キリン「氷結」のWebアニメCM公開中止で議論を呼ぶ 理由は「アニメだから」? - ねとらぼ

 このニュースを聞いて、ジブリの劇場映画で宮崎駿監督引退作『風立ちぬ』公開時に

『職場で全員タバコを吸ったり、病床の嫁の前で主人公の堀越次郎がタバコをプカプカふかすのは如何か』

というクレームがあったのを思い出しました。

 まぁ、これは現代に置き換えれば、まぁわからんでもないけど、戦後まもなくの日本の成人男性のほぼ9割方吸ってたという統計が出てきて、まあ時代背景を考えれば、そのシーンをなくすのはリアリティがなくなるのでは・・・という意見が多かったと思います。

 さて、今回の件は、

 ・実在しない人物がアニメーションで登場している。
 ・アニメーション視聴年齢がかなり拡大しており、メインターゲットを女の子として作られている「プリキュアシリーズ」でさえ、実に70%が成人の視聴者となっている昨今で「アニメ=子供のもの」という図式が成り立たないにもかかわらず、青少年に飲酒を勧誘するという主張を批判された側は申されている。
 ・広告のメインターゲット以上の年齢であるレイティングが広告再生にされていること。
 ・動画内で『お酒は20歳になってから』と字幕で長く触れていること。

などから、あたしは明らかに過剰反応ではないかと思うのです。


 むしろ、酒造メーカーや政府に対し、

「未成年者が飲酒が出来ないのは何故なのかとか、一気飲みをすると何故危険なのかなどを示したコンテンツも作り、教育の現場で活用すべきではないか」

といった建設的な意見を出せばよかったのではないかと思います。


 レイティングについて、
「『あなたは20歳以上ですか。』と表示され、選択肢が『はい』と『いいえ』しかない。これでレイティングと言えるのか?」
 との提起がありましたが、それはある程度しかたないでしょ?

 エロ本を買うときに『この棚にある書籍は18歳未満の購入・閲覧は禁止されています』とは書いてあったって、身分証明書が必要なわけでもないんですよね。
 むしろ、酒とタバコのように「必要に応じて年齢確認ができる資料の提示を求めることがある」と謳っているほうが、エロ本以上に法規範が出来ていると言えるのではないかとおもいます。


 仮に国民的アニメ「サザエさん」で、成人式を迎え挨拶回りに来た親戚の子供に波平さんが、

「君も成人になったんだ、少し酒を付き合わないか?」

というシーンは彼らの基準では使えないシーンになるんではないでしょうか?

 実に窮屈ですね。