今回の見どころはなんと言っても香藤君VS霧胡さんです。

決戦に長髪を短く整えキリッと背広姿で戦闘態勢の香藤君。その厳しく引き締まった顔つきに覚悟のほどが痛いほど伝わってきます。

もうね、惚れ惚れするほどカッコいいんです。
岩城さんもこの香藤君、見たのかなあ。
惚れ直したでしょうねえ。
でも朝一で切ったと香藤君が言っているので、岩城さんは見てないかも。

この香藤君を見た時の岩城さんも見たいです

出撃する香藤君を迎え撃つのは霧胡さん。
家を出る時にライターに突撃取材されますが、無表情から一変にこやかな顔を張り付けて、海千山千のライターに付け入るすきを見せません。

この腹に座り方、度胸。
ちょっと霧胡さん、怖いんですけど!!

この対応にライターが逆に『ただの主婦のわけない』と色めきだったのも無理ないです。

さて、ホテルで香藤君、霧胡さんと翔くんのことを公表することについての話し合いです。

見ているこちらが震え上がるほどのピリピリした緊張感の中、真摯に今の現状を語り霧胡さんの協力をお願いする香藤君。

しかし、霧胡さんは息子の翔君が夫の村井さんの子供でないことを既に本人は知っていると言われて顔色が変わります。

多分、霧胡さんは真相をすべて知っているのは自分だけと思っていたし、自分が主導権を握ってコトを進めるつもりだったのでしょう。

それが自分だけが除け者にされていた。

きっと自分がコケにされたような気がしたでしょうね。
プライドの高い霧胡さんにとって地雷な展開だったのかな〜。

これが霧胡さんの逆鱗に触れたのだと思います。

霧胡さんの口から語られる岩城さんへの昏い想い。
相手が手が届かないとこにいるなら、手が届くとこまで引きずり落したい。

自分と一緒に底辺を味わわせて泣きつかせたいという昏い愛憎は香藤君には決してない感情です。

霧胡さんにとって自分のいない世界で岩城さんが伴侶に恵まれ幸せに暮らしていくなどあってはいけないこと。
むしろ「やっぱり俺にはお前が居ないと!」と泣き付かれてこそ自分の存在意義を確認できるんですね。

なのに、香藤君は岩城さんを自分の手の届かない場所まで、自分では決して連れて行けなかった場所まで、連れ去った敵です。

そう、敵なんでしょう。

自分と同じレベルまで引き下げて共依存させようとする霧胡さん。
相手の才能を尊敬し互いに高みを目指す香藤君。

霧胡さんは香藤君のような愛し方はできないのです。
香藤君とは同じ土俵には立てない。

だからこそ岩城さんではなく香藤君が来たことで憎しみが爆発してしまったんでしょうねえ。


春抱きの読者は圧倒的に女性が多いと思います。
だから、霧胡さんの中に女として分かってしまう昏い炎を見て同族嫌悪のような感情を感じてしまう人も多いと思います。

ええ、私もそうです。
自分の中に霧胡さんがいるとは決して認めたくありません。

思えば霧胡さんは息子を枕営業に送りだし、そのことをネタにカバ(エグゼクティブP)を脅したような女性です。

そして。若い頃、やはり岩城さんの仕事を身体を使って取って来ていました。

でもね、そんな手段で取って来た仕事はやはりその程度の仕事だと思います。

確かに霧胡さんには岩城さんを日の当たる場所には絶対に連れて行けなかった。そういう愛し方しかできなかったから。

その嫉妬と恨みをまともに食らった香藤君。

香藤君、頑張れ〜!
正攻法がダメでもまた違う方向から立て直しましょう。
絶対に先手必勝でなければ!

そしてまだ撮影中の岩城さん。
持宗監督との会話で岩城さんは父親に捨てられた息子側からの想いを聞かされます。

自分を捨てた相手には不幸でいて欲しいという気持ちがとこかにある。
因果応報であってほしいというのは正直な気持ちだと思います。

拗れた霧胡さんの気持ちを動かすのはやはり村井さん?
それとも息子?
それとも、岩城さん?

香藤君の怒りに満ちた憤怒の表情、久々に見ました。

今回、読んでいて私の頭の中に浮かんだもの。

光の国の王子カトウvs闇の国の女王キリコ。

闇の国に連れ去れれそうになったイワキ王をカトウ王子は救うことはできるか!!

RPG的なイメージがバンと!

闇の国の女王キリコの武器は毒舌。
光の国の王子カトウの武器は光の剣。

私の頭の中で二人はHPの削り合いをしてます。
(シリアスな場面にふざけてゴメンナサイ!

香藤君は岩城さんを愛で磨き輝かせ、同じ道を歩くライバルとして共に上を目指しました。
上に上に!
どんな時にも支え合って上を目指すというのが岩城さんと香藤君のスタンス。

私は香藤君(CV:三木眞一郎さん)が歌う「Love Butterfly」が大好きです。
二人が軽々と空を舞い、一途な風になって支えるから翼広げてもっと高いとこを目指して飛ぼうよ!と力強く楽しそうに歌う香藤君の言葉が臆病な私へのメッセージとも思えたのです。

でもこの歌詞、霧胡さんなら飛び立とうとする岩城さんを手の届かないとこには行かせないと止めるでしょうね。翼を切るくらいしかねない。

性善説で臨んだ香藤君にこの勝負は分が悪かったです。

今回はお話の内容に色々と考えさせられることが多すぎて、読み終わった後しばし放心状態。

このレビューは1ヶ月置いてから最初に書いたものに再度手を入れました。

暫くして読むと最初の頃とまた違ったものが見えてきます。
またコミックになって読み返すと見えてなかったものとか見えてくるんだろうなと思います。


引用した『Love Butterfly』は↓に収録されてます。
プレミア春を抱いていたSPECIAL
ドラマCD
インターコミュニケーションズ
2004-02-27