あーそうですか。トラクターって、フリーズとか無いですか?そこが今ひとつ心配で、ちょうど中間案でCDなんですよね。
ゆーこば:フリーズした事はないよ。最初自分の番くる時立ち上げて、曲読み込まなかったって事はあるけど、そういう場合は必ず再起動すれば解消されてるからそれで困った事はない。
やけのはら:データ母体になると行き着く先はそういうのになるじゃないですか。曲選ぶのもコンピューターベースにしちゃった方が絶対楽だし、選曲の幅も広がるし、それがベストなのに気づくっていうか。ただやっぱ止まったりすると怖いなって思っちゃって。
ゆーこば:それは無いなぁ。でもモンちゃんはいつも止まってるな、作動しなかった日もあるし(笑)。
やけのはら:CDがババババってなるとか、レコードがブブーって飛ぶとかよりも、PCの方が出なかった時フォローできないじゃないですか。
ゆーこば:そうだね。こないだもちょうどPCで止まっちゃった人がいて、まあそれはケーブルの繋ぎ方が間違えてただけなんだけど、その時ラスベ(ガス)が来てて、「PCでやるならDJもリハやんなきゃだめだよ、ライブなめんなよ!」みたいな感じで酔って絡んでて(笑)。
やけのはら:ははは、なんで怒りだすんだよ(笑)。でも偉かったのがそう言ってる通り、あの人何かのライブの時にコンピューター止まってちゃんとバックアップのCD持ってきててかけてましたけどね。僕もほとんどCDなんですけど、一応レコードも毎回10枚20枚持って行くようにしてて、たまーにあるんですよ、壊れてたり壊れたり。だから予備用に持ち歩くようにしてますね。…でも今ヴァイナルオンリーの割合ってどのくらいなんですかね?CD併用なりCDほとんどだっり、トラクターとか。その割合は1,2年前とは劇的に変わってると思うんですよね。ビートポート(音楽ダウンロードサイト)とかも関わって。
ゆーこば:そうだねぇ。レコードしかかけない人って誰かいるかなぁ…?
やけのはら:いるとは思うけど…。一切CD使わない人って本当に少ないかもしれませんね。
ゆーこば:あ、ちょうどこないだある子に、その子がレコードしかかけない子なんだけど、俺が最近トラクターに変えたから、「それってどうなの?」って話をされて。自分はレコードに愛着があるから、毎回レコード屋に足を運んでレコードを発見して、重たい思いをしてクラブに運んでかけるからこそ、重みがあるんだって話をされて、それが俺の意見と平行線のまんま終わったんだよね。だからその辺いろんな人の話を聞きたいなと思って。
やけのはら:あー。それは人それぞれの好みなんでね、その人がそうって言えば何も言いようがないですけどね。まあ結局僕の個人的体験からいくと、レコードだと数やってるとどうしても重たいから今日かけなそうなのは減らそうとかって方向にいったりとか…
ゆーこば:うん、あるよねぇ。
やけのはら:CDで持ち歩ける楽さを考えると、まぁレコードの音が好きとかあっても、やっぱ一歩違う方向に抜ければもっと可能性が広がる感じがしますけどね。…レコード音が良いっていうのも、盲目的にレコード=音が良いって言うのはどうかなって疑問に思うんですよね。
