日本海側最大の港町「柳都(りゅうと)」市の郊外に少子化の影響で5つの高校を統合再編し誕生し5年が経過した「柳都総合学園」の休止していた無線部を女池智子と青山聡美で復活させ、そこに新入生の新津弘子と親松はるかが入部し、女装教師の和納が顧問になり、本格的に始動。はるかはアマチュア無線従事者免許国家試験の勉強を始めるが、あまりにはるかが素っ頓狂な回答をするので、頓挫する。
 ある週末、弘子の家の別荘のある月村温泉へ向かうのだった。

第6波「がっしゅく! 2」
 冠木門を開けるとそこには綺麗に整った日本庭園と20mくらいはあると思われる鉄塔が3本立ち、大小様々なアンテナが付いていた。
 そして、その奥には入母屋造りの屋根を持つ、どこから見てもお金持ちの家という風格の日本家屋が建っていた。
 その風景に呆然としていた智子たちに弘子は申し訳無さげに
 「ちょっと古くて狭いところですが、どうぞ・・・・。」
といい、奥へ手招きした。
 「いや・・・・立派すぎるだろ。少なくとも、これは旅館だよ・・・。」
聡美は思わずつっこんだ。
 「まぁ・・・元々は経営難になっていた旅館を買い取ったんで、ちょっとその名残はあるんですよね・・・」

 「さて、今日ははるかの受験強化合宿として来たわけだが・・・」
智子はイライラしながら続けた。
 「なんで、はるかだけじゃなくて聡美と弘子も浴衣に着替えてゆっくりくつろごうとしてるの!」
 「え?だって温泉だよ。お・ん・せ・ん。入らなきゃ損じゃん!」
はるかは悪びれなく答えた。
 「そうそう・・・それに身体が汗でベタベタだしね。さっぱりしてから勉強した方が能率的でしょ?」
と、聡美も答えた。
 「あ???あれ?わたしが間違ってるの???」
智子は混乱していた。
 「とりあえず、温泉に入ってからにしましょう・・・あと実質2日あるんですから・・・。」
弘子は入浴を促した。

 浴室・・・というよりは健康ランドやスーパー銭湯のような感じで、ジェットバスや露天風呂などもあり、本当に個人の別荘なのかと思うような豪華さだった。
「ふいーーっ。いいお湯だねぇ。さすが、月村温泉。美人さんになっちゃうよぉ。」
はるかは呑気な声を出して温泉を満喫していた。
「あのね。はるか。電圧と電流が何なのかわからないって言ってたよね?」
聡美ははるかに話しかけた。
「うん。どっちがどっちかわからないんだよね。」
「お風呂のお湯に置き換えて考えるといいのよ。あそこに打たせ湯があるじゃない。あの上から落ちてくる下にいると圧力を感じるじゃない。」
「あ、たしかに何か痛いよね。」
「それが水圧なんだけど、電気でも同じことが起こるの。それが電圧。」
「あ、そっか。」
「そして、その水の流れと同じものが電気の世界では?」
「あ!それが電流か!」
「そして、その水の流れを邪魔するものが抵抗だし、ホースとかが元々持っている抵抗をインピーダンスっていうの。」
「あ、なるほど。そっか・・・そういうことなのか。・・・」

 温泉で思いがけなく勉強したはるかだった。