英田 サキ  (著),‎ 神奈木 智 (著),‎ 菅野 彰 (著),‎ 樋口 美沙緒 (著),‎ 松岡 なつき (著)

これはもうお値段(1400円+税)以上のお買い得でした。
大好きなシリーズも未読のシリーズも混在ですが、どのシリーズも人気なだけに面白かったです。
●収録作品●
「DEADLOCK」番外編 英田サキ(イラスト/高階佑)
「守護者がめざめる逢魔が時」番外編 神奈木智(イラスト/みずかねりょう)
「毎日晴天!」番外編 菅野彰(イラスト/二宮悦巳)
「パブリックスクール」番外編 樋口美沙緒(イラスト/yoco)
「FLESH&BLOOD」番外編 松岡なつき(イラスト/彩)

華やかに時に、甘やかに―宝石のように煌めく色とりどりの粋と艶を凝縮した、珠玉の傑作アンソロジー!!人気シリーズ番 外編5作品を収録!!

「DEADLOCK」番外編 Starry night in Ariona
待ってました
DEADLOCKの番外編、しかもディックとユウトを読めるとは!!
このアンソロジーが出ると知った時、大興奮したのはここでした。

さて、番外編ということでテロなどの大事件が起きるわけではありませんが、二人の人生においての大事件だったのではないでしょうか。

ユウトの母親へのカミングアウト!

ユウトは元々ゲイではなかったせいもあって母親と妹には恋人が男だということを話せないでいました。

ユウトがカミングアウトの勇気が出ずに機をうかがっている間に、なんと兄のパコがトランスジェンダーのトーニャを恋人として母に紹介してしまったのです。

温かくトーニャを受け入れ孫はユウトに期待すると言った母親の言葉にますますディックを恋人として紹介しずらくなってしまったユウト。

しかし、時間は無限にあるわけでもないし二人のどちらかの身に何か起きたらと思うとぐずぐずしている場合ではありません。

ついにユウトは腹を括りディックを伴って母親の元に出かけます。

ユウトの実の母親は亡くなっていて今の母親レティはメキシコ人で父の再婚相手。
兄のパコはレティの連れ子で、妹のルピータはレティと父親との子供です。

ちょっと複雑な兄弟妹関係ですが明るく陽気なレティのおかげで仲のいい家族なんですよね。
父親が亡くなった後もユウトにとってレティは大好きな母親であることに変わりありません。
カミングアウトはそんなレティを悲しませるかもしれない・・・。

さて、ユウトの家族へのディックのお披露目&カミングアウトの結果は!!

まあね、おおらかなレティは受け止めるだろうなと思ってました。
彼女にとって一番大事なのは子供たちが幸せであること。

ただ、ブラコンの妹ルピータは拗ねて大変でしたねえ。

それでもカミングアウトという一大イベントも無事に終えて、これからは施設育ちのディックにとってもユウトの家族は温かい居場所となっていくのではないかと思います。

二人の幸せそうな姿とユウトにめろめろなディックが読めて嬉しかったです。


「守護者がめざめる逢魔が時」番外編 二流退魔師と無害な凡人
このシリーズは読んでいませんが、なかなか面白かったです。
登場人物が多いので最初は誰が誰?と思いましたが、みんな超個性的なのですぐに馴染みました。
今回はシリーズの霊能力者キャラ達ではなく退魔師・早霧颯也からみたシリーズのキャラたちという視点でお話が進んでいきます。
これはお話しを知らない私にも人物と各自の特技紹介になっていて違和感なくお話に入っていけました。

お話しはオカルトで怨霊やら色々と出てきます。
颯也が最初は自分の術の足手まといと思っていた清牙たちが実は自分などが足元にも及ばない有名なものすごく力の強い霊能力師だったことなど爽快な展開でした。

「毎日晴天!」番外編 君の味噌汁おまえの原稿
これも読んでいないシリーズです。
夫婦(大河と秀)のすれ違いからくる大喧嘩に巻き込まれて味噌汁を飲めなくなった兄弟たちの大騒動なお話です。
たかが味噌汁、されど味噌汁。
味噌汁のない食卓なんて悲しすぎる。
なんとか早く夫婦喧嘩を終わらせて秀に味噌汁を作ってもらわねば!
すっかり意固地になった大河と秀の間をうろうろしながらなんとかしようとする兄弟たちのドタバタが面白かったです。
ホームドラマの舞台を見ているようでした。
なんだかねえ、どかの家庭を覗いているようなリアル感がありましたよ(笑)

「パブリックスクール」番外編 コペンハーゲンから愛をこめて
これも読んでいないシリーズです。
私の苦手な設定なんです。
可哀そうな優しい子供が過酷な運命に翻弄され意地悪と差別の限りを尽くされながらも美しく清い心を失わず、それがいつしか氷のような攻めの心を融かし周りの信頼も勝ちえて行くというシンデレラ・ストーリー。
優しくひ弱な子供が色々と意地悪されて傷つけられるというシチュが私にはどうしてもだめなのです
まあ、そういう過酷な過去があってこその今の幸せというカタルシスでしょうか。
攻めざまあな展開でもあると思います。
人間関係が勢力争いの足の引っ張り合いでどろどろとしているのも私には合わないお話です。
番外編ということで、ここに収められているお話はちょうどいい加減などろどろ具合で私にはこれくらいがちょうどいいかなあと思いました。

「FLESH&BLOOD」番外編 赤毛の預言者
これも読んでいないシリーズです。
正確に言うと読もうかどうか迷っていてお友達にも勧められているうちにお話しが止まってしまったので手を付けなかったというシリーズです。
私が気が付いた時にはかなりの部数が発行されていたので手に取るにはちょっと気合が必要だったんですよね。
しかも当時のレビューやお友達の話を聞くと、展開が凄過ぎて阿鼻叫喚な様子にびびったというか(笑)
今回はカイトと背中が湾曲しているロバートの出会いと友情のお話しです。
中世の暗黒時代に必死でお互いを求めて生きるカイトとジェフリーの揺るぎない愛とそれを助けるロバートとの固い友情。
ちらっと番外編を読んだだけでものすごくヘビィー。
投獄されたり拷問されたり。
この番外編はフレブラファンにはすごく嬉しかったのではないかと思います。
このまま本編も動き出すといいですね。




毎日晴天! (キャラ文庫)
菅野 彰
徳間書店
1998-09


FLESH & BLOOD(24) (キャラ文庫)
松岡 なつき
徳間書店
2015-06-27