毛が生えてくる!!

全身の皮膚には、皮脂腺と汗腺というのが無数にあって、皮脂と汗を出しています。
これは、別にいらないから出しているわけではなくて、必要だから出しているのです。ほうっておけば、この皮脂と汗は、適当に混じりあって、皮膚表面を守ってくれます。

しかし、皮脂はやがて空気にふれて酸化し、外界のホコリなどがくっついて汚れていきます。ヘアスタイリング剤などによっても汚れます。やがてこれが乾燥していくと、汚れたまま固化してしまうことになります。そうなると、だいじな皮脂腺や毛穴までがつまってしまい、皮膚呼吸もできない状態になるのです。

ですから、適度に洗い落とさなければなりません。
巷では、ハゲるのは皮脂のせいだと喧伝され、皮脂を根こそぎ洗い落としてしまうようなシャンプーも売られているようです。

しかし、あまり強いシャンプー、それも合成界面活性剤の濃度の高そうなものは避けたほうが賢明です。
汚れが固化した皮脂がよくないのですから、それを洗い落とし、その下から新しい皮脂が出てくるようにさえしてやればいいのです。

ですから、シャンプーするときは、そんなにゴシゴシやらないほうが身のためです。
まあ一日一回、弱めのもので、ゆるゆると指のひらで軽くこするように洗えばじゅうぶんです。

あまり強力なもので、ガンガン洗っていると、頭皮に必要な皮脂がまるきりなくなって、がさがさの乾燥肌になってしまい、ねらいとは逆に脱毛をひき起こす可能性さえあります。


巷では、男性ホルモンが多いとハゲになるといった説もまた、まことしやかに流れており、これをそのまま文字どおり信じている人も多いようです。
まあ、あるていどの相関性はあると思いますが、男性ホルモンすなわち薄毛、脱毛の直接の原因というのは早計です。
男性ホルモンが多いと、たしかに皮脂分泌の量が多く、身体も活発になり、体温も高めになるので、皮脂の酸化が早まります。汚れるのもはやく、発毛、育毛を妨げるのはたしかです。
しかし、それだけのことと考えるべきで、より注意深く髪と頭皮を清潔に保つ意識をもつことが大切なのです。

発毛、育毛、あるいは白髪にたいする対策といったことを考える場合、人はよく
「さあ、それじゃ何を塗ろうか、シャンプーは何にしようか、マッサージ用のブラシも買うか・・」
といったふうに、まず頭皮をいじることを考えるようです。
まあ、それはそれで悪いことではありませんが、こういう人はだいじなことを忘れてしまっています。
それは、髪を生やしてくれるおおもとのことです。

そのおおもとというのは、かんたんにいえば身体の元気です。
身体が元気であればこそ、髪も元気に生えてくるのです。
漢方でも、髪とは血の余ったもの、とまでいいます。まず身体を元気にして、髪に余剰な元気を配給できるような身体、体質というものをつくるのが基本でしょう。

「ほうほう、なるほど、そのためにはどんなサプリがいいんだい?」
人はまたすぐそう言います。
しかし、ちょっと待ってください。サプリの前に、やることがあります。

それは、血流を高めることです。
血流を高め、血管を若々しく太くして、全身に(この場合は頭皮に)じゅうぶんな栄養をゆきわたらせることです。
半身浴や足湯などで身体をあたためるのもいいわけですが、ここでは、髪のことを特に考えましょう。

髪に血を運ぶ道すじは、首です。
この首筋にじゅうぶんな血が通っているでしょうか?
髪の元気によくないのは、この首筋がこってしまうことです。首筋だけではありません。肩のこりもいけません。
このあたりがこって血が滞ってしまうと、頭部にまわるはずの血が減ってしまいます。

髪にじゅうぶんな血を送るために、日ごろ、軽いエクササイズをやるよう、心がけておきましょう。肩こりにけっこう効くやつです。
エクササイズといっても、続けづらいアクロバットみたいなのはやらないほうがマシ。ごくかんたんな日常の動作の一部を、コピー&貼り付けしただけのものです。

軽いエクササイズ(肩こり用)
イスに座ったままでけっこうですが、まず、手を軽く握り、天井に向かって腕を伸ばします。まあ、ちょうど仕事を終えて帰ろうかというとき、よく伸びをしますが、あれと同じです。
そのままの形で、伸ばした腕の先の軽く握ったこぶしを、天井に小さな円を描くように、くるくるまわします。右回しに飽きたら、こんどはその逆回しというふうに・・

それだけです。
かんたんにできると思います。時間も別に決める必要はありません。数秒でも数十秒でも数分でもいいでしょう。
ただ、これは思い出したときに、いつでもやることが肝要です。いま、これを読んでやってみた人は多いでしょうが、その一回だけでやめてしまっては、読まなかった人と同じことになります。

血流をよくして、元気な髪にしようという気持ちさえ残っていれば、テレビを見ていても、便座に腰掛けていてもできるはずで、それゆえ続けることがたやすいエクササイズなのです。
やりつけて体がこなれてくると、やらなければ調子がわるくて、気持ち悪いくらいの感覚になります。

まあここまでできれば、待ちに待った頭皮いじりや、サプリ頼みのステージにいってよろしいでしょう。

できない人のアタマには毛は生えてきません

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