2008年06月03日

ご無沙汰しております。

最後の更新から「このブログで愚痴を書かないようにする」と(勝手に)心に決めて約8ヶ月。

結局、愚痴ばかりの毎日で(汗)で更新が今に至りました…。

現状はあれやこれや問題山積みではございますが、元気に生きております。


先程、何人かの方のブログを拝見しておりましたら皆様頑張っていらっしゃるようで、勝手ながら嬉しくなりました。

お陰で、何だか明日も頑張ってお仕事できそうです。




ではでは、また〜





mogesui at 20:44|PermalinkComments(1)TrackBack(0)囁き 

2007年09月30日

Bonbon〜ボンボン〜

 いつの間にか、つもり積もった羞恥心は跡形もなく溶けていた。孝輔は心の底から溢れる気持ちをただ素直に菫に伝えたいと思った。
 その結果が自分の腕の中で固まらせているという事実に思わず口元を緩め、孝輔は先程よりも少しだけ腕に力を込める。
「菫、好きだよ」
 傍から見たら砂でも吐きそうな台詞を菫の耳元で優しく囁けば、覚醒したかのように真っ赤な顔を孝輔に向け、菫は口をまるで金魚のようにパクパクと開いた。
「こっ、孝輔ぇ!?どうしたの、い、何時もと何かキャラが変わってない!?」
 漸く振り絞って出た言葉が、菫の動揺を明らかにしているようで孝輔は気を良くしたのか更に菫が恥ずかしがりそうな言葉を考えて紡いだ。孝輔の表情は極上の笑顔だった。
「そうか?……う〜ん、フラストレーションが解消されて今まで抑えていたものが出ちゃってるかもね。なぁ、菫。俺と結婚してくれるんだろ?」
「っ!?」
 菫の顔はこれでもか、と言うほど赤くなる。瞳には涙が溜まり、今にも零れ落ちそうだった。
「こ、孝輔ぇ!?」
 制服を握り締めながら、菫は孝輔に目で訴えた。何を言っているのか、一体如何したのか。
 菫はもう何が何だか解らない。先程まで赤くなったり青くなったりとしていた男が、普段とは違い甘い台詞を吐き、あまつさえ余裕の表情を浮かべている。
 ふと、孝輔の母の微笑が脳裏に浮かんだ。ああ、やっぱり親子だ!と菫は心底納得し、諦めた。
 その間も孝輔の顔は笑みを刻むばかり。菫は色々考えているうちに少しだけ冷静になった頭で考えた。
「いいよ、約束だもの」
「へっ?」
 間の抜けた返答に、菫は漸く突破口を見つけた。反撃、開始だ。
「私を孝輔のお嫁さんにしてくれるって言ったんだもの。だったら、良いよ。孝輔となら……」
「す、菫?」
 先程までの余裕は何処へやら。孝輔は菫の思わぬ返答にうろたえた。
 孝輔は思わず菫と少し距離をとり、菫の顔を見つめた。潤んだ瞳と赤く染まった頬が理性を揺るがす。
 孝輔の心臓が大きく跳ねる。菫の表情、仕種すべてから目が離せなくなっているその時だった。
「〜〜っ、やっぱりダメ!恥ずかしい〜〜!!」
 突然間の抜けた声に、孝輔は菫の頬に伸びかけた手を慌てて引っ込めた。菫はその場にしゃがみこみ、顔を両手で隠しながら首を横に振った。
「私の柄じゃない!あ〜〜、もう孝輔の馬鹿ぁ」
「馬鹿って、そんな……」
 孝輔もその場にしゃがみこみ、肩を落とした。先程まであった何ともいえぬ空気が一瞬にして消え去った。
 孝輔は深々と溜息を零し、前髪をかき上げる。そして、苦笑を浮かべながら菫の頭を二回優しく撫でた。
「……菫を好きなのは、冗談じゃないぞ?それに、さっき話した約束も、俺が将来パティシエを目指す理由も嘘じゃない。全部本当だよ。本当は全部、順序立てて話すつもりだったんだけどな……。少しは納得してくれたか?」
 菫に訊ねれば、顔を覆っていた手を外しゆっくりとした動作で孝輔を見た。そして、小さく顔を縦に振った。
「そ、良かった。まぁ、何だ。これからも、宜しくな?」
「こ、こちらこそ」
 二人はハニカミながら見つめ合う。そして、孝輔はゆっくりと立ち上がった。
 それに習い、菫もその場に立ちある。再び目が合えば、恥ずかしそうに顔を綻ばせる菫を見た孝輔は自然と手が菫の頬に伸びていた。
 沈黙、けれど不思議と不快ではない沈黙が二人を包む。頬にあった孝輔の手が菫の頤に移る。
 絡まる視線。相手の瞳には自分の姿。
菫は頭が真っ白になった。見慣れた顔が目の前にある。
恥ずかしい、けれど身体が動かない。如何しよう、そう思いながらも瞳を閉じた瞬間だった。