ゆーこば:俺もそれは思うね。これはその時その子に俺が話した話なんだけど、今レコード屋がどんどん無くなってったり、ビートポートで曲買う様になったりって、凄い変わり目じゃない。極端な話、DJってものがターンテーブルを手動で回してたとするじゃない。それが当たり前の世の中で、そんな中コンセントを一つ繋げば勝手に回ってくれるターンテーブルが開発された時に、その勝手に回ってるのでプレイするのはDJじゃないって言われてもねって話。まぁ分かりづらいんだけどさ。
やけのはら:いやそれね、僕分かりますよ。あの〜、結構僕の考えが後押しされたっていうか、ムードマンがコラムで書いてたんだけど、データになってジャケットが無いとか言うけど、SPレコードの時代はジャケットが無いのは普通だったって。今でこそ普通だと思われてるジャケットも最初からある物ではなく、それはみんなが慣れ親しんでるだけだよみたいな事を書いてて。だからDJ文化もレコードにこだわるは別に無いと思いますけどね。まあ難いっすけどね。音楽って言っても人がやる以上、なんか音楽以外の面が影響するってのは否定はできないですけど。
ゆーこば:そうだね、視覚的にもね。
やけのはら:ギターリストが面白いアクションで弾くか、シューゲイザーかとかで印象も変わると思うんで、あぁあの人はレコードだからっていうプラスの感情を得るっていうのはそれはそれで分かりますけど、最終的に中心になるのは音楽だと思うんで。まぁその人の好みだったらどうしようもないですけど。「私はシューゲイザーしてるギターリストしか聴きたくない!元気そうなギターリストやだ!」みたいな。
ゆーこば:はははっ。
やけのはら:でもそれって付属なものなんで拘りすぎると何かが違ってきちゃうと思いますね。
ゆーこば:俺はトラクターに変えて最近楽しんだよねー。
やけのはら:メディア変わる事によってやる方も、新しいアイデアがでたりとか、実際メディア的に今まで出来なかった事が出来る様になったりとかありますからね。
ゆーこば:あるある。
やけのはら:やっぱ、新しいアイデア考えて行かなきゃいけないっすよ、2008年!こうだって決まってるものにこうだからこうって乗っかるんじゃなくて、失敗しつつも新しいチャレンジを。はなから否定してたら進んでいかないですから。
ゆーこば:ほんとそうだよね。
やけのはら:あとクラブの出音ってのもチューニングの問題で、アナログメインでチューニングされてるところで一人PCのDJが入るから音が良くないってなる訳で。全体的にコンピューターやCDの音の方が、お皿としてレンジが広い訳じゃないですか、そこに合わせて箱がチューニングするのが普通になればPCの音が悪いとはならないと思うんですよね。あとは個々の出し方の技術というか。
ゆーこば:そうだね、OATHもデジタルのDJが増えてきてるから割とそういう方面に対応した鳴りを重視してるから。
やけのはら:お客さんの反応とか見ててもCDでかけてようがレコードでかけてようが、基本的に気にしてないですよね。今はCDだけの人多いけど、何年か前とかでも僕がCDだけでかけてても「CDだけですね」って言われた事無かったですからね。普通に遊んでる人ってそういう着眼点ないんですよね。
ゆーこば:むしろ「いつもサンダルですよね」って聞かれる事の方が多い(笑)。ちょっと話そういう感じになっていい(笑)?
やけのはら:(笑)あれ、今方向転換した?
ゆーこば:いやいや(笑)ちょっとだけ、やけ君のサンダルについてね。例えば、DJやりに行ってサンダルお断りとか無かったの(笑)?
