昨日、うちのPTAの事務局会がありました。

事務局会とは、会長・副会長をはじめとして事務局担当教諭や会計なども参加して、次の役員会そして議決機関である運営委員会の議題の叩き台を作ることを目的として定期的に開催されている会です。

まぁ、つまりは一番身近なPTA役員さん達と最もぶっちゃけトークが出来るところなのです。

今回のメインの議案は、先月行われた「ふれあいまつり」のアンケート集計のまとめ考察と、中間決算報告の内容チェックだったのですが、会長の持ち込み議案ということで

はじめて、PTA役員スタッフに対して


入退会自由のPTAを作ろう!

という話をしました・・・・


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とりあえず、いくつかの資料を全員に渡しました。

まずは、

「平成22年度優良PTA文部科学大臣表彰について」

優良PTA文科省表彰
全員、これから何が始まるのかとみんなそれまで、わいわいがやがやと議論していた雰囲気が一変しました(笑)

何この資料?

しかも平成22年?

えっ、もしかして表彰されるの?


突然、渡された資料を見て、みんないろいろと感じたでしょうが、つまりは文科省が非常に遠回しな表現ではあるけれども、

PTAとは、任意団体であるということを徹底しなさい!

という事務通達であり、では任意団体の徹底とは何かというと

きっちりと説明と同意の元に、自身の判断で入会をしてもらう

入退会自由があるべきPTAの姿だという事!

という説明をしました。



そして、すでに校長先生にもお渡して話をしているこの資料を配布

プリンシプル入大会自由
全員が、驚きどころではなく固まった!!(笑)


そして、真っ先に一番長く役員をやり、区P連に今も出向していて広報委員長まで経験した副会長さんが

『こんな事やったら、誰も会員いなくなるんじゃないの?』

『ただでさえ、少子化でクラス数減ってるのに・・・』


北海道では、PTAを任意団体として徹底している学校は調べた範囲では皆無であり、はじめてこういう発想を聞いた人にとっては、しかもPTA活動を頑張って来た人にとっては非常に素直な感想だと思いました。

原点から考え直すPTA

自分が会長を引き受けた時に掲げたスローガンです。



子どもたちと関わる大人たちが、子どもたちの安全確保や教育環境整備、地域社会とのふれあいを目的として自主的に組織するボランティア集団・・・

おそらく真の目的に向けて活動する集団とは、こういったものが原点になるはずです。

そう定義すると、現状の日本のPTAとは違い、

保護者・教師・地域の住民が自主的に組織するボランティア集団が理想であり、

Parent(保護者)-Teacher(教師)-Community(地域住民) Association

形態としては、PTAではなくPTCAが望ましいのだと思うのです。


今回の入退会自由化は、そのほんの第一歩にしか過ぎません。


普段子どもたちに

『ちゃんとしなさい!』

と言っている教師と保護者が作っている団体が

『一番ちゃんとしてない!』

これは大問題なのですよ(笑)


ところが、ほとんどの役員さんが任意団体であることの意味を理解しはじめたころ、事務局担当教諭が入退会自由化に反対という立場で発言しはじめました。


『こんな大事なことを、役員会だけで簡単に議案として提出するのは問題がある。』

『もっと、いろんな人の意見を吸い上げて議論しなくてはいけない!』


という内容で反論したのです。


『先生、もちろん運用に関しては議論をし続けなくてはいけませんよ。』

『ただし、任意団体とするのか、強制団体とするのかの議論は不要です。』

『新たな規約作りや、運用方法は時間をかけてみんなで議論しましょう。』



この事務局担当教諭は、給食費未納家庭へのアプローチやもちろんPTAのお金の管理をしたりと、お金のやり繰りが大変だったらしく、会員が仮に減少した場合の予算のやり繰りの心配が頭をよぎったようなのです。

これまでのPTAの予算とは、ごく簡単明快で

家庭数 X 会費 = 会費収入

だった訳ですから、そこがどうなるのかが未定となると確かに不安になります。


そして、更にPTAという組織が存在して、子どもたち以外に恩恵を受けているのは学校の教師だと思うのです。

今年の総会でも、この事務局教諭は

『学校の先生は勉強を教えるのを頑張る、それ以外を頑張るのがPTA!』

という発言をしていました。

つまり、保護者たちが頑張ってくれるから教師は勉強を教えることに専念出来るということですよね。

原点から考え直してみる・・・

教師が勉強を教えるのは、職業でありボランティア活動ではありません。

しかし、いつしか日本の学校環境とは、数名のPTA担当教諭を配置しそれ以外の教諭は、ほとんどPTA活動には参加しないような慣例が出来上がってしまいました。

そして、保護者にはポイント制だとか「一家庭一活動」などと言って、みんなにPTA活動への参加要請をしているのです。

この図式が崩れると、教師は勉強だけに専念することが出来ない訳で、これまでの恩恵が薄れるとの危惧も教諭としての立場から考えたのでしょう。


私は、こういう発想は誰もが持って仕方ないと思うのです。


何せ、戦後60年あまりかけて出来上がった慣例ですから・・・

しかも、出来上がった組織は上部団体を見たら、恐ろしいほど巨大で強固なものとなっています。


そこまで、見上げてしまうとなかなか改革しようなどという発想には至りません。ですから、まずは自分たちの足元だけを見て、まずは一歩目を踏み出そうという提案なのです。


他にも、細かな所まで様々な意見が出ましたが、やっとこの事務局教諭もやるしかない状況だというのを理解してくれた模様で、次回の事務局会までに各自が


どんな問題が考えられるのか・・・

何を見直さなくてはいけないのか・・・

会員に対してどのような手順でのアプローチが必要か・・・


などを考えてまとめて来ることとしました。




2月上旬の臨時総会へ向けて、事務局としての歩みがスタートしました。

まだまだ険しい道が待っているのかも知れませんが、みんなで歩んで行きたいと思っています。


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