「あら、孝輔。良いご身分だこと」
 目が覚めるかのように、現状を理解した。慌てて、お互いの距離を保ち、声の主に身体を向ける。
「か、母さん!?」
 孝輔の声は裏返る。そこには仕事にいったはずの孝輔の母が満面の笑みで立っていた。
 背中が冷たくなり、汗が噴出す。やばい、と孝輔は思った。
からかわれるネタを自ら提供するとは、自殺行為といえる。それを考えただけでも、泣きたくなった。
孝輔の母は視線を一度孝輔に向け、はぁ、とわざとらしい溜息を吐いた。そして、隣に呆然と佇む菫に身体を向けて微笑んだ。
「菫ちゃん、ごめんなさいね?孝輔の馬鹿が理路整然と、尚且つ早くはっきりと説明しなかったんでしょ、どうせ。私が帰ってくるまで菫ちゃんが居るなんて、わが子ながら情けない……」
「「え?」」
 二人は同時に疑問符を挙げた。
「時計をよく御覧なさい?もう、どれだけいちゃついていたのか知らないけどね。時間が掛かりすぎだと思わない?」
 にっこり、余韻も生まれるような最上級の微笑が孝輔を貫いた。孝輔も菫もただ顔を真っ赤に染めて俯くしかなかった。
「……まぁ、いいわ。菫ちゃん、お夕飯食べてく?今から作るから遅くなっちゃうけど、帰りは孝輔に送らせるから」
「おいっ!」
 間髪入れずに孝輔は叫ぶが、当然の如く無視された。
「あ、そうそう。孝輔、お菓子だけじゃなく普通の料理も上手なのよ。是非食べていって?」
「だからっ!」
「ね?」
 少女のような可憐な微笑を浮かべ、人差し指を口元に当てて小首を傾げる孝輔の母。孝輔の叫びはあっけなく宙に浮いて消えた。
 菫は孝輔に必死に視線を送ったが、孝輔には届かない。結局、菫には一つしか道は残されていなかった。
「……はい」
 苦笑を浮かべつつも、孝輔の母の誘いを断る勇気は菫にはなかった。





「「おはよう」」
 翌日の教室。複雑な表情で二人は顔を合わせた。
「えっと、昨晩はそのご馳走様でした」
 意外な才能を一日で目の当たりにし、菫は孝輔という人間をまだまだ知らないのだと実感した。それにしても、昨晩食卓に並んだ料理はどれも美味しかった。
 今まで知らなかった孝輔をたくさん見て、やっぱり孝輔のことが好きだと菫は改めて実感した。しかし、それを言葉にするには恥ずかしさが邪魔をする。
 昨日のようなきっかけがなければまだ厳しいのか、と思い内心自分が情けなくなった。菫は小さく溜息を零し、孝輔を見上げた。
「ああ、何かその。色々と悪かったな」
 孝輔は眉を八の字にしながら頭を掻いた。孝輔自身、昨日の自分の行動に色々驚いている。何故あそこまで行動に出れたのか謎だった。
 しかし、隣で笑う菫を見ていたら何だかそんなこと小事に思えた。
「また、遊びにおいでって母さんが。……何かもう、親父にも会ったし結婚前提みたいな付き合いだよなぁ」
 頬杖を付きながら、孝輔は何気なく言った。その言葉に、菫は昨日の出来事を鮮明に思い出してしまい、顔を両手で覆った。
「あれ?菫如何した?」
 孝輔は驚いて菫の顔を覗き込む。すると、顔を隠したまま菫は呻いた。
「〜〜っ、やっぱり孝輔は小母様にそっくりだ!」
「はぁ?」
 突然何を言い出すのかと思えば、認めたくないような耳を疑う言葉。孝輔は思わず素っ頓狂な声を上げてしまった。
「もう、そうやって私をからかって楽しい?」
「はい?何のこと言って……ああ。“結婚前提みたいな付き合い”って言ったことか?」
「そうだよ!何度も言わないで、恥ずかしい!!」
 菫は顔を隠したまま何度も首を横に振った。そんな菫を見て、何か面白いことでも思いついたかのように孝輔は目を三日月にして菫の頭を優しく叩いた。
「いいじゃん、別に。少なくとも俺はそのつもりだけど?」
 少しだけ意地悪に呟けば、菫は隠されていた顔を憎らしげに、けれども真っ赤な頬を露にした。
「……孝輔、やっぱり性格が昨日から違うよね」
「そうか?」
 満面の笑みを浮かべながら、孝輔は少し身を乗り出して菫の耳元で囁いた。
「ぜったい、パティシエになるからな」
 思わず言葉を失った菫。真っ赤な顔を隠さずに、精一杯の意地で言葉を返した。
「大好き、だよ」
 二人の甘い空気に、クラスメイトは目を逸らしながら溜息を吐くばかりだった。