やけのはら:無いですねぇ(笑)。いや演者はさすがに言われないでしょ!サンダルで入店拒否なんて嫌ですよ。
ゆーこば:そっか(笑)。でも「FAIRGROUND」とかすごい寒かったじゃない。
やけのはら:いやいやいや、女の人がスカートはいてるのとか考えると全然。まぁあんまりそこは大して(笑)、僕がものぐさなだけです。僕が靴に一切興味ない人ってだけで、意外と世の中には靴に一切興味ない人ってのがあまりいないってだけで。
ゆーこば:ははは、なるほどね!不便しないのかなって思ったからさ(笑)
やけのはら:いやいや何もないっすよ。



○ バンドのピラミッドとDJ発展の為の話…

やけのはら:DJ高齢化してないっすか?僕とかYOUさんとかより上の人でも全然第一線でやめないじゃないですか。でなんか僕より下の世代は少ないっていうか、まだ自分が一番下くらいの感じっていうか。「若手勢い良い、トラックスボーイズ!」っていっても実は30とか。
ゆーこば:そうなんだよね、うん。
やけのはら:なんか残念な話ですよね。僕らの頃DJブームってあって、今大学生くらいの子に聞くとDJやってる子減ってるみたいっすね。またバンドやってる子の方が多いみたい。
ゆーこば:減ってるんだ?でもそれって、DJってバンドと違ってうまいピラミッドができてないというか。バンドって頑張れば上に行ける的な、希望が持てるじゃないけど。ロフトでやって、クアトロでやって、リキッドでやって、AXでやってっていう階段が、DJの世界では出来てないじゃない。結局人が大勢集まるパーティはずっと毎回メンツ一緒で、それとは逆に24歳とかの子がちょっと遊び回って要領よくコネクション広げればイエローのブースにたてますよ、みたいなのが簡単にできちゃってるのがねぇ。だから誰でもレコード買えて憧れてたクラブのブースに簡単に立ててっていうのが、もうちょっと人前でDJできるってすごい事なんだよってのがあればもっと逆に盛り上がるのかなって思う。
やけのはら:あー、敷居がよく分かんなくなってるとは感じますね。大学生のサークルの延長みたいなのとグラデになってるというか。なんか好んでちっちゃいとことか、商業化されない所でやるのが楽しいってやってるのと、サークルとか飲み会の延長みたいのとは違うっていうか。まあ全く関係ないとは言わないですけど。
ゆーこば:うん、確かにね。それはやる側がそうだから、遊ぶ側も遊びに来るにも覚悟がたりないというか。FAIRGROUNDの時若い子に「遊びにおいでよ!」って言ったら、「いやこの日地元の友達と飲み会なんすよ」って言われて「そんなもんなのかぁ」ってその時思ったんだよね。
やけのはら:CDのセールスって僕らに近い世界も思い切り芸能的な世界も、確実に下がってるじゃないですか。それでも客足はそんなにネガティブじゃないですよね。CDは買わなくても、週末音楽聴いてお酒飲んで楽しむっていうのは求められてるなとは思いますね。ただ、客層も広げていきたいですよね。比較的いろんな動きが落ち着いた感じがあるっていうか、去年くらいから色々出ててもお客さんの広がりが止まったなって感じたんで。FAIRGROUNDがあって絶対よかったけど、なかったらもっとやばかったですよね。小箱のパーティばかりだと、ライトリスナーとかいつも来る人じゃない人が入って来れる場が無いっていうか。OATHは来た事ないけどFAIRGROUND来たって人はいたと思うし、それでまたRAW LIFEとかもそういうのあったと思うし。トラスムンドの浜田さんと話したときも、そういうちょっと変わったものだったり新しいものが好きな人がいきやすいイベントが去年はちょっと減ったよねって言ってて。小箱で毎回少ない人数でやっても楽しいですけど、そういうのだけだと客が動いていかない感じがするというか。
ゆーこば:だからもうちょっと、大箱の週末とかにもある程度やっぱ俺らみたいなDJから誰かレギュラーで出るとか。
やけのはら:うん、なんかこっちもこれでいいんだじゃなくて違う場所とか求めたり、違う人と絡もうとかしていかないとやっぱ同じになっちゃうなって思うんですよね。よく来てくれる人が踊ってくれるのも心強いけど、新しい客とかだとこっちも違う感じで挑めたり。どうしても似たような所で続くとマンネリになっちゃう感じがあるんで。マンネリの反動で良くない反動ってのがあって、自分のいい感じのセットをいつものマンネリだからこうしようって変に崩して良くない感じに蛇行してったりとか。なんか僕別にOATHレギュラーで出てるわけじゃないんですけど、比較的勝手にホーム感みたいなのがあって、安心してDJできるんですよ。お客さんもいつもいいしやり易くて。だからそれをベースにしつつ、もっと課外授業というか広がって回していく感じが必要かなって思いますね。
ゆーこば:そうだねー、確かにそうだと思うよ。



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