2005年07月15日

活性酸素が老化に関与しない?

老化に活性酸素関与せず 日米チーム、従来の説否定

 老化の有力な原因の一つとされてきた「活性酸素」が、実は老化に関与していなかったとの研究結果を、東大食品工学研究室の染谷慎一(そめや・しんいち)特任教員らと米ウィスコンシン大、フロリダ大のチームがまとめた。チームはさらに、細胞内小器官「ミトコンドリア」にあるDNAの損傷蓄積が老化の一因となるメカニズムを解明。15日付の米科学誌サイエンスに発表した。
 活性酸素は、体を酸化させ、遺伝子や細胞膜を傷付ける有害物質とされる。従来、活性酸素がミトコンドリアを攻撃して老化を促すと考えられていた。その働きを抑える抗酸化効果をうたった健康補助食品などが市場をにぎわせている。
 染谷特任教員は「マウスを使った実験で、活性酸素がミトコンドリアに障害を与えているとの見方が否定された。新たなメカニズム解明は、老化の抑制方法開発につながる」と話している。
(共同通信) - 7月15日3時4分更新

というような一見センセーショナルな記事が、今日たまたま見ていたYahooニュース(医療)に載っていました。

文献の原文を読んでいませんので詳しいことは分かりませんが、もしYahooニュースの言うとおりだったとしたら、この研究をした方々にはもともと誤解があったのではないかと思いますが・・・。

と言いますのは、私たちアンチエイジングを主に勉強、研究しているものから言いますと、「活性酸素がミトコンドリアに障害を与えている」などということは聞いたことがありませんでした。
ですから、この研究の結果も今さら何を言っているのかな、と言う感じです。
研究の結果が間違っていると言うのではありません。
この研究で得られた結果は正しいと思いますし、従来からそのように考えられていたことです。

ミトコンドリアというのは細胞の中にある器官で、地球上の生物がエネルギーを有効に産生、利用するために酸素というものを利用することになったときから酸素との戦いだったわけです。
酸素は全てのものを酸化しようとしますから、その酸化から生物が身を守るためにミトコンドリアという器官が必要だったのです。
もともとミトコンドリアは別な生物だったと言われます。
そのミトコンドリアと生物の細胞が共生することによって、酸素をうまく利用しながらもその生物が酸化されない方法を生み出したと言ってよいでしょう。

しかしながら細胞の中のミトコンドリアも細胞の加齢とともに老化します。
そのミトコンドリアの老化と言うのが今回ご紹介しました研究の言うとおり、ミトコンドリアのDNAそのものが傷害されるために起こるのです。
で、ミトコンドリアのDNAが傷害されますと、今度はミトコンドリアの機能が低下して、酸素をうまく利用できなくなります。
その結果、活性酸素が生じやすくなりますし、効率よくエネルギーを産生することもできなくなります。

そしてそのようにして生じた活性酸素によって身体全体の細胞が錆びついていくのです。
同時にエネルギー代謝も低下していきます。

お分かりいただけましたでしょうか。
だから、確かに、この研究が言うように、活性酸素がミトコンドリアを傷害するのではありません。加齢とともに傷害されたミトコンドリアによって活性酸素が発生しやすくなり、その活性酸素によって身体が錆びついて身体全体が老化していくのです。

したがって老化にはやはり活性酸素が重要な役割を果たしていることには変わりありません。
そして、抗酸化物質が老化を予防するために欠かせないものであることにも何ら変わりはありません。

みなさん、この手の情報にはくれぐれも惑わされないようにしてくださいね。
多分もともとの原文ではもう少し違った内容なのではないかと思います。
「サイエンス」に掲載されたものを要約する時点で内容を誤ったのか、あるいは日本語に訳される時点で誤解を招く表現になってしまったのか、共同通信もあまり信用できませんね。
またそれをそのまま掲載してしまうYahooもどうかと思いますが・・・。

私も時々共同通信の記事を引用させていただきますので、今後はその情報が信頼できるものかどうかを確認する必要がありそうです。

この記事へのトラックバックURL

http://trackback.blogsys.jp/livedoor/mochimut/28105038
この記事へのトラックバック
8月から新たにメニュー増やしたり、出張範囲の見直し、 電話番号を携帯ではなく固定電話に・・・ などいろいろ準備でてんてこまいしてます^^; 7月15日のニュースですが、 今までの考えが覆されてしまう情報です。 老化に活性酸素は関与してないという情報です!
老化の原因?活性酸素?【福岡笑顔整体 院長の雑記帳】at 2005年07月29日 01:14