 ――甘い甘いお菓子は如何でしょうか?
 大切な方への贈り物は是非、当洋菓子店『Bon Appetit』で。
 当店ではお菓子の一つ一つに最高の魔法がかかっております。きっと、貴方様の心がより一層伝わることでしょう。

 
 従業員一同、皆様のご来店心よりお待ち申し上げます。




END
2007/09/30
もゆ



終わりました!
何だか書いていて恥ずかしくなりました(汗)
自分自身が居た堪れない(苦笑)

当初はこんなに長くなるとは自分でも思わず。
何はともあれ、『Chocolar〜ショコラ〜』『Patissier〜パティシエ〜』、そして最後に『Bonbin〜ボンボン〜』で三部作完結でございます。
ここまでお付き合いしてくだっさた皆様、ありがとうございました!

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2007年09月29日

Bonbon〜ボンボン〜

「……あの、バレンタインのチョコレート。実はさ、俺知ってたんだ」
「え?」
「お前とさ、母さんのやりとり。たまたま見てたんだ」
 孝輔は頭を掻きながら、目の前のカップを取り口へ運ぶ。先程から何度か飲んでいるはずなのに、喉の渇きを強く感じた。
 ふと視線をずらせば、菫のポカンとした顔。孝輔は内心泣き言を叫びながら再び頭を掻いて言った。
「あ〜〜、それが約束と如何関係あるのかって顔だが……。とりあえず最後まで話を聞いてくれ、な?」
 その言葉にしぶしぶ首を縦に振りながら、菫は小首を傾げる。先程から孝輔の顔が赤くなったり青くなったりするのを見ていたら、もうこれ以上追求せずに待つことにしようと菫は苦笑混じりに決心した。
「バレンタイン用のディスプレイのために何か作ってみろって、母さんが。で、アレを練習で作ったんだ。まさか、それが菫の手に渡るなんて微塵も考えなかったけど……」
「あはは……」
 脳裏で艶然と微笑む孝輔の母が過ぎり、菫は孝輔に少しだけ同情した。一方、同情されている孝輔は社会に突かれきったサラリーマンのような表情で肩を落としていた。
「……そ、それにしても、孝輔にそんな特技があったなんて知らなかったよ。すごいねぇ!」
 孝輔を少しでも励まそうと、菫は明るく振舞う。それを見た孝輔は前かがみになり、手を顎の下で組みながら小さく息を吐き出して視線を菫に向けた。
「“約束”があるからな」
「へ?」
 孝輔が優しい眼差しで菫を見つめれば、菫は少しだけ頬を染めて孝輔を見つめ返しながら首を小さく傾けた。そんな無防備な菫の仕種に、孝輔は心が乱されて思わず眉を顰めてしまう。
 そして咳払いを一つ。
「そう、約束のための第一歩って言うか。約束を果たすためには必要な練習なワケ。これでも、将来パティシエになるつもりだしな」
「ええっ!?」
 驚く菫を尻目に、孝輔は漸く固まった気持ちを胸に口を開いた。
「……どうせ菫は覚えていないだろうけど。菫は母さんの作るお菓子が大好きでさぁ。家に来ては“コウちゃんの家の子になる!”なんて言って」
 そう言いながら孝輔はしみじみと菫を見た。だんだんと菫の頬が赤くなっているのは俺の気のせいか?などと、心の余裕が生まれたのか、孝輔はふと思った。
「なんかさ、それが羨ましくて。その時、絶対母さんみたいになるって言ったらさ。菫は別れ際に言ったんだぜ?“大きくなったら、ぜったいコウちゃんのお嫁さんになる!だから、大きくなったらお菓子屋さんになって必ず菫を迎えに来てね”って。だ、だからなぁ……」
 言いながら孝輔は見る見るうちに赤くなっていった。余裕なんて嘘だった。
言葉も段々と萎んでいき、孝輔は自分自身が居た堪れなくなった。幼い約束に今でも縋っている自分が恥ずかしい。
今にも叫びだしそうな自分を抑えるために右手を強く握り締め、孝輔は空いている手でくしゃくしゃと髪を掻きまわす。体が火照りだして更に自分自身が居た堪れない。
一方の菫も孝輔の言葉を聞いて、仄かに赤みを帯びていた頬があっという間に染まっていった。
そしてお互い顔を見合わせれば、恥ずかしさのあまり俯いてしまう。何とも言い難い空気が二人を包む。
少しの、二人にとっては長い沈黙の後に、はぁ、と自嘲気味に溜息を吐く孝輔。
「……何か、そんな昔の約束を覚えてた俺が馬鹿みたいだな」
「そ、そんなことない!」
 菫は思わず立ち上がった。ギュッと両手に力を込めて握り締める。
「う、嬉しかったよ!子供の頃の約束、覚えていてくれたなんて……。私、鈍いし意地っ張りだし。こうして孝輔とお、お付き合いしているのだって、その……。ああ、もう何言ってるのかな私〜〜」
 必死に言葉を募る菫に、孝輔はあっけに取られながらも愛しさが湧き出す。そして、孝輔も立ち上がって菫を己の腕の中に収めた。
「よしよし、いい子いい子」
 そう言いながら菫の頭を撫でれば、菫は言葉を失う。菫は己に何が起きたのか未だ理解出来ない様子で、孝輔の腕の中で何度も瞬きを繰り返した。






