犬飼のの/著 笠井あゆみ/画 

陸・空・海ときて今回の暴君竜は陸の凶暴な『流血王』リトロナクス・アルゲステス。

可畏より二回りほど小型の恐竜ですが、双子なのです!
1+1ではなく1×1の双子。

どういう意味か読んでから怯えてください(笑)

今回は試練の回でしたねえ。

痛いわ、怖いわ、絶望のどん底だわでハラハラし通しでした。

特に可畏の辛さを思うと堪りませんでした。

いつにも増してスプラッタでえぐいことになっていますので心して読むことをおススメします。

『水竜王を飼いならせ: 暴君竜を飼いならせ3』の感想は<こちらから>

『翼竜王を飼いならせ: 暴君竜を飼いならせ2』の感想は<こちらから>

『暴君竜を飼いならせ 1』の感想(その他の感想と一緒にアップ)は<こちらから>

以前の感想は<こちらから>にアップしていますので興味とお暇があれば覗いてみてくださいね。


欧州を手中に収めた竜王が、アジアの覇王・可畏の座を狙っている!? 各国のVIPが集う竜嵜家のパーティーに現れたのは、ギリシャ彫刻のような美貌の双子の兄弟──イタリアマフィアの御曹司・ファウストとルチアーノ!!「この子、気に入ったな。このまま連れて帰れない?」凶暴で好色なリトロナクスの影を背負う双子は、潤の美貌と水竜の特殊能力に目をつけ、可畏と共に攫おうとするが…!?

季節はクリスマス。
竜泉学院でもパーティの準備に追われています。

可畏の生餌で美少年のユキナリの嫉妬混じりの揶揄に一々焼きもちやく潤が可愛いですよね。

可畏の絶対的な愛は今では潤にしか注がれていません。
それは潤もよ〜く分かっています。

が!
理性と感情は別物。
生意気なユキナリの言葉にムカついた潤は庭園に一人で出てしまいます。


そこに現れたのは欧州の半分を配下に収めるイタリアンマフィアの後継者で双子の兄弟・ファウストとルチアーノでした(出た!金髪翠眼の超美形イタリアオトコ)。


可畏の支配下にあるはずの竜泉学院。
潤にしてみればそこにいる時点で二人が招かれざる客だとは思わないんですよね。
なので隙を突かれてまんまと双子の兄弟に『味見』をされてしまうのです。

知られたら可畏がどんなに激怒することか。
確実にパーティ前に戦いが始まってしまう。
パーティは竜嵜グループが開催する大事なもので周りを牽制する意味合いもあるもの。
第一可畏はまだ前の闘いのダメージから回復しきっていない。

なので潤は双子に襲われたことをバーティが終わるまでは可畏に言わないことにしようと決意します。

しかし、今までそうして隠し事をしたせいで後々大事件にしてしまった過去があるだけに潤はユキナリにはそのことを打ち明けるんですよね。

潤、一応学習してます(笑)

そして始まったパーティにはやはり招かれざる客・ファウストとルチアーノがやって来ます。

ところが双子は潤が可畏の寵愛を受けていることは知っていても、可畏の婚約者は雌雄同体のリアムだと思い込んでいるんですよね。

おさらい!
竜人の世界では子供を産めるメスが希少で価値が高いのです。
竜人の価値観では恋人でベジタリアンな潤よりずっと価値があるのが雌雄同体のリアム。

双子が可畏の花嫁はリアムだと思い込んだのも無理ありません。

リアムとは何者?とここで思った方は<暴君竜を飼いならせ2>を読んでください。
リアムは可畏のパパの婚約者です(笑)

さて、リアムも可畏も潤の存在を隠すため取り巻きに囲ませ双子の目から隠し、いかにもリアムと可畏が婚約中のカップルのように振る舞います。

大事にされている。

潤にはそれは分かっています。
でも双子の目を誤魔化すために単なるお気に入りの生餌として振る舞うしかないことが潤には面白くありません

子供が産める身体だからこういう場所で堂々と可畏の婚約者として日の目を見れるリアム(と思うのは単なる潤の僻みと焼きもちですが^^;)