>to be continued




あと少しで終わります。
亀の歩行速度ですが、頂上まであと一歩。


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2007年09月13日

時は常に流れ、人は常に悩む。

ご無沙汰してます。

毎回「ご無沙汰してます」が常套句になりつつあるもゆでございます(汗)

前回の記事からおよそ1ヵ月。

…あれ、1ヵ月!?と驚きました。

日々働き、読書をし眠るみたいな毎日を過しておりました。

その1ヵ月で政治は大きく揺れ、その結果で今大騒ぎですがね。



あ、そうです。

今更ですが、ポルノさんのアルバム。

珍しく、予約して購入したのですよ!(この私が)

小説部の皆様に出会って1年が過ぎ、だいぶ感化されているような気が致します。

もともと好きだったのですが、お二人自身に興味を持つようになりましたもの。(この私が)

自分自身、成長(?)したような気がしますが……。

気のせいでしょうかね?(苦笑)

何はともあれ、大学を卒業してから半年。

だいぶ元気になりました。

夏もほぼ乗り切りました。

なので、そろそろ色々な面においてやる気をだそうと思います(苦笑)

もう、相変わらず家庭的な問題とか目先の問題とかありますが。

それを乗り越えないと、と思いながら日進月歩。

社会は安倍総理辞任、次の総理は誰かと騒がれておりますがなんのその。

私は私の周りの社会を生きるだけで精一杯でございます。

時は常に流れ、人は常に悩む。

そんな人生もまた楽しめるような人間になりたいです。




では、次こそ中途半端な物語が完結できるよう、努力いたします(汗)

ではでは。

mogesui at 20:37|PermalinkComments(0)TrackBack(0)囁き 

2007年08月17日

猛暑もようやく?

去ろうとしているのでしょうか?(確か昨日辺りがピークだったような…)

お久しぶりです。

あっという間に8月中旬です。

正直、暑さに参っておりました。(自宅はクーラーが壊れていて扇風機及び自然風で過していたのです)

おかげさまで、この半月仕事以外している気がしません(泣)

やりたいこと、なっんにもできてないですもの…。

だから、例の如く。

完成していない例の物。

早く完成させたいのに、ね。

とにかく暑くて、何も手につかないのです(泣)

でも、そろそろ自然風及び扇風機でも過しやすそうなので、重い腰を上げていきたいと思います。

うん。

このままでは、8月の思い出「お仕事」だけになってしまいます…。

それは嫌なので。

……本当に、嫌だ。(と申しますか悲しいです)


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2007年08月02日

葉月に突入。

驚きです。

何時の間にやら8月でした(汗)

ここ数週間、お仕事と読書、その他諸々の雑用に追われて現在でございます。

ほとんどPCにも触れていなかったです…。(せっかくネット繋がっているのに)



さて、どのような本を読んでいたかと申しますと。

春期限定いちごタルト事件

氷菓


こんなのが主です。

最近米澤穂信さんの本が好きで数冊読んでおります。

日常が舞台の「人が死なない」ミステリィ。

派手さがない文章ですが、それでも登場人物の個性が好きです。

この夏はできる限り本を読みたいなと思って、色々と手を出したいとは思ってます。(どうなることやら)

そういえば、夏といえば。

個人的には「京極夏彦」さん。(きっと『姑獲鳥の夏』のイメージで)

この方の作品も何か読んでみたいと思います。(何故か夏になると読みたくなるのです。不思議〜)




お仕事は…ですね。

予想外の展開に、喜べばいいのかどうか自分でも解りかねる事態になりました。

まだ確定ではないですが、確定次第また書いていきたいと思います。

とにかく、毎日頑張っております(半泣きで)

死ぬ気で世界のお茶を飲み干します(半分冗談、半分本気)



一応、当ブログの重要事項……物語の続きですが。

未だに完成しておりません(泣)

あれからPCほとんど触っていないので、当然の帰結なのですが。

読んでくださった方、申し訳ございません(平謝)

しかも、ものすっごく中途半端なところで止めておいてすみません(汗)

今月中には完成させたいと思います。

ではでは。

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2007年07月20日

Bonbon〜ボンボン〜

 物事には順序が大切だと、孝輔は常々思う。どんな内容にせよ、順序が違えば話は大きく変わるものである。
 何時かは話すつもりでいたし、約束だって自分が幼馴染だったという事実を菫に話せば、思い出す可能性も無きにしも非ず。
 そう孝輔は僅かに期待も抱いていた。
 様々な葛藤の末、漸くバレンタインの真実のさわりを伝えて、孝輔にとって第一歩を踏み出したばかりであったのに。


 それなのに。


 ペラペラと幼馴染という事実と、約束をしたという事実だけを中途半端に菫に伝えた孝輔の母親。これでは菫に追求されること間違いなしじゃないか、と孝輔は苦虫を潰したような気持ちになった。
 もしかして、浮気がバレて妻に追求される夫の気持ちってこんなのか?などと今は如何でもいい内容が頭を過ぎる。孝輔はそんな自分に対しても溜息が出た。
「ねぇ、孝輔ってば!」
 菫は頬を膨らませて、相変わらず孝輔を睨んでいる。今にも殴られそうな勢いさえある。
「解った、いや解ってる。説明するから、まずは落ち着いて座れよ。今、紅茶も新しいの煎れてくるから」
 そう言って、孝輔は逃げるようにキッチンへと向かい、新しい紅茶を準備した。何度か胃の辺りを擦っているうちに紅茶は出来てしまった。
 その間も、菫の視線は孝輔を射抜くばかりである。孝輔は覚悟を決めて、小さく溜息を吐いて菫の元へと戻っていった。
 孝輔は何となく菫の隣には戻りづらくて、菫の目の前に席を移して腰掛けた。そして、菫のカップに紅茶を注ぎこみポットをテーブルの真ん中に置いた。
「じゃあ、話しますか」
 孝輔はやや前のめりになり、顎の前で手を組みながら話し始めた。


「母さんに何を聞かされたかは知らないけど、俺と菫は保育所が一緒なんだよね。俺が四歳の時に引越したけど。全然覚えてないか?」
「……う〜ん、いまいち。はははっ」
 菫は頭を掻きながら申し訳なさそうに苦笑を浮かべた。そんな菫にやや期待を裏切られながらも、孝輔は小さく鼻息を漏らしただけで話を進めた。
「まぁ、菫だしね。……そんな訳で、実は俺とか母さんとかと一応面識はあったんだよ。まぁ、お前は全っ然気づかなかったけどな」
「悪かったわねっ!じゃあ、何で初めて会ったときに言ってくれなかったのよ!!」
「……敢えて言う必要はないかと思ったんだ。別に覚えていないならそれでもさ、また友達になれば良いと思っていたし」
 前かがみのまま孝輔は菫を見据えた。
 その視線は仄かに愁いを帯び、菫は思わず胸を締め付けられた。孝輔の表情と、孝輔の母が言っていた“約束”が引っかかりを覚える。一瞬、記憶の海から何かが浮かび上がったような気がした。
「おい、聞いてるか?」
「あ、う、うん。聞いてるよ」
 孝輔の声に意識が引き戻され、再び“何か”は記憶の海へと沈んでいった。菫は目の前のカップを手にとって一息ついた。
「まぁさ、幼馴染の件はもう特にいう事無いんだけど、どう?」
「あ、うん。それはこちらこそ忘れててごめんなさい、ということで。……で、約束は?」
 恐る恐る孝輔が尋ねれば、菫は揚々と核心を衝く。孝輔は菫から視線を逸らして、はぁと息を吐き出した。
 どうしても話さなければならないのか、と心の中で呟きながら孝輔は思わず泣きたくなった。
 菫は前のめりになりながら、両手で顎を支える。今か今かと孝輔の言葉を待っているのだ。
 孝輔は何度目かの覚悟を決め、小さく拳を握った。