可畏とリアムに護られながら拗ねてぷんすか怒っている潤がなんかすごく人間らしくて可愛かったです
こんなに可愛く焼きもち妬かれたらたまらないだろうなあ〜

さて、早々にパーティ会場から引き上げることを決めた可畏は潤とクリスマス休暇を過ごすために無人島に向かうことにします。

ここで潤は思い切って可畏に双子に竜泉学院でされたことを打ち明けるんですよね。
ここはもう二人の信頼関係です。
疾しい隠し事をして嘘の笑顔で楽しい時間を曇らせたくない。

打ち明けられた可畏の怒りは凄まじいものでしたが、そのことを打ち明けた潤の気持ちを汲んで二人きりの休暇を過ごすことを優先しようと思い直します。

お互い相手のことを深く想いやっているんですよね。

無人島にリアムと可畏パパ・クリスチャンもやって来て、リアムとクリスチャンの仲もなかなかラブラブですね。
リアムは潤に対しては優しくて頼りになるお姉さんみたいだし。

しかし、魔の手はそこまで迫っていました。

パパが先に立ち、リアム、可畏、潤はヘリで帰ることにするのですがそのヘリを襲ったのは双子でした。

可畏を屈服させ、リアムを手に入れるために。

さて、ここから可畏と潤にとって辛い時間が始まります。
最初、可畏は双子が可畏にとって大事なのはリアムだと勘違いさせたままにしていたのですが、意識のないリアムを双子が抱こうとしたことで潤が黙っていられなくなったのです。

リアムはクリスチャンの婚約者だ!

竜人の世界ではクリスチャンを怒らせてはいけないのは鉄則の事実。
そこで可畏にとって本当に大事て唯一無二なのが潤だと気が付いた双子は可畏を屈服させるため可畏の目の前で潤をもてあそびだします。

可畏の首には絶対に外れないし、竜になって外そうとすると仕込んでいる刃で首が切れる首輪がはめられています。

双子のやることはゴーモンですね。

読んでいて背筋が凍りました。
それ以上に不気味で気持ち悪かったです。
目的のためなら相手を徹底的に痛めつける。
尊厳を踏みにじって苦しむさまを笑いながら見ている。

血を流し苦しむ潤を助けられない可畏の苦しみと怒り。
暴君竜としての誇りを踏みにじられる可畏を見ているしか出来ない潤の怒りと苦しみ。

辛くて涙が出ました。 

八方塞がりの状況を打破したのはどんなことをしてでも潤を救うという可畏の強い強い想いでした。

確かに人間でか弱い潤の存在は竜人として闘う可畏のアキレスです。
でも潤がいるからこそ可畏は持てる以上の力を出せるのです。

そしてそんな二人を助けたのは駆けつけたパパとかつての敵です。
その敵を味方に変えたのは潤の力でしたよねえ。

もうぼろぼろ満身創痍の瀕死で助かった二人の姿にほっと肩の力が抜けました。

よかった、よかった〜!!

しかし双子の恐竜化はそういう方法だったんですね。
だから、双子は同時に同じものを体内に取り込んでいたんですか。
最初、潤の体液を双子同士、お互い取り込んだ口で絡めて飲んでいた理由がこんなとこで発覚(爆)

残酷で冷酷なことでは歴代トップの双子でした。
可畏パパ、グッジョブです!

後半はその傷を癒すようなラブラブぶりですが、可畏が潤を失うことを異常に恐れる姿や、双子に竜人リアムの血を打たれて他にも竜人の血を取り込んでいる潤の身体になんらかの異変が見えるラストの描写とか、もう既に次回作が待ち遠しくてしかたありません。

次回は糖度高めということです。
でも色々起こるんですよね!?
心配やら楽しみやら。
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