>to be continued



本当にごめんなさい、まだ続きます(汗)


本日はお仕事で夜に家を出ます。
『山田太郎ものがたり』が観れない!(泣)


mogesui at 18:16|PermalinkComments(4)TrackBack(0)物語 

2007年07月14日

Bonbon〜ボンボン〜

「母さんっ!いい加減にしてくれよ!!」
 孝輔は消えかけた目的を思い出し叫ぶ。孝輔の母は小さく鼻息を漏らしながら脚を組み直した。
「孝輔、とりあえず座りなさい」
 ついと孝輔の母が指し示した方向は菫の隣であった。孝輔は諦めたかのよう肩を落とし、菫の隣へと腰掛けた。
 それをただ見守るしかない菫は、ただ呆然と一連の動向を見守ることしか出来ないで固まったままであった。それに気づいた孝輔は、菫の背中をポンと優しく叩いた。
 すると、菫はハッと意識を取り戻したかのように姿勢を正し、孝輔の顔を覗き見る。孝輔は苦笑いをしながら菫の目を見てから自分の母親へと向き直した。
「ごめんなさいね、菫ちゃん。さっきから慌しくて」
 そう言いながらやや前かがみになって、孝輔の母は菫を見つめ微笑んだ。先程までの様子とは打って変わって、天使のような微笑だった。
しかし、孝輔にとってその微笑みは“嵐の前触れ”のように感じられ、自分でも意味の分からない畏怖の念が生じていた。ゴクリ、と唾を飲み込む。
一方の菫は、孝輔の母の笑顔に少しだけ緊張が解けていた。そのためか、孝輔が自分の隣で表情を強張らせて冷や汗をかいていることに気づけずにいた。
「さぁて、どうせ孝輔のことだから何にも話せていないわよね。あなた、ちゃんと菫ちゃんに言ってなかったでしょう。自分が幼馴染だって」
「なっ!?」
「そうよね〜、孝輔だものねぇ。我が子ながら呆れるわ。でも」
「な、何?」
「もう言っちゃったから、あなた自分で菫ちゃんに説明しなさいね」
「……はぁ!?」
 孝輔は思わず立ち上がって叫んだ。それと同時に孝輔の母は立ち上がりキッチンへと入っていった。
「“はぁ!?”じゃないわよ。きちんと説明しなさい、って言ってるの」
 そういい終わると同時にキッチンからティーポットと一組のカップを持って出てきた。カップを孝輔の目の前に置いて、熱い紅茶を注ぐ。次いで、菫のカップに注いだ。
 そして、孝輔の母は自分で使っていたカップとティーポットを持ち、キッチンへと舞い戻っていった。
「じゃあお母さん、もう仕事に戻るからね」
「そ、そんな勝手な!」
 喚く孝輔を無視して、孝輔の母は片づけをし、洋菓子店に繋がる扉を開いた。
「菫ちゃん、ゆっくりしていってね。またお茶でもしましょう」
 そう言って、孝輔の母は片目を瞑って颯爽と去っていった。その場に残されたのは、何ともいえない微妙な空気だけであった。





 孝輔も菫も沈黙を守ったまま紅茶を暫し啜った。お互いに何度か目を合わせては逸らし、合わせては逸らし。
それが五回ほど続き、諦めたように口を開いたのは菫であった。
「……あの、ごめんね?勝手に……あの、こんなことになって」
 菫は一体何が悪かったのかイマイチ解っていなかったが、この何ともいえぬ空気に申し訳ない気持ちになっていた。しょんぼりとうな垂れる菫を見て、孝輔は鼻息を漏らして深くソファーに凭れかかった。
「いや、謝らなくていい。むしろこっちが謝るべきだよ。……ごめんな」
「そ、そんな!」
「菫が最初にウチの母親を訪ねていったんだろうが、家に連れて来たの母親だろ?」
「……まぁ、そうなんだけど」
「それに、な。母さんからふざけたメールが来てたんだよ」
「ど、どんな?」
 菫は恐る恐る孝輔に訊ねた。明らかに、孝輔の形相が普段見慣れたものではなかったからである。
「“菫ちゃんは預かった。ある事無い事バラされたくなければ、腹を括って帰ってきなさい”だぞ!?意味わかんねぇー!!」
 孝輔は勢いよくその場に立ち上がった。そんな孝輔に驚いて、菫は孝輔と距離を測るかのようにソファーの隅っこによった。
 孝輔は未だ怒りが収まらないのか、再び“意味わかんねぇー”と叫んで漸く隣で引いている菫に気づいてその場に座った。
「ご、ごめん……。あの人、何時もやることが突拍子も無い上に、意味不明なんだ。で、俺をからかって楽しんでるんだよ……」
 ぐったりと肩を落としながらうな垂れる孝輔を見て、菫は小さく苦笑を浮かべながら孝輔の近くに座りなおした。そして、カップを手に取り、少し冷めた紅茶を飲み干した。
「楽しいお母さんじゃない。私好きだな」
「……菫はあの人の本性を知らないからそう言うことが言えるんだよ」
 前かがみの姿勢から菫を見上げながら、孝輔は憂いを帯びた表情を見せた。そんな表情から、普段の孝輔と孝輔の母のやりとりが何となく想像できて、力なく笑うしか菫にはできなかった。
「あ、そういえば。孝輔と私って幼馴染だったんだね」
「な、に!?」
「何で言ってくれなかったのよ、もう!すっかり忘れていた私が馬鹿みたいじゃない!!」
「……菫。母さんに何を聞かされた?」
 孝輔は上体を起こし、菫の両肩を掴んで訊ねた。そんな孝輔を見て、菫は目を丸くして何度も瞬きをした。
「何って、えーと。孝輔が私の幼馴染で、孝輔のこれまでの経緯?……をまぁ、少し。あ、そうそう。約束が如何とか言ってたんだけど、何?」
「……あ〜、まったくあの人はっ!」
 孝輔は左手で額を押さえながら再びソファーに深く凭れかかった。そんな孝輔に、菫は少しヤキモキしながら、制服の袖を引っ張って睨んだ。
「で、なぁに?約束って!」
 盛大に溜息を吐いて、孝輔は観念したかのように心の中で呟いた。


――母さんめ、と。




>to be continued



お母さんの愛情はほんの少し歪んでいるだけなんです(苦笑)
息子は宝ですから。
まぁ、息子にとって有難迷惑な話ではありますが…。


mogesui at 15:00|PermalinkComments(2)TrackBack(0)物語 

2007年07月11日

Bonbon〜ボンボン〜

「はい、どうぞ」
 孝輔の母は菫をソファーに座らせ、目の前に湯気が踊る紅茶を置いた。
 半ば強制的に連れてこられた場所は、普通の民家であった。あの洋菓子店の裏口がこの民家に繋がっているということは、ここが孝輔の家なのだろうと、孝輔の母の行動から菫は理解した。
 どうぞと差し出された紅茶のカップを手に取り、菫は一口飲んだ。どことなく高級感のある香りが鼻腔をくすぐり、カップをソーサーに戻して一息ついた。
「あと、これ。宜しかったら召し上がれ」
 クッキーの入った小鉢をテーブルに置き、孝輔の母は菫の向かい側にあるソファーに腰を落ち着けた。
「はぁ、ありがとうございます……」
 菫はやや萎縮しながら、もう一度カップに手を伸ばして口をつけた。
「ふふふ、そんなに緊張しないで菫ちゃん。楽にしてくれて良いのよ〜」
 おっとりと笑みを浮かべながら、孝輔の母は右手を口元に添えた。
孝輔の母が暫く菫を微笑みながら見ていると、短い着信音が鳴り出した。どうやら孝輔の母の携帯電話にメールが届いたようである。
「ちょっとごめんなさいね」
 そう言って、すばやく携帯電話を開いて確認をすると、意味ありげな微笑を浮かべてそそくさと携帯電話を閉じた。
「さて、菫ちゃん。何か訊きたいことがあっていらしたのでしょう?」
 チョコレート色の長い髪を肩から払って、背に流した孝輔の母はカップを手に取り、紅茶を啜った。菫は孝輔の母の一連の動作を、ただ眺めることしか出来ずにその場で固まったまま、何度か深呼吸を試みた。
 孝輔の母がカチャリ、と小さな音を立ててカップをソーサーに戻したのを切り目に、菫は意を決して口を開いた。
「……あの。何であの時、私にあのチョコレート下さったんですか?」
 菫はずっと不思議に思っていた。菫が物欲しそうな態度をとってしまっていた事は事実であろうと思っていたが、無償でくれる理由がやはりどう考えても見当たらなかったからである。
「あら、まだ気にしていたの?あの時言った理由では納得できない?」
 孝輔の母は目を大きく見開いて、小首を傾げた。そして、カップへと手を伸ばし、一口紅茶を口に含んでからゆったりとした動作でカップをソーサーに戻した。
 菫はやや呆気にとられながらも、孝輔の母の言葉を待つことにして唇を引き結ぶ。暫し菫の顔を見つめながら、孝輔の母は鼻息を漏らして微笑んだ。
「ふふふ、いや、感慨深いわねぇ」
 深々とソファーに凭れて、孝輔の母は脚を組んだ。菫は何のことか解らず、孝輔の母の言葉を待つしかなかった。
「菫ちゃん、覚えていないでしょうけど。……ウチの孝輔と幼馴染だって知ってた?」
「……え!?」
 菫の予想しなかった言葉が、孝輔の母から発せられた。
「保育所が一緒だったのよ。と言っても四歳までだけどね。でも、私の仕事の都合で一時フランスへ行かなきゃならなくてねぇ。あ、菫ちゃんとウチの孝輔ね。保育所の時孝輔と仲が良くてね。お別れする時、わんわん泣いちゃって。菫ちゃん、可愛かったなぁ」
「は、はぁ。そんなことが……」
 恥ずかしがりながらも呆然とする菫を尻目に、孝輔の母はニコリと笑って話を続けた。
「……それからね、孝輔が十歳くらいまでフランスで暮らしていたの。帰国してからはずっとこの家に住んでて、私は暫く他の洋菓子店で働いていたんだけど。二年前にあのお店がようやく出来てね」
 孝輔の母は両手を組んで、天井に向かって伸びをした。そして、ソファーの前方に座り直し、孝輔の母は少し前のめりになって話を再開した。
「驚いたわ。何処かで見たことある女の子が、孝輔と仲が良さげに歩いていて。で、その女の子が誰なのか思い出したら、その子がウチの店の前で何か葛藤しながら立っているし。約束の第一歩でも果たしたのかと思っちゃったわ」
「は、はい?」
 菫はもう何がなんだか解らなくなって、うろたえるしかなかった。自分でも顔が火照っているのも判るくらいに熱い。
ドクドクと心臓が脈打っているのが耳元で聞こえるようだ。右手で左手の手首をきつく握って、菫は平常心を装おうと努力をし始めたその時だった。


バタン!


玄関のドアが乱暴に開けられ、閉められた。
「母さん!」
 足音荒く、肩で息をしながら居間に飛び込んできたのは孝輔だった。
「あら、意外と早かったわね、孝輔」
 その言葉を聞いた途端、眉を顰めた孝輔。飄々と言う母に向かって、孝輔は息を吸い込んで吼えた。
「何のつもりだよ!」
「あ、あのっ!」
「なぁーに、孝輔」
 菫はこの空気をなんとかしようと言葉を発した瞬間だった。孝輔の母は微笑みながら、何とも言えない冷たい空気を発しながら間髪入れずに言った。
 その空気に、孝輔だけでなく菫もサーと血の気が引いたように、心理的に一歩後ずさった。孝輔は、一瞬うろたえはしたが、何とか持ち直してキッと母を見据えた。
しかし、菫は生まれて初めて、笑顔で人を恐がらせる人間を間近で見たショックに、未だ持ち直せずにいた。
「孝輔、言いたいことがあるならハッキリ言いなさい?……じゃないと」
「「じゃ、じゃないと……?」」
 未だ続く、孝輔の母の精神的圧力に、思わず孝輔と菫は声を合わせて訊ねた。
「じゃないと……、ふふふ」
 返ってきた返事は、意味不明且つ脱力感のある内容。孝輔と菫は思わず肩をガクリと落とした。




>to be continued



母、最強伝説(苦笑)
思いのほか長くなってます、この物語。
なかなか終わってくれません…。

mogesui at 15:55|PermalinkComments(2)TrackBack(0)物語 

ドラマ、観ました。

丁度、前回「一回くらいは観てみたいな〜」と思っていたドラマを観ました。

まぁ、大切な導入部の第一話を見逃してしまったので何とも言えませんが。

失笑、でした(苦笑)

いや、その作品自体が悪いとかいうことではなくですね。

「はぁ、なるほど。こんな設定になったんだ」とか色々と見つけて。

「そうなるのか!?」(苦笑)の連続。

『花君』も『探偵学園』も機会があればまた見たいです。

それにしても、『探偵学園』の方はあの2時間ドラマから何があって、殺伐とした空気になったのか…。

私には未だ謎です。




さて、本日は物語を更新します。

どうも、ネットが繋がったのは良いのですが。

設置条件が自分のライフスタイルと合わなくて使いづらいです(汗)

ではでは。

mogesui at 15:51|PermalinkComments(0)TrackBack(0)映像 
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